おとぎのダマリンちゃん
誰しも幼い頃は「正義」に憧れる。
「正義」とは漠然としたものだ。
漠然としてても良心は「正義」でありたいと思う。
大人になるに連れて「正義」の定義が変わっていく。
ある日、自分の「正義」と他人の「正義」が衝突する。
気違いの「正義」は自己正当化の果てに
歪んだ使命感を生み、暴走が始まる。
それはもう止まらない。
この “お話” は脳内変換に明け暮れてクズになった男の
幼き日の脳内ワールドである。
(第17話)情報提供はボクの使命だ!
ダマリンちゃんは朦朧と泥沼のような川底を
終わりの始まりに向かって漂い続けていた。
そのどどめ色の唇が一瞬の微笑を含んだ。
力ない死人の如き目が開く。
ダマリンちゃんはまた夢を見ていたのだ。
夢の中では、相変わらずお花畑の状態だ。
まだ勢いがあったころの自分のままだった。
自分にニコニコと笑いかける人たちが近づいてくる。
「こいつら誰だったかな…そうだ、思い出した!」
目の前にいるのはファン・マスコミ関係者・特撮俳優たち。
ダマリンちゃんはホッとした。
やはり今まで夢を見ていたんだと思うと
すっかりダマリンちゃん好みの世界が戻ってきた。
いまも自分と変わらぬ付き合いを続けてくれるこの人たち…
「あれ?」
親しげに近づいてきた人たちの顔だちがはっきりしない。
この人たちと自分は本当にコンタクトなんてあったっけ?
最近じゃないとしたら、いつコンタクトがあったっけ?
いや、こんなに自分を頼ってくるのだ。
きっと過去に接触したことがあるはずだ。
ファンは同じ話ばかり繰り返しながら、何かといえば
“こんな人たちと、こちらのサイトでオフ会ができればいいな“
などとせがんでくる。
だが頼られるダマリンちゃんは満更でもない。
どこの出版社なのか
釈然としないマスコミ関係者が近づいてきて
得意げに情報を語り始める。
自分とは馴染みのない最近の若手俳優の
新作映画ばかりを紹介してくる。
特撮俳優は超豪華な顔ぶれだ。
最近、ご活躍の人たちばかり。
この人たちにとって特撮は一部にすぎないのか…
でも、特撮に出演したことは、
この人たちにとってきっと大きな要素であるはずだ。
良識をわきまえている人たちばかりで、
ダマリンちゃんが持ち上げれば
持ち上げるだけ微笑んでくれる。
たいして名も知られていないというのに
「情報掲載するのはいいけど、事前に言ってくれよ」
などとクレームをつけてくる一部の「特撮俳優」とは格が違う。
「特撮俳優」といったって、
特撮だけが俳優人生を保つ柱として
しがみついているだけの奴だっている。
そんな特撮俳優から特撮を取ったら何が残るというんだ?
こっちが下でに出てりゃスター気取り…単純な奴らだ。
盆暮れと出演した特撮グッズを送っとけば
尻尾を振ってくるバカどもめ…
こういった連中の情報は、
もうボクの方から発信してやる必要なんかない。
だんだん顔も思い出せなくなってきた。
まあいい、あいつらは
今後もお付き合いする必要などない連中だからな。
やはり、最近ご活躍の方々は違う。
グッズを贈ったわけでもないのに、
ボクに対する感謝の気持ちを忘れない。
多忙なのにマメに連絡をくれるし、
情報を出し惜しみしたりしない。
ダマリンちゃんは仏のような微笑で愛想を送った。
しかし…
この人たちは全然特撮作品での思い出を語ってくれない。
でも新作映画については宣伝をせがんでくる。
何にせよ、頼まれたことは断れない。
とにかく、素早く情報掲載だ!
