2012/3/15

アウトレット・デビュー  お買い物

Kちゃんが学園内中学校の入試で、休校だったので、竜王アウトレットに行きたい、とのたまわった。よし、連れて行ってやろうじゃないの。

 彼女は何回もバスに乗って行っているが、私は初めて。アウトレット・デビューである。このときには、高級ブランドが割引されて販売されている場所、そして割引されていてさえ、手の出ない商品が並ぶ場所という認識しかなかったのだが・・・。

 ブランドにも化粧にも興味はないが、オシャレやお洋服には多少の興味を持っているKちゃんは、アウトレット大好きであるので、トラノマキを伝授してくれる。

 「オープン前に行き、オープン時に入り、混み合ってくるお昼前に出るべし」
 「一巡して価格と品物をひととおり見てから購入すべし」
 「親切な販売スタッフさんを発見したら、コーディネートその他、商品購入後に必要な知識を伝授してもらうべし」

 最初に入った「なんたらパレス」というお店は、それはステキなお洋服や小物だらけだったが、半額でも1万5千円の値札がついている。それは予算をはるかに超越している。最低でも5千円で、それはそれはステキなショールだったのだが。「ここで買ったら、それでおしまいやな」。

 来たばっかりなのに、早速ゲームオーバーにするわけにはいかない。危ない危ない。トラノマキどおりにアウトレットを一巡しなければ。さすがは、「パレス」を名乗るだけのことはある。こうして庶民はいきなり涙をのむのであった。

 それでも存分にいいものをみられ、眼福、眼福。Kちゃんも、「ひとりでは入りづらいお店で、眼の保養ができた〜!」と喜んでいた。

 彼女によれば、「1階は高級なお店ばっかりやし」ということで、2階のみを回れば事足りるということだ。店の表をざっとみれば、どういうテイストかはわかるので、実際足を踏み入れるお店は、7軒くらいだったか。

 なかでもKちゃんのお気に入りのお店があって、そのショウウインドウに、スーモとまっくろくろすけを足したような、ヘンなキャラがギターを弾いているイラストが、バーンと描かれたフード付きトレーナーがあり、ふたりで盛り上がる。

「こんなキャラクター、めったにいーひんで!」
「描いた人はきっと、『こんなん、どこのだれが買うんや〜』って思いながら描いたんやろな。『買うヤツ、いるんか〜?』って。
ここにいるわ〜!
「いや〜、これ、ぜったい、Kちゃん、似合うで〜♪ このキャラを着こなせる人は、そういーひんで!」

 私は以前、「しまむら」で買ったブラウスに合いそうなスカートを見つけ、なおかつスタッフさんにアドバイスをいただいた。

 高校生のお小遣いでも何着かは買えそうなリーズナブルさの上、そこそこにかわいい物があるお店で、スタッフさんも親切だった。私の一番のお気に入りは、ビートルズのアビーロードをシルエットにした長袖Tシャツだったが、サイズが合わず、泣く泣く見送る。

 Kちゃんは、昨年履き潰したのでサンダルを買い、私はこの冬ほぼ全滅した厚手靴下を買う。その他、保護者として学校に着ていけそうなブラウスとかも購入。

 アウトレットを見くびっていたことを、反省する。

 まさか、無印があるとは。そして思い切ったプライスダウンをしているとは。

 まさか、ABCマートも真っ青な割引で、靴たちが勢揃いしているとは。

 そして、なにより!
 おしゃれを凝らした女性たちが、満を持して繰り出す場所かと思っていたけど、意外にスーパーマーケット感覚で来ている、隙だらけの(というより無頓着な)オジさんオバさんをしょっちゅう見かけるとは。なにより彼らには、大変、勇気づけられたのである。
 そうだ、スーパーに行くように、アウトレットに行ってもいいんだ!

 帰宅に向かうアウトレット内で、「なんたらパレス」の前を再び通りかかった。
「ああ、もし将来、おかーさんが、お金持ちになったら、ここで服買うことにするわ!」とうっとりすると、すかさず「なに夢みてるの!」と娘にツッコまれる母なのであった。 
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2012/3/14

福よ、来い!  ファミリー

 大変長らくお待たせいたしました。Kちゃんの台湾修学旅行の後半です。

 交流校での授業は選択できたので、Kちゃんは多少は腕に覚えのある書道を選んだ。高1のときに選択で書道を選んでいたのだ。

 まず先生が「漢字は象形文字という絵から生まれたものです。最初にサカナの絵を描いてください」という説明があり、赤い立派な紙に台湾と日本の高校生たちが、サカナの絵を描いた。ちまちまとした絵とか、シンプルな形とか、アニメっぽいサカナを描いた子が多かったらしい。

