2009/12/9

ハッピーエンドだった!  読書

 『ハチミツとクローバー』全10巻、読了! 5巻を過ぎた辺りから、もう電車で睡眠時間を稼ぐという業はきかなくなり、ひたすらのめり込んで隙あらば読んでしまった。

 最初は軽いタッチの美大生の青春群像・・・と思いきや、どんどんヘビーに。ところが矛盾してるけど重くない、巻を重ねるごとに、ひたすら広く、深く! 正直、どこまでいくんや〜!?と、どきどき。羽海野チカさん、すごいっ! しかも少女漫画の歴史の中で培われた業(キャラクター、絵柄、ストーリー、パロディに至まで!)のあれこれを、彼女は余す事なくインプットし、見事にアウトプットしているのが素晴らしい!

 はちゃめちゃの天才肌なのに、密かに一番現実を見て、ときに鋭いひとことを発する森田くん。
 道に迷っているばかりだったけど、「自分探しの旅」で大人の階段をひとつのぼった竹本くん。
 自分では抜け目なくデキる男だと自信満々だけど、意外に穴も弱さもあったりする(でも、そこがいい!!)真山くん。
 画業では天才だけど、小学生のように小柄で可憐なはぐみちゃん。天才なのに絵に命懸けな姿に打たれてしまいました(涙)
 陶芸のセンスに溢れ、美人でなおかついじらしい乙女な性格なので、どこでもアイドルな山田あゆみさん。彼女は真山一筋なのに、最初っからふられている切ない設定。ほんとに彼女はいじらしい!
 そしてはぐみちゃんの叔父であり、保護者である花本先生。実写映画版で彼を堺雅人さんが演じたのを知ったとき、「それは、かなり観たい!!」と(笑) 
 ついでながら読了後の私が好きなのは、藤原デザインのひとびと(犬の「リーダー」を含む)。

 しかし、あの結末の難しいストーリーを、ああも見事に着地させるなんて! 読了直後はもう、茫然自失でひれ伏しましたよ〜! 

 絵も素晴らしい! そしてぎっしり詰め込まれたギャグも好き。

 例えば「(はぐに)絵の神様が乗り移ったとしか思えない!」というネームのコマには、はぐみちゃんのバックに大御所の画家たち(レオナルド・ダ・ヴィンチなど)に混ざって、岡本太郎やあの草間彌生までもが〜(笑) こんな風に凝ったギャグの絵があったりするので、ひとこまをじっくりみないと〜。

 そして実は、女を待つ男、女に尽くす男、女を癒す男のオンパレードっていうとこも控えめに描かれてあり、ある意味で常識を裏返すというか。これは早く現実も追いついて欲しいところだったりして。ああ〜、藤原デザインの大先輩、美和子さんにいじられまくっていた山崎さん(男性)みたいな人もいたなー! あのコンビも大好きだった(笑)

 「ハチクロ」や「ちりとてちん」みたいな世界にのめり込むと、現実ってまだまだじゃん?と、がっくりしてしまう。こういうのこそ「男女共同参画」っていうのに。マンガやドラマはこんなに進んでるのにって。少なくとも私はこういう世界が欲しいのよ〜って切実に思うのだけれど、現実の世の中は、なんでこっちに動いてくれないんだろうね?

 10巻の途中まででも、まだどうなることかとハラハラだった『ハチクロ』のラストだったけど、ハッピーエンドでよかったよ。このハッピーエンド、ちょっとわかりにくい? たぶん大人になったらきっとわかる(笑) これほどのハッピーエンドはないって。

 と、ハッピーな余韻にひたっている本日の私♪ ちょっとそっとしておいてください、という気分かも。
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