このサイトは「最新特撮情報サイト」なのだから。
「情報提供はボクの使命です!」
新ダマリンサイトの創設時、
「新着情報」はテキスト化して別ページで掲載し、発信していた。
ところが、「管理人」とやらは情報を送っても
なかなか掲載してくれなかった。
掲載したり、しなかったりが続いていくうちに面倒になった。
あいつに送ったところで
どうせ作業してくれないことはよくわかった。
だったら「臨時ニュースです」とかやって、
掲示板にさっさと書き込んでしまった方が早く処理できる。
賑わった掲示板だ、誰かが読んでくれる。
うすのろ管理人なんぞを待っていたって仕方がない話だ。
結局、管理人ことパニック障害のメタボ野郎は
トンズラ野郎と一緒に何処かに逃げやがった。
連絡を取ろうにも取れない状態だ。
まだ常連の顔立ちがはっきりしていた時代から、
パニック障害野郎の仕事の遅さには辟易していた。
「新着情報」の件に限らず、
頼んだ事をなかなかやってくれない。
どんなことも、掲示板に書くのが早道だ。
それでも、パニック障害野郎には
ひとつだけいいところがある。
少なくとも
「私を差し置いて新着情報を掲示板に書かないでください」
とは言ってこない。
文句はナシだ。
この掲示板は、本来は特撮と関係ない話もできる、
雑談用として設けたサブの掲示板だ。
しかし、最近ではこのサイト唯一の
「情報発信窓口」になっている。
メインの掲示板は、トンズラ野郎が叫ぶだけ叫んで
後始末もせずに放置していきやがった。
自己救済だけが目的の、わめくような書き込みばかりで、
あの掲示板のスレッド機能は台無しになった。
そんなことはいい。いまはとにかく「情報発信」するときだ。
ダマリンちゃんは「雑談用」掲示板に、
転用データを並べただけの情報をまとめて「送信」ボタンを押した。
そして、情報は「発信」された…。
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×月のオススメ映画(その1) 投稿者:ダマリンちゃん 投稿日:20XX年 ×月 Z日(水)YZ時ZY分Z秒
皆さま、こんにちは!
×月に上映予定のオススメ映画を紹介させていただきます。
ぜひご鑑賞くださいませ。
【『俺が愛したミラクルエイト』助演・味観四省さんご出演映画の「宇宙姉妹」、20XX年X月X日公開!】
大川于也先生の人気コミックの実写映画化。
幼い頃から宇宙飛行士になることが…
●出 演:
●公式サイト:
【『サイボーグゲイシャ 』助演・上源賞子さんご出演映画の
「ヴァーチャル鬼ごっこ100」、20XX年X月YZ日公開!】
人気作家・川畑也助先生の同名ベストセラー小説の映画化。
前作1〜2では…
●出 演:
●公式サイト:
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ダマリンちゃんに見えてきた。
情報を「受信」した奇特な人間が見えてきた。
ダマリンちゃんと過去に交流があった“ファンA”と
“ファンB”が見えてきた。
“ファンA”が雑談掲示板の「×月のオススメ映画」を読んだ。
翌日、“ファンA”は“ファンB”に
この情報掲載の話をした。
ダマリンちゃんに二人の会話が見えてきた。
A:昨日、久々にダマリンサイトの掲示板をのぞいてみたぜ、
またまた「オススメ映画」とか長々と載っけてやがったぞ。
B:(カバンからノートパソコンを取り出して)
どれどれ(ダマリンサイトを検索して)ふっ、
ブックマークからは外しちまったからなぁ。
あったあった。あ、これか?
あれ、随分有名な俳優の名前が並んでいるなあ。
ダマリンイベントに来てたっけ? この人たち。
A:俺が知っている限り、来てなかったと思うぞ。
誰に頼まれたんだ?
B:ダマリンちゃんが夢の中で頼まれたんじゃないのか?