 Kちゃんは、こういうのを描いた↓

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 彼女の後に立った先生は、「わんだふー!」と作品をとりあげ、教室の前に戻ると、みんなに見せていたとか。「大きくて肥満のサカナですね! 太っているのは縁起がよくて、いいんですよ」

 うまくはないけど、妙に存在感があるのが、彼女の絵のいいところである。

 ちなみに中国語で「年年有餘(余)」とは、「毎年お金や食べ物に余裕がある」ということらしい。また「餘」と「魚」が同音であることから、旧正月の縁起物にはしばしば「魚」が登場するということだ。

 「では、鹿の象形文字を見せますので、これを自分流に書いてみてください」
ということで、Kちゃんはこう書いた↓

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「なんか、でかい目玉からいきなりツノがはえてるみたいで、こわいわー」
 
 胴体の点々と足元の草は、もちろん象形文字ではなく、彼女の創作である。鹿も「長寿の神様の乗り物」だそうで、やはり縁起がいい動物なのだ。

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「幸運を思う通り手にできる」「なんでもかんでもうまくいく」という意味で、やはりお正月の挨拶などに使うそう。

 そんなわけで縁起物炸裂な、おめでたい書道の授業なのでありました。先生、どうもありがとうございました。

          ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 次は街中での台湾体験。足ツボマッサージとか、小龍包作りとかある選択肢のなかで、彼女が選んだのは「太極拳」。

 武道に憧れがあるKちゃんは、「拳」というからには台湾武道の一種だと思い込んでいたらしい。たぶん「北斗の拳」からの連想だろう。

 出発前に体験するものを決めることになっていたのだが、決定後、友達から「太極拳って、体操みたいなもんやでえ〜」と聞いて、少々がっかりしたらしい。

 しかし「太極拳、どやった?」と聞くと、ニヤリと
「ウチ、太極拳、極めたで!」と手のひらを向かい合わせにして「ほら、気が通っているし! 合気道みたいに、触れずに相手を倒せそうや」。
「う〜ん、『ドラゴンボール』みたいに、カメハメ波をなげられるかもしれんな〜」
「できるようになる気がする」

 体験した当初は、体育館じゃなく公園みたいなとこだったので、寒かったしテンション低かったけど、やってみたら先生は丁寧に教えてくれたし、おもしろかった、とか。

 女の先生は「太極拳」とプリントされたTシャツを着ておられたとか。わかりやすい! 
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2012/3/11

台湾からの帰還  ファミリー

 Kちゃんが台湾から帰ってきた。修学旅行だったのだ。

 「おかえり、どうやった?」ときくと「すべてが衝撃やった」。

 衝撃!? 

 まず食べ物。「前菜」に油まみれのトリ肉がやってきたことにファースト衝撃。
「ええ? 前菜やんなぁ?? 前菜がトリ?(意味的にもミスマッチ!) しかも油まみれ?」

 驚くのはまだ早い。

 一応ローストしてあるが、中はナマ。そして血まみれ。
「ホラーか!?」と思ったそうだ。たぶん内蔵が残っているかのような臭いもして。 しかし、驚くなかれ、次の食事の前菜も、そしてそのまた次の前菜も同じ物だったそうだ。

 Kちゃんは、前菜のトリに「ブラックデビル」と命名し、「また出た! ブラックデビル!」とツッコんで笑っていたらしい。

 旅先ではどんな状況でも楽しむ、どんなものでも食べる、というのが彼女の信条なので、「まずくてもくさくても、なんとか食べた」という。

 「たぶん(小さい頃から)キャンプにいってたから、『はよ帰りたい』とか思わんかったのかもしれへん。というか、これでもっと(食べ物の)手強そうな他のアジアの国とかアフリカとかへ行ってみたいと思った。たぶん、慣れたらなんとかなりそうやし」

 さすがチャレンジャー、かつフットワークのあるツワモノだ。言うことが違うわ。

 しかし「日本人殺油地獄」の食事は普通の高校生諸君には絶望的だったろう。いや、先生方も初日より緊急職員会議を開き、「せめて白飯(しろめし)をつけてもらおう」という改善がなされたらしい。当然、外国米なのでぱさぱさしていたが、それでも白飯があるだけで、ずいぶん救われたという。

 先輩からの体験談を聞いていた子たちは、トランクに半分お菓子を詰め込んでいたので、お菓子で空腹を満たしたらしい。菓子で餓死をまぬがれたのか。

 もっとも自由時間に食べた小龍包とかは美味しかったらしいので、場所とかモノによっては日本人に合うものがあるのかも。

 「食い物のうらみはおそろしい」というが、日本に帰国した高校生たちは、「ニッポン、バンザイ!」的空気に満ち満ちていたという。大阪市の市長に、「日の丸・君が代」強制より遥かに有効な「愛国心」の育て方を教えてあげたい。

