2013/1/17

文殊楼  神社仏閣/教会

 先程の坂を上り、2階建てで緑の屋根を持ち、褪せた朱が赴き深い、根本中堂の正門、文殊楼にたどり着く。

 ところで先程買ったお守りは「学業増進 進学成就」だったのだが、文殊楼裏手の売り場には、そのものズバリ「合格祈願」のお守りが! 不覚、早まった! ひらがなで書かなければならないほどに「しょっく」だ。ショックすぎて写真を撮るのも忘れてしまうくらいだ。文殊楼の裏には、受験生が掛けたと思われる絵馬が、所狭しとすずなりだったが、ショックついでに絵馬もパス。裏からではなく、Kちゃんは、やはりバカ正直に表より正攻法だろう。

 文殊楼の歴史は古く、僧・円仁によって建立され、平安時代、貞観6年(864)に完成。その後何度も焼失したが、そのたびに再建された。さすがは日本仏教の母体、比叡山、そして延暦寺である。
 現在の建物は江戸時代、寛文8年(1668)のもので、大津市の指定文化財になっている。

 さて、いよいよ知恵を司る文殊菩薩さまがいらっしゃる「文殊楼」へのトライだが、ここにきて私の心は沈みがち。

 子どもの頃は遊び場同然だった山のてっぺんで、大岩にすわって足をぶらぶらさせながら、松風に吹かれつつ下界の風景を眺めるのが好きだった。
 いまなら、そんな遊びは絶対させてもらえないだろう。墜落や遭難や性犯罪の恐れもあるので、小学生ひとりでの山行き禁止令が発令されること必須だ。
 なんのトラブルもなく子ども時代を過ごす事が出来たのは、幸運以外のなにものでもない。リスクは引き受けなければならなかったが、「自由」という意味では、子どもにとっていい時代だった。

 それが、なんとしたこと、高い所が年々苦手になってきたのだ。そのため、昨年「文珠楼」にのぼるハシゴのような急傾斜の、ハシゴよりも段差が大きい階段を一目見ただけで、ギブアップしてしまった。昨年の東福寺三門以上の傾斜と段差なのだ。

 だめ、絶対。

 でも今回は、文殊菩薩さまにお参りするミッションがあるため、否が応でものぼらなくては。H氏が「下から押し上げてあげるから」と言ってくれたし。
 それでも途中で一回ギブアップを宣言した。「もう、ムリ」。そこをなんとかH氏の励ましで、気を取り直して階上に到着出来た(喜)

 来てよかった! すてきな仏様たちに感動する。まさにパワースポットとしての気配に溢れていたのだ。しかも貸し切り状態。

 小規模ながら天蓋の飾りが下がる中、金色の文殊菩薩さまが獅子に乗っておられる。極彩色だがいい具合に色褪せた脇侍が、四天王のように文殊菩薩さまを守っている。デコラティブだけど、色褪せ古びた感じが、荘厳なパワーを醸し出している。
 
 満足して再び急勾配の階段を、ゆっくりと降りる。今度はH氏が先に降りてくれ、下が見えないようナビしてくれた。

 ひとりじゃ絶対無理だった登楼だけど、彼のおかげでなんとか果たせた。お年寄りになってからでは、とうてい無理だったろう。間に合ってよかった。ありがたや、ありがたや。
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2013/1/17

僧兵出現!  神社仏閣/教会

 昼下がりの日差しのなか、根本中堂への坂を下りる。波形の手すりが影を落として、なぜか憂いとかノスタルジーを感じさせる光景に、カメラを取り出す。
 下に見える建物が「根本中堂」。延暦寺の総本堂だ。

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 あっ! 悪戯心を起こしたH氏が足を! いらんいらん!

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 あっ! 自分の影をいれてしもた!

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 今度は下から。う〜ん、なんか面白うないのう〜。

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 やっぱり斜めは見にくい。
 
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 そうこう言ううちに、根本中堂に到着。

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 お守りも買っとこうということで、寒さ除けの窓が閉まった受付で「すみません〜」と声をかけた。

 のっそりと顔を出だされたのは、坊主頭の上、用心棒のような大男だった。まあ、お寺で坊主頭は常識だが、どちらかといえばお坊さんは華奢なイメージだ。それが偏見だというのは承知の上だが、ガタイのいい、コワモテな風貌は「お坊さん」というよりは、別の職業のお方のようにも思える。

 いや、まてよ!

 ここは比叡山延暦寺だ。古より僧兵で有名な場所である。「鶴喜そば」のオリジナル包装紙にも、たしか僧兵が描いてあった。ガタイのいいお坊さんが籍をおくというのは、平安の昔から(もしかするともっと前から)延暦寺の伝統なのかもしれない。

 その伝統にふさわしい方が採用され、総本堂の受付にいらしても、おかしくはない。
 そのとき私はお守り購入に神経を集中していたので気づかなかったが、あとでH氏がこっそり教えてくれたところによると、僧兵氏は、アディタスのジャージを着用されていたそうだ。

 靴を脱ぎ回廊から入って、相変わらず荘厳で厳粛な本堂で薬師如来様にお参りし、子どもたちのお習字が張り巡らされた回廊に出る。根本中堂を出て、すのこの脇に脱いだ靴を履こうとした。ふと前を見ると、受付の扉の前に、でかい靴が揃えられていた。

 シルバーのラインが入ったアディタスだ! 

 現代の僧兵はアディタスがお好きなのか?

 彼なら、大河ドラマ『平清盛』で、僧兵エキストラに抜擢されてもまったく遜色はない。「うおおお〜」と叫びながら、腹筋善之助演じる天台座主・明雲をとりまいても違和感無く溶け込めそうだ。
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