2016/2/29

聖護院に舞い戻る。  神社仏閣/教会

 「五大力さん」の赤いのぼりがある、「積善院準提堂」(しゃくぜんいんじゅんていどう)に入る。積善院凖提堂は、聖護院門跡の東側にある塔頭。聖護院の境内にあるので、こちらからが近道だ。2月23日には「五大力さん」こと五大力尊法要があり、法螺貝が鳴り響くそうだ。本堂では読経があり一般にも開放され、お札やお守りが販売されるそうだ。

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 山伏さんの井戸端女子会? 女子の山伏さんって、初めて見ました! すごーい!

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 採燈大護摩供の前に、本尊不動明王(重文)を拝見することに。この仏像は智証大師作と伝えられ、この日に限り一般公開されるのだ。先程豆撒きが行われた宸殿の隣にある不動堂へ上がらせていただく。お坊さんが隅にいらして、にこやかに、気さくに「ようお参りくださいました」と丁寧に声をかけてくださる。

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 彼のお仕事は、そこでお参りの方が蝋燭をあげる(購入する)たびに「ろうそくいっぽ〜ん!(数に応じて変ります) 南無観世音菩薩・・・!」と朗々たる大声で呼ばわれ、厄除開運祈願をされている。信心深い善男善女が次々に蝋燭をあげてらした。

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 そのお坊さんが、「私たちも滅多に拝めない仏様です。せっかくですので、どうぞお近くでご覧になってください」とすすめてくださった。ということは、お内陣に入ってもいいってこと? 護摩壇の奥に進む。
 お内陣中央には本尊の不動明王像(重文)、右手には智証大師円珍上人坐像(重文)、左手には役行者像がお祀りされている。れんくみさんとふたりで、「はああ〜」と感嘆しつつたっぷり拝見し、かしこまってお参りさせていただく。

 戻って来るとお坊さんが「この上の天井が煤で真っ黒なんです」と護摩壇の説明もしてくださり、「昨日、2日は本堂で聖護院独特の柱源護摩が焚かれましたので、来年は2日もぜひお越し下さい」と鮮やかにおっしゃった。こんなに爽やかで気持ちのいいお坊さんって、そうそういらっしゃらない。ますます聖護院が好きになる。

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 すでに採燈大護摩供を見ようという人たちで、結界のまわりは取り巻かれていた。一番手薄な鬼門あたりに場所をとる。結界の中の山伏席の上には魔除けの杉の葉が置かれているが、強風で飛んで行くのを拾っては戻す係の方もいらっしゃった。

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 生の杉葉に覆われた護摩壇木と、煙の向きや火の勢いを調整する、杉の葉がひたされた桶水も用意されている。水が絶えない様に機械を設置するという近代化も(消防署の要請かも)。

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 参拝者が奉納した護摩木も準備万端。

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 こちらはもちろん座主席です。屈強な大男が差し掛ける、大きな赤い傘の下におすわりになられるのだ。屈強な大男ながら、ずっと傘を差し掛けるのは、なかなか辛そうだった。

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 風が強い。結界に結ばれた魔除けの紙がはためいていた。

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 この日は市内あちこちで護摩が焚かれるので、消防関係の方々はさぞかし緊張されたろう。

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2016/2/28

須賀神社  神社仏閣/教会

 さあ、次は須賀神社へ行ってみよう。縁結びの神様だけど、交通安全部門も担当されているとか。

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 節分だけ、一見「平安時代の月光仮面?!」と見まがう、不思議なお方が徘徊する神社だ。

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 熊野神社から聖護院を通り過ぎ、須賀神社へ到着。

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 ほぼ女子で賑わっていました。

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 その理由は、のちほど。

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 看板にある「懸想文売り」の懸想文とはラブレターのことですが、

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 この烏帽子水干姿のお方が、「懸想文」を手渡ししてくださいます。いや、誰彼かまわずテッポウも数打ちゃ当たるっていうのではなく、単なる「売り子」さん。

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 だって「代金」と引き換えにね。「懸想文売り」さんですからね。

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 そう、ここの節分会の見ものは、「懸想文売り」がこの時だけ姿を現すこと。彼らは文(ふみ)をつけた梅の枝を右手に持ち、左手には懸想文を持って、境内を歩いているのだ。

 そしてこの文は、縁談や商売繁盛の願いを叶えてくれるお守りらしい。人に知られないように鏡台やタンスの引き出しの中に入れておくと着物が増え、容姿が美しくなり、良縁にも恵まれる、ということらしい。

 好奇心おう盛な私たちがスルーするはずもなく、でも縁結びや容姿アップは二の次。「タンスにゴン」ならぬ「箪笥に着物増」狙いだ。

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 そもそも懸想文とは、公家など限られた人しか文字が書けなかった時代に、自分の恋心を代わりに書いてもらっていた、つまりラブレターの代筆文だ。懸想文の風習は平安時代から始まり、江戸時代になると盛んに行われ、いつしかラブレターの代筆業を行う「懸想文売り」が登場。

 懸想文売りがなぜ顔を隠しているのかというと、この商売をしていたのが、貴族だったから。町の人々に代筆業のアルバイトをしていることがばれないように顔を隠していたのだとか。

 この風習は明治に一旦廃れたが、第二次世界大戦後、夫婦神がまつられている須賀神社で節分祭の2日間だけ、再び懸想文売りが現れるようになった。ということで、この2日間は、懸想文を買いに大勢の女性が神社にやってくる。わが子に良縁をと、母親が懸想文を求めて訪れることもあるとか。

