その7/猛暑の夏
昨日は、父を慈恵医大葛飾医療センターに連れていった。ほぼ一ヶぶりの受診だ。病院は京成線の青砥駅から歩くか、青砥駅前からバスに乗るかのどちらかだが、猛暑なので車で出かけた。あいにく第1駐車場が満車で、5分程先の第2駐車場に止めた。ここの駐車場のおじさんたちは親切だ。
診察が終わって門前の調剤薬局で薬をもらう。次回の診療が3ヶ月先なので、薬も3ヶ月分出た。
前にも書いたが、漢方薬なのでかさばる。スーパーで買い物したような量の袋を提げて帰ってきた。ところで、投薬は最長1ヶ月と聞いていたが、3ヶ月分出せるのか?
外は猛暑だ。2年前の夏も暑かった。母はちょうど
2週間おきの抗がん剤の治療中で、そのたびごとに食欲不振に陥った。口からの水分摂取が不足することを心配した医師の処方で、1日おきに病院で補液の点滴を受けることになった。
母は何処かへ出かけることをおっくうがらず、むしろ好きだった。病院へ行くといろんな人がいる。そうした人物ウオッチングをしながら結構楽しそうだった。また、こういう言い方をするのはなんだが、母より弱々しい患者さんがたくさんいる。そういう方を見ると、母は元気が出た。
医療スタッフも毎日たくさんの患者をさばいていると思うが、母の顔を覚えておいてくれたのか、母が処置室に入ってゆくと点滴を受けるベッドをトイレに近い所にしてくれていた。
口からの水分補給ではまかなえない量を点滴で入れる。血管が細い母は、看護師があちこち血管を捜しているのを見ながら会話を楽しんでいるようだった。単に医療面だけではなく、外へでかけることは精神衛生上大きな効果があったと思う。
お年寄りが家の中にいても熱中症で倒れたなどというニュースを聞くと、当時の補液の点滴通院のことを思い出す。当時はいささか大げさなのではないかと思ったりもしたが、この水分補給の点滴で猛暑の夏を乗り切れたと思う。
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その8/多度津墓参

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