 だから台湾はこりごり、という話ではない。衝撃的だった、でも楽しかった、ともKちゃんは言っていた。なにしろ帰宅後、疲れ果てているにも関わらず、1時間もあれこれ話してくれたのだから。台湾旅行の他のあれこれは、ー 後半へ続く(©『ちびまるこちゃん』@キートン山田)。  
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2012/3/10

物語の始まりが  テレビ/ラジオ

 またしても『カーネーション』チェック。

 まだ糸子が二宮星ちゃんだった頃、神戸のお屋敷に超高そうな陶器の人形があった。そう、糸子がドレスに出会うきっかけとなった、あれです。舞踏会の伯爵令嬢をかたどったような長いスカートが翻っているドレスを着た、あの人形。

 その人形の綺麗さにオオヨロコビする糸子をみて、いとこの勇ちゃんは「そういうのが好きなら」と、もっと糸ちゃんをよろこばせようと、外国人の舞踏会を覗き見させてくれたんですよ。そこでひらひらのドレスたちに囲まれて夢のようなひとときを過ごす糸子。髪にさしてもらう赤いカーネーション。

 もっとも糸子はちゃんと覚えてなくて、「ドレス」を「どれむ」って言ってたけどね。それが原体験になって、初めて洋服(アッパッパだけど)をつくることになったのだから、『カーネーション』の重要アイテムだ。

 その人形と似たものが夏木糸子のおうちの食堂(居間?)の角のところに!

 人形の上の棚には、小さな写真らしきものがあったので、もしかすると「神戸コーナー」だったりして?? また食堂場面が映ったらチェックしなくちゃ。
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2012/3/9

合宿読書会!  テレビ/ラジオ

 デイでウチにひとりというのは、気持ちに余裕ができる。そんな日の今日こそ読書会の課題本を一気に読もう!という、何度目かの計画を実行しようと思ったのに、午前中はテレビ三昧(汗)。余裕は油断につながるのだ(苦笑)

 テレビ三昧といっても、見たのはたったひとつ。2時間番組だ。しかも映画ではない。

『BSアーカイブスハイビジョン特集 シリーズ 恋物語
  「”虞美人草”殺人事件 漱石 百年の恋物語」』

 5年も前の番組のアーカイブスでの再放送だが、引き込まれる引き込まれる! さすがATP賞テレビグランプリ2007優秀賞受賞作品。

 黒谷友香(「カーネーション」でサエ役のひと)がヒロイン役で、夏目漱石の『虞美人草』の朗読劇が挟まれるディスカッションだ。原作の理解を助けるためのドラマだけど、手が込んでいてキャラも魅力的。黒谷さんのヒロイン藤尾、キレイ過ぎ! 他のメンバーだって、はまっているはず(原作を読んでいないけど、イメージ)

 『虞美人草』は夏目漱石の新聞小説だが、現在ではどうも失敗作とか駄作などといわれているらしい。ところが、連載当時は大人気ベストセラーで、誇り高い才色兼備のヒロイン藤尾は「エースをねらえ!」のお蝶夫人にように女子の憧れだったとか。小説での藤尾は自分にヘイコラする男を選び、彼には自分にひれ伏すことしか許さない。そう、傲慢でキケンな女だ。
 この小説は連載中から賛否両論あり大騒ぎだったらしく、作者の夏目さんはちょっと腐ってしまい『この小説をわからん素人がなにいってんだか』『はやいこと終わらせたいや』というようなことを、ぼやいていたとか。

 そんな文豪のちょっとマイナーな小説を、ひとくせもふたくせもある個性的な面々が集い「“虞美人草”のヒロイン藤尾を殺したのは誰か?」をテーマとする謎解き読書会が開催された。番組は2時間だが、集った人たちは温泉旅館に合宿で、ゴハンや休憩やイッパイ飲む時間を挟みつつ、体力を消耗しながら対話を続ける。たぶん午前中よりスタートし(始めの方は見逃したので)、終了は日付を越え深夜2時に及ぶロングラン読書会を展開して行く。出演者は以下のとおり↓

 小森 陽一(東京大学教授・文芸評論家)
 小倉 千加子(心理学者・カウンセラー)
 島田 雅彦(小説家・法政大学教授)
 岩井 志麻子(小説家)
 斉藤 環(精神科医・評論家)
 黒谷 友香
(ドラマ部分・黒谷 友香、上野 なつひ、石川 佳奈)
(朗読・長塚 圭史)

 ひときわ光っていたのがフェミニストで心理学者の小倉千加子さん。キラ星のような名言と洞察に、感嘆の沈黙とメンバーの共感を浴びてらっしゃった。きっちりとテキストを読み(たぶん)漱石についても調べあげられたはず。また、長時間頭を回転させ続けるパワーはさすが。
 彼女の意見では藤尾殺しの犯人は、男性たちのABC包囲網であると。

 結論だけ書くと、「やっぱり小倉さんはフェミニストだから」と安直に受け取られそうだけど、それまでの過程は鮮やかで論理的かつ詳細に検証済み。学者さんだからね。異論は出ず。
 というか、結論づける頃には他の方々は疲れちゃって、「もうどうでもいいし犯人・・・」的空気がなきにしも〜?? 小倉さんの体力勝ちか〜!?

