2011/11/17

中耳炎 その2  

こんにちわ、雑食ナースです
今日は先日の続きを書こうと思います。

今回は滲出性中耳炎についてです。
滲出性中耳炎とは、耳管が正常に機能せず、鼓室(中耳)に液体がたまっている状態を言います。何故、鼓室に液体がたまるかというと、鼓室にはどこからも空気が入ってくる所はありません。鼓室の空気は鼓室粘膜を介して周囲の血液中に常に吸収されています。耳管が閉じてしまうと外からの空気の供給が途絶えたままになるため、鼓室の空気が薄くなってきます。
すなわち、鼓室の気圧が低下します。すると鼓膜の外側(外耳道:大気圧)と内側(鼓室)で気圧差が生じ、鼓膜は外耳道側のより気圧の高い方から押されるようになります。この時、外耳側から鼓膜を見ると、鼓膜は内側にへこんだ状態(内陥)になります。
さらに鼓室の気圧低下が進むと、今度は鼓膜の内陥にとどまらず、周囲粘膜の水分が鼓室内に滲みでてきます。すなわち、この状態が滲出性中耳炎なのです。

原因は、急性中耳炎の不十分な治療、アレルギーの関与、ウイルス感染などが考えられます。
症状は、耳閉塞感、難聴などですが、患者が小児であることが多く、自覚症状がないこともあります。
治療は、通気法を行います。液体貯留がある場合は、鼓膜切開を行い排液します。難治例では、鼓膜切開し換気チューブを留置します。

私の働く病院では、風邪→急性中耳炎→滲出性中耳炎と移行する方が多いような気がします。皆さんも気をつけてくださいね
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2011/11/1

中耳炎 その1  疾患

こんにちわ、お久しぶりです
耳鼻科で働き始めて、もう1ヶ月を過ぎました。
初めは物品の消毒ばかりでしたが、今では聴力・骨伝道・チンパノメトリー測定を行えるようになりました
内科で測定していたのは健診の時の聴力検査くらいだったので、覚えるのは大変でした…
でも、初めてのことには興味が湧くためか、意外に覚えるのは早かったような気がします。

この1ヶ月、病院に来る患者さんで多いのは中耳炎と蓄膿症、あとは鼻血でした。

まず、中耳炎とは、中耳に炎症が起こる病気であり、多くは急性の中耳炎のことを指します。
基本的には細菌感染症であることが多いですが、ウイルス感染の場合もあります。
中耳炎には、
・急性化膿性中耳炎
・浸出性中耳炎
・慢性中耳炎(慢性化膿性中耳炎、真珠腫性中耳炎)
・好酸球性中耳炎
と、4つほど種類があります。
今回は、その中の急性化膿性中耳炎について書きます。

急性化膿性中耳炎の原因は、細菌感染です。
風邪を引いた後に、耳管(中耳と咽頭をつなぐ管状の器官。鼓室(中耳の空洞)内の空気圧をその場所の大気圧と等しくする役割や、鼓室内に出る分泌物を咽頭に排出する役割を持っています。これらの役割は、空気中を伝わってくる音の聞こえを良くすることにもつながります。)を経由して感染することが多く、耳の構造上小児がなりやすい疾患です。それは、小児の耳管は成人のものより短く、傾斜が緩いためです。
症状は、風邪が前駆症状で、しばしば夜間に耳痛・発熱・難聴が起こります。鼓膜に穴が開くと、耳漏(炎症により液体が流出すること)が出現します。
診断は比較的簡単で、鼓膜の発赤・鼓膜穿孔があれば耳漏を認めれば中耳炎となります。
治療は、安静を保ち、抗生物質・解熱鎮痛剤を投与。分泌物の排泄が不十分な例では、鼓膜切開を行います。

急性期のものは2〜3週間で回復しますが、抵抗力が弱まっている時には慢性化することもあります。
慢性化させないためには、
・鼻を強くかまない
・運動や体に厳しい労働を避ける
ことが大切です。

