2012/3/21

東福寺の涅槃図  神社仏閣/教会

 まずは、基本を押さえておこう。緑の字は、いつも助けてもらっているウィキペディアからの引用。

 涅槃とは?
 ニルヴァーナの訳語で、煩悩がなくなった心の境地を指す言葉だが、この場合には、釈迦が亡くなったという意味で用いられている。

 涅槃図とは?
 釈迦入滅を、横臥する釈迦を中心に菩薩や仏弟子、会衆や動物らが釈迦を取り囲み、嘆き悲しむ情景を描いた仏画。釈迦を追善供養する涅槃会(ねはんえ。常楽会ともいう)の際に懸用された。

 涅槃会とは?
陰暦2月15日、釈迦の入滅(にゅうめつ)の日に、日本や中国などで勤修される、釈迦の遺徳追慕と報恩のための法要である。現在では、3月15日に行なわれているところもある。

 涅槃図のある仏殿(本堂)へ。さすがに人も多い、それに広い、天井も高い。あ、天井には、今回のツアーのもうひとつのテーマが!

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 堂本印象描くところの天井画龍。天井一面なので、巨大でど迫力だ。最初は涅槃図よりよほどのインパクトをもって、いやでも眼に入ってくる。
 しかも写真撮り放題の模様。まるでスターの記者会見のようにシャッター音が堂内に響く。東福寺さん、太っ腹。

 しかしこの龍の顔は・・・なにかに、似ている・・・と5日ほどくよくよ考えて、やっと先程判明した! 『あしたのジョー』に登場する丹下段平じゃないか!(隻眼ではないけれど) 
 どうみても堅気じゃないけど、しゃにむに夢にむかって一途で、根性がすわってる気配がなんだか似ている。ああ、すっきり。

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 東福寺の巨大な涅槃図は、この寺の僧でもあった吉山明兆の作だ。室町時代のものである。明兆は僧としての身分は低い殿司(でんす)で、通称「兆殿司」と呼ばれていた。

 兆殿司描きたる大き涅槃図のなかの猫より春は来るらし

 明治生まれ、大正から昭和にかけて活躍した歌人、吉井勇が歌ったものだ。一般的には、涅槃図に猫は描かれないので、猫が描かれた東福寺の涅槃図は珍しいということになっている。でも、意外に猫が描かれた涅槃図もわりにあるみたい。京都は堀川通にある本法寺の長谷川等伯筆「涅槃図」とかね。

 猫が涅槃図のどこにいるのかという案内は、涅槃図の前に小さなコピーで表示されていたが、それはその場所にきた人しか見ない。案内表示されているくらいなので、ちょっと事前に調べて見えたであろう一般の方々は、みんな「猫」を探している。

 お堂の中程にいた年配のご夫婦のうち男性が、一生懸命「猫」を探していた。奥様が親切に教えて上げてらした。
「ほら、あれよ、あの虎のちかくの」
 そうそう。虎の近くにいるんですよ!
「あの黒いの。あれが猫よ」

 ああっ〜チガイマスウ〜! それは反対側ですう〜! 
でも教えてあげにくい位置と形なので、すみません、見て見ぬ振りをしちゃいました。(その後、調べてみたら三重県鈴鹿市は龍光寺の、やはり明兆の手になる涅槃図には、そういう黒っぽい猫がいたから、三重県の方なのかもしれない)

 それくらい猫の場所はわかりにくい。だいたい猫自体が薄く描かれていて、離れた場所の肉眼では薄茶の丸にしかみえない。絵葉書か、図録のアップ写真でしか、ハッキリとは確認できないだろう。まるで未確認猫物体だ。虎の近くの黒い動物の方が、たしかに猫っぽいと思われる。

 さて、猫以外の涅槃図もみてみよう。お釈迦様が入滅されたのは、満月のよるだったそうだ。

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 天部の菩薩や八部衆などの方々も悲しみ、

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 十大弟子や信者たちをはじめ、獣たち、虫までもが嘆き悲しんでいる。

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 お釈迦さんの周りには沙羅双樹(夏椿)の木が8本あり、あまりの悲しみに?花を咲かせ、その半分はお釈迦様と運命を共にするかのように、枯れていったといわれている。
 ほのかで上品な色調が、静謐な悲しみを現しているかのよう。

 仏殿内には、2mもある仏さまの手もあった。明治時代に火災が起こり、一度仏殿は焼失してしまったのだそうだ。奈良の大仏にも匹敵するくらいの大仏が、かつてはここにいらっしゃったのだ。

 その日特別公開されていた仏殿内では、お坊様たちも絵葉書やポスターや、その他、販売ものを売っておられた。
 
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お坊様たちのそういうお姿をみるのも珍しく、しかも愛想よく佇まいがほのぼのされているので、長寿健康を祈り、『花供御(はなくそ)』というお菓子を購入。おばあちゃんへのおみやげだ。後で調べると、仏様にお供えした鏡餅をアラレにして、煎った豆を混ぜたものだとか。もしかして、お正月の鏡餅と節分の豆をまぜたものだろうか?

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 中身は、小さなあられとピーナッツや黒豆など豆類の小袋。おばあちゃんが、入れ歯ながら豪快にボリボリと完食しました。
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