 彼女に共感しつつ、ついていけてるようにみえるのは、小森陽一さん。

 島田さんはちょっと「逃げ」がみえるね。もう、疲れちゃったよ。それより、はよ酒飲みてー的な(笑)

 岩井志麻子さんは「NHKだから私の得意なシモネタとエロ話が封印されるし、かつてないほどスベリまくり〜」と嘆いていらっしゃった。(「え?けっこうしてたよ」という声が男性陣からこっそり飛んでいた。シモネタとエロ話は、もしかしてカットされたのか?ちょっと聞きたかったかも)
 でも彼女の「岡山では、『おとなしいヤツほど屁が臭い』っていうのがあって・・・」発言には、疲れ気味の一同が、にわかに活気づきましたよ〜。彼女のこの場でのスタンスは、すべる室井佑月なのか(笑)

 これ、漱石には珍しい恋愛小説で、元祖ひきこもり的キャラや、BL(無理矢理!?)に読めなくもないキャラたちもあって、そのへん可笑しくもあり。

 以下は、この日の小倉千加子語録↓

 本当にわかってくれる読者は恋人と一緒だから、漱石も真剣に恋愛できてれば小説なんか書かないんじゃない?

 漱石は心理学をわかってる。相当心理学を勉強したはずです。だから心の奥底の自分というパンドラの箱を開けてしまった。それが藤尾。

 漱石が女性になったら藤尾になってしまう。

 自分の中の「女性性」を発見し、それと向き合えたのが漱石(の立派なところ)。真面目に、真剣に自分と向き合った人。(男性に必要なのは、自分の中の女性性を大切にすること、それが現実の女性を尊重することにつながる、というようなこともおっしゃっていたような気もする)

 真面目に人と向き合うっていうのは、真面目に自分と向き合うっていうこと。つまらない自分と向き合うのが怖いから人と向き合えないのではないか。だって自分がつまらなかったらつまらない人としか出会えないよね。

(『虞美人草』とは?と聞かれて)
「偉大なる失敗作。漱石にとってのフランケンシュタイン」 


 『週刊ブックレビュー』も終わっちゃうし、こういう番組、もっと見たい!30分でも15分でもいいからね。
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2012/3/8

いないひととも一緒にいきる。  テレビ/ラジオ

 Kちゃんが修学旅行で台湾に出国中なので、現在3人家族である。少ない! 今日は生徒代表として台湾の交流校に挨拶する(通訳付き)そうだが、卒業式の送辞も大好評だったので、大丈夫だろう。

 あの賑やかでおしゃべりな人がいないとなると、どんだけさびしいか・・・と思っていたが、いや、そんなでもなかった。春めいた、のんびりした時間が流れている。朝だっていつもより30分は寝坊可だ。

 そんなのんびりな時間のなかで、『カーネーション』の鮮やかさをひとり反芻していたりする。

 尾野糸子のラストでは、これからは失ってばっかりになる、親しい人たちが去って行くのをひとりで見送るのはしんどいで、と糸子が北村に言われていたっけ。階下では主要登場人物たちが祭の宴会に興じている場面が挟まれ、糸子が豪快に微笑んで「ヘタレは泣いとれ。うちは(岸和田で)宝かかえて生きて行く!」と宣言したその翌週。
 その日の登場人物の半数(以上?)を占める写真(故人/それも前日宴会ではしゃいでいた人たち)がひしめいているのを見て、ショックをうけた人も多かろう。この豪快な故人写真の激増は、前回の北村の言葉をうけての脚本家の鮮やかな手腕だし、むしろひしめいている写真たちは、大勢で楽しそうな気配すら漂わせている。

 普通ドラマでは仏壇の中で佇む故人写真だが、尾野糸子のときから、逝ってしまったひとたちは仏壇の中におさまってなんかいなかった。生きている人たちと生活をともにし、ときには対話している。コトあるごとに思い出され、彼らも一緒に楽しい時を過ごすのだ。
 圧巻は最晩年の千代さんと廊下で酒を飲む亡き善作だった。生きている人と逝ってしまった人との融合する場面は、日本中に大感動を巻き起こしたのではなかろうか。しかもあの場面の小林&麻生コンビは、神がかってたし!

