2012/8/6

高い値がつき  

しかし、たんにブランドの名称が存続すればよいというものではない。モダンというのは、もちろん現代的ということであるが、プランドの成長(存続?発展)の観点からは売れるということである。極論すれば、「売れるデザイン」は、「良いデザイン」であり、「現代的なデザイン」である。


デザインは芸術とは違う。芸術家は、生前一枚も絵が売れず赤貧のうちに亡くなったとしても、死後に評価され、高い値がつき、美術史に名を残せば偉大な芸術家として評価される。しかし、企業はそうはいかない。ある商品が売れず、会社が倒産した後で、あの商品はなくなったが良かったと評価され、プレミアだ、ビンテージだといって値が出ても、その企業にとっては意味がないからだ。


LVMHは、このタイムレスとモダンの両立という矛盾を的確なデザイナーの交代によってマネジメントしているといえるだろう。


デザイナー交代や代替わりが難しいことを日本国内の身近な例で見てみよう。
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2012/7/31

十一時ごろまでお待ちしましょうか  

乱雑な字やミスが散乱する原稿、それも夕イムリミットになってやっとお送りする原稿をいつもきちっと整理し、校正してくださった清野賀子さん。


どうしても書き切れない夜、「十一時ごろまでお待ちしましょうか?」と言ってくださったあの電話の声が忘れられない。「マリ?クレール」というメディアが存在しなかったら、ぼくはきっと、モードという現象について生涯論じることはなかったとおもう。



このほかにも、連載の過程で、書き換えの過程で、そしてまたこのような書物のかたちをとる過程で、ぽくの仕事はつねに多くのひとびとの見えない労苦と暖かい助言に支えられてきた。そのすべてのひとたちに、ドイッ人をまねて、「千度のありがとう」という言葉を心より捧げたい。


そして、すべての作業を終えたいま、菊地信義さんがこの本にどんな服を着せてくださるか、それが楽しみでならない。
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