宮城県へ向け、劇団のスタッフキャストが今日出発しました。いよいよです。心がドキドキしています。
昨年夏から企画し、これまでがむしゃらに突き進んできました。
今回公演を行う東松島市と山元町は、宮城でも、かなり大きな被害のあったところです。
快く受け入れをご了承いただいた事に大変感謝しています。
神戸の被災した者とはいえ、やはり推し量れない辛さや、厳しい現実が、被災地には横たわっているのだと思うときがあります。東日本大震災の、そのあまりに大きすぎる被害を思う時、いったい演劇に何が出来るのかといった無力感がたちまち襲ってきます。その答えは、ありません。でも先行してすすめていかなければいけない制作に出来ることは、ひたすら強く強く信じることでした。
たくさんの人が少しずつ心を寄せてくれた、そんな人の絆の力や、みんなが一生懸命取り組んでいる演劇というものの可能性や、そしてキャスト・スタッフ・お客様のつくる特別な時間・生の舞台の持つ奇跡を。そんないろんなことを信じて信じて信じて、一歩一歩やるしかないのです。
最後は、きっときっときっと、お客様が感動してくれるとその事をひたすら信じてきました。
そして、いよいよです。
一足先に車で出発した公演班を追いかけて、明日は制作も、演出家と共に新幹線で宮城へ向かいます。
今の気分は、いろんな方々に大変感謝しているのが1番です。
と同時に、個人的には恐怖でいっぱいです。(それは演劇とは関係なく、自分自身が向き合うべき個人的な感情です。理想も、熱意も一瞬で飲み込んでしまう重い重い現実との対面です。)
被災地を思えば思うほど、まだまだ復興の見えない現実の厳しさに言葉を失います。
ただ、ただ、いい舞台をしましょう。
私達にはそれしか出来ません。
誠意と祈りを胸に、全員で心を合わせて、魂の震える舞台を、お客様とつくりましょう。
そして、どんなに時間がかかっても、被災した皆様と共に、一歩一歩乗り越えていきたいと思います。
後はお天気が味方してくれますように。