シエスタや、その他、いろいろ考察  

これはとても恋いをせずにはおさまるまいと思われたのでな。そのとき私は恋は罪にからまったものだとは言った。しかしさびしく飢えている唯円の心になんのそれが強く響こう。唯円は自分のあくがれに油をそそがれたような気がしたに相違ない。さびしさはますます強くなって行く、そこへ善鸞が花やかな光景を見せつける。向こうから誘い寄せる美しい女の情熱があらわれる。それにふらふらと身を任せたのだ。一度身を任せればもう行くところまで行かねば止まれるものではない。「一すじにやれ」私の言葉を思い出したにちがいない。おゝ、私はおだてたようなものだ。
0

木山裕策や、その他、いろいろ考察  

唯円 私は悲しい気がいたします。

一同ちょっと沈黙。


僧一 きょうの法話はどなたがなさるのでございますか。
僧二 私がいたすはずになっています。
僧三 どのような事についてお話しなさるおつもりですか。
僧二 法悦という事について話そうと考えています。仏の救いを信ずるものの感ずる喜びですな、経にいわゆる踴躍歓喜の情ですな。富もいらぬ、名誉もほしくない、私にはそれよりも楽しい法の悦びがあります。その悦びがあればこそこの年まで墨染めの衣を着て貧しく暮らして来たのですからね。
僧一 そうですとも。
0




AutoPage最新お知らせ