2011/8/31

映画『毎日が夏休み』  

 『毎日が夏休み』は、天才少女漫画家、大島弓子先生の傑作中編コミックを映画化したもの。日曜日のBSプレミアムで夜10時からの『BSシネマDO!』にて視聴。案内役は山本晋也カントク。

 明るくクールな中学生、スギナの両親は共に再婚同士なので、スギナいはく『スクラップ家族』。でも有名女子中学に通う優秀な娘と、上揚一流企業のエリートで出世コースまっしぐらの夫を持つ母は、ご近所さんに鼻高々で幸せいっぱいにお弁当づくりに励む日々だ。

 ところがなんとしたこと、娘は実はイジメにあって登校拒否中のうえ、成績表も偽造するという体たらくだし、エリートの夫は会社と方針が合わないから、と辞表を提出していた。偶然平日の公園で義父と娘は鉢合わせし、事態が明るみに出て母はパニック、血の通わない義父と娘は二人で「なんでも屋」を開業し、働くことになるのだが・・・というストーリー。

 内容はなかなかシリアスなんだけど、テイストはポップな軽いコメディだ。

 ずいぶん前の映画だ。1994年製作の日本映画。金子修介の監督作品で、主役のスギナ役の佐伯日菜子さんはこれが映画デビュー作である。

キャストもひとクセあるひとばかりで、ちょっとしか出演されないのに存在感ありありのひとたち(英語教師役の戸田恵子さんとか、ヘンタイ?な「客」の男性役のひととか)も。

 主要キャストは以下のとおり。

林海寺スギナ:佐伯日菜子(主人公/登校拒否中のドライで明るい中学生)
林海寺成雪:佐野史郎(スギナの義父。エリート出世コースを邁進するも
  突然自らリタイア)
林海寺良子:風吹ジュン(スギナの母/優秀な娘とエリートな夫が自慢、
  だった)
草本紅子:高橋ひとみ(成雪の元妻)
小林:益岡徹(成雪の元同僚)
小林夫人:黒田福美
宇野部長:上田耕一
朝井先生:戸田恵子
学校の職員:林キセ子
江島渡:小野寺昭(スギナの実父)

 主人公スギナちゃん役の佐伯日菜子さんは、雑誌『オリーブ』のモデルから初の主演女優に大抜擢され、この映画で数々の女優賞を総なめした。もっとも彼女はナレーションもしているのだが、こちらは商業映画とはおもえないくらいヘタ。笑えるくらいヘタなのだ。それでもやっぱり、「いい映画」だと思う。

 彼女の義父でありこの映画の柱でもある成雪氏を演じる佐野史郎さんは、大島弓子描く「ヘンだけど、ある意味、理想的なオトナ(中年)の男性である父」(しかも見事に成長!)という浮世離れしたキャラクターを見事に出現させてくれた。

 世間体を気にするお母さんの風吹ジュンさんは、スノッブだけど、そこに、ユーモラスな可愛らしさやいじらしさをプラスアルファしてくれた。

 成雪さんの元妻役の高橋ひとみさんもいい。いつもながらの可憐ではかなげなビジュアルが、取り戻すことの不可能な美しい思い出と相まって、見たことが無いくらい素敵だった。しかも彼女の家の洗練具合といったら! 紅子さんの職業はスタイリストかインテリアデザイナーしか思い浮かばないくらいだ。

 こんな面々が「大島弓子ワールド」を実写にすることを可能にした。

 とくに成雪さんのセリフ! あの現実ではあり得ないような浮世離れした、しかし素晴らしいセリフの数々にイノチを吹き込んだ佐野史郎さんは、奇跡的だ。オンナも、そしてオトコだって惚れずにはいられないかも(現に山本晋也監督は『佐野さんに惚れ直した!』と絶賛ーいや俳優として、だけどね)。

 原作に忠実に作られている。これはむずかしかったろうと思う。大島弓子作品は箴言やウィットに富む言葉の宝庫だ。そんなキラ星のような言葉のかずかずが再現されている。それはマンガだからオーケーで大感動なんだけど、実写で人が口にすると横滑りしかねない言葉だったりする。大島弓子を映画化したい誘惑はわかるけれど、それは成功率の低い大冒険ではないだろうか。ところが、これは奇跡の大成功だ。

 脚本完成から実現まで3年の月日をかけ、ゆっくりじっくりと練って熟された結果、この作品のキモとなる部分は実写となって生き残れたのだろう。後で15年ぶりくらい?に原作も読んだけど、いや〜、映画の方がいいかも・・・とさえ感じる。佐野史郎さんのお父さんが、あまりにいいんで。

