2017/5/12

秀歌(69)黒瀬珂瀾 角川12首より  秀歌読みましょう

N短が四月の選者交代で、第三週は「未来」選歌欄をもつ黒瀬珂瀾さんになった。ご紹介を兼ねて「角川短歌」三月号の12首詠から6首を引く。
黒瀬さんが若くて(40歳)僧籍のひとと言うのは良く知られているしN短の写真はすごいいい男写真なのだけど、立派な「イクメン」である。浄土真宗の僧なので(わが家の宗派でもある)禅宗とはちがうし、初めは春日井健に憧れて「中部短歌」に入り『黒耀宮』で「ながらみ出版賞」、BL風な三島を思わせる華麗な歌で評判を取った。「中部短歌」から「未来」に入会、大学の先生の奥さんの赴任地について行き、ロンドン在住時に子供が生まれた。奥さんの金沢大赴任とともに富山のお寺の住職となり金沢で基本子育てをしている感じがある。(これは私は賛意をもって書いている)昨年『蓮喰ひ人の日記』で「前川佐美雄賞」を受賞。

「鳥ならず鷺」

元日の水面に滑り込む白鳥(くぐい)われにも還る浄土のあるを

浅野川に鴨流るるを目守るのみ曲学の徒になり損なひて

乾坤の崩落に遭うごとき顔なしたり虫歯を告げられて児は

能登沖へジンベイザメの泳ぎ去るニュースを消せば娘は眠る

白峰の雪をママへの土産にと一分悩み児は川に投ぐ

とり、ならずさぎ、と初めて五歳児の指せば犀川みぞれ降り染む

「ならず鷺」というのは鳥ではない、という意味の「ならず」か。でも子供の言葉だろうか、黒瀬さんはサブカルチャーにも強いと言う事だけど、そこは私の弱い所なので何だか調べてもよく分らなかった。(六首目の読みをどなたかご教示頂ければ幸いです)子供の歌が多いが、冷静に子供の成長をみつめ、溺れない目で子供の居る現在の世界を描いているようだ。
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