日比谷の東京會舘にて蚕糸絹文化シンポジウム「地域が支える蚕糸絹文化」が開催されました。(財)大日本蚕糸会主催の天皇陛下在位20年祝賀行事の一環です。フジイが大日本蚕糸会のコーディネーターを委嘱されているのでNPOの理事と一緒に出かけてきました。
1部は女優の壇ふみさんと生産関係者とのトーク
埼玉県上里町の養蚕農家、柳さんが出演されました。(写真撮影ができずに残念!)
私たちがいろどり繭を製糸にしてもらっている山形県の松岡製糸の鈴木会長さんと記念撮影。今回、いちばんお会いしたかった人です。
明治20年創業で戊辰戦争で敗れた庄内藩3千名が桑畑の開拓から始まった会社です。民間最後の製糸会社となり、日本から製糸の灯を消したくないという気概でがんばっています。3人ともに松岡で製糸にしてもらった着物です、と言うととても喜んでくださいました。山形の工場見学、温泉ツアーと一緒に企画しなくては〜。
2部の司会をされた中谷比佐子さん。2部は産地の市長が取り組み解説しました。富岡、岡谷(もう養蚕農家はいないそうです)、愛媛の西予市(織姫学校があり、伊勢神宮に生糸を献上しています)、京丹後市、京都市。
中谷さんの「着物は農業」という本は私たちNPOのバイブルでもあります。私たちNPOの顔の見える着物つくりも「すごいわねー。いい取り組みね〜」と応援してくれています。

目白のきものカフェ・花想容のオーナー、しぼり作家の中野さんもいらしていました。いろどりの着物をさわってもらっています。
三越の純国産絹の振袖シリーズ。
輸出用の生糸のラベルをプリントした中谷さんの帯。
皇居での養蚕風景。美智子妃は養蚕をとても大切にされています。渋沢栄一が皇居での養蚕を皇室にすすめられ、明治時代にまた復活したそうです。

天蚕を飼育し、自分で織られることで有名な西城まちこさん。100パーセント天蚕糸のきものをお召しです。色も自然のままです。とても素敵な風合いのきものでした。自分たちで糸つくりをしなさい、とすすめられましたが・・・。来年の今頃はいったい何をしているのか、こわいです〜。(笑)
業界関係者用の今回のシンポジウム。目立ったのは背広のおじさんたちと着付け教室の先生たち。私たち3人組が一番若手で日本の蚕糸絹業の行方を案じてしまいました。
同じ内容で今度は一般向けのシンポジウムの開催を期待します。


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