青春の1ページ

2012/7/10 | 投稿者: 溺れる人

 そういうわけで、中学生になった時点でも、私は水泳部に入ることにした。他にできるスポーツもないし……水泳だって、何もやってない人よりはできるようになった、というレベルでしかなかったが。
 中学の水泳部では、周辺の小学校から、また新たに編入してきたのもいて、友達も増えた。それなりに楽しくやれていたのだ。

 だが、この後、私は家庭の事情で引っ越すことになる。両親の離婚が原因だったために、心理的なダメージは計り知れなかった。
 編入先の中学校は、ほぼ隣の学区だったが、雰囲気がまったく違った。私の元いた中学校も、不良は多かったのだが、一般の生徒とは遠い距離にあった。ところがこちらでは、普通にクラスの中に、そういうチンピラがウヨウヨしていた。水泳部にまでいたのだ。
 だから、転校後の生活は、まったく楽しくなかった。

 だが、だからこそ、思い出もできた。
 中学時代、最後の水泳大会。そこに、元いた中学の連中もきて、私と同じ組に、その中の一人もいた。これは負けられない。勝ちたい、というよりは、情けない姿を見せたくなかったのだ。二百メートル、腕が上がらなくなるまで全力で泳ぎ、最後には、プールから這い上がる余力さえなく、肩を貸しあいながら立ち去った。まさに青春の1ページという感じだ。
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