2011/2/13  9:17

蔵書の収容力改訂版  

★以前、作った表を新図書館1万5千平米でつくりなおしました。

 蔵書の収容力というと、書庫だけをみてしまいがちなのですが、開架スペースやその他のスペースでも、荷重に耐えられる設計にしておけば、書庫に転用もある程度可能です。
 そこで、新館にした府県立図書館の全体の床面積と想定している最終的な収容冊数、そして1平米あたりの冊数がどうなっているのか、一覧にしてみました。

新館にした府県立図書館の蔵書収容力

※床面積は平米

府県 床面積 収容冊数 冊/平米
岩手___10590_____153万____144.5 ※自動化書庫導入
奈良___11821_____100万_____84.6 ※自動化書庫導入
岡山___18193_____230万____126.4 ※自動化書庫導入
福井___15317_____190万____124.0 ※若狭図書学習センターは含まず
京都____7478_____150万____200.6 ※自動化書庫導入
茨城____9459______77万_____81.4 ※三の丸書庫含む
宮城___18101_____150万_____82.9
大阪___30771_____350万____113.7 ※中之島図書館は含まず
岐阜___25206_____110万_____43.6
大分___11142_____160万____143.6
高知
原案___13000_____205万____157.7
高知
新案___15000_____205万____136.7 ※県と市の一体型(市の本館分蔵書含む)

 原案では、自動化書庫を導入していないところでは、高知県・高知市一体型図書館が平米あたりの冊数は一番多くなっていましたが、新案では、大分県立より余裕があるようになりました。

 これも植松委員の指摘により変わったわけです。

 しかし、大分県立図書館は、除籍を行い、それを県民に配布したため、交通渋滞が起き、テレビでも報道され、陳謝したということが最近あったことをご存知でしょうか?

4

2011/2/13  3:13

新図書館フォーラム(高知市)  

新図書館フォーラム高知会場の短報です。

合築賛成の意見は、次のとおりです。

1 高知県の人口規模でいくつも同じような図書館は必要ない。

(筆者コメント 鳥取県は高知県より人口が少ないですが、鳥取県立図書館も鳥取市民図書館も新しいものが整備されています。また、高知県より若干人口の多い、福井県は県立図書館は1万6千平米ほどあり、福井市立図書館も当然あります。さらに、県立図書館は分館にあたるものも持っています。)

2 永国寺キャンパスとの相乗効果がある。

(筆者コメント すでに県立図書館は高知大や工科大とも相互協力協定を結んでいます。図書館は場所に関わらず協力するものです。)

3 県・市の機能が重複しているので統合してはどうか。

(筆者コメント 県と市の機能は異なります。県と市の機能が同じなら、そもそも、県と市が違う自治体である必要性がありません。つまり、県も市も合体した方がいいということになります。)

4 県・市の機能が重複していないなら別々の場所にするのはナンセンス。

(筆者コメント よく意味がわかりませんが、これは、むしろ機能が違うものを一緒くたにするのがナンセンスというべきでしょう。)

5 図書館は県有の財産。みなさんの便益が第一。

(筆者コメント 県立図書館については県有の財産でしょうが、高知市民図書館は、高知市のものです。みなさんの便益と言っても、県の東や西の端の便益になるのでしょうか。)

6 駐車場は今までもなかった。

(筆者コメント だから、利用が低迷していたのです。県立図書館全体の県全体からの利用を促進するためには駐車場が必要です。)

7 人の集まりやすいこの地に大いに嬉しい。合築によるワンストップは大歓迎。


反対の意見は次のとおりです。

1 街中に大規模な駐車場を設ける必要はないので、市民図書館と点字図書館を追手前小敷地には整備すればよい。

2 合築して果たして十分なスペースが取れるか疑問。

3 貴重資料は分散して保存する方が懸命なのではないか?

