| 投稿者: 管理人

斎藤環著「ヤンキー化する日本」角川one theme21
定義が曖昧な語を主題にするのは、日本では結構許さ
れるけど、自分は感心し難い。

でも、日本人名誉白人説に比べれば「ヤンキー」論
の方が少しいいかも。

Yankeeは本来、米穀民Americanに対する見下し表現。
二流の人。明治以来日本は、西洋を手本にして努力
したけど、出来の悪い二流の水準にしか達せず。

第二次大戦で惨敗、大惨禍。情緒過剰、論理不足、
母性過剰、集団主義、牟田口流「インパール」作戦
も「ヤンキー」病理現象の一種。

田中角栄も「ヤンキー」安倍晋三君「瑞穂の国の
資本主義」も「ヤンキー」 美辞麗句をちりばめな
がら、中身空疎なPoem。

右翼論客藤原正彦教授は、USA流Global資本主義を、
近代論理至上主義の権化と批判し、情緒と形式美を
兼備するとして、日本武士道を讃美してみたけど、

日本軍の無理な根性主義を無視。またGlobalism
への批判も、核心からずれる。

日本知識人の多数派、近代主義者は、日本を男尊女
卑儒教社会と曲解、男女平等化を進める西洋よりも
遅れると、ずれた批判。

著者は、情緒過剰、母性過剰の日本に、もう少し
論理と父性を取入れ、社会を均衡させることを摸索
する様子。大まかな方向としては良いと感ずる。

戦後日本では、右翼でも、万世一系天皇を戴く日本
は万邦無比、の戦前流説を主張することが出来ず、
靖国問題でも、戦死者を祀るのは世界の常識、日本
は他国と同じ、論に落ち込む。

それを、左翼が、日本二流、後進国論で批判。そろ
そろ、近代流の、先進国、後進国の物差しを卒業し、
日本民族の、各日本人の個性を生かし、商品化する
ことを摸索するのが良いのではあるまいか。
0

  | 投稿者: 管理人

内田樹著「ひとりで生きられないのも芸のうち」文春文庫。
内田樹さんは、France思想研究家。安倍政権大嫌悪。
多分左翼。でも、非主流派。

Marx系革命思想に疑問を呈し、上野千鶴子教授流女権
主義Feminismを、少数の富める人のための、無理な
個人主義として批判。

現代先進諸国での個人主義の広まりを、富める状況が
もたらした一種の異常事態と見做す。

今後は、上野教授流「おひとり様」の生き方は困難にな
り、共同体の中での生活が復興する、との見立て。

だから、古来の共同体流の生き方を再評価し、身につけ
よと、人類学の知識を援用しながら提言。

見合結婚も復興すべき、の見解。でも、愚見では、個人
主義化は、不可逆の文明進化の結果の部分が大きい。

西洋諸国での結婚崩壊、未婚の母増加の傾向は、まだ
日本には余り波及せず。内田氏もこのことを殆ど問題
化せず。

でも恐らく、日本もその方向に引きずられる。今の国際
権力者、Global資本家らは、近代の一夫一妻を正式に
否定し、一夫多妻に逆行するよりも、人口増加が続く
開発途上諸国からの移民を入れて、低賃金労働者として
搾取するやり方を採る。

移民流入で近代型大衆社会を破壊、分断、大衆団結を阻止。
移民への反撥を、Neo Naziと曲解しつつ、弾圧。

事態打開の鍵は、個人主義にも集団主義にも無く、二者
関係、相互関係にあると愚考する。

恋愛は二者関係だけど、結婚して子が生れ、家族が形成
されると、集団、共同体の問題になる。

その矛盾が、現在西洋諸国で、離婚増加、常態化として
噴出。愚考するに、恋愛を過大評価した近代思想を反省し、
恋愛の代りに、商取引での二者関係、相互関係(等価
交換を理想とする)を重視し、それを、ITの発達を利用
し、拡大、日常化させることを目指すべきである。
0

  | 投稿者: 管理人

福田和也著「地ひらく」04年9月、文春文庫。

Soviet Stalinは、始めから毛沢東を信用せず、
毛沢東を「コミンテルン」に参加させたものの、
国際戦略上蒋介石の方が需要として、そちらに
援助した、とのこと。