 その周囲の親しい人たちの様々な死を受け入れる「しんどさ」を乗り越え、72歳になった夏木糸子が、リアルに写真たちに語りかけるのは、逝ってしまった人を糸子が「失った」訳ではないことを物語っているかのようだ。

 それだからこそ、写真も無く消息も不明な周防さんを、いまも想う糸子のせつなさと健気さが際立つよう。

 今日の結末に行きつくまでの手みやげ「金箔カステラ」が、まさか周防さんをも暗示(=長崎)するものだったとは。今日も渡辺あやマジックにやられました。

 どうでもいいけど、金箔カステラの検索件数や注文件数、急上昇中だろうなあ。北村みたいな商人がどさくさに紛れて岸和田銘菓のひとつにしたりして(笑)
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2012/3/7

懐かしのヤンキー  テレビ/ラジオ

 私も高校生の頃はワルかった・・・って話ではなく(笑)

 高校生の頃の私は、キホン天然だったので友達は各種とりそろえていた。いってみればガッツのない聡子状態か(単なるアホやがな!)。だから一部ヤンキーの友達もいたが、土台の友人テリトリーは、校則的には真面目な変わり者ぞろいカテゴリーだった。

 今日の『カーネーション』を見て、懐かしの関西ヤンキーファッションに、ひとりで大盛り上がり! 私が高校生の頃観察したヤンキーの皆さんが、見事にフラッシュバックしたから。

 そうそうヤンキーは、普段着としてはいかつい昇り龍の刺繍がバックに入った、テカテカした派手色ジャンパーを制服のように羽織ってたっけ(リカちゃんの龍は、よくみるととても可愛かった)。派手なツッカケ?履いてたし。
 制服は長いスカートに改造して、プリーツのヒダが短くなるようにわざわざ縫い込んで。ブレザーの丈は短くしていたような記憶も。シャツはボタンダウンが基本形だ。
 お裁縫が苦手だった私には、そんなにも制服改造に努力するヤンキーを尊敬の眼差しで見ていたっけ。家庭科4以上じゃなきゃ、ヤンキーにはなれなかったのかも。

 髪にはレイヤー入れて、バックに流れるようにして。聖子ちゃんカットとかも流行ってた。そんなオシャレを追求する一方、頭のてっぺんに赤いゴムでチョンマゲにしてる子もいたし。ヤンキーにもファッションの極右から極左まであるみたいだ。もちろんイデオロギーは無関係、オシャレ度のベクトルのことだ。

 カバンは寝押し!!してから、脇を力づくで縫ってペっちゃんこにして、シール貼ったり、カラーペンで書き込んだりしてたっけなあ。とにかく、カバンをどれだけぺっちゃんこにするかが勝負だったのだ。

 しかし、今日の『カーネーション』で大阪の高校生ヤンキーのボスのカバンをみたときは、目からウロコだった。

 なんと彼女はカバンのマチをとっぱらっていたのだ!! そして側面同士をくっつけるという、最強の薄手カバンを持っていた!!!

 もちろん、もうこれはカバンではない。側面同士をくっつけているのだから、当然中には何も入らない。

 彼女がヤンキーのボスになったのは、きっとあの最強に薄いカバンを作成した発想力と実行力なのだ。最終目的である「薄いカバンをつくる」ためなら、カバンの機能すら放棄してもかまわないという思い切りの良さではないかと、ひそかに考えてしまった。

 朝のドラマで、ヤンキーファッションからリーダーの資質まで考察してしまった。しかも地元のヤンキーの出番は、ほんの数秒だ。濃密で実り多い15分だった。

 ☆☆☆おまけ☆☆☆

 NHKのWEBマガジンで、「尾野真千子×渡辺あや」対談を見つけました。『カーネーション』ファンには、心躍る対談です♪ ぜひご覧下さい↓
http://www.nhk-book.co.jp/magazine/rensai/interview22.html
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2012/3/6

社会人1年生はツワモノ  ファミリー

 先週の土曜日も、Tくんことお兄ちゃんは帰宅して、ウチのご飯を食べてうれしそうだった。日曜の夜には名残惜しげに神戸へ帰って行った。とにかくウチが大好きなのだ。

 もし彼が一体何の仕事をしているのか、と聞かれたら「医療機関のコンプライアンスの仕事をしてるといっといて」と宣ったが、そっちの方がよけい難しいじゃないか〜! なんなんや、コンプライアンスって? 

