2021/10/29

秀歌(102)石川美南「角川」12首より  秀歌読みましょう

多分私が忙しすぎて、あれこれの歌を読まずにいたのだと思うけれど、石川美南さんの歌を「角川短歌」八月号に見た時懐かしかったのはなんだろう。世の中がコロナで明け暮れているうちに二年がたってしまい、誰も自分のからの周りでしか生活できなかったのかなということを思った。
美南さんが若手の活躍時代から、結婚出産をへてどう変わったか(変わらないような気もするが、近しい方でもないので本当は何も知らない)歌の上には自ずと変化は出てくるものと思うから。「角川短歌」八月号12首から5首を引く。

「時代はSF」

ではこれがナガミヒナゲシ、腑に落ちた時には市街地を乗っ取って

とめどなく喋る蛙よ水を飲み水をかぶってまだ喋るのだ

街路樹は濡れながら燃え出すといふ途切れ途切れの聖火を胸に

子どもたちは勝手に夢を見るからねのぞみ・かがやき・つばさ詰め込み

夢喰らふ獏を陽気に見送ってわたしたちとはわたしたちのこと


やはり子供のことが出てきて、きっと現代の「お母さん」の顔をして頑張っているのだろうなと思った。お年の男性には歌人が「自分の子供」を可愛いかわいいと歌に詠むのは良い評価ではないみたいだけれど、ある一時期女性はそこで輝くこともあるのだから。
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2021/10/22

「四季」夏号の歌  折本

さすがにこのところ忙しくて、「四季」に投稿はしておいたけれど、ほぼ忘れていたら編集の青柳さんの奥さんからメールで主宰の青柳節子さんが六月にお亡くなりになって、そのため夏号が遅れてしまったとご挨拶がありました。この夏は私は常軌を逸した忙しさで、コロナ下でもあってきちんとしたご挨拶も出来なかった時期でした。相変わらず忙しくしていますが、夏号の私の十首だけをあげておきます。

「緑の河童」

梅雨入りも今年は早くコロナとかオリンピックと不安な内に

疲れると夢に出て来る小さなる緑の河童今はでてこぬ

恋猫を争そうオスの喧嘩さえ見られなくなり都会の憂鬱

朝顔の伸び行く先を確かめるステイホームと言われる窓辺

芋の葉に雫あつめて河童たち今年の甘露を作っているか

山桜桃梅(ゆすらうめ)赤い実のつく思い出はおさななじみの古家の窓辺

真剣に生きたら負けよこんな時私も緑の帽子をかぶる

静かなる水面を覗く昼さがりきみもわたしも怪の顔して

カーテンがすこうし風に揺れている 河童は山に帰ったかしら

夏が来て山のさみしい沼の中緑の宮殿ひそかに眠る


このブログを始めたころから、宮柊二の緑の河童に影響を受けて、私なりのかわいい河童を詠んできたものです。
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2021/10/15

「毎日歌壇」掲載とたんぱく質制限  毎日歌壇他

10月4日付け「毎日歌壇」米川千嘉子選で掲載されました。この歌は9月1日に投稿したもので、その前の8月24日の病院での検査結果が良かったのでちょっと浮かれて「お寿司」を食べようと詠んだものです。

腎臓の数値がいいからお寿司だと夫の魚を量りにかける          河野多香子

「お寿司」と言ってもチェーンの回転寿司でもなく、専門店の高級握りでもありません。腎臓の機能が落ちている数値が、少し上向いたと言うだけで、医師も上下はあってもこの線を守っていればまあいいでしょう(もともと心臓で受診しているので)ということでたんぱく質制限をつけているのです。私としては何としても透析にはならないようにという気持ちです。

たんぱく質は体を作る栄養素だからまるで取らなかったら大変です。(それ以上にお米にも小麦にも芋、豆にもたんぱく質は含まれています)だから普通の人が一日60gのたんぱく質をとるとすると、腎臓病の人は(数字や体格によってちがうけれど)40gと考えて、家では家族一緒の献立で、主人の分が朝、昼10g夜は20gの目安で一週間の献立をきめています。この制限食で足りないカロリーは「油、砂糖」で取るため、よく言われる「体によい」食べ物とは逆なことが多いです。ことに魚は食べる部分がほぼたんぱく質なので、ネタが身のお寿司は一番少なくしか取れません。だから量りにかけて、このくらいと量を決めてしまいます。

たんぱく質はどの食品でも同じで、鶏肉も豚も牛も、大豆もお芋もこっちがいいということはありません。100gあたりとれだけたんぱく質を含むかという違いなのです。(質の良いタンパクということはあるみたいですが)ダイエッとをしている人など、お肉より魚と言いますが、脂身のは入った肉のほうが使いやすいです。献立は「好きな物」の中から食べられるものを選んで組み立てることが大切カナと思っています。
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