大阪、西天満にあるギャラリーです。
1969年の創業以来、現代美術の作品と西洋アンティークを中心とした骨董を扱っています。
ジャンルにとらわれない様々な美術品をご紹介しています。

2017/8/17  16:47

作品紹介 ポトモ・ワカ  ART

皆様、お盆休みはいかが過されましたでしょうか?

私は映画を観に行ってまいりました
夏休みは涼しい映画館が人気ですよね。
私は行列に並んだり人ごみが苦手な方なので上映時間が一番遅い
「レイトショー」で観に行きました。
人も少ないので隣の席に誰もいないこともしばしば‥!
ちょっと貸し切りみたいな感覚でゆっくりと観る事ができ、なんだか贅沢に思えました
皆様もぜひお試し下さいませ(^o^)

さて、山木美術は本日8月17日(木)から開廊しております!

本日からまた少しずつブログも更新して行きますので、逐一チェックして頂けたらと思います。
よろしくお願い致します

今日ご紹介する作品は「ポトモ・ワカ」です。
こちらは一見、木造の彫刻です。しかし本来は逆さの向きにしてゴムをかけて使う物です。
イメージ出来ましたでしょうか?

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幅12cm x 高さ26cm

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幅12cm x 高さ18cm

そうです。こちらはスリリングショット(パチンコ)です!

アフリカの西部に住む先住民族、ブール族が昔から狩りをする為に作っていたパチンコで
実際に狩る動物は小動物が多く、うさぎや鳥などを捕まえる武器とされていました。
また、パチンコには守護的な魔術を宿すと信じられており、19世紀頃には装飾にこだわり製作することで祈りを込めていました。
多くは狩猟に行く息子に武器、あるいはお守りとして父親が彫ってあげていたそうです

彫刻の表情からは強さが感じられます。
私は強そうな表情を彫る事で「悪いことを跳ね返してくれますように」「無事に帰ってきますように」と親の愛や願いが、込められいるような気がして感動いたしました。
命がけの狩りが行われいることを物語っていますね。

20世紀初頭には西洋人がこのパチンコの存在を知り、美術品として見出されていきました。
当時フランスの領土にあったことから、数々の優良品はフランスから世界へと発信され
有名なピカソ、ブラック、モジリアニたちにも影響を与えたと言われています。


我が子、家族の無事を祈る。どこの国でもこれは共通する事です。
私はこの作品を見て平和について考えるきっかけになりました。
誰かのためを想い、祈りを捧げていた方々の想いがこの作品にはこもっているからです。
私を含め戦争を体験していない方々にこそ拝見して頂きたい作品です。
大事な人を守る。この気持ちを感じて頂けたらと思います。
是非、ご高覧くださいませ。

※なお、ご紹介致しました2つの作品は実際にパチンコとして使われていた物ではなく
彫刻作品として製作されたものでございます(^^)
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2017/8/5  16:40

作品紹介 内田鋼一  作家紹介

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内田鋼一 プラチナ彩面取茶碗

夏バテにはあつ〜いお茶が良いそうです。冷たい飲み物は胃が冷えてパフォーマンスの質が低下するみたいで、あったかい飲み物を少量ずつ飲んでいくと内臓には優しいみたいです。また飲み過ぎはカフェインの影響が良くないので、冷たい物と適度な塩分もとるようにして下さい。
お茶を飲むという文化は、ちょっとした憩いの時間、コミュニケーションの空間として世界各国様々なスタイルで定着しています。そんな中日本のお茶文化はひと味違って、休憩というより「お茶を飲む」という事をしているような…詳しくは勉強不足なのですが….
よけいな事をしないでただただ集中してお茶を飲むための器である、茶器のご紹介です。おきにいりのイイウツワで優雅なティータイムにいかがでしょうか?

