2011/2/13  9:35

費用の問題  

 1万5千平米に新図書館の面積が変わっているのに、中間報告の表は1万3千平米のままです。この表では、平米40万円で計算し、18億1千万削減できるとしています。削減できるとした面積が4千平米から、2千平米になりましたので、8億はさらにかかることになり、削減は10億1千万程度ということになります。

 しかし、これで、地下の駐車場を整備するなどというと、あっという間にこの削減は意味がなくなります。

 それから、追手前小敷地からちょっと離れた財務事務所の土地を「新資料館」にしますが、こちらは面積が足りず、隣の民間駐車場を12億くらいで買うそうです。

 もし、県立を別な場所に建てて、新資料館と新高知市民図書館を同じ土地に建てれば、ただでさえ少ない駐車場を買う必要もないのではないでしょうか?

 つまり、削減どころか、かえって2億余計なお金を払うことにならないでしょうか?

 確かに、シキボウ跡地などを買うのであればお金はかかりますが、もともと県も出資している土地開発公社のものです。通常の買物とは異なります。

 さらに、中間報告のコンピュータの費用は、合築でもなんでもない山梨県の例を(甲府駅前に建てることになっている)ひっぱってきています。特殊なプログラムにしなければならない合築図書館で同様に行くとは考えられません。

 特殊なシステムですと、最初だけでなく、継続的に余計な費用が発生します。

 人件費にいたっては、勝手にたいして忙しくならないだろうという思い込みで作られています。

 正職員40人、臨時16人となっていますが、本当に大丈夫でしょうか。

 図書館は土日や夜間もやっているため、2交代制ですので、カウンターに一度につける人間は約半分です。この56人が全部カウンターにいっぺんにつくことは無理です。館長だの副館長だのチーフだの係長だのだけで、示された組織図だと13人くらい必要になります。これだけで、実質43人です。さらに庶務・管理だの市町村支援だの学校支援だの障害者サービスだの資料の分類・目録等整理及び資料管理だのがあり、また、ビジネス支援や電子化にあたる人も差し引かなければなりません。業務量の拡大によっては、さらに人が必要になります。集中化した図書館になりますので、業務量は予想もつかないほど多くなる可能性もあります(高知が人口少ないと言っても、高知市だけで35万人ほどあり、潜在需要は大きいです)。

 カウンターは、(1)貸出し・返却、(2)レファレンス、(3)子ども読書室、(4)郷土資料、(5)ビジネス支援、(6)書庫出納といったものは最低必要になります。

 ここに、平均3人のべ6人配置しただけで、6×6=36人必要になります。平均2.5人のべ5人でも5×6=30人必要です。これ以上少なくすることは物理的にも無理です。

 残りの人数つまり、46-36=10あるいは46-30=16という数字で大幅に拡大する市町村支援や学校支援、障害者サービス、また、購入図書が一気に増えることによる図書等の整理、さらには電子化などできるかというと、部分的な委託なども活用したにせよ、かなり困難な運営を強いられそうです。市町村支援が県内3ブロックに3人派遣し、さらに、県立図書館で協力貸出しの業務を3〜4人程度でがんばったとしても、6〜7人かかります(最低限度の数字です)。また、学校支援もどの程度やるかによりますが、4〜5人は最低つけないと効果があがらないでしょう。障害者サービスも同様です。整理は委託を活用しても、監督・点検する人は3人くらいは最低必要です。それに、なにを書庫に入れるか、何を開架に出すかといった判断は、専門の司書でないとなかなか適切にできません。電子化や郷土資料も本格的にやるなら、最低3〜4人はいるでしょう。

 これだけで、もう23〜28人くらいになってしまいます。さらに、高知市の分館支援だの、移動図書館担当だの多文化サービス担当だの、広報・PR担当だのにそれぞれ最低1.5人くらいだとすると、13〜24人くらいは確実に不足してしまいそうです。あと、庶務関係の人だって4〜5人はいるでしょう。すると、17〜29人くらい不足になるかもしれません。これを無理にやったら、いろいろ述べられているサービスはただのお題目になることは必至です。

 しかし、これは最低限の話で、しかも、大幅な利用増を考えていない話です。

 ご存知でしょうか、長崎市の市立図書館は、指定管理者運営でさえ、90〜100人近いスタッフが働いています。

 大丈夫ですか?