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 その境内で、懸想文以上に私の心を奪ったのが、2,3日のみ販売される「大徳屋本舗」の「須賀多餅(すがたもち)」。
 1個ずつビニールに包まれ、それを取れば薄黄色のやわらかな牛皮の上に御幣が刻印された餅が現れる。ずっしりとした重さが有り、中には白い漉し餡に柚子の香りが。災厄を祓い、家庭円満を授けてくださる須賀神社の尊さを感じた大徳屋が、神社にちなんだ菓子を考案して、須賀多餅と命名したのがコレ。

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 バラでも購入可なので一個購入し、いま食べたいのを我慢して、そろそろ聖護院に引き返さねば。・・・って、さっき熊野神社で、みたらし団子を食べたばかりでは!?
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2016/2/27

熊野神社  神社仏閣/教会

 まずは熊野神社に向かう。須賀神社は逆方向にある。途中に聖護院八つ橋の老舗「西尾」さんの前にひとだかりが。

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 店先の餅花にハサミを入れ、通行人に配布中だったのだ! 私たちも「餅花」をいただいて、テンションがあがるあがる! 「西尾」さんのおふるまいはそれだけではない。別の行列もあった。

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 「西尾」の法被を来たスタッフさんがお餅つきをされていて、つきたてのお餅をふるまっている。きな粉とぜんざいどちらかを選べるのだ。もちろん、私たちは列の最後尾についた。

 手際のいい店員さんたちが手早くさばいて行くので、列はどんどん進む。奥に床机(=しょうぎ)がいくつも置いてあるので、座って食べることができた。私はきな粉餅、れんくみさんはぜんざいをチョイス。私のとなりに座っていたおじさんが、れんくみさんに気さくに話しかける。

 「ここのぜんざいは、さすが和菓子屋だけあって小豆がうまいねん!」。なるほど〜! いや、きなこ餅も美味しかったので、あっという間に平らげましたが。

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 これらの「おふるまい」にほくほくしながら、再び熊野神社へ向かう。

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 熊野神社は、平安時代に修験道の日圓(にちえん)上人が、国家守護のため紀州熊野大神を勧請したことから始まる。

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その280年後に聖護院が、熊野神社を守護神として、別当職を置いて管理された。紀州熊野のシンボルでもある八咫烏デザインが、こちらの神社でも見受けられる。

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 ほらほら、こんなところにも↑あんなところにも↓
 熊野信仰が盛んだった平安末期、後白河法皇も厚く崇敬し社頭の整備に力を注ぎ、その後も天皇、武士、庶民からも厚く信仰された。

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 しかし応仁の乱により荒廃。江戸時代になり、天保6年に再興される。現在の本殿は、下鴨神社の旧本殿を移築したものだとか。

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 門扉にも、しっかり八咫烏デザインが付けられていた。

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 狛犬は食いつきそうな口をしている(汗)

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 提灯にはカラス、本殿には獅子と象。

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 さて、このモニュメントは何かな?

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 「八つ橋発祥の地」の碑と、生涯を八つ橋に捧げた「西尾」中興の祖、西尾為治さんの銅像だ。

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 ここで熊野神社のご神木「なぎ」の小枝のついた福豆や火伏のお札を買い、みたらし団子を食べたりした(さっき、きな粉餅を食べたばかりでは!?)

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2016/2/26

和気あいあいな豆まき。  神社仏閣/教会

 赤鬼から登場して、黄鬼、緑鬼もあとに続いた。

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 ところがなぜか、黄鬼のお面、もとい、お顔は赤い。

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 お面を間違えた!?

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 法螺貝のバックミュージックとともに、金棒を振り回し、本堂で大暴れ!・・・といいたいところだが、すし詰めの本堂だったので、遠慮がちに金棒を振り回す感じ。

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 さあ、豆まきの始まりだ! ・・・けど。山伏さんのとなりに、ものすごくファンキーなグラサンのお猿さんが! このお茶目なコスプレは何? 申年だから? 門跡寺院なのに、えらくフランクだ。
 
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 それにしても一般の方はもちろん、山伏さんもお坊さんも、えらく楽しそう。笑顔に溢れている。まさに笑う門には福来り。

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 おっ、緑鬼さんは、ちゃんと緑のお面なんだ! ということは、やっぱり黄鬼さんたら(汗)
 そういや、山伏さんも退場のとき、ひとり違う方向向いて立ち上がった人がいて、あわててみんなと同じ方向に向き直った山伏さんの背中に、後ろの山伏さんが「おいっ」とばかりに軽く鉄拳を食らわしてたっけ。うう〜ん、なんか、ほのぼのと小学校の運動会を思い出すなあ。失敗も微笑ましい。

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 鬼さんたちは、降参した模様。今後は仏門の配下になりますということで。

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 豆まきにもご参加いただきました〜。鬼さんも福豆を投げてくれる、希有なお寺だ。これは修験道の開祖役行者が、鬼を従えた伝説になぞらえた全国でも珍しいものなのだとか。

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 きゃ〜! こっちにも投げてください〜〜! ・・・でもやはり前にいらっしゃったジャンボ男子にブロックされ・・・・・・と思っていたら、ラッキーにもボディジャストミートで2個飛んで来たのをゲット。やはり日頃の行いが、こういうときにモノをいうのかも(笑)

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 豆まきが終わったら、鬼の金棒でアタマを叩いてもらいたい人が、鬼さんの前に集合する。

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 んん?? あの左の隅に座っているイエローな方々って・・・??

