2010/7/29

Umep  アート

先日ブログのコメントでaskaさんから教えてもらった梅佳代写真集の最新刊『Umep』を入手。

 私は衝撃のデビュー作『うめめ』や『じいちゃんさま』くらいの版が好きなので、『男子』は大きすぎるし、『Umep』も最初は大きいと思った。でも写真によってはこれでも小さいかも・・・というものもあるし、この横長の版型はポップでウメカヨっぽいと思う。

 うまい写真じゃないのだけど、絶対みんな好きにならずにいられないと思う。そう、うまいへたを超えている。

 「ええやん、これ! なぁなぁ、おもろいやろ〜! ヘンすぎるやろ、こいつ! なんかしらへんけどミョーに気になるやろ!?」という、ウメカヨの肉声がページを開く度に聴こえて来そうだ。

 それでつい、レスポンスしちゃうのだ。
「ほんまや!! 面白すぎる〜!! ガハハ!なんなん?これ?。一体こいつ、なに考えてんのやろな(笑)」みたいにね。

 たとえば、「YAZAWA」と荒々しくデザインされた黒タオルをかけてもらって爆睡する赤ちゃん。こころなしか顔つきもふてぶてしくみえる。よくみるとほっぺに引っ掻き傷のようなものも。いや、赤ちゃんって、自分の爪で顔を掻いてよく引っ掻き傷つくるんだけどね。いわずもがなだけど、もちろんYAZAWAは永遠のロックンローラーです。

 ざんばらで乱れ髪の少女の斜め後ろには、白抜き文字の看板で「おいわ」と書いてあったり。

 祭りの法被と豆絞りの手ぬぐいを首に巻いた犬が2匹、乳母車ならぬ犬車に乗せられているんだけど、その犬車のクロスはルイ・ヴィトンを真似たカラーモノグラムの明らかなパッチモンだ。お笑い系パッチモンらしく、「犬」車だけに骨も模様の一部と化していたりする。

 でもまあ、それくらいの被写体を発見できるのはウメカヨ以外にもいるかもしれない。

 ごくありきたりで、絶対写真に撮ろうと思わないものがあった。便座カバーの装着ミスで、落下物を落とす穴が極端に狭まっていたりするのを、ウメカヨは撮る。そんなもの撮る人って、彼女くらいだよ! そしてそれがウメカヨたらしめているものなのだと思う。考えたりじっくり感じたりしない。即断即決。ゆえに無私無欲なのである。抜群の反射神経だ。

 しかも被写体に対する絶対的な愛。ヤンキーやヘン顔の子ども達や、おじいちゃんやおばあちゃんや、おばちゃんやおっちゃん、動物たちへの。それに便座カバーにだって(笑)。ウメカヨが「これや!」とひらめいた愛が、誰にも撮れないような写真を撮らせるのである。

 ところで一番気になる写真が、表紙の大泣きしている女の子たちだ。何故にそんなに泣いているのか? 祭りのくじ引きで残念賞だったのか? なんのキャプションも説明もないところが、この写真集のいいところなので、あれこれと妄想しつつ、何回もページを繰っている。
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