A:そうとしか考えられないよな。
まだダマリンちゃんに勢いがあったころは、
ほとんどがダマリンイベントに
来ていた人の情報だったのにな。
B:最近は、スケジュール過密な人気俳優の情報ばっかり
載っけているもんな。
勢いがあったころのダマリンイベントでも、
絶対に招待できそうにもない人たちばかり。
A:夢の中では、その人たちが忙しいときでも
ダマリンイベントには必ず出席することにでも
なっているのかな?
B:そう考えるしかないだろ。
それにしても、なんでこんなこと続けているんだ?
そんな会話が交わされている。
これはあってはならない会話だ。
脳内変換で二人の会話を削除したダマリンちゃんは、
演劇情報サイトを徘徊し、データを収集していた。
転用データを自己流のフォーマットに並べなおすと、
雑談用の掲示板から情報を「発信」した。
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オススメ舞台 投稿者:ダマリンちゃん 投稿日:20XX年 ×月 R日(金)SD時DS分KL秒
皆さま、こんにちは!
この×〜Y月に上演されるオススメ舞台を紹介させていただきます。
ぜひご覧くださいませ!
【『冴浪
』』主演・大東量活さんご出演舞台「ミュージカル『吸血鬼ダマリーン』ズラ・ボンウタ版」】
人気ミュージカルの楽曲を多数手掛ける
トンズラ・ダマリーンの作曲によるミュージカル。
ボンウタ・クーンの小説「ダマリーン」の…
●と き:20XX年X月YY日(土)〜Y月XX日(日)
●ところ:ダマリン市国際フォーラム ホールE
●出 演:
●公式サイト:
【『能面ライター444』助演・真我樹利亜さんご出演舞台「わらいのサイト」】
名所も特産品もない寂れた田舎特撮サイト「ンリマダ」。
イベント視察にやってきたマスコミ関係者に
好印象を与えようと、「ンリマダ」…。
●と き:2011年XX年X月YP日(土)〜UU日(日)
●ところ:シアターコルオ
●出 演:
●公式サイト:
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ダマリンちゃんに見えてきた。
情報を「受信」した奇特な人間が見えてきた。
ダマリンちゃんと過去に
情報交換があった“マスコミ関係者C”と
“マスコミ関係者D”が見えてきた。
“マスコミ関係者C”が雑談掲示板の
「×〜Y月のオススメ舞台」を読んだ。
翌日、“マスコミ関係者C”は、
ズラダマリンと共通の知人である“マスコミ関係者D”に
この情報掲載の話をした。
C:樹利亜ちゃんの今度の舞台、ネットサーフィンしていたら
ダマリンサイトの掲示板で紹介されているのを見かけたぜ。
D:どれどれ(ダマリンサイトを検索し)ああ、これか?
C:前売りもあんまり出てないみたいだしな、
こんなサイトにまで情報掲載頼んだのかな?
D:いやいや、テキストを見る限り、
どこぞの演劇情報サイトに掲載されたデータを
そのまま転用しただけだな。勝手に載せただけだろ。
C:樹利亜ちゃんだけど、奴の開催するイベントにでも
来ていたのかな?
昔はそれなりに大勢の俳優が来ていたらしいしな。
D:そんな話、聞いたこともねぇよ。
ズラダマリンにでも確認してみるか?
ダマリンちゃんにはズラダマリンも見えてきた。
“マスコミ関係者D”は、ズラダマリンの携帯に電話した。
D: おおっ、久しぶり。元気してるか。
ズ:何の用だ? こちとら藤沢鵠沼海岸で
バーベキューの真っ最中だ。手短に言え。
D: あのよ、お前さんの「義兄弟」だったダマリンちゃん、
奴のことだけど。
ズ:奴の話なんかすんな。
あんな奴とは義兄弟でも何でもねぇ。
D:すまんすまん。あの、ひとつ質問だけど、
奴は『能面ライター444』に出ていた真我樹利亜ちゃんと
知り合いなのか?
ズ:知り合いのわけねーよ。
どうせ舞台か何かの情報載っけているんだろ?