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 後ろ姿でわかりにくいけど、れんくみさんに教えてもらったところによれば、これは「バナナ」とか。かろうじて「さる」はわかるけど、「バナナ」のコスプレって!? バナナが3人も正座している図って!?

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 聖護院の肩のチカラの抜け具合、なかなか堂に入っている。皇室とつながりのある格式の高い寺院で、こんなにもお茶目なことをしてくださるとは!! ということで、すっかりゆるくて愉快な聖護院がお気に入り。

 さっき説教をされていたお坊さんが、「豆まきの後、1時間ほど時間をあけて護摩を焚きますので、その間、熊野神社や須賀神社にもお参りし、でも吉田神社まで行ったら間に合いませんので、このふたつくらいにして、是非護摩焚きにもお越し下さい」と、おっしゃってたっけ。なら、仰せのとおりに。
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2016/2/25

まずはお坊さんのお説教  神社仏閣/教会

 一般の方と溶け込んでいる山伏さんたち。さすが修験道の総本山だ(感心)。

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 やはり多くはおばちゃんたちだが、山伏さん自ら甘酒の接待をされていたりも。さすが修験道の(以下略)。

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 本堂の左側には、見事な梅。

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 お庭の松とのコラボも床しい。

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 焚かれるのが待ち遠しいような風情にみえる。

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 節分の日の説法をされるお坊さま。またこの方が、お話がうまくて思わず聞き入ってしまう。
「鬼というのは、人の心の中に棲んでいるもので、まわりのひとを押しのけても豆を奪おうとする心がすなわち、鬼、なのです。となりにひとつも豆をもらえなくて、がっかりしている人がいたら、どうぞそのひとにも、豆を分けてあげてくださいね。そうすれば、あなたの心の中の鬼は、外へ出ていきますよ」

 というようなお説教を、落語家さんのように飄々とした口調でおっしゃるので、すんなりと心に入ってくる。語り口、というのも大事なのだ。上から目線で「可哀想な衆生のおまえに教えてやるけどな」みたいに言われると、ケッて思ったりするけどね。

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 「それでもひとつも豆を手に入れられなかった方も、どうぞご安心ください!門の横で豆をお配り致しますので、もらえなかった方はそこでお受け取りください」。なんという行き届いた配慮なんでしょう! さすが、しゅ(以下、略)

 しかし、このときに私は、致命的な失敗に気づいた。私たちの目の前にいる若者は、ジャンボ鶴田のようにでかかったのだ。うわ〜、失敗した〜! 今年の豆のゲットは絶望的だ(汗) 
 とガッカリしているうちに、節分会のはじまりはじまり。

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 お坊さまたち、山伏さまたちが入場し、

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 山伏さんが今年の年男年女(福男・福女)のお名前を、奉書にて読み上げ、

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 この日の為に誂えたらしき着物やスーツの上に、お坊さんの和袈裟山伏のポンポン(正式には梵天というらしい)のついた結袈裟をかけて、晴れ舞台に登場。 上の写真の方は、もちろん一般ではなくかなりプロで、しかもトップクラスのえらい方みたいです。

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 ポンポンの色でも序列があるらしいのだが、一般人の中でもどうやら序列があるらしく、結袈裟なしの方も最後に入場された。そして

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 待ってました! 鬼がやってきました!!
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2016/2/24

やっと2月話題に。  神社仏閣/教会

2月も残り少ないというのに、1月の東京旅日記で2月のほとんどを費やしてしまった。しかしラッキーなことに、ことしはうるう年である。1日稼げたので、がんばって2月中に、2月のビッグイベントを書いてしまおう。

 2月のビッグイベントとは? それはもちろん2月3日。しっかり恒例行事と化した、相棒のれんくみさんと行く京都の「節分行事」である。今年は昨年から目をつけていた聖護院に行く事にした。

 聖護院は全国の修験道の総本山である。山伏さんのメッカである。京都にいると、ときたま駅なんかでも山伏さんはお見かけすることがあるが、なんか私の琴線にグイグイ触れて来る方達なのだ。彼らのメッカなら、それはさぞ興味深いのではないだろうか?  

 というアンテナが働いたわけである。私は自分の脳みそは信頼してないが、アンテナに関しては重きを置いているので、なんとなく今年の行き先として決定した。
 
 しかも平素は事前に予約をしなければ入れない門跡寺院なのだが、この日だけは出入り自由で、日頃は非公開の仏像なども見せていただける。おまけにごく近くには熊野神社や須賀神社などもあり、徒歩で節分巡りだってできそうだ。これでもう決まりである。

 京都の節分のメッカである吉田神社が近い場所なので、ランチ難民にならないよう、事前に京都駅でハラゴシラエをすることに。上品な「はしたて」さんで、にゅうめんやバッテラのいかにも京都なランチをいただく。

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 市バスに乗って熊野神社前で下車。バスには公家の御曹司みたいに色白で息を呑む程かわいらしい男児が、お母さんに手を引かれていた。さすが京都である。

 聖護院に行く途中には、聖護院八つ橋のお店がいくつも並んでいた。聖護院といえば、大根か八つ橋だもんね。
 その中で最も大きいお店が「西尾さん」。

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 その向かいの、別の八つ橋のお店。大きな提灯が目印だ。

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 須賀神社の節分ポスター。こちらも不思議なおみくじを売る懸想文売りさんをメインにした、モノクロのなかなかなデザインだ。

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 ほどなく聖護院の門に到着。門前にも八つ橋の出店があった。

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 さすがは山伏さんのメッカ、

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 幕も提灯も、寺紋は法螺貝だ!