 ここまで書いて、でもこれがどういう映画か誰もわかんないよな、と気づく。
・・・すみません。今頃気づいたって遅いって!! 遅いけど、時間ももうずいぶん遅いので、映画自体の感想はまた。
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2011/8/30

ベッドを友に睡眠と同行二人  

 ベッドを友に睡眠と同行二人、という3日間を過ごすハメなり、PCは自動的にというか、自主的に遠巻きにしておりました。主には例によっての熱中症かと。ご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。

 しかし、昏々と眠ることによってゆっくりと回復させていく自然治癒力は恐ろしいもんだ。だって、一日20時間は眠ったよ。まぁ、眠るのは得意技だけど。

 それから、頭痛とむかむか感と、ひどいだるさと、とても起きられない感にまみれながら、ああ、治療中のがん患者さんとか、被爆してどこがわるいというのではないけどからだがひどくつらい、という方々は、こういうの(いえ、もっと大変なはず)がずっと続いているんだ・・・と体感として思い至った。

 昨日よろめきつつ、かかりつけの病院に行ってもらった薬を服用すると、すでに回復の兆しは見えていたとはいえ、ウソのように症状は軽減し、短時間でなら出歩くのが苦痛でなくなった本日は、さっそく整骨院にて施術してもらい肩凝りも解消。

 それでも、この「横になっている時間」が極端に長かった日にも、停滞していた本を読了し、テレビで映画を1本見る、という収穫はあった。あの頭痛と倦怠感の中ですら出来たというからには、なにかしら得たものはあったと思うので、それについてはまた、後日。

 まだ回復途上なので、本日はこれにて。(でも実は映画については書きたくてしょうがなかったりして。あと、書くべきこと、書きたいことを忘れないか超・心配なのとね)
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2011/8/26

氷室神社  おでかけ

奈良博を出て路を渡ってすぐのところに氷室神社がある。氷や冷凍に関係する神様をお祭りしているので、大手のスポンサーは冷凍食品やアイス関係の会社あたりか。

 毎年5月1日に開催される『献氷祭』には、鯛や鯉を封じ込めた氷柱が二基、奉納されるそうだ。平安遷都、つまり都が京都に遷されるまでは、平城京に氷を献上していたという由緒ある神社である。

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 以前H氏と奈良に来た時(2、3年前?)から、気になっていたのだ。そのときにも立ち寄る余裕はなかったので、スルーしてしまった。ついに今回、氷室神社はそのヴェールを脱ぐ時がきたのである(大袈裟)

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 こんなところにまで、鹿が迷い込んでいる。なぜ?

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 なんと粋なホスピタリティであろうか! 鳥居をくぐると竹のアーチよりミストが(歓) さすが氷の神様、涼でもてなしてくださるとは。・・・ということは、さっきの鹿は涼を求めてやってきた!?

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 少し石段を上がるとお地蔵様のようによだれかけをつけた狛犬が。初めて見た。

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 よだれかけというよりは、『いなかっぺ大将』の主人公、風大左衛門(かぜ だいざえもん)の赤フンみたいだ。

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 境内は、幟やポスター率高し。

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 拝殿前の鈴近くには、氷がお供えしてある。涼しげ〜♪

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 なんと涼、いや両サイドの樋あたりからもミストが!! 遠景の蔵の近くには、昔懐かしいかき氷の機械が!!

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 ということで、氷室神社は人気(ひとけ)もなく、受付も(たまたま私が行った時には)無人だった。ひっそりとした、ごくシンプルで小さな神社だ。田舎のとても地味な神社とかわりない。けれど、そのおもてなし方や歴史の厚みが、心和ませる神社だった。こういうシンプルな神社は、とてもいい。
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2011/8/25

近鉄奈良駅周辺  おでかけ

 時間は前後するのだけど、奈良博までの道中の話を。

 滋賀県から奈良へはJR京都駅で近鉄奈良線に乗り換える。時間を節約したかったら、さらに奈良行きの近鉄特急に乗ると早い。京都から35分だ。特急料金が500円かかるが、背に腹はかえられない。

 お昼ゴハンを食べる時間もないだろうからと、行きの車中(10時半〜11時)で柿の葉寿司(奈良旅なので)を3個と、大好きな日向夏(宮崎の特産品の柑橘類)のワッフルを食べた。とはいえ日向夏はやはり生がいちばん。

 奈良駅に着いて、外に出て、はたしてどちらへ向かえばいいのか、一瞬迷う。でも奈良はカンタンだ。緑の松林のほうへ向かって行けば奈良公園や奈良国立博物館にいける。

 駅前に銅像があるので、チェックをいれる。ヌー銅ではなく、お坊様だ。

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 おお〜! なかなかの出来映えではないか! どなたでしょう?