著者が入れ込む石原莞爾流満州構想、満州を東亜
のUSA合衆国にする方針は、東條英機、岸信介ら
に否定され、満州植民地化が進められた。

石原が1970年頃と想定した対米最終戦争が前倒し
され、日本惨敗。

日本が対米戦争するのは、産業技術開発、対中和
解してからだ、対中全面戦争止めろ、の石原方針
は、軍部主流派に無視された。

でも石原は、敗戦や新憲法や平和主義を肯定。
国體を守り、徳義を回復させた上での平和を追求
せよ、とした。

また都市化を排し、農工一致を主張。
石原の平和主義は、安直で矛盾した戦後左翼流の
ものよりも面白い。

松岡元外相が、米穀に対抗するには、日独伊蘇四
国同盟が必要、としたのはそれなりの大構想。

でもHitlerの方が悪辣度で上手。自らのSoviet
侵攻の意図を隠しながら、日本Sovietを除く三国
同盟を結ばせた。

松岡洋右は、四国同盟に至る過程として三国同盟を
受入れたけれど、梯子を外された。

日本陸軍の多くは、Germany(ドイツ)を過大評価し、
三国同盟で十分対米戦争可能と幻想したけれど、
中途半端な三国同盟は、戦後も、旧日本軍とNazi
Germanyとの類比論とか、日本に多大の害をもたらした。

東條英機らは、第一次欧州大戦を曲解、Germany
は敗北したけれど、Germany流戦術はただしい、とし、
それを日本軍に取入れた。
0

  | 投稿者: 管理人

川勝平太著「富国有徳論」00年1月。
二十世紀終盤の冷戦終結は、富国強兵策の限界を示した
ものだとして、そこからの転換を模索。

98年、橋本内閣での第五次全国総合開発計画が「美しい国土
の創造」を副題に持つことを指摘、著者なりの美しい国づくりを模索。

小渕内閣では、政策助言者の一人にされた。

安倍第一次政権は「美しい国」の表題を掲げ、それを著書
の題名にも使用したけれど、中身が乏しく、混乱した。

教育基本法改定、国家権力による「愛国心」注入が美しい国を作る、
として国家権力主導のやり方に固執した。

第二次以降安倍政権は「美」を棚上げし、富国強兵幻想に逆戻りした。

川勝氏は、強い国よりも美しい国、美しい庭園国を作り、USA
(アメリカ)から自立せよ、と提案。

阪神大震災後の再開発を利用して、日本の住宅面積を倍増させよと提言。

住宅敷地は、食糧生産の場を兼ねて、一区画三百坪にせよ、土地私有
は明治以来の近代のもの、それを止めて、公有制を復活させよ、と。

戦後日本で、司馬遼太郎の土地公有化論があるけれど、著者はそれ
に言及せず。 一般国民の住生活を大幅に向上させて、各国民が自然
と共生した生活をすることによる「美」を期待した。

大まかな時代転換の認識は良いけれど、詰めが甘すぎる。
著者は現在静岡県知事。でも静岡で、この本の構想を政策化する様子
は無い。
0

  | 投稿者: 管理人

五木寛之著「運命の足音」
幻冬舎、02年8月15日。
著者の母や江藤淳夫妻の死に関する話もある
けれど、運命に関しては特定の見解を示さず。

宗教に関する話が重要な部分を占める。
著者によれば宗教は反現実である。

現代の現実社会では「プラス」思考が流行
するけれど、宗教は「マイナス」思考であり
「ブレーキ」である。道徳は現実のものである
けれど、宗教は道徳とは別のものである。

宗教は月光である。
著者によれば、宗教は人(信者)を、
重い荷物を持つことが出来る様にする
けれど、荷物を軽くすることは無い。

斎藤一人さんの商人道でも、手抜き、怠けと
しての「ラク」を求めるな、楽しく、努力が
苦にならぬ様にせよ、と説く。

宗教は、夜道を照らす光の如きものである。
環境問題に直面する現在の日本人は
「草木国土悉皆成仏」の思想を再評価する
のが良いと著者は説く。

著者は医者を頼りにせず、健康保険の世話になら
ぬことを誇る。

この本では右足首を捻挫した話があり、足首
がどす黒く腫れても自然治癒させたとのこと。
0

  | 投稿者: 管理人

神田昌典著「2022‐これから10年、活躍できる人の条件」
PHPビジネス新書、12年2月。

細かな事件、事象を予測することは困難でも、大まかな時代
の変化や波を知ることは出来る。著者は七十年周期説を採用。
数十年後に革命や財政破綻等の大きな出来事があると予測する。

著者は七十年を四分割し、志の人、能の人、公の人、商の人
の順で主導者が交代するとする。これは近世日本の士農工商
の現代版の様でもあるが「ラビ・バトラ」博士の社会循環説
とも似たところがある。「バトラ」博士は武人、知識人、金持ち
の三者の交代を想定する。