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 さっそく山伏さんに接近遭遇。寺紋の法螺貝の周りが菊なのは、門跡寺院のあかし。ではお接待の甘酒の匂いが漂う門内へ。
 
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2016/2/23

「ちかえもん」はレジスタンス時代劇!  テレビ/ラジオ

 さて、東京に行く前、「これだけはいっておきたい!」とブログで紹介した「ちかえもん」である。すでに全8回のうち、6回まで放映が終了した。残すところあと2回。NHK総合で木曜午後8時から絶賛放映中。万一見逃しても、同じくNHK総合で火曜の午後2時5分から再放送もある。

 周りの評判はといえば、少なくとも2月に行った読書会のメンバーはほぼ楽しく視聴しているし、東京でお会いしたブログ友達も絶賛していた。映画はおろかドラマも見ない男のH氏ですら、毎回付き合って見てくれるほどだ。

 第6回の「痛快娯楽時代劇/ちかえもん」は、あと2回を残すところで、物語は展開したりひっくり返ったり、泣きながら大笑いというアクロバティックなドラマが繰り広げられ、大きく舵を切った。 

 音楽も映像もスローな「知りたくないの」は、あまりにもハマり過ぎ。しかも今までのパターンとは全く違う挿入の仕方なのだ。全員の演技があまりに素晴らしく、相乗効果でえらいことになってましたよ。もうホント、ドラマのど真ん中に突き落とされました。
 ラストでは、私たち夫婦の「こいつ、ヘンタイ(正確にはサイコパス)やな・・・」というつぶやきとともに、to be continued。すごいわ〜第6回の「ちかえもん」。

 そんなドタバタにしっかりとシリアスなエピソードも入る。絶望のどん底にいる人間に必要なものは、芸術(芸能)全般だということを、ふかく再認識させてくれる部分にも大共感。音楽や美術や演劇や物語が、そういうときにこそ威力を発揮するのは、多くのひとたちが経験したことがあるはず。

 物語全体に漂う「お上への反逆」ぶりもスゴイ。「幕府が奨励した親孝行」(現政権でいえば「道徳教育」だろう)を真っ向から否定して、「赤穂浪士の忠義ぶり」もとことんコケにして、反対に大阪市と真っ向対立した「文楽」を前面にプッシュ。

 むろん国立文楽劇場もドラマに全面協力。素晴らしい人形の表情と、本職が仕込み「二重丸」と太鼓判を押した北村由起哉さんの夫義太夫節が冴え渡る。おかげで人形浄瑠璃の魅力を思い知った視聴者も、多いのではないだろうか。「忠臣蔵パート」の、ギャグのほんの一コマなのに、あの茂山家(狂言)が見事なパントマイムやバックダンサーと勤めたりと、実はとっても反骨で贅沢なドラマでもある。

 それにしても普通の時代劇ファンや忠臣蔵ファンを(もしかしたら)敵にまわし、こっそり権力者とその施策を揶揄し、元禄の人間が70年代フォークを替え歌で歌ったり、時代劇で主人公が「ピュアな」とか「Don't miss it!」とか(心の声ではあるけれど)平気で言い放つ大冒険な企画が、よくも通ったな〜と思っていたら、なんとNHK総合の「木曜時代劇枠」が終了するのだとか。

 最後の最後によくやった!と、心の中でNHKの時代劇スタッフに拍手喝采している。脚本家の藤本有紀さんをはじめ、番組に関わったすべての皆さんにも、惜しみなく。・・・って、まだ終わってないけどね。
 
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タグ: テレビ ラジオ

2016/2/22

東京駅舎をみて帰る。  おでかけ

 じっくりと観たので、まだお昼過ぎだったけど、さすがに3日分の疲労もあり築地市場まで足を伸ばすのをあきらめ、東京駅へ。お昼ご飯もすでに済ませているしね。

 1日2万歩を2日連続したのは、さすがにハードだったかも。今回は温泉でも大浴場でもなくユニットバスなので、その点でも疲れが残ったようだ。

 東京駅に戻るといっても、私が即、新幹線に乗る訳が無い(笑) 復元工事の終わった赤煉瓦駅舎を観なくちゃね!

 お目当ては、東京駅丸の内南口にある「KITTE」の6階にある屋上庭園。その「KITTE」ガーデンは、旧東京中央郵便局の跡地に、日本郵便がJR東日本・三菱地所と共同で建設した、地上38階建てのJPタワーの商業施設。「赤煉瓦駅舎を見るなら、ここからがおススメ」って山田五郎さんがおっしゃってたから(うろ覚えの記憶でさだかでなし・汗)なんだけど。

 なんと、生憎の荒天のため、閉鎖されていた。うう、疲れた足を引きずってやってきたというに〜(泣)

 では上階にあるカフェから眺めることにするか・・・と行ってみたら、お飲物がバカ高い(汗) それは無理、ぜったい! と放心状態で4Fうろうろしていたら、拾う神が降臨!

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 えっ?「旧郵便局長室」? 無料で入れるベンチのある、大きな窓ガラスの部屋だったが。

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 なんというナイス・ロケーション!!