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 行基さまなのですね。しかし、なにか深い苦悩が垣間見える沈痛な表情では。こころなしか、いささかお疲れのご様子。いったい何が起こったのだろうか?

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 う〜〜ん、まさかカラオケ屋の前で銅像になるとは、お釈迦様でも想定外だったのではなかろうか。合掌・・・。

 奈良のホテルで有名なのは奈良ホテルで、その佇まいはゆったりといにしえを感じさせ、伝統と貫禄のある格式の高い憧れのホテルである。

 かたや近鉄奈良駅から徒歩2分の某ホテルであるが、別の意味でいにしえを感じる驚愕のホテルである。なんと、全面校倉造り! しかも木造じゃないだけに、校倉造りとのギャップが著しい。私は思わず立ち止まってしまった。そして思わず写真を。
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 気を取り直して、奈良のバス停。
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 ほんの一部分の細工で、お寺を感じさせる屋根の演出は素晴らしい。バスだって奈良らしく鹿が跳ねている。

 奈良公園の鹿は、我が物顔だ。人間と同等あるいは人間以上である。なんといっても神様の使いだ。
 
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 鹿せんべい売り場が至る所にあるが、鹿せんべいを買うのは奈良初心者とみていい。修学旅行?の女子高生のうちひとりが「鹿せんべいあげたい!」というのを、奈良初心者でなさげな女子高生が、クールに制止した。「やめとき。たいへんなことになるし」
 韓国から観光に来てくださったらしいご一家が、とても楽しそうにテンション高く写真を撮り、鹿と戯れていたが、お子様の一人が鹿せんべいを買っていた。「あれ、みときや」とくだんの女子高生。果たして鹿せんべいめがけて、どんどん鹿が集まって来る。固まる異国のお子様。ヒッチコックの『鳥』か!?
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 とはいえ積極的に関わらなければ、鹿はのどかな動物である。
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 奈良県庁は、「いにしえ」も「あおによし」も意識することなく、普通にお役所顔した建物だけど。
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 入口には、ガードマンとともに、全国区で有名なあのお方が。
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 奈良駅周辺だけで、話題がてんこもりだ。さすがは京都よりも古い都の奈良である。
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2011/8/23

天竺にて  おでかけ

 天竺での『無遮大施』という施し三昧な祭典がすごい。富んでいる者たちが、金品、衣服、食物などあらいざらい施しまくる祭典なのだ。

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 戒日王(ハルシャ・ヴァルダナ)という王様が、着ていた衣服を脱いで僧侶に施すんだけど、上半身裸の王様は、ちょっと「いやーん」とはにかんでいる様子が、なんだか可笑しい(いや、ほんとうなら感動するべき場面!) 
   ☆   ☆   ☆
 場面は変わって。

 小乗仏教派のバラモンが、論争を吹っかける質問状を門に貼るのだけど、玄奘は無視したあげくに破棄する。蛇足ながら、玄奘は大乗仏教の人だ。

しかもバラモンたら、相手が玄奘とわかるや沈黙を決め込むほかない。あげく、玄奘に突きつけた問題をすべて論破されてしまうし。
 でも張り紙の質問状については、自信満々だったみたいで、すべて論破されたら殺されてもいいと、どうもこのバラモンは言ってたみたいだった。論破されてしまったバラモンは「いさぎよく死んでやるから、殺してくれ」と、どう転んでも物騒なやつなのだった。

 しかしさすが玄奘。論破されてすでに辱められたのだから、もういいじゃないですか。こうしてバラモンは玄奘の僕となるも、玄奘のたっての願い出によってバラモンが玄奘に小乗を教えることとなる。という場面に出て来る玄奘の不思議な僕(??)ふたり↓

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黄色っぽい服の人は、ヒョウ柄(!?)のケープをまとい、緑っぽい服のひとは、アクセサリー付き。なんとヒモネックレスのペンダントトップはドクロ! しかも前後にひとつずつ!!

