2013/7/22

NHK短歌八月号  NHK短歌

母の体力が落ちたと言っていたら、土曜日にちょっと外出した時、自分も大層疲れてだるくなっていることが分かって愕然としました。段々無理がきかない年になるのは分かっていても、無理をしなければならない時もあるのです。
その時「NHK短歌」八月号を買って、佳作一首掲載されたのを知りました。そうそう毎号とられるとは思っていなかったのでびっくり。自信がある歌より思わぬものが採られることが多いと人の話にもありましたが、今回はまさにそれです。
小島ゆかり選 お題「数字」

数学がだいきらいだったという母の今は時計も読めなくなりぬ

母の介護が始まったころは母は病気で、それから私の病気、病気の歌も介護の歌も歌いたくなくて、ただ美しい花や懐かしい風景を詠っていました。もう十年近くたって、母も認知症が進み、そうしたら私が少しずつ母を詠えるようになってきたのです。どうしてだかは分かりませんが。
この歌は読みかえしてみると変な歌で、数学嫌いが数の認知が出来なくなるという理屈はないのに、文科系の私はさっさとこういう歌を作ってしまうのです。小島さんも数学嫌いだったとか、佳作にとっていただいたのも、この度の入院騒ぎの母と私へのご褒美だと受け取りましょう。
テキストの表紙も「天上の青」の朝顔のようで、なんだか嬉しくなりました。東京はこの所涼しいので、この夏は意外に過ごしやすいのかなんて安易な気持ちになってしまいそうです。
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2013/7/19

秀歌読みましょう(7)  秀歌読みましょう

17日に母は無事退院しました。12日間の病院生活で、思ったよりも体力を消耗していて、これから家の生活に戻るのも少しずつの訓練です。でも私も母もやっぱり家がいいと思っています。

よくブログのプロフィールなどに好きな歌人を載せたり、アンケートなどでも好きな歌人はというのがあります。私は先人なら晶子や吉井勇というでしょう。現代の人と聞かれたら、色々いるけれど、近藤かすみさんと田宮朋子さんと答えるかしら。
近藤かすみさんには私淑しているので(本当に遠くから憧れているのです)いずれお歌を紹介するでしょう。田宮朋子さんもお歌しか知らないのですが、ご自分で語るところでは古典に親しんで原文で源氏を読んでいたなど、私自身に通じるところもあって親しみを感じたり、短歌に向き合うきっかけが、お子さんの死への身内から湧き上がる慟哭であったという事には圧倒されるおもいです。
今回は田宮朋子さんのお歌を二首

そらまめの莢のふとんのなかにゐるまだ眠さうなみどりご三つ

星の供花(くげ)いつも咲きをりかなしみの絶ゆることなきこの地球(テラ)のうへ 
                  田宮朋子『星の供花』

一首目のかわいらしいそら豆の様子、まるで流行ったぬいぐるみの様な三つの豆。この作者には本当に優しい人とおもわせるお歌があります。なんでもない写生に優しさが満ちている、それ様々な事を超えてきた人の歌の裏側からにじみでてくるものと思われます。どの歌も上手な歌なのですが、技巧や狙いという事を感じさせない自然さが私を惹きつけました。
二首目、自分の人生のかなしみを他人の悲しみに重ね、全人類に重ねて地球と言う人類の地の悲しみにまで昇華した、美しいお歌です。戦争や災害から逃れきれない我々の永住地をそれでも愛しんでいる歌のように思われます。

田宮さんは新潟の長岡市生まれで「コスモス」の選者、今も新潟県の原発の近くに住んでいらっしゃるようです。今回の事故の前から奥ゆかしく原発に対するお歌を詠んでいます。新潟生まれの歌人は多いような(あるいは私が知っている人が多いのか)柏崎を抱える新潟の人はきちんと原発を見据えている人が多いような気がします。
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2013/7/16

「そののち歌会」七月  「そののち歌会」

昨日の夜から東京はぐんと涼しくなりました。びっくりしてまた風邪をひかなければいいと変な心配をしてしまいます。母は明日退院の予定です。

七月前半の「そののち歌会」に参加しました。今回も大勢で18名18首のお歌です。丁度月の前半にゲストさんがみえるらしく、今回のゲストは天野慶さん。NHK短歌のジセダイタンカのコーナーを持ち、このごろは「百人一首」の歌物語のような本も出して、夫君の村田馨さんと仲良くツイッターで会話をしたり、まだ小さいお子さんを連れて夫君の転勤で奈良に移住したりと、中々の人物です。
今回のお題は「天」、最初天使、天地、天下など考えたり歌ってみたりしたのですが、中々ぴんと来なくて、先月歌っていた朝顔の歌にしました。私の歌「天」

天上の青と聞くだにあくがれて朝顔の咲く朝を見つめつ                             多香子

コメントもついて、初め朝顔が咲くのは朝だから朝を見つめつは余計ではという意見もあったのですが、天上の青がヘブンリーブルーという外国種で昼も暑苦しく咲くという事を知っているかたが、咲き始めの「朝」を見ていると読み解いてくださいました。
通常ネット歌会ではブラインドで、作者は自分の歌に発言をしてはいけないことになっています。
自分の意図した歌と違う読みで高評価を得たりして、くすぐったいこともありますけれど、反対に作者でさえへーそういう歌だったんだと目からうろこの場合もあります。今回も五点いただきましたが、そうそういいことは続かないだろうから、きつい批判や無点にも耐える心(それが向上心?)を持ちたいと思います。

今回お点はいただけませんでしたが、ゲストの天野慶さまから好意的なコメントを頂きました。こんなことも初めてでとてもうれしかったです。お友達のスワンさんが、私がコメントが大事というのを知っているので、すぐにお祝いの電話をくださいました。理解してくれる友がいるという事は本当に幸せです。また所属もない年寄りの歌詠みを迎えてくださった紀水様はじめみなさまありがとうございます。
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