 長崎は県と市の合築を撤回しましたが、もし、していたら、どれだけ人が必要なことになったでしょうか。
17

2011/2/13  9:17

蔵書の収容力改訂版  

★以前、作った表を新図書館1万5千平米でつくりなおしました。

 蔵書の収容力というと、書庫だけをみてしまいがちなのですが、開架スペースやその他のスペースでも、荷重に耐えられる設計にしておけば、書庫に転用もある程度可能です。
 そこで、新館にした府県立図書館の全体の床面積と想定している最終的な収容冊数、そして1平米あたりの冊数がどうなっているのか、一覧にしてみました。

新館にした府県立図書館の蔵書収容力

※床面積は平米

府県 床面積 収容冊数 冊/平米
岩手___10590_____153万____144.5 ※自動化書庫導入
奈良___11821_____100万_____84.6 ※自動化書庫導入
岡山___18193_____230万____126.4 ※自動化書庫導入
福井___15317_____190万____124.0 ※若狭図書学習センターは含まず
京都____7478_____150万____200.6 ※自動化書庫導入
茨城____9459______77万_____81.4 ※三の丸書庫含む
宮城___18101_____150万_____82.9
大阪___30771_____350万____113.7 ※中之島図書館は含まず
岐阜___25206_____110万_____43.6
大分___11142_____160万____143.6
高知
原案___13000_____205万____157.7
高知
新案___15000_____205万____136.7 ※県と市の一体型(市の本館分蔵書含む)

 原案では、自動化書庫を導入していないところでは、高知県・高知市一体型図書館が平米あたりの冊数は一番多くなっていましたが、新案では、大分県立より余裕があるようになりました。

 これも植松委員の指摘により変わったわけです。

 しかし、大分県立図書館は、除籍を行い、それを県民に配布したため、交通渋滞が起き、テレビでも報道され、陳謝したということが最近あったことをご存知でしょうか?

4

2011/2/13  3:13

新図書館フォーラム(高知市)  

新図書館フォーラム高知会場の短報です。

合築賛成の意見は、次のとおりです。

1 高知県の人口規模でいくつも同じような図書館は必要ない。

(筆者コメント 鳥取県は高知県より人口が少ないですが、鳥取県立図書館も鳥取市民図書館も新しいものが整備されています。また、高知県より若干人口の多い、福井県は県立図書館は1万6千平米ほどあり、福井市立図書館も当然あります。さらに、県立図書館は分館にあたるものも持っています。)

2 永国寺キャンパスとの相乗効果がある。

(筆者コメント すでに県立図書館は高知大や工科大とも相互協力協定を結んでいます。図書館は場所に関わらず協力するものです。)

3 県・市の機能が重複しているので統合してはどうか。

(筆者コメント 県と市の機能は異なります。県と市の機能が同じなら、そもそも、県と市が違う自治体である必要性がありません。つまり、県も市も合体した方がいいということになります。)

4 県・市の機能が重複していないなら別々の場所にするのはナンセンス。

(筆者コメント よく意味がわかりませんが、これは、むしろ機能が違うものを一緒くたにするのがナンセンスというべきでしょう。)

5 図書館は県有の財産。みなさんの便益が第一。

(筆者コメント 県立図書館については県有の財産でしょうが、高知市民図書館は、高知市のものです。みなさんの便益と言っても、県の東や西の端の便益になるのでしょうか。)

6 駐車場は今までもなかった。

(筆者コメント だから、利用が低迷していたのです。県立図書館全体の県全体からの利用を促進するためには駐車場が必要です。)

7 人の集まりやすいこの地に大いに嬉しい。合築によるワンストップは大歓迎。


反対の意見は次のとおりです。

1 街中に大規模な駐車場を設ける必要はないので、市民図書館と点字図書館を追手前小敷地には整備すればよい。

2 合築して果たして十分なスペースが取れるか疑問。

3 貴重資料は分散して保存する方が懸命なのではないか?

(筆者コメント 高知県立図書館は、2次大戦の空襲によりそれまでの資料を灰燼に帰しました。これは、重要な指摘です。)

4 鳴子踊りの時期はどうするのか?

5 10年を見越した図書館振興計画が必要であり、拙速は賢明ではない。

6 人材が揃わなければ絵に描いた餅。

7 寄木細工のような合築図書館をつくっても進化型の図書館にはならない。

8 障害者サービスが十分議論されていない。それぞれ単独整備をしてきめ細かな障害者サービスをできるようにすることが必要。

9 1万3千平米でなく1万5千平米になるのだから、この前提で費用の比較はしないとおかしい。高知新聞アンケートの58%賛成は、1万3千平米で18億安くなると言う仮定のものだから、当然、違ってくる。

10 図書館整備について、県民や市民に詳しく知らせることなく決めたことが問題。民主主義に反する。

11 高知市民図書館は高知市民の主体性に立脚すべき。

12 ワンストップで便利というが、図書館が1つ減るということだ。図書館は数が多いほどよい。

13 県と市が合築すると、建築途中の休みの期間はどうなるのか。

14 県立図書館の職員が日ごろから利用者と接しなければ、市町村の支援のための要求がつかめなくなる。

15 職員の声を聴くことがなされていない。職員の声を聴く場が必要。

16 景観の面から反対。

17 しかも4つも施設が入るのは到底無理ではないか。
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