 この、ドクロのひとは、なかなかキャラが立っていて、玄奘がバラモンの質問状を破り捨てたときには「そんなことして、大丈夫なんですかぁ〜!?」的な表情をし、バラモンを論破したときには「さすがぁ、玄奘先生!」と得意げだし、玄奘がバラモンに寛大に接するときには、「よかったね!バラモン!」と幸せそうに微笑んだりしている。いいひとなのだ。いいひとだけど、前後にドクロ。う〜ん、ナゾすぎる。
   ☆   ☆   ☆
 ふたたび場面は変わり、中国に帰国することを願い出る玄奘。周囲の大反対の合唱のなか、師の戒賢だけは玄奘の菩薩心に感激し、喜んで快諾する。という重要なシーンなのだけれど。
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 この絵です↑
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 実物を見たとき、コケかけました。
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 そう、この橋です! 手足、おまけに顔までついたヌリカベのような橋! 絵師、こんなに遊んでいていいのか? 鎌倉時代にはこういうの、許されていたのか? それともウケる絵が必要だった時代なのか? それもけっこう重要なシーンに。

 遊びといえば。

 別のシーンだけど、山の中の樹々になかに一本、こっそりと蛇を絡ませている絵とかもあったぞ。木の幹と同じ色で落書きのようになにげなく描いてあったから、うっかりスルーしちゃいそうだけど。家政婦は見た。紙魚子も見た。

 絵巻だから、ものすごく細かい絵で、人も豆粒のようなのに、ひとりひとりの表情がいきいきとしている。キャラも立っている。ファッションも丁寧にプリント模様まで描かれている。たいへんな手仕事だ。

 不真面目なのか、真面目なのか。鎌倉時代、おそるべし。
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2011/8/23

『天竺へ』GO!  おでかけ

 いこうかどうしようか、さんざん迷った奈良国立博物館で開催中の『天竺へ〜三蔵法師3万キロの旅』に、思い切って行ってみた。おばあちゃんをデイへ送り出した(9時頃)あと出発し、帰って来るまでに帰宅(16時頃)する、という強行スケジュールでいこう、と昨夜いつもの『突発的一人会議』にて決定。

 絵巻のストーリーとしては、『西遊記』でおなじみの三蔵法師こと玄奘三蔵が、仏法を求めてインドへと旅立つ艱難辛苦の旅路を描いている。その後のインドでの滞在中の勉学や講義、各国の王様からのオファーが引きも切らないカリスマ的人気、再び唐に帰るにあたって膨大な教典を持ち帰り、それを自ら(弟子とともに)翻訳し、死去するまでが描かれている。

 それが、大阪の財団法人藤田美術館が所蔵する国宝『玄奘三蔵絵』。全12巻におよぶ、やまと絵様式の絵巻物だ。「洛中洛外図」のようにたなびく雲に見え隠れする山水や人物は、絵の具の保存状態がよく、実に鮮やかで美しい。カラフルに雅びに描かれている。

 しかも人物や動物や架空の生き物たちの表情がゆたかで、おもわず絵の中に引き込まれてしまう。しかもなんだか不思議にキュート。ほとんどマンガのように楽しい。特に天竺でのあれこれな日々は、たいへん愉快。これについては、またあらためてじっくりと。

 もちろん画家の先生方は、インドなんて行ったことないので、僅かな資料を参考にし、あとはアーティストの妄想力でカバー。ということでインドなのに、中国っぽい。というか、ヘタすると日本ぽい。インドの難しい当て字の地名では、松や紅葉が風流でうつくしいの。こんなあくまで大和絵仕様なマイウェイを突き進む、画家さんの雅びさが素敵。一人だけインドのターバン巻いてるひとはいたけど、ほとんどソフトクリームみたいだった。当然ながら松や紅葉だけでなく、天竺の人も「平たい顔族」と化していた。

 前期後期で絵巻物はその形態と長さ故に展示が入れ替わったけれど、上部に前期後期ともの拡大コピーがあり、物語は飛ばされることなく助かった。

 8月28日の日曜日まで開催。ぎりぎりセーフで間に合ったという感じ。結構な人出で、長蛇の列だったし、進み具合はカタツムリ仕様だったので、果たして省略せずに観られるか不安で「えーん」と半泣き状態だったけど、美しくもマンガチックな絵巻は楽しかった。

 では明日は玄奘の天竺での日々に、ツッコんでみたいと思います。
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2011/8/22

愛国心って?  