内田鋼一先生は若い頃から世界中の国々を旅し多くの文化を肌で感じ自身の作品に取り入れてきました。やきものは国や文化で採れる材料や環境条件の違いによりにより形や色、質感、使い方が様々です。ただ土を焼いて器を作るという事は偶然なのか必然なのか分かりませんが、多くの国や地域で行われているという所も陶芸の面白いと事だと思います。器からはその土地の料理から食文化、家族の形、おもてなし等多くの要因が込められているのでその地域の事を勉強するのにも役立つのではないかとも思っています。
そんな経験豊かな手から創り出される作品はとても幅広くその全ての作品にパワーが詰まっていて、なによりカッコイイです。それはただキレイな形というだけではなく、作品の表面から素材の重みを感じる事が出来る所です。
今都会で生活していて触れるものほとんどが規格化され均一で無表情です。内田先生の器のその硬い金属のような表面は無機質に建ち並ぶビルのようであり、また自然の流れに身を任せたような曲線や重心、その豊かな表情が光り輝く釉薬から映し出されています。見る目から受け取るかたさと、とった手で感じる自然な丸みの組み合わせは丁度いい心地よさになります。
目で見るだけでなく実際手に取ってみる事で、手の仕事を感じられるのが器の良い所だと思います。他にも良い陶芸作品がございますのでこれからも更新していきます。
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2017/8/3  15:31

作品紹介 今井龍満  ART

8月に入り夏本番。これからどんどん猛暑が続きそうな予感が致します。
毎年のように「今年はいつもより暑くない?」と言いながら過ごしているように思います。
本当に毎日、酷暑が続いておりますね。皆様お元気でお過ごしでしょうか?

夜は風があるときは幾分か涼しく感じられますが、風がなく湿度が高いときは熱帯夜で寝不足に・・・
なんとなく体がだるい、食欲不振は夏バテの主な症状ですのでご注意ください
気象庁によりますと2017年の夏は地球全体が平年より暖かいとのこと。
夏休みの予定をこれから立てるという方には、出来るだけ涼しく楽しめるところをお薦め致します
例えば、水族館やアイススケート、映画鑑賞やプラネタリウム見学などでしょうか
暑さに負けず、充実した夏をお過ごしくださいね!

さて、今日の大阪は最高気温33度。夏真っ盛りの本日にピッタリの作品2点をご紹介したいと思います。
夏祭り、誰しもが幼いころ何度も挑戦したことがある金魚すくいを連想させてくれます!
今井龍満先生の金魚の作品たちでございます。

「三匹の金魚」
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39 x 54 cm (10号) エナメル アクリル絵具 紙

「金魚」
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33 x 24 cm (4号F) エナメル アクリル絵具 キャンバス

今井先生は“ポアリング”という技法を用いて、人や動物など生き物をモチーフにされている作家さんです。
ポアリングとは、床に置いたキャンバスから一定の距離を持って絵筆を持ち飛散させて描くことを指します。
距離を離すほどに作家さんの意図と反する線が生まれる面白い技法です。

その技法を用いて描かれた金魚たちを見て、皆様はどのように感じられましたでしょうか?

私は筆先からみられる強弱や滴る塗料も、すべてがキャンバスの中の金魚をいきいきとしている様子に見えます。
悠々と水中を泳ぐ金魚の尾ひれはしなやかに揺蕩い、気持ちよさそうに泳ぐ姿を先生も羨ましいと感じながら描かれていたのかもしれませんね。
ふっくらとした金魚たちのフォルムがとても可愛らしい作品です。
アクリル絵具で描かれた赤色は、私たちが印象付いている金魚のシンボル的な色彩そのもので
その華やかさに引き込まれます。

夏の暑さはまだまだこれからです。
堂々とキャンバスの中で泳ぐ金魚たちを見て
充実した夏の日々を過ごされませんか

皆様のご来廊を心よりお持ちしております。

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2017/7/29  16:47

田嶋悦子 作品紹介  作家紹介

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芸術の始まりは自然の模倣にありました。
移ろい行く風景、花や動物は命が宿る生死があり変わりゆく存在でした。
それを美しいと思い手に入れたい、失う事のない変わらない姿にする為に人々は粘土でかたどったり壁に絵を描いたりする事で、それら自然を模倣し永遠の姿として変換させてきました。美しいと感じるものを人工的にその形を「記録する」という発明が芸術の始まりとされています。
難しい書き方になってしまいましたが、お花は綺麗だけど枯れてしまうから絵にする事で、その美しさをずっと楽しみたいという気持ちから芸術は生まれたという感じです。