(筆者コメント 高知県立図書館は、2次大戦の空襲によりそれまでの資料を灰燼に帰しました。これは、重要な指摘です。)

4 鳴子踊りの時期はどうするのか?

5 10年を見越した図書館振興計画が必要であり、拙速は賢明ではない。

6 人材が揃わなければ絵に描いた餅。

7 寄木細工のような合築図書館をつくっても進化型の図書館にはならない。

8 障害者サービスが十分議論されていない。それぞれ単独整備をしてきめ細かな障害者サービスをできるようにすることが必要。

9 1万3千平米でなく1万5千平米になるのだから、この前提で費用の比較はしないとおかしい。高知新聞アンケートの58%賛成は、1万3千平米で18億安くなると言う仮定のものだから、当然、違ってくる。

10 図書館整備について、県民や市民に詳しく知らせることなく決めたことが問題。民主主義に反する。

11 高知市民図書館は高知市民の主体性に立脚すべき。

12 ワンストップで便利というが、図書館が1つ減るということだ。図書館は数が多いほどよい。

13 県と市が合築すると、建築途中の休みの期間はどうなるのか。

14 県立図書館の職員が日ごろから利用者と接しなければ、市町村の支援のための要求がつかめなくなる。

15 職員の声を聴くことがなされていない。職員の声を聴く場が必要。

16 景観の面から反対。

17 しかも4つも施設が入るのは到底無理ではないか。
5

2011/2/12  0:46

結局、組織が一番問題だ  

 図書館というところには、予算編成権がありません。

 従って、合築図書館は、県と市、双方で予算がうまく通らないと動けません。

 県と市の仕事でも、仕事の量が決まっていたり、むしろ、減った方がいいものならば、一緒にやるメリットがあります。

 しかし、図書館サービスはどんどん発展していくべきものです。その分、お金もかかります。

 それを2つの財布で有機的にできるでしょうか???

 船頭が2人いる船、これは危ない・・・

 2兎を追うものは1兎をも得ずということになるのでは・・・

 提案者側は1石2鳥をねらっているのでしょうが、そんなことは、よほどの熟達者でないとできません。

 全国最低レベルの図書館行政がいきなりそんな高度なことができるのでしょうか???
8

2011/2/11  23:48

新図書館フォーラム(四万十市) その2  

 四万十市での新図書館フォーラムで出た、合築に賛成ではない意見をまとめます。

1 スケジュールが短すぎて拙速である。かつて2002年に高知市民図書館の単独整備を検討したときは、検討委員会は10回行い、全国の図書館視察なども行っている。

2 面積の具体的内訳がわからないと、十分な面積なのか判断できない。(報告書の25ページ)本来必要な面積を積み上げていったものなのか? 追手前小敷地に合わせてつくってしまっているような感がある。

3 利便性や節約が言われるが、図書館が1箇所減るということである。現在、県と高知市の図書館では、片方が曝書(蔵書点検等の特別整理閉館)しているときは、もう片方に行けばいいが、そういうことができなくなり、不便になる。
 もともと、図書館の利便性とは数がたくさん身近にあることである。

4 費用の節約が言われるが、合築のため、駐車場を地下にしたら10億かかり、駐車場の補助に2億7千万出し、統合のために4億もコンピュータ関係の費用がかかるなら、本当に節約になるのか?

5 検討委員会にしても合築ありきの感じがして、利用者の意見を積み上げていくという姿勢を感じられない。不信感を持っている。

6 県の小中学校課が本のリストをつくっているが、県立図書館の司書はリストづくりに加わっていない。こういう調子で本当に、県市の一体型図書館などできるのか。

7 そもそも何で、合築しなければならないのかの論拠がよくわからない。コストカット以外に納得できる理由がない。

8 県立図書館と市立図書館とでは、機能もサービス範囲も違う。

9 報告書の26ページの中ほどに書いてあるが、組織体制がちゃんとしていればいいと言うが、これでは、現場に責任を丸投げしている。

10 今回のフォーラムにしても、四万十市民には知らない人が多いと思う。もっと持ち方を検討すべきだ。

11 運営体制が疑問。

12 責任区分や役割調整が難しい。

13 指定管理者制度は矛盾だらけ。合築で本当に直営を堅持できるのか。

14 図書館日本一の滋賀県などは、設置者の姿勢が明確で、県として、県全体の図書館振興を行った。そういうことが、合築でできるのか?