 ひさびさに、本当に久々に、内田樹先生のブログ記事に共感。(彼のブログ自体の更新もすっかり久々なんだけどね)
 
 記事は「大阪維新の会が教育基本条例の素案をまとめた」ことについての批判と意見だ。以下に少し引用↓

私が経験的に知っているのは、「愛国心」とか「郷土愛」ということをうるさく言う人間に、同胞や同郷者に対する寛大さや愛情の深さできわだつ人間を見たことがない、ということである。
彼らはむしろ「愛国心のない人間」や「郷土愛を欠いた人間」をあぶり出して、彼らを攻撃し、排除することの方に興味がある。


 「愛国心」についてうるさく言う人たちに関わったことがない人は、神に祝福された人かも、と思う。なんて幸運な人!って。
 もっとも、ネット上では頻繁にお見かけするので、もはやそんな幸運な人はかなりの少数派だろうな。

 私も「愛国心」についてうるさく言う人たちが、なんでか日本の実態については、あるいは同じ日本人である同胞に対して、けんもほろろな態度なのが、ものすごく不思議だった。内田先生のブログより続けて引用↓

ほんとうの愛国心というのは、その人間がどんな政治イデオロギーを信じていようが、どんな宗教を信じていようが、どんな道徳律に従っていようが、「同国人である」というただそれだけの理由で「思わず抱きしめたくなる」という感情に依拠しているはずである。
そのような身体実感の上にしか、持ち重りのする愛国心は築かれない。
「非国民」とか「売国奴」というようなフレーズを軽々しく口にする人間は、同胞の数を減らすこと、つまり彼らの愛国心発露の機会を減らすことに熱心なので、私はそういう人間を「愛国者」には算入しないのである。


 そうか、「愛国心にうるさい人」と「愛国者」はイコールじゃないんなら、よくわかる話だ。

 教育委員会は図書館も管轄下にあるので(今だって予算的には十分しんどい思いをしているのに)、内容的にも部外者から首つっこまれるのは、やだなーと暗澹たる気持ちだったから、今回の内田先生のお怒りには思わず賛同させていただいた。
 具体的には大阪府の話なんだけど、もちろん大阪だけの話じゃないことは、賢明なる皆さんにはおわかりのはず。

 ただ「愛国心」にうるさい人って、自分と同意見の人の話しか聞く耳もってなくて。それ以外のひとは、みんな自動的に「ばか」と認識されてるみたいだし、会話がなりたたないんだよね。
 そして、こういう人がトップになる日本の2大都市って・・・。 
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2011/8/22

ちょんまげに非ず  

 FMのちょんまげ三昧は、『仮面の忍者赤影』とか『新八犬伝』とか「わぁ、なつかし〜!」というのもあったけれど、私の琴線に触れたのは2曲。

 『戦国自衛隊のテーマ』。松村とおるが、♪サン・ゴーズ・ダウン・・・♪と歌う、あれ(って、知ってる人しかわからないって)。映画『戦国自衛隊』のテーマソングだ。18歳のお正月にひとりで映画館で観て、大感激して号泣し続けてもう1回観た。その後もテレビで放映されるたびに観ていたかも。
 『戦国自衛隊』は劇中の歌がホントに好きで、テレビで放映された時テープに録音して自家製サントラを作ったくらいだ(当時はビデオがまだ普及していなかった)。今夜、久々に聴いて、懐かしくて鳥肌が立ってしまった。

 もうひとつは『大岡越前のオープニングテーマ』。『大岡越前』は月曜日の夜に放映されていた。そして中学生の頃、私は翌日の火曜日にある家庭科の洋裁の宿題を、この時間帯に泣く泣くしていたのだ。

 この哀愁漂う口笛のメロディは、いやがおうにも私の「明日の家庭科、イヤやな〜(泣)」という憂鬱をいっそう深めてくれた。『大岡越前のテーマ』と『家庭科の宿題(と翌日の実習授業)』はセットになっている。とはいえ、ドラマとしての『大岡越前』は好きだったのだ。山口崇演じる友人(!?)徳川吉宗も含めて。

 いまでも私の悪夢のパターンとして「火曜日の朝にまだ家庭科の宿題ができていなくて、しかも遅刻しそうな時間に登校する」というものがあるくらいだ。

 それほど嫌いだったのに、いまでは手芸に悪いイメージをもっていない。

 もちろん相変わらず下手っぴだ。けれど今は、「下手だけど、それを恥じなくてもいい」「自分が気に入ってたらそれでいいじゃん」だからだろう。高校時代には講義だけで、家庭科の実技がなかったからキズを深くせずに済んだというのも大きい。
 
 こどもたちにフェルト手芸ながら「ノバウサギ」や「ゴーヤマン」を作ってあげられる程度には、手仕事が好きでよかったと、あらためて『大岡越前』を聴きながら安堵したのだった。
 
 う〜ん、全然「ちょんまげ」とは関係ない話だけど、これにてゴメンつかまつる。
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2011/8/21

本日は、ちょんまげ大会!  

