2018/9/28

個人通販始めます  歌集

『古今さらさら』は私の第一歌集です。多くの歌友から優しいお言葉を頂きました。「不識書院」は老舗ですがアマゾンと取引をしないので、若い方に手にとって頂けないのが少しさみしく、個人通販を始めることにしました。特別価格にいたしますので、お財布に余裕のある方は読んでみて下さいませんか。
クリックすると元のサイズで表示します

今年は歌集の発行ラッシュで、ネットのクラスタはお知り合いの歌集をいっぱい買ったり、同人誌やネプリを抱えて積読タワーが出来ているかもしれませんね。そのタワーに私の『古今さらさら』も加えて下さいませんか。よろしかったら、下記のメールにお問い合わせ下さいご案内メールを差し上げます。
(星印を@にかえて)tanuko☆mbx.kokage.cc どうぞよろしくお願いします。
<帯の歌から>

☆ 佐保姫は衣の裾をひるがえし六階の窓にも春の香りを

☆ 仰向けに浮かべば空も海となり私の夏はどこまでもブルー

☆ どこまでがこの胸内の傷なのかテールランプが尾を引いてゆく   
   河野多香子
2

2018/8/3

『固い麺麭』長谷川径子歌集  歌集

長谷川径子さんは「中部短歌」の方で「そののち歌会」「風の歌会」にはじめから参加されていました。私は「そののち」の終わりぐらいから入れて頂いたので、先輩感はありました。『古今さらさら』をお送りしたので、28年に出された第二歌集『固い麺麭』本阿弥書店刊を恵贈下さいました。私より少し年若い、堅実なでもやっぱり短歌沼にはまっている方とお見受けしています。(お会いしたことはないのですけど)歌集より十首引かせて頂きます。

退職は武装の解除口紅をつけず散歩は川を見に行く

幼子を抱いてコアラをみる我は葉をふるわせるユーカリになる

赤い下駄履いてしまった猫なれば歌って踊って息が出来ない

金の鶴羽撃く布におおわれた母の鏡の暗闇深し

きんいろの狗尾草に気をつけなこころの中まで揺らしてしまう

しおり紐しっぽのように垂れている「ムーミン谷の彗星」ひらく

この屋敷縄張りとするぶち猫が庭の金魚を拐う月の夜

固い麺麭、ゴルゴンゾーラ冬に入る我を肯いつつ噛みしめる

眠れない長き夜をこめ打ち鳴らす我のうちなるたんばりんりん

誰も来ぬ小さな部屋に椅子ひとつ隠れ家(エルミタージュ)に飛ぶポンペイの鳥

猫の歌が思いのほか多く、それは愛しむことより野生の逞しさの猫のようで、ご自分もまた逞しく人生を切り開いてきたようにも読めました。(もちろん猫好きな事には変わりないでしょう)
集名の「固い麺麭」は子を育ておわり、年寄りの看取りも済ませて、これからの人生を「固い麺麭を噛みしめていくような」ものと思ったと言われているのですが、径子さんらしい堅実な考え方とは思うけれど、私からはもっと楽しく、もっと飛んで行ってくださいと言いたい気持ちになりました。「風の歌会」が休会となって寂しい思いもしていますが、それぞれの歌の道を行きながらまた同じ場で詠み合えることもあると思っています。
5

2018/1/5

1月の歌 北沢郁子『満月』より  歌集

新しい年の初めの月の歌は改まった品格のお歌がいいと思います。三年前に北沢郁子さんの「道」から新年のお歌を引かせて頂きました。今年も昨年末に出された第22歌集『満月』(不識書院刊)から、新年らしいお歌を並べることにします。
北沢さんも90をいくつか越えて、多くの歌集をお出しになりずっと落ち着いた清冽な歌風であっただけに、師匠もこの歌集には力を注いだ結果とても品の良い仕上がりとなっています。

イタリアの白き花瓶を送りくれしむかしの人の賀状とどきぬ

新年の服ととのへて紋付き鳥挨拶に来しと喜びて言ふ

風に揺るるカーテンの陰のシクラメン幸せといふべき図柄となさむ

暖かき陽差しよろこび笑ひ合う欠けたる前歯それはそれとして

鳥獣戯画の兔の踊る白き皿に盛りたるは菜の花の和へもの

ダヤンといふ猫のキャラクター大き眼を吊り上げこの世の悪を見てゐる

あといくばく残る思ひに付けて見る真珠のネックレス首に重たく

私は若い方の口語歌も好きですし、自分も飛び跳ねたような歌を詠みますが、年を重ねてなお力のある歌人のお歌は本当に手を差し伸べてくれている様な気がして心打たれます。
4



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