著者は嘗て「非常識な成功法」を出版し、新たな成功法の旗手
として注目された。しかし二千四年に歴史周期の知識を得た
著者は、価値観の大転換が近未来に起ると見越して、
金儲けのための成功法則を封印、事業の方針を転換させた。

二千七年からは教育事業に参入することを決め、会社上場
準備を進めた。しかし新たな社員を入れたことにより、組織
硬直化の問題が発生、対応に忙殺される中で癌が発覚、
上場を無期限延期。

著者は金儲け至上主義から転換し、二千六年の「ホリエモン」
事件を冷静に見ることが出来た。しかし癌の襲撃を受けた。

著者は癌に対して独特の心の持ち方を示す。
癌を敵視せず、癌を幸福にする、癌を満足させて、
宿主から自立させる。

過去の罪悪感を生産して心の整理をするとともに、
部屋の整理もする。

著者は最新の治療を受け、さらに癌不在の状況のimaging
もしたらしい。そして見事に癌を消失させた。

☆著者は、iphoneを題材にして、製品の寿命(ライフサイクル)
の問題を検討する。製品の販売量を縦軸、時間を横軸にして、
製品の成長曲線を描くことができる。

成長曲線を、導入期、成長期、成熟期に分析することが出来る。
現在までの趨勢を延長してみるに、iphoneの製品としての寿命
は二千十六年になるとのこと。全く別の設計思想や別の名称の
製品に、二千十七年以降移行する。

導入期には試行錯誤のため、どんどん改良、version up
がくり返される。成長期、最盛期には同一versionの製品が
長期間売れ続ける。成熟期は再びversion upが頻繁になる
にしても、製品の本質を変更することは無く、苦し紛れの
販売促進策にしかならず。

著者は、製品の寿命から話を大きくして、
会社の寿命を問題にする。千九百七十年以降、
会社の寿命はどんどん短縮されつつあるとのことである。

会社の寿命が短命化しつつある。
この趨勢から推測して、会社(近代企業)の寿命は
二千二十四年頃に尽きると著者は話す。

それはある意味では資本主義の終了を意味することになる。
著者は、会社の代りにNPOが重要な組織になると、
Druckerを援用しながら語る。

ただこの本での会社論は、会社の発生や成長の過程や歴史
を省略してあるので、議論としては粗い。
0

  | 投稿者: 管理人

中矢伸一さんの古代史解釈「神々が明かす日本古代史の真相」によると、
出雲を武力制圧した日向邪馬台国は、大和に対しては政略結婚を持ちかけ。

日向側「アマテラス」「ヒミコ」の孫「イワレヒコ」神武帝が、大和側
「イスケヨリヒメ」に婿入りする事で話がまとまる。

どちらも「スサノオ」の孫でいとこ婚。神武一行は軍勢を連れずに「東遷」
したけど、大和側長髄彦が自身の勝手な判断で妨害。

神武一行は迂回して大和入り、辛酉年に即位。ただ西紀前660年とは
記紀の嘘で、西紀241年辛酉が恐らく正しい。

邪馬台国は「ヒミコ」が長命を全うした後「イワレヒコ」の娘「ヒミコ」
のひ孫豊受姫、魏志倭人伝では卑弥呼の宗女「トヨ」とされる、が継承。

関裕二さんの説では、大和が神功皇后こと「トヨ」らを派遣して北九州を
武力制圧、しかし梯子を外され征伐された「トヨ」が怨霊化したため、その
遺児神武帝を怨霊鎮めのために大和に呼び寄せた、とするけど、中矢説
の方が断然分り易い。

中矢氏は、十代崇神帝が、それまでの十種の神器を三種に削減したこと
を指摘しつつ、解明作業をせず、謎を放置。

中矢氏が、出雲を抹殺した記紀勢力を批判するのは良いけれど、その先、
出口王仁三郎らのOccult思想に落ち込むのは疑問。
抹殺された出雲側に、真正日本神道がある?

出雲以前の縄文時代日本が、元は世界の中心、日本に猶太勢力が流入
したけど、それは、日本を出発した勢力が、古代Israel、猶太
を経由して、日本に里帰りしたもの?さすがにこれは信じ難い。

縄文日本に人類普遍思想がある、との願望妄想を語る梅原猛さんでも、
日猶同祖論に手を出すことは無い。
0




AutoPage最新お知らせ