15 高知駅前県有地を単独整備でなぜ検討しなかったのか? 「とさてらす」のような観光施設とも合わせることは可能なのではないか。

16 県立図書館と各市町村の図書館とは相互補完の関係にあるので、一緒にしてしまうと、かえってその関係が維持しにくくなる。

(高速道路と一般道路は、同じ道路でも、長距離高速輸送と、身近な輸送とを相互に補完し分担しているというようなイメージでおっしゃったのだと思います。 筆者コメント)

17 図書館は民主主義の基盤である。異なる自治体の合築図書館でそれが果たせるのか。

18 本当に必要な面積が十分確保されていない。これでは蔵書を増やすのに限界がある。また、いろいろな施設をつめこみすぎ。

19 上意下達でスタートしていることがそもそも良くない。

20 コンパクト・シティとか、商業的な部分とか、本来の図書館サービスとは異なる部分を優先させるのはいかがなものか。本質的な論議を最初にすべき。

21 東西軸の活性化など高知市だけの話である。幡多にとって何の意味があるか。東西に長い高知県全体のことを県は考えてほしい。

22 なぜ、「高知県の図書館行政のあり方(提言)」を論議しなかったのか。なぜ、「提言」は削除されたのか。合築ありき、追手前小敷地ありきの議論ではないか。

23 高知県には資産は人材くらいしかないのに、なぜ、こんな貧しい発想で図書館を構想するのか。図書館は高知県全体の人材を育てるために重視しなければならない。

24 車でしか行けない地域の人がいるのに、それに対応していないということが致命的欠陥。

25 カウンターを市民図書館に委託し、県は派遣程度でやるというのでは、県立図書館の職員が、市町村の図書館などの現場職員の支援などできなくなってしまう。

26 日曜市が開催される日曜日が一番利用が多いはず。交通上、問題が起きるし、危険だ。


 不足の点や、ニュアンスが違うという点はコメントください。

 なお、批判ばかりでなく、県の子ども読書活動支援員については、今後も続けてほしいという意見、そして、資料費の増額や、高知市民図書館に司書職制度を導入するということについては非常に良いことであるという評価がありました。

 
4

2011/2/11  23:06

新図書館フォーラム(四万十市)  

 本日(2月11日)午後1時半より四万十市の中央公民館で行われたフォーラムの様子をお伝えします。

 まず、新図書館、新点字図書館、科学館(仮称)の中間報告の案について、説明がありましたが、これは、各検討委員会からではなく、県の教育委員会や、市の担当課からでした。科学館は、まだ設置されていないからともかく、図書館のことを図書館長が説明しないのは奇異に感じました。

 一体型の図書館になっても、同様なことをするのでしょうか? そのときは、いったい、県が説明するのでしょうか、市が説明するのでしょうか?

 一体型の図書館の所管課とはどこなのでしょうか?

 それとも、大幅に一体型図書館の館長に権限委譲するのでしょうか?

 形式的なことから、わからないことが多々あります。

 説明で印象に残ったのは、点字図書館も科学館も面積が足りないということです。点字資料は活字の資料1冊分が5冊分にも10冊分にもなるということです。点字は、カナを点字にしたものであり、さらに分かち書きにともなう空白があり、活字よりは大きいサイズにせざるをえず、また、でこぼこがあるので、本が厚くなることからこうなるわけです。それなのに、点字図書館の面積を5倍にするとか10倍にするという話には全然なっていません。大丈夫なのでしょうか?