 インフォメーション。

 時代劇ファンに朗報でござる!

 本日、NHK-FMラジオにてお昼の12時15分より夜11時(午後6時50分〜7時20分ニュース中断あり)まで、『今日は一日“ちょんまげSONG”三昧』を只今オンエア中じゃ。

 なに、テレビ時代劇はもちろんのこと、時代劇アニメ、時代劇ヒーローもの、大河ドラマまで、『ちょんまげソング』略して『まげソン』をかけまくりの一日とな。番組HP↓よりリクエストもできるのじゃ。
http://www.nhk.or.jp/zanmai/next/20110821chonmage/index.html

 すでに番組が4時間も経過した遅い時点でのインフォですまぬ(16時現在)

 拙者が聞いた中で笑ってしまった番組での話は↓

 水戸黄門コスプレ中の里見浩太朗さんをみたお子様が、
「あ、カーネル・サンダースや!!」と叫んだんですって。

 では、PC前からラジオのある台所へカムバックするでござる。さらばじゃ。 
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2011/8/20

贅沢な日々。  

じっとしていてもめまいがするような暑さが一段落し、夜には長袖でもいけそうなくらい。お天気も曇りがちなので、畑仕事をしてものちのち気分が悪くなることもない。

 それでも長袖長ズボンを着用し、手ぬぐいを首や耳に巻いて虫除けにしているので、暑いことは非常に暑い。しばらく仕事をしていると、ぽたぽたと汗がしたたり、服がぐっしょりになる。

 服がぐっしょりするくらい汗をかくことが、少なくとも私にとっては、大変からだにいいことに最近気づいた。デトックス、というやつかもしれない。血の巡りが良くなるのかもしれない。残念ながら頭脳の働きとは無関係だけど。岩盤浴とかサウナにはいるのと同じ効能なのかも。

 もしそうだったら、仕事をこなしつつ健康促進もできて、一石二鳥。昼飯前に1時間の戸外単純肉体労働のあと、甘くない梅ソーダとシャワーでリフレッシュする、というリズムの日々だ。なんて贅沢。
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2011/8/19

開拓者魂  家事・畑仕事

 ローティーンの頃、テレビで映画を見るのが好きだった。単に田舎で映画館がなく、学校や地域の夏の夜間イベントで上映される短い映画くらいしか見る機会がなかったからだ。

 そんなある日、テレビで映画番組の解説をしているメンバーが一同に集まり、自分の好きな映画、素晴らしいと思う映画、オススメ映画などを語り合い、その映画のごく一部が見られる、という今から思えば夢のような番組を見た。淀川長治さん、水野晴郎さん、高島忠夫さん、もしかしたら荻昌弘さんもいらっしゃったかも。

 紹介されるのは、『風とともに去りぬ』『カサブランカ』『サウンド・オブ・ミュージック』『大脱走』『荒野の7人』と、さすがに名作目白押し。

 そんな中、全員が「素晴らしい!」と絶賛したのが『西部開拓史』という映画だった。50年間で3世代に渡るアメリカ人家族が、西へ西へと開拓を繰り広げる大河ドラマ。筏で流れの激しい川を下ったり、インディアン(当時=現在はネイティヴアメリカンまたはアメリカ原住民と呼ばれている)と戦ったり、ゴールドラッシュや南北戦争、ガンマンや幌馬車、ワルモノとの戦いなど、西部劇のあれこれがてんこもりな映画でもある。

 錚々たる映画評論家のみなさんが、口をそろえて褒めたたえた『西部開拓史』は、その後めでたくテレビにて放映され、私も見ることができた。残念ながら、ほぼ忘れたけど。

 こんな思い出話を長々と書いたのは、『開拓』という言葉に対する私の思い入れの深さにまつわるエピソードだからだ。『開拓』という言葉には、憧れとか夢とかガッツとか、やたら前向きでポジティブなイメージがあるのだ。個人的にだけど。

 本日の私のメインの仕事は、雑草に埋もれたネギ畑を再度開拓する!ことだったのだ。午前中は比較的曇りがちで、気温もそれほど上がらなかったから、このチャンスにネギ畑の救出を試みたのだ。きのう1/4くらいは手をつけたので、その続きをやってしまおうとがんばってみた。もちろん東から西へ進むのだ(笑) 
 草むしりとか除草作業というと詰まらないけれど、『開拓』スタート!といえば、心意気も違おうというものである。