 それでも一応法学部卒なので、理にはかなってるし、確かにそのとおりの仕事もしているのだけど。入社一年目なので、そんなカッコイイ仕事ばかりしているわけじゃ、もちろんない。仕事の幅は広い。配達だって、営業だって、講習会の講師だって、新聞作りだって、将来戦略のデータ作成や分析だってやっている。ほかにも趣味と仕事が融合したようなお仕事もあるようで、その点では慶賀の至りだ。

 とはいえ、労働時間だってはんぱないので、過労で倒れて入院したり胃潰瘍になったりと、怒濤の日々らしい。ということを実は最近、彼がカミングアウトして知った。知らないうちに苦労しているのだ。彼なりに、親が心配しないように気を遣っているのだろう。というか、親が自分のテリトリーをウロつくのを基本的に好まないのだ。基本的には優しいけど、ドライなのは家風かも。

 それなのにシーズンになったら、きっちり趣味の野球観戦を最優先にして甲子園に通い、「遠征」と称して福岡や埼玉にとんで行く。その辺のマイウェイぶり、割り切りぶりは尊敬に値するほどだ。気の弱い私にはムリムリ! きっとH氏に似たのだろう。

 なにしろ直属の上司に「今はオフシーズンだから、思う存分働いてもらうからね」といわしめたのだから、実にツワモノだ。翻ってシーズン期間のTくんの振る舞いが目に浮かぶようで、思わず汗が出そうになった。

 新年度になっても、上司が変わりませんように!と、深く深く祈らなくては! 「話の分かる」らしい上司の方、こんなヤツですが、どうぞ今後ともよろしくお願いします〜(汗)
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2012/3/5

わが家の激震  テレビ/ラジオ

 今朝は日本列島に激震が走った、のではないか。いや、『カーネーション』をみている人たちの間での話だけど。

 柄の悪い奴ながら、性格はかわいらしく純情きわまりない北村達夫ことほっしゃん。が、写真で登場してしまったからだ。

 8時15分からの『朝イチ』では、イノッチが「ほっしゃん。しんだー!」と叫んでいましたが、いえいえ、ほっしゃん。死んでないし(笑) 死んだのは、絶妙の掛け合いながら、糸子に永遠の片思いし続け、3ヶ月に一度は小原家で晩ご飯をたべ、糸子の子どもたちに慕われまくった北村達夫ですって。

 糸子が尾野真千子から夏木マリに交代したことと同じくらいの重さでもって、「北村=ほっしゃん。」の死去は悲しまれたのではないだろうか。

 わが家でも、「ほっしゃん。=北村」人気がすざましかったので、あのパグのようによく吠えてかわいかった「北村」が見られなくなり、さみしい思いを〜!あのオロオロしたときの、無垢な瞳が忘れられません〜(笑)
 
 しかし、写真になっても「糸子VS北村」の掛け合い(というより一方的な糸子のツッコミだけど)は健在なので、今後も期待したい。
 それに北村の遺影、いい笑顔ですよね〜 イエイ♪
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2012/3/4

市場開放  おでかけ

 一週間前の話になってしまったけど、写真を見て思い出したのでちょっとだけ記録しておくことにした。

 H氏のおさそいで、月イチだけど一般人にも開放されるという大津市公設地方卸売市場の朝市に行ってみた。道の駅とか道路脇の朝市や直売、ハウスの青物直売好きには、心躍る場所なのだ。アンド大人の社会見学、公設卸売市場篇。

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 肉屋さん、さまざまな海産物屋さん、パン屋さん、お菓子屋さん、なぜかパッケージ屋さん、ビニールシートを敷いたフリーマーケットまである。なんでもありなのか? お店の小さい子どもも、エプロンと三角巾でお手伝いだ。見ているだけでも楽しいが、買うともっと楽しい。どんどんテンションが上がり、ショッピング・ハイになるところを、なんとか鈍いブレーキを控えめに効かせつつ一巡した。

 市場内の頭上に、H氏がオオヨロコビしたこんな張り紙もあった↓
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 毛虫、降臨!? しかし、どこから?? ナゾだ。 とはいえリーゼントの毛虫とは手強そうだ。気をつけなくちゃ(まだ寒いので大丈夫だけど)

 3階にはバイキング形式でランチが食べ放題で、お寿司やお刺身や湖魚料理などが食べられるという、H氏の大きな目的のひとつだった市場内食堂もある。オープン前に一旦は予約シートに名前を書くも、時間的にも混み具合的にも不安があり、勇気ある撤退を決定し、H氏は涙をのんだのだった。

 でもお昼ゴハンは、市場戦利品の大きい牡蠣を浅く焼いたもの、という豪華版だ。

 そんなこんなで、雨の日には市場巡りもまた、楽しからずや。
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2012/3/3