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 郵便局の資料も若干展示してあったものの、そこにいる人たちは、窓に釘付け!

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 そしてみなさん、写真撮りまくり!

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 赤煉瓦駅舎のシャッター祭!

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 ということで、すっかり満足するまで駅舎を観てから、「KITTE」のいろんなお店をウインドウショッピングして、少しだけお買い物。

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 今度は駅舎の中の、ドームに入ってみました。

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 ドームの真下に立つ! きゃあきゃあ♡

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 興奮のあまり、うまく撮れない(汗)

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 フロアはこんな感じです。

 このあたりでギブアップして、まだ15時だけど帰ってやろうか。帰って久しぶりに晩ご飯つくってやろうか。と新幹線の乗り場を目指し、駅構内の通路を歩く。
 途中、観光ポスターが切れ目なく貼ってあったが、目を惹くポスターを発見。写真は撮らなかったけど、コレです↓ 

http://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000006055

「ウルトラ黒部」を銘打ち、黒部市とウルトラマン(とウルトラ怪獣)がコラボしたポスター。黒部も行ってみたいなあ。今なら怪獣に会えるかなあ。

 帰りの新幹線では読書三昧の予定だったのに、ぼんやりと窓の景色を見てるだけ〜。やはり雪が降っただけのことはあり、富士山は行きとは別人のように厚化粧で、舞子さんのように白い。

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 雪で電車が遅れることもなく順調に帰宅し、密度の濃い東京旅は終わったのでした。1ヶ月にわたって長々とお付き合いいただき、どうもありがとうございました!
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2016/2/21

仏教の源流をカタチにした寺院だった。  神社仏閣/教会

 このような外観なので、中もやはり期待してしまいますよね。一応、伝統的な真宗寺院らしいんだけど。

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 では中に入ってみましょう♫

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 このステンドグラスは、内側から見たらキレイです。

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 本堂なので、中の写真はご遠慮した(もしかしたら撮影禁止だったかも)。けれど、天井は端がカーブした見事な格天井だし、寺院らしい大きな照明がいくつも下がっていたし、パイプオルガンまであった。白い柱も太くて装飾付きで立派。いやいや、本堂内部も充分感動しましたって。
(築地本願寺のウィキペディアに内部の画像があります→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AF%89%E5%9C%B0%E6%9C%AC%E9%A1%98%E5%AF%BA

 驚くのは靴のまま入れて、教会のように椅子が設置されていて、畳敷きでないこと。私が行ったお寺の本堂で、畳敷きでない場所は初めて。もっとも私のような椅子が必須な人には大助かり。
 でも正面には金色に輝くお仏壇や、宗祖親鸞上人のお像があり、お内陣はまさしく浄土真宗。

 で気になったのは、後ろの端っこに、写真やノートが積み上がったミニ祭壇のようなものがあったので確認しにいったところ、あのX JAPANのhideさんのだった! 私が仄聞にして知らなかっただけで、葬儀も法要もここで行われたらしい。

 後ろにはにこやかな2、3人のスタッフもしくはボランティアのおばさまがいらして、記念品やスタンプ(違?)を勧めてくださり、熱烈歓迎してくださった。

 本堂もすばらしかったけど、扉の内側の横に下り階段があり、そこがもう「金に糸目はつけん!」状態の豪華さ!! 大理石、見たこと無いようなストレッチタイル、動物の彫刻などがあり、目も眩む贅沢さ。

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 階段の起点、踊り場、終点の手すりには、いろんな動物の彫刻がある。この動物たちは、仏教説話の「三畜評樹」を表現したもので、階段の上から下へ説法の中での順番通り配置されているということらしい。「三畜」とは鳥と猿と象のこと。彼らが「誰が一番年長者か」という議論をする仏教説話だ。「三畜評樹」とは、「物事は全体を見渡すことが重要」ということを教えていることから「(視野が広い)年長者を敬う」との仏教の教えからきている。

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 起点は鳥。このなかでは一番小さく弱いけれど、一番高いところから全体を見渡すことができる。つまり、物事は広く全体を見て、正確な視点を持つことが一番大切なのだという教えにつながっている。

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 孔雀っぽくみえるけど、ハトらしいです。ちなみにハトはブッダの前世と伝えられている。

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 牛はインドでは神聖な生き物とされているので上位にいるらしい。

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 踊り場の一段高い場所には獅子。獅子は仏教ではブッダの象徴でもあるためか。

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 どちらかといえば、ちょっとギリシャっぽい馬の像。王子ブッダが出家する(妻子を残した家出でもある)ときに乗った白馬「カンダカ」??

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 「三畜」のうちのひとり、サル。水墨画でお馴染みのかわいいテナガザル? ちなみにサルは釈迦十大弟子のひとり、サーリプッタの前世らしいです。サーリプッタは知恵第一の人といわれ、釈迦の右腕といわれ、ゆくゆくは後継者になるかとも言われていたのに、残念ながら早くに亡くなってしまわれたとか。

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 サルのモチーフとしても、サーリプッタはいつもお釈迦さまのおそばに。

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 終点には象さん。象も釈迦十大弟子のひとりモッガラーナの前世といわれている。サーリプッタの出家前からの無二の親友であり、ブッダに先だってふたりは相次いで死去したと伝えられている。

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 後ろ姿のおしりもかわいい。

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 パッと見シンプルなんだけど、じっくり見たら繊細なデザインの照明。

