昨日タウシュベツ橋梁に行ってきました。
以前は自由に近づくことができたのですが、現在は観光客が増えたこともあり立ち入りが規制されているので、NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターのツアーに参加しました。料金は3000円でタウシュベツ橋梁の他に旧幌加駅などを周る2時間半のコースです。こんな山奥に鉄道ができたのは木材を輸送するためで、帯広−上士幌間が大正15年1月、上士幌−糠平間が昭和12年9月、そして糠平−十勝三股間が昭和14年11月に開業しました。しかし、林業の衰退とともに人口が減少し、鉄道としての役目を昭和62年に終えました。このタウシュベツ橋梁は旧線(新線は国道273号線沿い)で糠平ダムの完成とともに湖に沈んでしまいましたが、季節の水位によって姿を見せるので「幻の橋」とも呼ばれています。例年この時期は水位が高く7〜9割が水没するのですが、今年は半分以上見えています。これは猛暑や降水量など自然的要因ではなく別な要因があり、それは原発です。北海道で唯一の泊原発が運転を休止しているため、発電量を補うため糠平ダムの水力発電の稼働率が上がり、水位が下がっているのです。北海道は暖房など冬の方が電力消費量が高くなるので、このままでは少し心配になります。
この時期に橋が見えるのは嬉しいことですが、原因を考えると素直に喜ぶこともできないし、原発の運転再開も慎重に考えてもらいたいし、そしてこの橋も残したいし、解決しなければならない問題は山積みです。

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