 1時間ばかりでエノコロ草の畝だった場所は、ネギ畑に復活した。もっともネギを何本も抜いてしまったけれど(再度土に埋めておいた)。コツコツ作業に真面目に取り組むA型気質と、子ども心に植え付けられた開拓者魂の賜物である。
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2011/8/18

金沢でお買い物。  お買い物

 もう終了したかに見えた金沢話を、もう少しだけ。

 2日目の午後の予定は、買い物三昧だ。対外的なお土産は、駅のお土産街にお任せすることに。わが家の人々は「もともとが金沢の人」なので、「故郷の懐かしい食べ物」を買って帰らねばならない。ということで、近江町市場でお買い物。

 H氏に熱烈リクエストされたのが、「万十貝(まんじゅうがい)」、地方によっては「白貝」ともいうらしい。うちのおばあちゃんの表現を借りるなら「すべすべっとした白い平べったい」二枚貝である。なるほどそのとおりの外観だ。

 近江町市場のとある店の、Kちゃん命名「ちょんまげ兄ちゃん」に「その貝、10個ください」と注文すると、ひとつひとつ水からあげてビニール袋に投入してくれた。Kちゃんの観察では、水からあがってびゅんびゅん水を吐いたり、びろびろと身を殻から出して「あっかんべ〜」状態の元気なのもあったけど、たまに大人しくしている貝をつまんだときには、ちょんまげ氏は少し目を泳がせてから、そそくさと貝を袋に入れたそうだ。

 それからイカスミの塩辛「墨(くろ)づくり」も外せない。ぎっしりと野菜の入った「ひろうす」(=がんもどき)もリクエストされていた。治部煮に欠かせない「すだれ麩」や、金沢でしか買えない「フグの子糠漬け」(フグの卵巣のぬか漬け)、家族間の噂には聞いていたけど、今回初めて見たドジョウの蒲焼き(一匹ずつ串に刺して束にして販売。バラ売りもオーケー)も購入。

 それからH氏に「お醤油を買ってきて。金沢の醤油はおいしいから」と言われていたことも思い出し、駅にて入手する。うう、重い。生ものもあるので、保冷剤や氷が付属しているから、駅ではもう闇市の買い出し状態だ。もちろん2人分のリュックはフル活用で、手提げも増加中だ。ウチに送ってしまえばいいのだが、送料がもったいないというケチな了簡なのだ。

 そんな状態で駅で見つけてしまった「圓八のあんころ」! 
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 実はお兄ちゃんの大好物だが、残念ながらお兄ちゃんは不在だし、あんころ自体も「即日要完食」つまり、「本日中にお召し上がりください」という超ナマモノだ。金沢ではなく松任というところの名物だが、「天狗に教えてもらったレシピで作ったら大当たり」という伝説のあるあんころなのである。これはおばあちゃんが喜ぶだろう一品だ。これが金沢で最後に購入したお土産になった。

 こうして金沢の闇市(うそ)で買い物を終えたふたりは、大量の荷物を引き摺りながら「特急しらさぎ」に乗り、たぶん5年ぶりくらいの弥次喜多母娘旅を終えたのだった。

 次回は青春18切符を利用し、「金沢で晩のおかずを買いにいく日帰りツアー」を目論んでいる。
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2011/8/17

花と猫  季節

 すこしまえに撮った花たち。自宅サイドにて。

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 これは百日草。素朴で可憐な花を咲かせる上、雑草に負けないほど強いので、領地を拡大している。草取り不要の花壇はうれしい♪

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 緑のカーテンにするはずだったアサガオ。蔓は上まで届いたのに、カーテンどころか、恐ろしいほど目の粗いスダレ状態だ。それでも今回私は初めてチョコレート色のアサガオを見た。

 きのう撮ったばかりの実家の猫たち。

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黒猫の顔は、微かに目のありかがわかる程度。手前より、黒猫、白黒ぶち猫、白猫。
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ぶち、かわいすぎる表情。そりゃ、おばあちゃんもメロメロだ〜!

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 「そのピカピカひかる稲妻で、わたしの魂吸い取らないで!!」っていうくらいびっくり顔の母親猫。君は幕末の猫か〜??