最近は1日の内でも気温の差が激しく、風邪を引きやすい時期です。
皆さんも充分気をつけて毎日を過ごしてくださいね
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2011/10/17

再就職  

お久しぶりです。雑食ナースです
実は、9月いっぱいで職場を退職しました
その為、就活が忙しくブログの更新ができませんでした…
しかし、この前ようやく就職先が決まり、すこしづつ落ち着いてきたところです
今度の職場は、耳鼻科です。
今までとは全く違う診療科なので、一から覚えなければならないことが多く、少し大変です
これからのブログは、耳鼻科の内容が多くなってくると思います。今度こそ更新を早めていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いします
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タグ: 耳鼻科 就職

2011/9/2

ムカデ  

こんにちわ、雑食ナースです
ついさっき我が家にムカデが出ました
実は生まれて初めてムカデを間近で見たのですが、やっぱりうねうねと動く姿は気持ち悪いですね…
とりあえず、ゴキブリには強いのにムカデには弱い母と祖母のために退治はしました(私は、ゴキブリには弱くムカデには強いようです)。しかし、潰すのは気持ち悪かったので、ゴキブリ用のスプレーで弱らせて外に捨てただけですが汗

時折、クリニックにもムカデに刺されたという方が来られます(実際は噛まれているらしいのですが)。
ムカデに噛まれた場合、顎の先端部分から毒が出てヒトの体内に入り、毒に含まれるヒスタミン様物質や溶血タンパク質が、患部やリンパ節の痛みや腫れ、炎症(重症の場合は周辺組織の壊死や潰瘍)あるいはアレルギーの原因になります。
毒の拡散を減らすため傷口周辺を氷や冷シップ、あるいは水などで冷やし、あれば抗ヒスタミン剤、ステロイド剤の入った軟膏など(たとえばムヒなど)を塗るといいでしょう。しかし、放置することは良くないので、応急処置が終わったら病院へ行ってください。
特に、動悸や悪寒・めまい・吐き気・頭痛などを感じた場合はアナフィラキシーショックのおそれがあるのですぐに病院に行く必要があります
よく民間療法に頼る方がいらっしゃいますが、ほとんどは科学的な根拠がないことなので、できる限り病院に行くようにしてくださいね
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タグ:  ムカデ

2011/8/31

熱射病と日射病  疾患

こんにちわ、雑食ナースです
今年の夏は、3月の震災による電力不足で節電が呼びかけられていますね
そのせいか、熱射病や日射病で受診される方が去年までよりも多いように感じます。

まず、熱射病と日射病の違いですが、大雑把に言うと屋内で起こすか屋外で起こすかの違いになります

熱射病は、狭く暑い場所で熱が放散できない場合に起こるもので、体温の上昇・頻脈・瞳孔散大などの症状を引き起こすことがあります。氷枕や冷水にひたしたタオルなどで全身を冷やし、なるべく早く体温を下げることが大切です。熱射病の場合は緊急性が高い場合が多いので、気をつけなければいけません
逆に日射病は海水浴や屋外でのスポーツ時に起きやすく、体温は平常で、吐き気・嘔吐・めまいなど貧血のような症状がみられます。涼しい場所に移動し、衣服を緩め、嘔吐がなければ水分を少しずつ飲み安静にします。
水分には塩分が含まれているものが好ましいため、ポカリスエットやアクエリアス、または経口補液剤であるOS-1(ポカリスエットやアクエリアスよりも塩分が多く入っており、逆に糖分が少なめで、点滴の代わりになるものです)が適しています。もしくは、塩飴など塩分の多い食べ物を持ち歩くというのもいいですね
ただし、塩飴などは普段からお菓子として食べていると血圧を上げる原因になってしまうこともありますので注意してくださいキャンディ

夏も残り少なくなってきましたが、まだまだ暑い日が続きそうです
節電も大切ですが、熱射病や日射病は一歩間違えば命に関わるものです。こまめに水分を補給することと暑い部屋にはなるべく長時間いないようにするだけでも少しは違います。
体調に気をつけつつ、夏を乗り切りましょう
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タグ:  疾患



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