2014/7/22

木酢液のPH及び誘電率の経年変化  里山の雑学

 炭焼き途上で採取した木酢液を約一カ月沈殿浄化した後、ガラス壜及びペットボトルに入れ、屋外及び地下暗所に配置し、約一年にわたり、それらのPH及び導電率を追跡調査した。
 併せて、基準例として、ペットボトルに入れ、既に数年間屋外に放置したものを地下暗所に配置したものも調査した。測定に用いた計器は、HANNA製 Waterproof Tester(No. HI 98129)である。
 測定結果は、表−1、表−2の通りであった。

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※ PHの経年変化

 各ケース共最後の一年後のみ、やや大きくなっているが、他は殆ど変化していない。また、数年経過したケース(系列-5)のみ、他のものに比べて、やや小さくなっている(図−1参照)

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 系列-5は、既に数年間屋外に保管され、調査期間の一年間は地下暗所に配置されていたので、PH値が大きく変化する理由は見出せないので、仮に一年後の場合のみ、何らかの理由でPH計の感度が異なったと考え、系列-1から系列-4の系列-5に対する相対値を図示すると、図−2のようになった。
 つまり、系列-1から系列-4は系列-5に対して、9%程度大きく、時間とともにその差は僅かながら小さくなっている。

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※ 導電率の経年変化

 導電率は時間と共に、僅かながら大きくなっているように見えるが、PHの場合と同様に系列-5の一年後のデータのみ、他の時期に比べて5%程度大きくなっている。PHの場合と同様の仮定により、系列-5との相対値で表示すると、図−3のようになった。

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 すなわち、系列-1から系列-4は、系列-5に対して、20%程度大きく、時間と共にこれらの値は殆ど変化していない。


※ わかったこと

1. PH値は時間と共に、ごく僅かに小さく、酸性度が強くなっているが、一年経過しても2%程度で、殆ど無視できる。導電率も3−4%程度大きく、導電性が良くなっているが、これも無視できる範囲である。

2. 保管する容器の違い(ガラス壜とペットボトル)や保管場所の違い(屋外と地下暗所)によって、PHも導電率も有意な変化はない。

3. 既に数年間屋外で放置されていたものに比べて、PHは10%程度、導電率は20%程度、いずれも大きくなった。
 このことは、PH値も導電率も、一年程度の経年変化は、木酢液を採取した時の窯木の樹種、燃焼温度、燃焼時間などによる違いに比べて無視できることを意味している。

                         
                                   −山の暇人 記―
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2013/6/9

木酢液の黒ずみ  里山の雑学

 炭窯の本炊き中に得られる木酢液の原液(A)も、これを1ケ月程度ドラムカンで寝かせたもの(B)も、さらにこれの上澄みを長期間屋外で保管したもの(C,D)も、ペットボトルに入れると、その外観は写真-1に示すごとく、真っ黒である。

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 しかし、その中身を少量(5cc程度)取り出すと写真-2に示すように、いずれもワインレッド色をしており、その透明度は、A原液、B沈殿浄化後、C,D長期保管後の順に明るくなっている。
 まず原液をドラムカンで約1ケ月寝かせることにより、原液(A)に含まれるタールやピッチなど黒くて重い物質が完全とは云えないまでも沈殿することにより(B)の透明度が上がると考えられる。さらに長期間静かに保管することにより、沈殿が進むか、化学反応により黒い物質に凝縮し、ペットボトルの壁面に付着して、(C),(D)の透明度が上がることが考えられる。

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 これを裏付けるものとして、数年間保管するのに使用したペットボトルを切り開いたものが写真-3である。内面は飴色から黒色をしており、黒い物質が一面に付着し、底部の方が幾分付着量が多いようである。また、この黒い物質は容易にそぎ取ることができ、ペットボトルとの間で科学反応を起こしてできたものとは考えにくい。

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 さらに検討を進めるために、Yさんにこの4段階の木酢液のpHとEC(電気伝導率、mS/cm)を測定してもらった。その結果は第1表の通りであった。

            第1表 木酢液各段階のpHとEC
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 pHすなわち木酢液の酸性度は、時間が経過すると共にやや強くなり、導電率はやや小さくなる傾向にある。これは、木酢液の主成分である酢酸の水素陽イオンが、その他の微量物質の負イオンと中和反応を生じ、黒い不溶物質を生成して、ペットボトルに付着したものと推測される。

 また、念のために、長年静置していたため、深さ方向にpHやECが変化して否かどうかを確認した。すなわち、数年保管したペットボトルに上から1/4,2/4,3/4,4/4に順次小さな穴を空け、注意深く木酢液を取り出し、測定して第2表を得た。

         第2表 木酢液の場所によるpHとEC
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 いずれも測定誤差の範囲内で良く一致しており、pHやECに深さ方向の変化はないことが分かる。

 以上の結果、正確には黒い物質の化学分析を行わなければ断定はできないが、長年屋外に放置保管しても木酢液の効能に変化はなさそうである。
 さらに、黒い物質のペットボトルへの付着、屋外の紫外線による中和反応への影響などを探るため、ペットボトルの他にガラス瓶を使用したもの、屋外保管に加えて、地下の冷暗所にも保管して、長期間にわたる観察を開始した(写真-4参照)。なお、冷暗所保管には既に長年保管した木酢液も、さらに反応が進むかどうか確認するため、加えた。  山の暇人記

