毎年12月になると全国各地で第9(だいく)の演奏会が行われ、プロだけでなく多くのアマチュアもステージに立っていることと思います。
この曲はベートーヴェン最後の交響曲で1824年に初稿が完成していますが、フリードリヒ・フォン・シラーの詩「歓喜に寄す」に曲をつけようと思ったのは1792年で彼が22歳の時、交響曲第1番の作曲よりも前のことです。演奏時間は1時間を超えますが、「CDの収録時間はベートーヴェンの第9番が入るように」とカラヤンが提案し74分42秒に決まったという話もあります。クラシック音楽の中でも人気の高い曲でCDも数多く発売されており、私のライブラリーを見渡すと10枚以上のCDがありました。カラヤン、バーンスタイン、トスカニーニ、ミュンシュ、フルトベングラーなど。バーンスタイン盤(下の写真)は1989年12月25日ベルリンのシャウシュピール・ハウスで行われた「ベルリンの壁崩壊記念コンサート」のライブ録音で、合唱部分では歌詞を「歓喜(Freude)」から「自由(Freiheit)」に変更しています。更に本物かどうかはわかりませんが、ベルリンの壁の一部がCDケースに同梱されています(写真赤丸部分)
そしてフルトヴェングラー。1951年7月29日、第2次大戦後初めて開催されたバイロイト音楽祭でのライブ録音、数ある第9の中で他を断然圧倒する至高の名演といわれているものです。私は3枚のCDと1枚のレコードを所有しています。通常盤(下の写真)とゴールドディスク盤(蒸着膜にアルミニウムではなく金(24K)を使用)とブライトクランク盤(疑似ステレオ化)。レコードは市販されているものではなく、今から20年くらい前、東京にあったオーディオ専門店が会員向けに制作したもので、厚手重量盤(200g)45回転という特殊なレコードです。これはまだ針を落としていない新品で、この先も聴くことはないかもしれません。理由はそれに相応しいオーディオ機器をもっていないからです。
たまには生演奏を聴いてみたいものです。

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