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 スクラッチタイルで、これもまた一枚一枚が大変手が込んでいました。

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 隅々まで美しいフォルムを追求している大理石のデザイン。

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 踊り場で見上げてみました。

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 大きな磨りガラスの窓。

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 吊り灯籠のような照明。天井の漆喰模様も繊細だ。

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 という、細かいところまで見どころ満載の築地本願寺。じっくりと拝見いたしました。

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 築地本願寺は仏教の起源であるインド様式の外観をもち、仏典からのモチーフも織り込んだ奥の深い寺院だった。帰りは中央の門扉から出て、さようなら。
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2016/2/20

雨の築地本願寺  神社仏閣/教会

 さすがはホントは美大に行きたかった伊東忠太先生、古いアジアっぽい素敵な造形だ。

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 筋肉の付き方、ツメの生え方がリアルだけど、架空のいきもの、翼のあるライオンだ。

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 狛犬のように、すぐ上の向かって石段の右側のが阿形、一番上の左側のが吽形。

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 階段の向こうは、レストランなどの入った建物になっている。

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 近くで見ると、繊細なデザインが彫り込まれていた。石の壁に開けられた幾何学的な窓?もカッコいい。

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 ビルの谷間の広大な異空間だ。

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 キュートなデザインで、バックシャンなライオンさん。異空間を結界するかのように、築地本願寺を「都会」の俗世から守る霊獣。

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 後付けの手すりが、チューブのようでシュール。見た目でご不満な方もいらっしゃるでしょうが、自分が手すりがないと辛い人になってしまったので、たいへん助かりました。

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 石造りの寺院にブルーの扉! しかも金の法輪付き!

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 どう見てもアジアのどこかの遺跡にしか見えない柱と、ビル群のコントラストは、空間が歪んでいるかのようでSFチック。実に面白い空間だ。

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 そして階段を登りつめたら、意外と高い場所なのだ。

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 観光バスも駐車しているから、観光ルートなのかもしれない。

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 階段の中程から見たところ。

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 いいなあ〜♫

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 本堂の入口の下には通り抜け出来るトンネルも確保。機能的で便利な工夫もされている。

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 内部については、またしても次回に。
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2016/2/19

伊東忠太の築地本願寺  神社仏閣/教会

 五百羅漢図をたっぷりと鑑賞したあと、東京タワーまで歩く。雨のために雲が近くまで広がり、塔の先が霞んでいるのが趣深い。

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 タワーの光り方も乙女チックでうれしい。

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 真下からみた東京タワーにヨロコビを隠しきれずはしゃいでしまう私。

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 タワーの中は、マンガの「ワンピース」祭だった。「ワンピース」はスルー物件だが、たぶん和物のお土産物として手ぬぐいだったか布物関係で、すごく気になるプリントものもあったけど、買わずじまい。

 道々には介護の話もしたけど、手短に話すのが苦手な私はひとことで済ませたけど、それには脚注が山ほど付く。介護する人やされる人それぞれだし、介護度にもよるし認知症のあるなしでも全く違って来る。そして介護は最低ふたり以上でするべきだし、介護サービスは全面的に利用すべき。
 最後の1ヶ月は、お祭りみたいに自宅での介護・医療関係の人の出入りがあって賑やかだったもんな。主治医の先生、看護士さん、ケアマネさん、介護施設のスタッフさん、介護用品レンタル担当者、訪問入浴スタッフの皆さんが、入れ替わり立ち代わり、ときには集合して。だから不安や心配は即座に相談して解消できたし。こういう環境を可能ならしめた幸運は、そうそうないのだろうけど。私はラッキーなレアケースだったとしかいいようがない。

 タワーの中(下?)のお蕎麦屋さんで、お昼ご飯。3人で美術館話題やガチャポン話題などでおしゃべり。それぞれ興味がシンクロしているので、楽しいひとときだった。

 東京メトロで途中までMさんご夫妻とご一緒し、私は途中でひとり築地を目指す。目的地は築地市場ではなく、築地本願寺。明治〜昭和にかけて活躍したの建築家・伊東忠太の作った代表作だ。ずーっと見たかった憧れの建物。

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 地下鉄を上がって横断歩道で信号待ち。あれがそれっぽい。

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 やっぱり!

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 築地本願寺は、大正十二(1923)年、関東大震災により坊舎を焼失。東京(帝国)大学工学部教授・伊東忠太博士の設計により、昭和九(1934)年、現在の本堂が落成した。この本堂の外観は「インド様式」の石造りとなっているが、内部は伝統的な真宗寺院の造りだ(にしては豪華でカラフルだったけど)。

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 そして、F.L.ライトや夏目漱石と同年生まれの明治〜昭和の建築家、伊東忠太の建物には数多くの不思議な生き物が潜んでいる。以前「京の夏の旅」で見た「祇園閣」しかり↓

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 西本願寺ちかくの「本願寺伝道院」しかり↓

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 うーん、こうして見ると、変幻自在だなあ伊東忠太先生。銅板で屋根を葺いた山鉾状の塔「祇園閣」、煉瓦作りの西洋建築「本願寺伝道院」、インド式の石造り「築地本願寺」。バリエーションが多彩だ。

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 また彼は、昨年の11月に行った山崎での聴竹居を作った藤井厚ニの師でもあり、藤井氏は師へのリスペクトにより、伊東忠太の作った不思議な置き物を玄関内外に飾っていた。

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 そう伊東忠太は、水木しげるのずっと前から妖怪マニアだったのである。

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 そこも非常に気になる人なのだ。はたして築地本願寺にも、不思議な生き物はいるのだろうか?

