2017/3/10

「三月の歌」と小太郎死去  家の猫

先月生き延びたと書いた16歳猫の「小太郎」が天寿を全うして逝きました。3日の午後からもうダメと言う様子になって、四日の早朝でした。保護施設から貰ってきた時12歳でしたが、賢くて物事の分かる猫でした。大人になってからでは懐かないのではと思う方々、猫は大人猫ほど心が通います。ペットショップで高い猫を買わずに、保護猫の相性の合う猫を引き取って下さい。小太郎はやはり癒し猫だったと思います。

三月は桃の節句だけどベランダの桃の木は蕾が膨らみつつまだ咲きません。古来の季節行事は陰暦にのっとって進んできたのだな(それで計算が合わなくなって閏月など出来たのだが)と思う次第。では気分だけ「桃の節句」に。

「美し春は」

折り紙の動物園を並べつつ君待つあいだに春はあけぼの

背のびして桃の枝越しみつけたの偏西風に乗ってくる春

三日月も浮かれて見ている春の夜のはちみつ色の猫の恋路を

佐保姫が裳裾をゆらし通る朝 春の時間はゆるく流れる

ぼんぼりの灯りに映るナイスガイ男雛の顔が誰かに似ている

「金髪のジェニー」やさしくリコーダーで吹いていた人 木曜の午後

白生地にうめ、もも、さくら咲き染めて ああ美しい日本の春は

この所の〇〇学園の問題などの汚らしさを思うと、七首目の歌もはばかられるような気がしますが。ただ自然が守られれば「ああ美しい」と詠っていられるのだけれど。
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2016/5/27

家の猫(10)  家の猫

猫歌の歌集を作って、振り返ったら「家の猫」小太郎の話はしばらく書いていない事に気が付いた。「猫と暮らせば」では前の猫「ウメちゃん」が死んだところまでで、小太郎は出てこない。小太郎が来たいきさつはジャンルの「家の猫」の項を呼んでいただけば分るのだけど、彼ももう15歳になり、老猫らしくすっかり痩せてしまった。
近頃都会では、犬猫は室内飼いをして手術をし、殺処分ゼロをめざしているから猫も良いだけ太って八キロ級の猫もざらになった。小太郎は保護施設で六キロを切るくらいまで減らしていたが、家に来たときは五キロ半で抱くと重くて手が疲れるようだった。それから三年で特にダイエットもしないのに、だんだんスリムになって今では三キロ半で、背中の骨がごつごつと手にあたるようだ。

私は、猫はせめてお医者にかけず、自然に暮らしてほしいと思っていたのだが、老猫はことに麻酔や薬で弱ることがあるので何もしないでいようと思っていた。ところが小太郎は15歳で牙が四本とも抜けていないのだ。前のウメちゃんも、ずっと前のミキちゃんも長生きしたが牙は全部抜けて物を食べていた。小太郎は抜けない代わりに歯が痛むらしくて、ときどき口をペロペロしては「チャッチャ」と音を立てていた。ある日あんまり痛かったのか、めったに吹くことのない猫が、自分の手で口を撫でて「ファッファー」と吹いていた。

丁度、保護施設をやっている知人の所(小太郎のいたところ)に用があって、電話のついでにその話をしたらほどなく彼女が獣医さんの薬を持ってきてくれた。小太郎は(忘れていたのか)彼女の顔を見て大急ぎで逃げて行ったが、とっつかまえて薬を飲ませたら、大層効いたみたいでまたカリカリが食べられるようになった。今の薬は動物用に細い筒状の注射器が付いているのは助かった。
小太郎の顔を見て知人は「目がきれいだから大丈夫」と言って帰ったが、私もそう思っていた。昔から「まいった狸は目で分かる」と言うのだから。

捨てられた傷を抱えて小太郎はわが家に来たり、いま王子様  多香子
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2015/11/20

家の猫H  家の猫

小太郎は奇跡の猫か、パソコンが打てた。なんて書いたら大抵の人は「あ、あれね」と鼻で笑うだろう。昔ムササビか何かが同じキーを押し続けててててててててててててててててなんてなってしまうコマーシャルがあったから。
勿論それもやれる。でももっとすごいことが起こったのだ。

私がちょっと用事にパソコンの席を立った時、ノートパソコンのふたを開けたままにして置いたのはいつものことで、すぐ戻るつもりだし時間がかかればスリープするからだ。少し手間取って席に帰って来ると、小太郎がそそくさと逃げて行く。あれ、と画面を見たらデスクトップに小さくウインドウがでて、「このショートカットをゴミ箱にいれますか」となっているではないか。えっ私は何にもしてないはずだし、必要なアイコンだし、何だろうと狐につままれたようだったが、もしや猫がキーを押したのではと気が付いた。
しかし「ゴミ箱に捨てる」ためには、アイコンを右クリックしてそれから「これをゴミ箱に入れる」か「削除」をおさなくてはならない。そんな複雑な事が、猫がキーボードを歩いただけで出来るのだろうかと言う疑問が出た。主人も息子も「そんなこと」と言って取り合わない。

あんまり考えてもなーと思っていた時、突然わかったのは「ノートパソコン」だからということだった。ノートパソコンには「パッド」がついていて、(私はあまり使わないけれど生かしてある)その部分で指を横に引っ張るとカーソルが動くし、叩くとエンターになる。そのためにはクリックボタンを押さなければならないが、右も左も幅があって猫の足でも十分押せる。猫は意図しないでデスクトップに貼ってあったアイコンを選択して、右クリックで「このショートカットをゴミ箱に入れますか」を開いたのだろう。何と言う天才猫(いや、偶然、偶然)あと一歩パッドをたたいたら、そのアイコンはごみ箱行だった。別にショートカットだし、ごみ箱に行くだけだし大丈夫だけど。

その後も私の書きかけの文に妙な言葉を書き加えて、ててててててててててててのようなことで気が付いたから、席を立つときは作業をとりあえず終わらせて、ふたを閉めてからにするように心がけている。

恋文を書かなくてよし、小太郎は玉を無くしてもう13年 (手術済み) 多香子
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