 科学館の方も、収蔵庫は最小限で我慢するそうです。我慢すると言ったところで、地質の標本など増えて行ってしまったらどうするのでしょうか? 歴史民俗資料館が専門家の望んだものの8割、収蔵庫をカットしてしまったがために、現在、県内各地の民具などは、まともに置くところがないと言います。同じ轍を踏んでしまうのではないでしょうか?

 説明の後、9人の方から意見がありました。

 15人意見が言えるところ、9人だけ意見というのは、ちょっと低調で残念でした。参加者は十分な人数がいたというのに。やはり、意見を言えるだけの判断材料がない方々が多いということでしょう。意見を言った方の中にも、情報は新聞とテレビしかないという方がいました。こういうこと自体に、高知県の情報過疎の状態が示されていると思います。図書館の発達した地域では、こういう場合、図書館で本や雑誌を調べて意見を言います。図書館のことを論議するのに、その本や雑誌もないということなのでしょうか?

 9人の意見発表者はいずれも、新図書館についての意見を述べました。そのうち、合築賛成の方は2名のみでした。

 賛成の方の論拠は、事務局側の説明以上のものはありませんでしたが、おおむね、次のとおりです。

1 高知県の読書環境は非常に厳しい(悪い)。そういう中で、サービスが不十分な現在の2つの図書館をそのまま維持するのはいけない。

(もっとも、単独整備でサービス向上もできるわけですし、合築することが必ずサービス向上につながるわけでもないわけですが。 筆者コメント)

2 合築で両図書館の良さを取り入れればよい。

(これも、単独でも両図書館の良さを維持すればいいわけですし、サービスが不十分という認識を持ちながら、「良さ」とは何かが知りたいところです。 筆者コメント)

3 子どもや高齢者の利用を考えると郊外は不便である。追手前小敷地が最適。

(これも、駅前の県有地なども検討していれば、単独でも郊外とは限らないし、また、単独整備でも、どちらかの図書館を追手前小敷地に建てればよいだけの話である。さらに、郊外と言っても、シキボウ跡地などは、バスがたくさん走っており不便とは言えない。他県では、郊外に図書館をつくった場合、新たにバスルートを設定しているところも多い。 筆者コメント)

4 駐車場についても、今までよりは良い。

(今は「ない」に等しい状況なのだから、当然だが、県立図書館の利用者が少ないのも、新しい本を置く場所もなく、資料購入費も少ないということとともに、駐車場が整備されていないからである。資料を充実するなら、駐車場も充実しなければならない。大都会のように県全体に交通機関そのものを整備することが難しいのだから。 筆者コメント)

5 科学館との連携も期待できる。

(これも、単独整備で、どちらかとあわせて作れば可能。また、すでに、ミュージアム・ネットワークのような組織もあり、場所は離れていても、諸施設が連携をとることは、もともと必要。 筆者コメント)

6 共同作業がいろいろできる。(具体的な内容は示されませんでした)

7 お金が安くつく。

 ただし、課題もあるものの乗り切れると思うとの意見でした。どう乗り切るのかは示されませんでした。

 なお、賛成とは言いつつも、今、高知市に買物に妻と一緒に出て行くと、自分は喫茶店で何時間も待っている。こういうときに時間を潰せるところに図書館がなるといい、図書館にも喫茶コーナーなどがほしいとのことでした。

 お話の中ではわかりませんでしたが、駐車場の問題を感じていないのですから、3000円以上かけて、鉄道で買物に行かれるのでしょうか。新図書館や諸施設は結構、つめこんでいますから、喫茶コーナーはつくれるかどうかわからない感じがします。最初のうちは、まだ本がいっぱいではないから、つくれるでしょうかねえ。

 でも、本当に喫茶コーナーくらいあるゆったりした図書館がいいですよね。単独にした方がつくりやすいと思いますが・・・。

 残り7人の反対もしくは疑問があるという意見は次の項目で書きます。
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