2019/10/18

「四季」夏号の歌  短歌

台風は15号で千葉に風の禍を、19号は広い範囲に雨の禍をもたらしました。思いもかけない河川の氾濫に被災した方々にお見舞い申し上げます。
「四季短歌会」の夏号が出ました。少し遅れ目でしたが、私にすると二回目で年に四回だから楽だろうと思っていたのに、あっという間に時は過ぎるのですね。夏号に寄せた10首をお読みください。「赤色エレジー」という題が先に出て、頑張ったつもりだけどすこし抑え気味だったなあと思っていますが。

「赤色エレジー」

どこまでも幸子の幸は夢の中令和の夜には夢さえ解けて

夏の花ハイビスカスの長きしべ海の向こうを懐かしんでる

神様の昼寝の隙にパーティーを赤い金魚のひれをまといて

あの百合もこの合歓も皆いとこにて毎年一人ずつは欠けゆく

房州に別荘ありしその昔「われは海の子」そのままに育ち

はまゆうは真白き花を砂浜に開きて果てるその実はふとる

子供等は夢中に泳ぐ夜の海ひらひらひらと夜光虫まぶし

きちきちと鋭い声で鳴きながら雀の戦争いつか平和に

ゆるやかな赤いドレスの金魚たち水槽の中に潮騒を聴く

赤き夢 幸子の幸はいまいずこ昭和平成儚くすぎて

もう半世紀も経つが、安保闘争や学生運動のなか「ガロ」「コム」という漫画雑誌が独創的な世界を創造していた。「つげ義春」「白戸三平」など商業ベースからではない作家が脚光を浴びていた。「赤色エレジー」は林静一(小梅ちゃんのCMの絵で今も知られる)が「ガロ」に連載していたイラストレーターの若い男女の同棲生活だったが、その話にあがた森魚が作詞し、作曲:八洲秀章で発表した歌のほうがより流行ったような気がする。「同棲」という言葉もはやり、大学生は憧れていたが現実に生活していた者は少なかったような。「幸子と一郎物語」と閉められる切ない歌詞と曲は若い時代を過ぎた人たちにはより心に突き刺さったのではないだろうか。
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