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2013/5/21

ドングリの発芽実験結果  里山の雑学

 苗床にドングリを播き、小さなお池にドングリを放り込んだ1月下旬は、
 全くの冬景色でしたが、今や里山は新緑がまぶしい位です。
 わが苗床でもしっかりと芽を出し、すくすくと育っています。
 一方、お池にはまったドングリたちは相変わらず音無しの構えです。


(1) 種子の向きで発芽率は変わるか? (写真ー実験結果 参照)

  クヌギは全数発芽しましたが、上向き→横向き→下向きの順に成長が早くなっているようです。
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  それに対して、コナラは下向きでは発芽しませんでした。

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  それぞれ掘り起こして根の発達具合も観察しました 

  クヌギの根の発達は種子の向きに殆ど関係しないようです。
  それに対して、コナラは、全数発根はしていますが、上向きから横向きの方が下向きより
  良好なようです。

 
  以上の結果、ドングリを植える時は上向きから横向きに植えた方が良さそうです。


(2) お池にはまったドングリ君、どうしたの?(写真参照)

   ダンマリを決め込んでいるので、半分に割ってみました。

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  中は腐ってはいないようですが、発根や発芽の形跡は全くありません。
  池の水がなくなるのを待っているのでしょうか?
  それとも水の中でも発芽すると期待することは根も葉もないことなのでしょうか?
  野田前首相(どじょう)と仲良くするより、安部首相(ビーバー)とよしみを通じ、デフレの壁
  (池の土手)にアベノミクスで風穴(トンネル)をあけ、よどんだ不況(池の水)を取り除いた
  方が良いのかも知れませんね。 (山の暇人 記)


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2013/5/2

木酢液浄化槽の正確な運用を!  里山の雑学

最近、標記浄化槽の運用が乱れています。

浄化槽設計者のHさんの仕様に基づき正確に運用しましょう。

そのために、浄化槽前面に運用パネルを取り付けました(写真参照)。

すなわち、


1.ボトル詰めの行が“実施中”の表示でないことを確認する。

2.炭焼き窯の本焚き中に得られた木酢液の原液を、浄化槽(ドラム缶)が満杯になるまで充
  填する。

  充填が完了するまで、原液の行を“充填中”に、

  充填が完了したら、“完了 ○月○日”を表示する。

3.充填完了から、1ケ月以降にボトル詰めを行う。

  上層をペットボトルに詰め、青テープを貼る。

  中層をペットボトルに詰め、赤テープを貼る。

  下層をペットボトルに詰め、黒テープを貼る。

  ボトル詰め作業が未完中は“実施中”の表示をする。

4.ボトル詰めされた木酢液は所定の場所に保管する。

5.以上、一連の作業が終了したら、

  原液の行を“充填中”に、

  ボトル詰めの行を“充填完了後1ケ月以降”の表示にする。

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ついでに、この木酢液の利用例を以下に紹介しておきます。
積極的な活用を期待します。


A) 青ラベル 上澄み 葉物用

 1) 葉もの野菜の活性化

   希釈率の目安:200倍

   じょうろで生え際を中心に散布

 2) 嫌虫効果の期待

   希釈率の目安:400倍

   じょうろで野菜の上から散布

B) 赤ラベル 中層部 汎用

 3) 畑の地味増強効果の期待

   希釈率の目安:50倍

   元肥鋤き込み前に、1u当たり、希釈液約2リットルを散布

 4) 水虫退治

   風呂上がりに。患部に塗りつけ

 5) 入浴効果の増進

   20ml程度入れると、体が温まる由

 6) 猫のオシッコ場の閉鎖

   オシッコ場及びその周辺に数回散布

  注意) 野菜や庭木に直接かからないように!

C) 黒ラベル 沈殿物 除草用

 7) 畑の土手や庭の除草

   じょうろで直接散布

   できれば、事前に耕して根まで浸みこませる

   注意) 付近の野菜や庭木にかからないように!

 8) 木材の防腐

   木材を少なくとも1週間以上浸潤させる。

                   山の暇人記


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2013/4/30

ドングリの発芽実験(中間報告)  里山の雑学

里山整備活動記録2013.2.1付のブログで、ドングリの発芽実験を始めたことを
紹介してもらいました。
いよいよ、春になって、芽を出し始めましたので、中間報告をいたします。

(1) 種子の向きで発芽率は変わるか?(写真参照)
    クヌギはほとんど全数発芽しましたが、コナラはまだ一部です。
    幹はまだマッチ棒より細くひょろひょろしていますが、
    すでに立派な葉を付けており、そうでないのもその先端には
    しっかりした葉芽がついています。
    まだ芽を出していないコナラが発芽するのをもう少し待って、
    掘り起こして、根の成長具合も観察したいと思います。

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(2) お池にはまったドングリの運命は?
    3月の初めにコナラの一つが皮をはじかせたので、もうすぐ発芽するかと
    思いきや、その後、他のドングリも含めてダンマリを決め込んでおり、
    何の変化もありません。
    もう少し水が温かくなるまで待ってみましょう。 山の暇人

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