トナー取扱業について説明&紹介

2012/12/28 
お葬式はとても盛大で、あたくしなんか隅つこで小さくなつてゐるくせに、それでも、これだけの会葬者の誰よりも伯爵の悲劇的な性格を知つてゐるんだと思ふと、自分も一緒にこの世から葬られてしまつてもいゝやうな気がしたわ。どういふんでせう……」
 さう云つて、彼女は遠くの何ものかを追ふやうな眼つきをした。
「それで田沢氏には、なんて返事をしました?」
 と幾島は、わざと話を前へもどした。
「あゝ、その返事? それはね、まづかう書いたわ――わたくしもなにか自分の性に合つた仕事を見つけたいと思つてゐる矢先でございますから、先日のお話はほんとに耳寄りなお話だとぞんじますけれども、なにぶん、第一の宣伝部次長といふ方は、どうやら責任が重すぎますし、第二のプライヴエイトの秘書といふ方は、経験によりますと、仕事の範囲がとかく曖昧になり勝ちで気苦労が多すぎますし、どちらも進んでお受けすることはむづかしいやうにぞんじます……」
「へえ、断つたんですね」
「まあ、ちよつと、しまひまでお聴きになつて……。しかし、折角の御思召しゆゑ、こちらの希望だけを申述べさせていたゞきますと……」
 そこで、彼女は、自分の書いたとほりを、一字一句違へずに云はうと、しきりに記憶を呼びさましてゐる風であつた。



「あ、さうさう、その前にかう書いたわ――折角の思召しゆゑ……こちらの我儘は許していただけるものとして、ほんの希望だけを申上げれば、わたくしは寧ろ、宣伝部の一員でけつこうでございます。それも補助部員といふ資格で働かせていただければうれしいとぞんじます。さうすればきつと、自分でなにかお役に立つやうな仕事を作りだせるだらうといふ自信がございます。そして、条件は、他の社員の方々との振合ひはいかがかとぞんじますけれども、黙つて月三百二十五円……」
「え、三百二十五円……」
 と、幾島は、面白がつて、問ひ返した。
0

(無題)

2012/12/7 
呉はでたらめにいった自分の言葉を思いだして、西南の山の方へいって尋ねてみよと教えた。家の者は幾個かの村を通って始めてここに来たのであった。王は門を出ようとして、その人達に逢ったのであった。王はそこで入っていって老婆に知らし、そのうえ嬰寧を伴れて帰りたいといった。老婆は喜んでいった。
「私がそう思っていたのは、久しい間のことだよ。ただ私は、遠くへいけないから、お前さんが伴れて、姨さんに見知らせてくれると、好い都合だよ。」
 そこで老婆は、
「寧子や。」
 といって嬰寧を呼んだ。嬰寧は笑いながらやって来た。
0



AutoPage最新お知らせ