さて、御正忌シリーズ三回目。
今日は上洛二日目の話をしたいと思います。
二日目はまずお晨朝から。
御正忌のお晨朝のこの独特の空気感、好きです。
阿弥陀堂。
まず以て新門様がお仏飯を上供なされます。
新門様の御調声で呉音阿弥陀経のおつとめ。
御正忌中の阿弥陀経はすべて「漢音」だと勘違いしていて
漢音小経のお経本しか持って行っていなかったので、
お経本は頂戴の所作だけであとは無本でやりました…
ついで御影堂。
廣瀬久晴師の御導師で中夜礼讃のおつとめ。
中夜礼讃は十二礼の出てくるやつですね。
至心懺悔…
至心勧請…
至心随喜…
至心回向…
至心発願…
と続くので長い長い…足の甲がやばかったです汗
結衆出勤のお坊さんでも立てなくなる人が続出。
引き続き、讃嘆ならびに御文章拝読。聖人一流でした。
そのあとホテルに戻っておいしい朝ごはん笑
シェフが作ってくれるオムレツは至高です。
午前中は両親を引き連れて宇治まで行ってきました。
平等院です。父が拝観したかったらしいです。
昼食はちょっと早めにヤオイソ。
そう、フルーツのおいしいお店です。四条大宮。
そして昼頃に御本山に戻り、御影堂で場所取り場所取り…と思ったら
いろいろあって大変でした汗
とりあえず何事でも横入りはよくないと思うの。
12日の逮夜法要と言えば、そう、浄土法事讃作法です。
御正忌中でとりわけ優雅で鄭重なお作法です。
御門主さまの御導師。
まず入堂で右回りに一匝します。無言行道と言います。
御開山聖人の御前で一揖なさる新門様。
これはリンクに掲載させていただいている
北海道の眞願寺のご住職さまですね。
次に御門主様の御出音で至心礼、
日野さん、武田さんの散華頭で三奉請。
そして誦讃が三偈、一偈一匝で右回りに三匝します。
四十八願慇懃に喚ふ、
仏の願力に乗じて西方に往かむ
罪と福と時との多少を問ふことなく、
心々に念仏して疑を生ずることなかれ
行者見をはりて心歓喜し、
終る時に仏に従ひて金蓮に坐し、
一念に華に乗じて仏会に到り、
即はち不退を証して三賢に入る
直ちに弥陀大会の中に入る
仏の荘厳の無数億なるを見る
冥空の諸仏会を供養したてまつる
大会頂礼して弥陀に別れたてまつる…
そして四句念仏、回向があり
再び楽の中で右回りに一匝して退出なさいます。
今や本派において、一時間を超えるお作法は
このお作法と満日中の報恩講作法くらいではないでしょうか。
引き続き15時30分から初夜勤行と改悔批判。
領解出言してきました。
もろもろの雑行雑修自力の心をふりすてて
一心に阿弥陀如来、我らが今度の一大事の後生、御助け候えと
たのみ申し候
たのむ一念の時、往生一定御助け治定と存じ、
この上の稱名は御恩報謝と存じ、
よろこび申して候
この御ことはり聴聞申しわけ候こと
御開山聖人御出世の御恩、次第相承の善知識の浅からざる御勧化の御恩と
ありがたく存じ候
この上は、定めおかせらるる御掟、一期を限り守り申すべく候
そして非時勤行と続きます。
ちなみに初夜勤行と非時勤行の御和讃は両勤行で一セットになってます。
最後に日没勤行。
ああ、そうそう、書き忘れてたんですが
12日の日中法要後にお荘厳が変わります。
下ろされたお供物は渡り廊下に展示されていました。
つづく!!

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