2010/8/13  たった一人で組織を動かす 『新・プラットフォーム思考』  ビジネス・成功本

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 ■DATA
  発 行:2009年12月30日
  著 者:平野敦士カール
  出版社:朝日新聞社
  価 格:1500円+税
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近所の図書館で借りた。

プロフィールによれば、著者はおサイフケータイのクレジット発案者として
世界的に著名なのだそうだ。
私は知らなかった。スマンのぉ。

そもそも、衝動買いをしないため、クレジットカードは持ち歩かない。
おまけに自分の時間に無断で侵入されないためにケータイも持ち歩かない。
そんな私にとって「おサイフケータイ」は無用の長物だったりする。
なので、その発案者と言われても、「おお、この人が!」とはならず、
「ふーん」としかならない。
まぁ、そんなことは別にして。

『たった一人で組織を動かす』とは壮大なタイトルである。

しかし、一人の人間(担当者か係長)の意見で、右へ左へと簡単に動くのも、
組織としてどうよ、と思うが。

タイトルになっている『新・プラットフォーム思考』とは、

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「たった一人で、顧客・他社の社員や自社の上司、部下など、周囲の多くの
人を巻き込み、自分が持てる力の何十倍の成果を上げつつ、まわりの人間も
幸せにしていく」。
そんな頑張らなくても結果を出すための思考のことです。
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と、「はじめに」に書かれているが、いや、周囲の多くの人を巻き込むこと
自体、もう充分に『頑張ってる』のではないだろうか。

プラットフォーム思考自体、目新しいものではない。

織田信長の『楽市楽座』しかり。アメリカの『ゴールドラッシュ』しかり。
要は、儲かる(と参加者が思う)場を創出し、あとはなにもしなくても
参加者の儲けのいくらか(または参加料)を貰ってホクホクという、
左うちわ商法のことだ。
(すごく極論だけど)

『ゴールドラッシュ』で儲かったのは、一攫千金を夢見てスコップでゴールド
目当てに地面を掘った者ではなく、スコップを貸した者だと思う。

では、何が『新』なのか。

すまん。本を読んでも、私には良く分からなかった。

タダで読んでいるから、身が入らないからだと言われたら、その通りかも知れ
ない。だが、身銭を切って購入しても、結果は変わらなかったような気もする。

18ページに掲載されている概念図を見ると、従来の「プラットフォーム思考」
とは、トップダウンで、細かく指示されたことを忠実に従うという意味のようだ。

■従来のプラットフォーム思考
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|経営陣|→ |リーダー|→ |部 下|→ |顧 客| 
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「新・プラットフォーム思考」では、トップはビジョンと基本戦略のみを伝え
仕事のやり方は任せて、現場の意見をくみ上げていくボトムアップを加味した、
権限委譲型双方向コミュニケーション経営体系のようである。

■新・プラットフォーム思考
┌―――┐  ┌――――┐  ┌―――┐  ┌―――┐
|経営陣|⇔ |リーダー|⇔ |部 下|⇔ |顧 客| 
└―――┘  └――――┘  └―――┘  └―――┘

たった一人で組織を動かす、というよりは、新時代の組織はこうあらねばならな
いという組織論になっているのではないか、と思うのは私だけだろうか。

本書は担当者より、経営者やリーダーのかたが読んだほうがいいのではないかと
思う。
部下がどんなに金になるプラットフォームを見つけても、それを活かすも殺すも、
リーダーや経営陣次第なのだから。

いや担当者が本書を読んでもいいのだが、それよりも「リーダーになれるための
処世術」を身につけるほうが、先ではないかと思うのだが。
リーダーを目指す上昇志向の人には、本書を読んで頑張ってほしい。

ナナメ向き志向の私には、無用の本であったが。
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