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「大丈夫、なんも盗られないから。それよりエサくれないかな?」と泰然自若の猫たち。大物。
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2011/8/16

朋遠方より。  訪問者

 7月に東京の友達、真花さんから、ご夫妻がキャンピングカーで休暇を過ごされるおり、私の実家のお寺に立ち寄りたいのだけれど、とお電話をいただいた。彼女の相棒である夫君K氏が、仏像大好きな古寺マニアなので、ぜひ、ということだった。

 私はこんなフツーの小さな山寺なのに、わざわざ来ていただくほどのものでは・・・と思ったのだけれど、とりあえず実家に連絡を入れてみた。わが家サイドではまったくオーケー、というかウェルカムな気配が濃厚だったので、その旨暑中見舞いがてら絵はがきで連絡した。

 それで本日真花さんご夫妻と、わが家ちかくで待ち合わせた。いつもながら、キャンピングカーはでかい。そしてこんな車を運転できる人を尊敬。かつ、帰りには来た路を記憶して点線でナビゲイトできるカーナビの機能にエキサイト。

 空が広くて田んぼがどこまでも続く、この辺ではなんの変哲もない風景が、私は昔から大好きだったのだけど、彼らも気に入ってくれてうれしい。

 わざわざ東京からお寺目的で、わが家(本堂だけど)くんだりまできてくださる(物好きな!)人がいる、ということで、いつになく張り切ったであろう父は、先祖伝来の古文書や巻物を久しぶりに持ち出し、軸などの説明もこと細かくしていた。たぶん前日、わいわいと「あれはどこやった!?」と掘り起こしていたのではないだろうか? あのひとのことだから、重要個所を暗記してきちんと説明できるようにしたり、付箋をはったりして予習したのではないかと(笑)

 父のいつまでも続きそうな長い話に顰蹙を買わないだろうかと、はらはらしていたが、お二人ともとても興味深そうに聴いていただけているようで、安堵した。全くのアナザー・ワールドかつ興味の対象どまんなかだったからだろう。夫君K氏は「カッコいい!!」を連発。お寺も仏像も伽藍も欄間も、本堂からの高台より望む風景も、すべて気にいっていただけたようで、とてもうれしい。

 父は、昨年までなんらかの役をもらって忙しくしていたのが、4月からは本業(住職)一本にスリム化した。急に時間が出来て逆に老け込まないかとこっそり心配もしていた。だが、急遽入った「はりきり仕事」の中にいると、昨日とは見違えるように生き生きしていた。昨日も実家には行ったのだが、実ははらはらしどおしだったのだ。

 ご満悦な父はよしとして、母はどうだろうかと母屋をのぞくと「三毛猫が仔猫を産んで、きのう連れてきたんや。白いのと黒いのと、白黒のブチが三匹。もうかわいらしくて〜♪」と仔猫ちゃんたちにメロメロの模様(笑)

 彼女もいまひとつ体調がよろしくない日々だったのだが、愛情をかける対象が三匹も増えたのなら気持ちもアップしようというものだ。

 昨日買い物にいったとき、「なんかもう、夏のどまんなかな空の感じでなくなったなぁ。空の色がやわらかくなった。」とH氏が言っていたが、今日は実家でトンボが飛び交うのを初めて見た。今夜は秋の虫の声がやけに響いている。やはりお盆を過ぎると季節が変わるのか。
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2011/8/15

早起き千両、朝飯まえ  おでかけ

 金沢2日目の朝、私は早起きをして朝の散策に出かけた。まださほど暑くなく、木陰も多いので歩いていても快適。

 目的は尾山神社。ステンドグラスを使った神社って、あまりないと(もしかしたら唯一無二?)思うので。
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 神社とは思えない門だけど、アーチの向こうに注連縄と鳥居がみえる。

 ステンドグラス部分をズーム↓
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 屋根についたアンテナのようなものは、日本最古の避雷針。

 神社といえば忘れちゃいけないのが狛犬だ。ステンドグラスの神門とセットのように、ここの狛犬はブロンズ製で、洋犬のようにスマート。

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 尾山神社を後にして、帰り道で尾崎神社の前を通りかかったので、ここにも参拝。
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祀られているのは、天照大神、東照大権現(徳川家康)、加賀藩三代藩主前田利常。だから葵の御紋があるのか。

 ズーム↓
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 こちらの狛犬は、尾山神社とは打って変わって愛嬌のある丸みを帯びている。普通に石の狛犬だ。 
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 しめて5千歩歩いた。朝飯前に普段の一日分を歩いてしまった。そのためか、朝食のバイキングは和食を食べた後、さらにブレックファースト(パンなど)にもトライしたのであった。
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