八日市は妖怪地  お買い物

 八日市のレトロ金物屋さんに行った翌日、またもやH氏と八日市に向かった。鶏肉専門店にリベンジするためだ。

 H氏は、こと食べることに関しては、恐ろしく執念深い。食い物のウラミはオソロシイというが、まさにそのとおりだ。復讐の鬼と化したH氏は、お昼前にふたたびアーケードの赤いビニール屋根の鶏肉屋さんを訪ね、見事リベンジを果たした。

 レバー、キンカン、もも肉と、飢えた獣のように買いまくる。

 この商店街の端にも荒物屋さんはある。以前「紙魚子の小部屋」パート1で紹介した荒松商店だ。久しぶりにこちらにも立ち寄ってみた。ここは昨日のお店ほどレトロ(何しろ古物商が買い付けにくる!!)ではないが、それでも懐かしい物がある昭和的お店。それも整然とながらぎっしりと品数豊富なので、商品陳列の景色だけでうっとりしてしまう。

 漫然と店内を見回す。ところがH氏には心躍る物がなかった模様で、「もう、いこか?」と子どものようにせっつく。

 しかし、みよ!

 少し高い場所にあるガラスケースには、見慣れない模様のトランプが入っているではないか。これは要チェックだ! 

 お店のオバさんにいわせると、その半分は店で作ったオリジナルだとか。「合格トランプ」とかね。
 そのなかで一等気になったのが、水木しげる先生オリジナルの絵柄が入ったもの。2004年に八日市で開催された「世界妖怪会議」の成功を祈り、水木先生が八日市大凧用にデザインされたものをアレンジしてつくられたのだとか。

 2002年から町おこしとして「八日市は妖怪地」と駄洒落のようなプロジェクトを立ち上げ、その2年後には「世界妖怪会議」と「妖怪まちおこしサミット」を開催するという発展ぶりだ。
 「世界妖怪会議」には残念ながら出席する妖怪はいなかったらしいが、代わりに?水木しげる先生、京極夏彦先生、荒俣宏先生など、ソウソウたるメンバーが結集され、新聞記事にもなった。

 ところで八日市(現・東近江市)にはトランプ専門メーカー2社が本社を置く。その縁もあり「八日市は妖怪地」トランプができたのだろう。

 少しプレミアがついたのか、僅少になってきたのか、当時より少し割高にはなっているが、普通に買えます。八百円ちょっとくらい。

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 妖怪地、もとい八日市の荒物屋さんはホント油断ならない。鬼が出るか蛇が出るか、ってなもんです。いや実際はハッピーがでるんですけどね。
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2012/3/2

ひっぱたかれた。  テレビ/ラジオ

 今日の『カーネーション』には、心をひっぱたかれた。

 個人的には号泣ものの回。もう、渡辺あやさんには全面降伏です。中盤の戦争の時代の話ですら、あれは現代の話の寓話も入っていたのかもしれない、と思えるくらい、スルドイ。

 今回も「おもろい」という言葉を、こんな深いポジティブさで使うなんて。思えば、糸子が百貨店のデザインの見本を作ったとき、父・善作は「それ、おまえ、着ていけ。その方が、おもろい!」って言っていたっけ。「おもろい」というのが、善作と、彼のDNAを受け継いだ糸子の生きる指針となっている。

 今日も糸子は、「東京へ行くんか、岸和田に残るんか、どっちがおもろいか」と悩んでいる。長女の優子に「なんで東京に行きたがるのか」と訊くと、彼女は目を輝かせて「東京を拠点にして全国に店舗を広げて、売り上げを何倍にも伸ばして」と夢を語るが、糸子にはそれが「おもろい」ことには到底思えない。

 お茶の間で珍しく糸子は気弱に語る。
 それ(モード)は新しいゲーム、戦争と一緒。・・・しんどいやろ、ゲームって。みんな敵ばっかりで、みんな、のぼせあがって。

 そこで、とてつもなく懐かしい名前が! 善作が頼み込んでくれたおかげで、糸子に洋裁を教えてくれた根岸先生。彼女が糸子に叩き込んでくれたのは、洋裁のテクニックだけではなく、仕事に対するシンプルな哲学と目標だったことが、再認識される。

「ホンマにエエ服は人に品格と誇りを与えてくれる…人は品格と誇りを持って初めて希望が持てるようになる」

 なのに
「去年最高に良かった服が今年はもうあかん。どんだけええ生地で丁寧にこさえたかて、モードが台風みたいに全部なぎ倒してってまいよんねん」
「人に希望を与えて簡単にそれを奪う…そんな事、ずーっと繰り返してきた気するんや」
「あかん。…愚痴になってしもたな。…年やな」