D:あれは無断掲載か?
ズ:何の舞台か知らないけど、100%そうだ。
ズラダマリンが怒りとともに携帯を切った。
D:プッ、ズラダマリンの野郎、
ダマリンちゃんの話をしたら怒り狂いやがった。
C:かつてはダマリンイベントの専属司会者状態だったのにな。
D: 某俳優の罠にまんまと乗って、
ダマリンサイトでわめきちらしてやがったのには大笑いだ。
C:後始末も何もせずにトンズラするところが奴らしいところだ。
D:そういえば、ズラダマリンの子分だった盆歌クンはどうした?
C:知らねーよ。そういえば、雑誌の奥付にあるスタッフ欄から
名前を外されて長いな。
そんな会話が交わされている。
これはあってはならない会話だ。
脳内変換でやつらの会話を削除したダマリンちゃんは、
検索エンジンをフル回転してネットを徘徊し、
データを収集していた。
転用データを自己流のフォーマットに並べなおすと、
雑談用の掲示板から情報を「発信」した。
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Y月のオススメ映画(その1) 投稿者:ダマリンちゃん 投稿日:20XX年 Y月 Q日(水)IK時MK分NN秒
皆さま、こんにちは!
Y月に上映予定のオススメ映画を紹介させていただきます。
ぜひご鑑賞くださいませ。
【「能面ライター THE NEVER」助演・畑舌タモロオさんご出演映画の「家族Y」、20XX年T月公開!】
失職しそうな夫・剛一、就職浪人の息子・延太郎と住む沼沢津子は、
マイホームがあることで幸せになれると信じていた…
●出 演:
●公式サイト:
【『薫甲ピーヴァイター』助演・世野膏丈さんご出演映画の「大川の渕」、20XX年W月A日公開!】
藩から上意討ちの命を受けた猫井遡之介は、
柔術遣い・佐々木林衛を狙う。しかし…。
●出 演:
●公式サイト:
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そして、またもやダマリンちゃんに見えてきた。
情報を「受信」した奇特な人間が見えてきた。
ダマリンイベントに
ゲストで参加したことがあった“特撮俳優E”と
“特撮俳優F”が見えてきた。
“特撮俳優E”は雑談掲示板の
「Y月のオススメ映画」を読んだ。
翌日、“特撮俳優E”は“特撮俳優F”に
この情報掲載の話をした。
“特撮俳優F”も数日前に雑談掲示板を読んでいたらしく、
笑いながら話に乗った。
E:ダマリンちゃんの掲示板、見たか?
また世野さんご出演の映画を紹介していやがった。
付き合いも何もないのにな。
F:脇役専門で膨大な数の映画、
テレビドラマに関わった世野さんだ。
たまたま特撮番組のひとつに出ていただけで
「特撮俳優」扱いか?
E:ある意味、失礼な話だよな。これも「有名税」か?
F:無視してスルーしてれば済む話だろ。
E:そういえば、ダマリンちゃんの掲示板、
どう考えても奴と付き合いのない俳優の出演映画を
いっぱい紹介してやがるぜ。
それも特撮作品に一本か二本出ていたとか、
そんなレベルで人選してやがるぜ。
F:昔は奴のイベントに出てきた人たちの
情報ばかりだったのにな。
いまは特撮にもたまたま出演していた有名俳優とか、
最近の若手とか、奴と付き合いのない俳優の
情報ばかり一生懸命掲載していやがるな。
E:奴のイベントに出席歴のある連中の話題は
出さないのか?
