2019/12/27

今年の述懐と「N短1月号」  NHK短歌

毎年年末の述懐などと書いているのですが、今年は改元もあり、私もするべき旅行だのクラス会、結婚式などの付き合いをやり終えて、では主人の健康診断となったところで青天の霹靂となりました。でも、主人の心臓は自覚症状もなく(常に不整脈です)家から歩いていかれるクリニックや大学病院があって来年の手術に向けて普通に生活していいとなりました。(もちろん服薬に減塩生活ですが)

そういえば五月に車をぶつけて廃車、本人は不本意だったけど免許を返納して、その後の老人の運転事故の報道も安心して見られるのはよかったけれど、生活に不便感はぬぐえません。都心のスーパーも遠いくらしで、配達の業務用のスーパーが見つかったことは「窮すれば通ず」の見本かしらとか、私はどこかで「運」はみすてていないんだ、という気持ちにもなりました。

いろんなことがあって、短歌のほうは低調かなと思っていました。少し休みながらがいいのか、刺激があることがいいのか、何かを吸収したくて上野や北の丸の展覧会に行って、それが少しずつ効いてきているような気がします。
「NHK短歌」テキスト一月号、大辻隆弘選「卓」の佳作に掲載されました

テーブルの上の柘榴の赤い口笑みつつ我を不安に引きよす     河野多香子

この頃は殆ど取られないので忘れていたぐらいです。日大や自分のクリニックの最後の診察のころだったので、ただ驚いていました。ありがたいことです。
ドタバタしながら年が暮れ、新年を迎えることでしょう。本年のお付き合いをお礼申し上げ、来年も変わらぬご厚情をお願いいたします。(図々しい)
4

2019/12/20

秀歌(90)香川ヒサ「角川短歌」28首より  秀歌読みましょう

香川ヒサさんは何年か前に一度取り上げた歌人。昭和22年三月生まれだと私より二学年下の横浜生まれ、いまは大阪住まいのようだ。結社「好日」に入会後、同人誌「鱧と水仙」を創刊、元気のよいおばさんという印象で私の好きな歌人である。(現実にお会いしたことがないので勝手な印象)お歌を見ていると決して元気がよいばかりではないのだろうけれど、歯切れのいい都会的な歌を詠んできているように思う。「角川短歌」九月号巻頭から八首を引く。

「サンキストレモン」

あきづしま大和の国の敗れてもありし山河が黄砂に烟る

敗戦後七十四年の竹伸びて筍生活とふものありき

コンビニで買ひ物をする老人と子供等しく国税納めて

ビルとビルの間を歩き回りつついつも何かに遅れてゐたり

鳥の声ひびく朝(あした)を鳥のせぬ深呼吸する体操をする

九十六歳の母生きてゐる税金を国と横浜市へ納めつつ

香港に雨傘掲げた若者ら 西から雨雲寄せ来るらしも

帰還せむ来年末まで「はやぶさ2」わたしの心に点ることだま

この連作のころはまだ消費税引き上げの前であったろうが、やはり国民一人一人が少なくてもみな一律に納税する「消費税」というものに目を凝らしている。
2

2019/12/13

「12月の歌」  短歌

どことなく重い体を抱えて、ああもう師走なのだと焦るような、でも今年から来年は特別でつながっているのだとかいろいろに思います。お料理担当だった主人に私が厳しく減塩の味付けを指導しています(!)。このところの良いことは、配達してくれるスーパーが見つかったこと。息子も買い物の手伝いをしてくれることです。12月の歌はすこし現実を離れて、師走の恋を。

「師走の街に」

だれからも好かれる人には成れなくてヴァイオリン曲聴く冬の部屋

凹型の雲のうしろを夕焼けて凸型をした雲が追いゆく

ガラケーを手放せなくてあなたとは繋がれなくて師走の恋は

「罪と罰」読み通すほどの緩やかな時間は無くて師走は晴れて

突然にクリスマスだと告げられて青ざめている七面鳥たち

木枯らしにまたたく光の街に立つ ここから先は寂しさの住む

僕の地図破れてしまう夢の中 今宵銀河をきみと渡れぬ
8



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