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 一方学問的には伊東忠太は、西洋建築学を基礎にしながら、日本建築を本格的に見直した第一人者で、法隆寺が日本最古の寺院建築であることを学問的に示し、日本建築史を創始した。

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 当時、学問のためには欧米へ留学するのが常識だったが、日本建築のルーツを訪ねるため、アジアへの留学を選び、中国からインド・トルコを旅した。中国では雲岡石窟を発見している。

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 伊東忠太先生については興味が尽きないけれど、まずはこの翼のはえたライオンさんにご挨拶だ。

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2016/2/18

狩野一信の五百羅漢図を観る。  展覧会

宝物展示室のチケット売り場で、お得な「徳川将軍家墓所」と企画展がセットになったものを強力プッシュされたが、雨のうえ時間も限られるので企画展のみを見ることに。

 なんで私がこんなに増上寺の五百羅漢図に執着するかというと、2014年に行った京都は嵐山の浄土宗の寺院「清涼寺」で、狩野一信の『五百羅漢図』の下絵を見てぶっ飛んでしまったのが、そもそもの始まり。詳しく知りたい方は、こちらこちらの記事を読んでみてください。

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 そんな念願の五百羅漢図の後期展。作者は狩野一信。全100幅のうち、第41幅から60幅が展示されている。羅漢さんの日常生活と神通力を描いた場面だ。

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 たった20幅というなかれ。とにかく1幅がかなりの大きさで、こんなエネルギーに満ちた絵を100幅も描いた(一信はラスト4幅を描き残して死去しているが、それも妻や弟子が補筆して仕上げている)なんてことこそ信じがたいくらい。それもただならぬ実験精神と、とてつもないエネルギーでもって。幕末に西洋絵画の遠近法の技法なども、(成功しているとはいいがたいが)取り入れているのだ。

 江戸東京博物館で、2011年、東日本大震災直後の4月から7月まで、100幅が一挙大公開されているので、もしかするとご覧になった方もいらっしゃるかもしれない。しかし100幅をいっぺんに見るのは、見る方にもかなりのエネルギーを要するのでは・・・と今回実物を拝見して思ったりもした。1幅でも十分な大作なので見るのに時間をかけたし、1幅に注がれたエネルギーがとんでもないから、受け止める側だってそれなりに心の準備をしておかないと(笑)

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 神通力の場面が続く画面に、Mさんご夫婦は「あっ、これフォースだ!」と盛り上がっていた。彼らはつい最近「スター・ウォーズ」を見たばっかりなので、「スター・ウォーズ」ネタがマイブームなのだとか(笑) ストーリーに満ちあふれる羅漢さんたちのとんでもない超能力に、あきれるわ、驚くわで、ツッコミどころも満載。ほぼ貸し切り状態だったので、三人で自由にツッコませていただきました。

 ところで昨年は一信の生誕200年だとか。
 アメリカの大人気SF映画とリンクし、「200年のときを越えて、甦る伝説のフォースin五百羅漢図!」みたいな奇跡のスペクタクルだ。

 大蛇の口の中で修行する羅漢さんの絵には、「大迷惑じゃん(口を閉じられなくなったヘビにとって)!」と、Mさんのご主人はややオカンムリ。たぶん動物愛にあふれるウチの家族も、同意するだろうな。

 そんなこんなで、私が最も観たかった神通力の場面は彼らも気に入ってくれた様で、よかったよかった。 

 前期の「六道図」もスペクタクル全開だったらしいし、一信のエキセントリックな筆は、地獄絵図でも冴え渡っているんだろうなあ。いつの日か、全幅みてみたい。でも、いっぺんに100幅はちょっとご遠慮して、少しずつね。

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 こちらは3月13日までの会期なので、まだしばらく観られます。ご興味の有る方は、是非。
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2016/2/17

増上寺で驚きのツーショット。  神社仏閣/教会

 みぞれのような雨が降って、足元が濡れるのを気にしつつ歩く。それにしてもMさんご夫婦の仲良しなこと! ラブラブというよりは、穏やかに打てば響く盤石のコンビというか。

 温厚で気が利き親切なのに、そのユニークさで私の観察ニーズをしっかり満たしてくださるキャラの夫君は、毎回ちょこっとずつしかお会いしていないのに、初回からトリオでもすんなり溶け込めた垣根のない人。数年ごとにお会いしても、そのキャラクターは進化しても裏切られることはない。見た目も美僧のようだし(笑) お二人の関係が春の海のように毎度穏やかで、見ているだけでも心和みましたよ。Mさん、いいひとに巡り会えて、ほんとによかったね!