F:最近は、ほとんどねーな。
E:そういえば、ダマリンちゃんが
友好関係だとか言っていた●○が昨日、
時代劇にゲスト出演していたぜ。
F:そんな情報、ダマリン掲示板には載ってなかった。
とっくに切れているんだろう。
いまや奴の関心対象は、無関係者が
中心になっているようだし。
E:そういえば、『薫甲ピーヴァイター』の
主演男優のひとりは、昔よく
ダマリンイベントに招待されていたよな。
F:そうそう、舞台に出たら頼まれもしないのに
即宣伝されたとか言っていた。
ところが某女性テレビキャスターの
『〜祭』とやらに出席してから連絡が来なくなったそうだ。
E:なるほど、そうやってフェイドアウトしていったか。
『七星戦隊タイレンジャー』の連中も、
みんなで『〜祭』に出席したら奴からの連絡が
途絶えたとか言って喜んでいたようだしな。
F:渡りに船だとか言っていたっけな。
俺も某女性テレビキャスターの
『〜祭』とやらに出席したら、
ダマリンちゃんから連絡来なくなるかな。
E:今度飲み会か何かあるから、お前も付いてこいよ。
F:ダマリン除けか? グッズ来なくなるな。
いつもタダで贈ってくれるからありがたかったんだけどな。
E:恩きせがましい野郎だからな、
サッサと関係を閉ざした方が身のためだぞ。
F:そりゃそうだ。よくわかっている。
E:そういえば『薫甲ピーヴァイター』の
主演男優のひとりは「『薫甲ピーヴァイター』オフを
やるときには世野さんを連れ出してください」とか
頼まれていたそうだ。
F:不用意に断ったらダマリンちゃんに
逆恨みされるところだったな。
彼も関係切れて正解だ。正解。
そんな会話が交わされている。
これはあってはならない会話だ。
脳内変換でやつらの会話を削除した。
ダマリンちゃんを包む空気が乾いたまま止まった。
いつまで経っても誰からも反応がないことに
次第に苛立ちが激しくなっていく。
ダマリンちゃんは数機の携帯の一つを握りしめて
いつものように自己催眠をかけた。
「ボクは、外部からダマリン掲示板に訪れた別人格だ」

そして、書き込んだ。
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ありがとうございます 投稿者:カナ 投稿日:20XX年 Y月 D日(水)JH時MP分NR秒
お返事を下さりありがとうございます。
いつもこの掲示板を拝見して思うのですが、
ダマリンちゃんの情報量、言葉の中から見える見識の深さに
感心しきりです。
お返事ありがとうございます 投稿者:カナ 投稿日:20XX年 I月 M日(水)JP時MM分NO秒
ダマリンちゃんの幅広い情報に驚くばかりです。
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脳内変換が始まり、ダマリンちゃんは
「カナ」名義の書き込みを、
本物の「外部からの書き込み」と認識した。
ダマリンちゃんは自らの書き込みで、心を満たした。
そして、「有意義な情報掲載」を続けていこうと
あらたな決心をする自分に酔いしれて心安らいだ。
ダマリンちゃんの唇の微笑は消え
力ない死人の如き目が閉じた。
泥沼のような川底を終わりの始まりに向かって
朦朧と漂っていった。
野原で地蔵が笑った。
ダ〜マリン!(つづく)
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【参考】匿名性の理論
匿名性は人を大胆にも孤独にもする。
これを「匿名性の理論」と呼ぶそうだ。
開放感や興奮、逃避などの様々な人間心理を生み出す行動のことである。
小心翼々、劣等感が強く、普段、鬱憤を内に閉じ込めて生活している人ほど匿名心理でネット上ではその反動を噴出させる。“対象”に対し正面きって物申すことができない人ほど、その“対象”を誰かに代替えし、集中して“代替え”を攻撃するのは、そのことによって自分が優位であることを確認し安心したいという心理が働くからと考えられる。また攻撃のためには嘘を吐くことに無神経になっていく。意図して吐く嘘の他に、病気による「作話」という現象がある。記名力障害、健忘、失見当識を主症状とするコルサコフ症候群(脳の機能障害によって発生する健忘症状)の患者や、精神分裂病の患者の中にその作話行為が多く見受けられる。