本日ご紹介する作品はこちら田嶋悦子さんの「Cornucopia 06-II」です。
陶とガラスの組み合わせて作られた作品はその軽やかでかスマートな外見からは想像がつかない程にずっしりと重量があり少しの事では動かない安定感があります。
緑色の半透明のガラスとマットで白い陶の部分のコントラストと、時間が止まってしまったかのような有機的なフォルムは、植物の命の痕跡を克明に記録するためで今おきている出来事の一瞬を描写しているかのようです。
また植物という偶然の形のようですが一定の規則によってできているのでその形には必然性があります。ガラスは割れたりしますが溶かして固めてもまた溶かして固めてと無限のサイクルで循環し続けます。そのサイクルの途中で固まり作品となったガラスは変貌し続けるものの暫定的な結果の形状とも言えます。神話的なタイトルから想像されるストーリーは素材とも相まって時間の永遠さを物語っています。そのかたちで止まった時間はまさに今の美を映し出しています。芸術を移ろいゆくものたちを記録するという原点から本日はご紹介しました。
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田嶋先生はあした7月30日まで西宮市立大谷記念美術館で展覧会を開催されています。
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タグ: 田嶋悦子

2017/7/27  17:28

作品紹介 西中千人  ART

蝉の声に、暑さが増していくような気持になる今日この頃。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
私の自宅は目の前に大きな公園がありまして、そこには大きな木がございます。
毎朝騒がしく私を起こしてくれるのは、母の声?小鳥たちの鳴き声?
いえいえ、蝉たちの鳴き声です(^-^;)

いったい、何百匹いるのかと毎朝思いながら目覚めることが日課となっております。
今年は例年にない暑さだそうですから、皆様お身体にはくれぐれもお気をつけくださいませ。

さて、今回ご紹介したい作品は夏にピッタリ!涼しげな印象を受けるガラス作品でございます。
西中千人先生の「金青茶碗」です。

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直径12.5 cm x 高さ5.5 cm

中心からおのおのに伸びていく線たちは自由に揺らめきながら放射線状に広がっていく様子がまるで生き物のように感じさせてくれます。
中心が植物でいう「根本」だとするならば、そこから広がる線は「茎」や「葉」。
線の青さは植物のみずみずしさを、そして線の太さが一本一本異なることで力強く伸びていくような生命力のエネルギーにも見て取ることが出来ます。想像力が膨らみますね!

ガラスの中に散りばめられた金箔は、自由な線とは対照的なきれいな円が描かれています。
対照的な二つのデザインが全体のバランスを引き締めて、ガラス作品の涼しげな印象だけでなく柔らかさも感じられて魅力的です。

またこの写真ですが、普段の常設展では部屋全体を明るくしておりますので
この器の陰に気づくことはありませんでした。
このブログを書かせて頂くにあたって、撮影している折に部屋の照明を落としてみると
不思議な模様が机に映しこまれたのです。
西中千人先生が作品の影までこだわり、考えつくされた作品であることに感動致しました。

ガラス作品は窓辺に飾りますと、その時々の天気で色んな表情を魅せてくれますので大変お薦めでございます。
例えば雨ですとしっとりとした艶感が引き立っているように見えますし、
曇りですと柔らかな光が作品にも反映されているように感じます。
最近のような強い日差しの場合ですと、幾つもの光がガラスを反射して机や壁に影を映しこみ、大変味わい深いものです。

皆様もご自宅でガラス作品がございましたら、ぜひ窓辺へ。
毎日の忙しく、または代わり映えのない生活に少しのアートを取り入れてみませんか?
小さなアートが心のゆとりを持たせてくれますよ

ぜひお試しくださいませ!

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