2018/4/13

「花かげ」の碑  短歌

童謡「花かげ」は今の人は知らないだろうけど、少し年が行ったひとだと曲を聞けばああと思うだろう。昭和七年 作詞 大村主計(かずえ) 作曲 豊田義一で、お嫁に行く姉をしたって弟の大村主計が作った詩という。まず(三番まであるが)一番の歌詞だけを上げる。

一、十五夜お月様 ひとりぼち  
  桜吹雪の花かげに
  花嫁姿の おねえさま
  車にゆられて 行きました (ユーチューブで安田章子の歌が聴けます)

曲も哀調があり、何故か私は子供心にこのお姉さんはお嫁に行っても幸せには成らなかったのでは、などと空想していたけれど大人になって調べてみたら、それは弟の主計の寂しい心からのもので、決して不幸な話ではないと知った。大村は山梨県塩山市の生まれで、そこで亡くなっているし、姉の嫁ぎ先もそう遠くはない山を越えた村だったようだ。

私と母は以前よく山梨に旅行して、歴史遺跡や武田関連の場所を見に行ったりした。「塩山」という名前は海なし県の甲斐で、運んできた塩の貯蓄地であったのかもしれない。武田の時代、寺の築地塀に塩を練り込んでいざという時に備えたと言う話もあった。その塩の寺「向嶽寺」に大村家の菩提寺が有ったので、境内の外に「花かげの碑」がひっそりと建っていた。
桜は何本かあるのだけど碑に添うように一本の桜がひょろりとあって、私達が行った時ちらちらと風に舞ってくるのが、寂しげだった。近くにハイキングコースもあり、その時もお婆さんと子どもお母さんが車でお花見に来て楽しんでいたけれど、いまだに私の印象はのどかながら寂しい。

塩山の山懐に抱かれて桜ちらちら「花かげ」の碑に  多香子
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