2013/7/28

秀歌読みましょう(8)  秀歌読みましょう

一昨日は母の誕生日で、89歳になりました。多分70代で死ぬだろうと言っていた人はものすごい長生きをしたわけです。今まで我が家の先人は、長くて70代だつたのです。
家では誰の誕生日でも(たとえ猫のでも)夕食にオムライスを食べます。年寄り所帯は皆で子供返りしているみたいです。

今回の江戸雪さんという歌人のお歌を、私はNHKのテキストや何かで何回か読んでいるのですが、その時々でいいなとあれ?が繰り返して、なんだか自分の中でまだよく分からない作者です。「塔」の編集委員でまだ五十前の女性、神戸育ちの大阪在住大学卒業後にフランスに居たことがあるらしく、そのご結婚して大阪住まいとか。現代の歌人は昔の洋行というのとは違って仕事の関係でという事が男女ともに多いようなのです。そしてそのグローバル感と日本への再認識が新しい短歌をつくっているのかもとこの頃思ったりします。尤も現代人は海外に暮らさなくてもテレビネットの映像で世界を身近に感じることも出来るのですが。そしてカタカナ語も大和言葉も、現代語として洗練された表現を手に入れれば自分らしい歌が歌えるのでしよう。
では江戸雪さんの第一歌集から二首を

たわみやすい歩道橋の上大声にうたうたうなり誰もいないから

耳朶にパルファンふふます雨の日は誰の眼もみず鮫をみにゆく                    江戸雪「百合オイル」

こうして打ち出してみたら、あ、やっぱりいいなと思いました。まだ若いころの作なのでしょう、みずみずしい感じがします。感情が素直にあふれて、二首目の鮫を見に行くのは水族館だろうけれど、そのまま海まで行ってしまいかねないような行動性を感じます。私がよく分からないと思ったのは、他のお歌はまた違った感じだったのかもしれません。この二首に限って言えば今の若い人もこういう歌い方をするなとおもうので、現代短歌の先駆の一人なのだろうと思われます。
彼女の歌を「不定性」[液体感覚」と評することがあるらしいのですが、不定性、揺れているという感覚を持つ人は変化することが出来るという事で、少し年を重ねた今どんな歌になっているのか興味もそそられます。
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