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 煙る雨の中で、赤く瞬く東京タワーに励まされながら雪でぬかるんだ道を歩く。ほどなく増上寺の三解脱門に到着。丁度三人いるから、門をくぐればもれなく解脱できそうだ。ちなみに三解脱門とは、三つの煩悩「むさぼり、いかり、おろかさ」を解脱する門のこと。あ、これってもしかすれば、もともと私たちには薄い煩悩かも?(笑)

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 今回は寺院ではなく、こちらの展示室が目的地。「この紋所が目に入らぬか!」と、徳川家をアピール。

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 由来としては、室町時代の明徳四年(1393年)、浄土宗第八祖酉誉聖聰(ゆうよしょうそう)上人によって開かれた。室町から戦国時代にかけて、浄土宗の東の要として発展し、安土桃山から江戸時代には徳川家の菩提寺となり、盤石の地位を占める。明治に入って例の廃仏毀釈でダメージを得たうえ、2度の大火に遭うも徐々に復興の兆しが。しかしそれも束の間、昭和20年の空襲によって伽藍を焼失してしまう。それでもなお、昭和46年から4年の歳月と巨額の費用をかけ、復興を果たしたという、波瀾万丈な歴史を持つ。

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 そんななか、焼失を免れ国指定文化財になっているのが、この三解脱門。

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 いかめしく「浄土宗大本山」と彫りつけてあるが、本家の知恩院の三門を始終見ている私には「東の、ね」と軽くいなせる(おいおい〜)。

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 降りしきる雨の中、睨みをきかす鬼瓦さん、ご苦労様です。

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 個人的には「門の足元」というのが、どっしりした安定感があって好きだ。

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 明日は「布教師検定試験日」なんだ! 布教師、ウチの夫が定年後になりたい職業だったっけ? あれは説教師だったかな。絶対、向いてると思う(笑)

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 青銅の吊り灯籠に金色で魚の絵文字? 魚市場と読むのだろうか? もしかして寄進されたもの? 境内には、水産会社が建てた魚供養の碑もあるらしいし。

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 さあ、門をくぐろう。みっつの煩悩から解放されよう。

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 わああ〜! なんというツーショットだろう!!

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 雪の寺院と東京タワー! 

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 この眺めだけで、なかなか盛り上がった一行でした。
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2016/2/16

続・ニコライ堂  神社仏閣/教会

 入れなくても、せめて入口までいってみよう。

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 入口の頭上で、イエスさまが何かおっしゃっている?

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 開いた書物の中には「太初に言有り。言は神と共に有り」。

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 つまり、「初めに言葉ありき。言葉は神とともに有り、言葉は神であった」という聖書の部分らしい。

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 こちらのデザインは「神は細部に宿る」を体現しているのかも?

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 少ない色遣いながら、上品でレトロな美しさがあるステンドグラス。

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 アーチ部分の金物の透かし模様もかわいい。

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 ローソクの簡素なシャンデリアも素敵。

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 レリーフはこれくらいの分量の方が美しい。

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 礼拝堂の向いには、こんな建物。

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 入口の床。

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 こっそり垣間見たら、ミサを行っているらしい教会内部は暗く、ローソクの光のみで荘厳な雰囲気に満ちていた。

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 入口で見上げた上部の意匠の色遣いは独特で、心落ち着くもの。

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 イエスの問いかけるような顔が浮かび上がるイコン。後ろ暗い秘密をかかえた信者なら、目を合わせたらドキドキするだろうな。思わず告解(正教会では痛悔というらしい)するためにに引き返すかも。

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 教会の外に出て、道を隔てた場所から撮影。

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 ビルの狭間にうっすらと雪化粧した教会。ええなー!

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 「生神女」とは聖母マリアのこと。

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 滅多に見られない雪のニコライ堂を見られたのも、マリアさまのご加護のおかげかも。

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2016/2/15

雪のニコライ堂  神社仏閣/教会

 お茶の水駅から徒歩でニコライ堂へ。遠くはないけれど、溶けかけの雪で足元がぐちゃぐちゃなので、四苦八苦しつつ移動した。

 テレビで見た松本竣介の「ニコライ堂」は、戦後の焼け跡にぽつんとあった孤高の聖堂だったが、いまやビルの狭間に異次元空間を作っている。

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 「富士山に月見草」以上に、ニコライ堂には雪がよく似合う。何年もニコライ堂の近くに住んでいるMさんに言わせれば、これはかなりレアな風景だそうだ。

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 ということは、かなりラッキーな出会いだったということになる。予定を急遽変更してまで、しかも思いつきで見に来た甲斐があった。こころよく私の気まぐれにつきあってくれたM夫妻に感謝である。

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 Nの文字が裏返っているからロシアの文字なのだろう。読めないけど。

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 残念ながら拝観時間外だし、ミサの最中だったので拝観は、なし。

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 通称「ニコライ堂」の正式名称は、「東京復活大聖堂」。「ニコライ堂」の通称は、日本に正教会の教えをもたらしたロシア人修道司祭聖ニコライにちなむ。

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 原設計はミハイル・シチュールポフ、実施設計と監督はジョサイア・コンドルによる。
 コンドルはあの有名な建築家ですよね。ロンドンからやってきて、鹿鳴館、現・旧岩崎邸庭園洋館および撞球室などを作り、河鍋暁斎に師事し日本画を学んだほか、日本舞踊、華道、落語にも大いに親しんだ趣味人。
 彼はまた、工部大学校(現・東京大学工学部建築学科)の教授として辰野金吾ら、創成期の日本人建築家を育成し、明治以後の日本建築界の基礎を築いた。

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 では雪のニコライ堂へ! 「かっこいいー!」を連呼する一同。

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 ん? ドームの上にハシゴ?

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 ふと子どもの頃に見た「パルナス」のCMソング「おとぎの国のロシアの〜♪」を思い出したりして。今やロシア国家が「おそロシア」としか認識できないことを考えたら、ものすごいギャップである。

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 なるほど、子どもの頃の刷り込みは、突如現れるものらしい。このデザインに妙に懐かしさを感じるのはそういう訳なのか。

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