 それを聞いた八重子さんが「情けないわ!!」と激怒し、ぽかんとする糸子を残して飛び出して、まもなく戻ってくる。この、戻ってきた時の八重子さんとシンクロする、駆けて小原家に飛び込む揺れる目線のカメラがドキドキもの。
 
 「うちの宝物や!」と八重子さんが胸に抱えたふろしき包みを広げて見せたのは、糸子が作った安岡美容室の制服と戦後ふたたび安岡美容室としてオープンしたときに糸子と一緒にスタッフ一同制服姿で撮った写真で、これにかぶる八重子さんの言葉に、心は号泣状態。

「ボロボロやったウチに、ウチとお母さんと奈っちゃんに希望と誇りをくれた大事な大事な宝物や!ウチはこれのおかげで生きてこれたんやで!!」

 娘たちの前進する話の間、時代に取り残されそうになったり、時代と歩調を合わせるべく、娘たちのデザイン画で「勉強」したりしても、糸子の前進は70年代はさほど目を見張るものはなかったのかもしれない。
 停滞し、引き際を考え、老いに近づく。走りつづけ、馬車馬のように仕事仕事だった日々も、疲れが目立つようになり、夜にはどうしようもなく、ついついごろ寝に。

 そんな糸子の目に、久しぶりに強い光が宿ったのだ。
八重子さんの言葉を聞いて、「昔の自分にひっぱたかれたみたいでした」と。再度、彼女自身の新しいステージが始まる。 

 年齢的にもシンクロしているので、感情移入しまくってしまった。これでもかと言葉を尽くして説明する台本ではないので、なにがどう、というのは判らないひとには判らないだろう。でも、言葉を越えた所にある力強い感情は、きっと多くの人に伝わっているような気がする。すごいです。
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2012/3/1

昭和レトロ金物店  お買い物

 イチゴを買いに行こう、ということになり、H氏と一緒に御澤神社近くの呼称『ヤスさんのニコニコいちご』農園(本名は未だ知らず)まで出向き、カンバンで電話番号を確認して、購入可かどうか訊いてみる。予想はしていたが、はたして「寒いので実がならなくて。そして予約でずっと先までいっぱいです」とのこと。

 でもせっかく来たのだから、この続きでどこかに行こう、ということになる。H氏のリクエストで「八日市まで金物屋さんとカシワ(鶏肉)屋さんへ行こう」と、八日市の駅前商店街を目指した。カシワ屋さんは駅前の商店街、金物屋さんはメインストリートと交差する車道沿いにある。

 近江鉄道のちいさな踏切を越え、信楽の狸の置き物を屋根に山と乗せた不思議なおうちを通り過ぎ、いくつかの骨董品店やユニークレトロな置き物がディスプレイされたタバコ屋さんを横目に目的地までたどり着く。懐かしい大好きな八日市。

 商店街は軒並みシャッターが降りて、どうも商店街自体が定休日の気配だった。残念ながらおいしい鶏肉やレバーやキンカンは買えずじまい。もっとも、通りに面した場所にある、近くの金物屋さんはなんとかオープンしていた。無駄足にならず、安心する。

 このお店、以前は草鞋や蓑笠、昭和の農家が日常的に使っていた竹のカゴや背負いカゴが、軒先にぶら下げられた画期的なお店だったのに、それら目立った面白い昔の物は今は無く、ずいぶん様変わりしていた。それでも心躍る昭和レトロな物は目移りするほどある。

アルマイトのお弁当箱は、1971年にフジテレビ系で放映された虫プロのアニメ『アンデルセン物語』の絵柄だ。カット入りガラスの調味料入れ、ことに醤油差しの懐かしさといったら! H氏が大お気に入りだったのが、アルマイトのショルダーひも付き水筒。
こんな感じのがあった。

 彼がいちばん気に入ってたタイプは、もっと薬缶みたいな色をして、小振りで四角っぽいものだったんだけど、ネット上では見当たらず。中蓋はコルクの栓だった。外蓋のコップには方位磁石だって付いていた。壊れていたけど。

 とはいえ、さすがにずいぶん古い物だから、ガラスのしょうゆ差しはガラスの擦れる部分が粉を吹いたようになっていたし、実際水筒も使うにはどうか?と思われるほど古く、ヒモもよれよれだった。
 お店のオバさんによれば、「これは私が子ども時代に使われていたものですよ!」とおっしゃっていた。ちなみにオバさんは70ばかりだ。

 ここは現役の荒物屋さんだが、「あんまりいいの、なかったでしょ? いいのは、古物商の人が持っていかはって」。古物商の人がまとめて買って行く普通の荒物屋さんって!! でもネットで相場をみたら、確かにここは格安だ。

 結局お買い上げしたのは、店頭のワゴンでひとめ惚れしたワイヤーのコップ置きのみ。

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なんたって300円! 
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