2015/10/23

信楽展  展覧会

 一旦山を下り、信楽の町なかへ。

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 ずらりとタヌキの並んだお店が点在する。信楽にキター!と実感する。

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 うまく撮れなかったが、このタスキをかけた大きなタヌキは、11月8日がなんだと言いたかったのか? それは「11月8日はたぬきの日」。

 いつも商店の店先やおうちの庭から、愛嬌ある顔で「八相縁起」をふりまき、みんなを見守っている「信楽たぬき」。2008年より11月8日は「いい八」で、信楽たぬきの日に制定されているのだ(やや苦しいが)。たぬきに感謝祭の日でもある。

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 「陶芸の森」は、この春、初夏なのに猛暑のなかを死にそうになりつつ、事務員さんの同情を買い乗車させていただき助けられつつ、「リサ・ラーソン」を見にやってきた「おもいで」の場所だ。

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 今日は女子高生と自販機のツーショットが雄大な光景となっていた。雄大過ぎて女子高生がほとんど不明となっている。

 さて特別展「信楽への眼差し」へと進む。信楽焼オンリーの展示なのだが・・・実は私には「信楽焼」は地元のものなのに、よくわからない。どちらかといえばH氏の得意分野だ。彼は骨董品店で、一万円の信楽焼の壷を買った程だ。このことはKちゃんが子どもだったとき、私に大声でチクってくれた忘れがたい事件である。子どもはなんでもチクってくれるので、精一杯味方につけるべきである。

 室町時代からの歴史を持ち、桃山時代には茶の湯で使われる「茶陶」にまで出世し、江戸時代には、大名や将軍に収めるお茶を入れる茶壺として重宝される。昭和に入ってからも、古信楽ブームで青山二郎、小林秀雄、白洲正子、北大路魯山人、入江泰吉、土門拳と、かずかずの目利きたちを虜にしてきた信楽焼。そんな歴史をつぶさに見ることができた。
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2015/10/23

ジョン・C・ウェバー・コレクション展  展覧会

 展覧会は、秋季特別展「ニューヨーカーが魅せられた美の世界 ジョン・C・ウェバー・コレクション」というもの。MIHO MUSEUM館長の辻惟雄氏とウェーバー氏との縁で実現した展覧会らしい。

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 で、ウェバー氏は単なる美術愛好家ではない。トライアスロン世界王者の顔をもつスポーツ愛好家という文武両道。しかも長年ニューヨーク・コーネル大学メディカルカレッジで解剖学と医療用画像処理の教鞭を執ってきたという理系男子だ。コレクションは、子供の頃に野球選手のカードを集めたのに始まったらしい。男子の野球選手のカード集めは、まあ、普通ですね。

 中身は「コレクション」だけに予想がつかなかった。とくにこれといったまとまりはなく、室町水墨や江戸期の浮世絵、縄文から近世までの陶磁器、根来、蒔絵、近世近代の着物など、幅広く日本の美術が展示されている。

 なにしろ火焔式土器や土偶から小袖や陶磁器、昭和初期のミッキーマウスプリントの子ども用綿入れまで、時間的なスパンは長い。

 なかでも着物が、彼のコレクションの中核を成すだけ有り、さすがにひときわ見応えがある。打掛、帯、単衣、銘仙、男物の長襦袢、なんと火事袢纏まで揃っている。そのひとつひとつを見て行くのは、見どころが有りすぎて、かなりの時間がかかってしまった。

 見終わり、出口すぐ隣の企画展に合わせたミホ所蔵品の小部屋も、企画展に合わせた品々が展示されていたのだが・・・根来の壷なんて、企画展の展示品より品がいいものだった(汗) ミホのコレクションのスゴさを見せつけられる思いだ。これ、ウェーバ氏が欲しがったらどうする!
 しかし、中央の大物「見返り犬のハニワ」、かわいかったなー。ハニワ好き、犬好き必見だ。と、最後の最後まで、気が抜けない。企画展に合わせたミホのコレクションの小部屋も、どうぞお忘れなく。

 で北館を見終わってミュージアムショップを物色して会計をすませたら、H氏に連行された。まだ展示の続きがあったのだ。

 青銅器や唐三彩、俑などの中国・朝鮮美術やビザンティン美術、レンブラントのエッチングなどが南館で展示されていた。私たちは「踊る中国の三人組」の俑にウケまくっていた。あれは楽しい俑だったな。見てるだけで笑えてしまうという一品だ。

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 それでは、次の陶芸の森へ! 玄関向かいの素晴らしい松を、今一度鑑賞して。
 
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 出入り口の中央の円形部分に、あのトンネルがバッチリ入ってる。玄関内側から見る景色は、美しき計画的犯行。

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 苔の緑とも見事にマッチ。こちらもたゆまぬお世話の賜物な、緻密な計画的犯行だ。ミホの隙のない美の追求には恐れ入る。

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2015/10/22

MIHOへの道  展覧会

 この日は信楽デー。「MIHOミュージアム」でアメリカから里帰りした日本の美しいものたちを見てから、信楽焼きのあれこれを集めた「陶芸の森美術館」も立ち寄り、そのうえ「日野ダリア園」まで行こうという欲張りな一日だった。

 前日にチケットをちゃっかりゲットして、前半はMIHOミュージアムで和物のあれこれと、陶芸の森で信楽焼三昧で目の保養。

 秋の信楽はその道程も楽しい。

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 山の中のゆるい傾斜にある田んぼ。

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 だんだん畑や茶畑。

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 棚田と、すずなりの柿(たぶん誰も取らないのだろう。柿の木の持ち主も)。

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 ススキの土手。

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 あの向こうには鉄路。

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 うねる山道をどんどん登って行く。初めて来たら、どんどん不安になるくらい、さみしい山道を果てしなくのぼるのだ。桃源郷への路は遠い(笑)

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 それでもついに到着。さすがは桃源郷、いちはやく紅葉が始まっている。

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 MIHOミュージアムは、駐車場から高級感があり、整然として美しいのだ。そもそも駐車場係のおじさんさえ、丁寧でぱりっとしているのだ。

 ちょうど停車していたオープン電気自動車?に乗れるよう、H氏にせき立てられる。

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 エントランスから出発して、さらにゆっくりとのぼる。最後列より後ろの景色。春には枝垂桜が見事だろうな。

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 SFのようにメタリックなトンネル。何回入ってもドキドキする。

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 だからここを歩くのも、ちょっと素敵なんですよ。この設計はスゴいと思う。

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 トンネルを出たら、お馴染みのミホの風景。

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そういえば、去年も紅葉の頃に来たっけ。いつもながら、秋には松の緑と紅葉のコントラストが美しい入口なのだ。

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2015/10/16

古田織部展へGO!  展覧会

 Kちゃんを駅に送ったその足で、佐川美術館へ。開催前から楽しみにしていた「古田織部展」を見るため、右手に琵琶湖を眺めつつ湖岸道路をひとっぱしり。20分くらいで到着した。

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 これをみると、いつも「八丈島のキョン」(@「がきデカ」©山上たつひこ)を思い出すんだなあ。

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 最初のお部屋で安土桃山時代のフリースタイルなあれこれを見る。異素材をパッチワークする大胆な小袖のデザインとか、ほんと凄い発想! 
(以下の写真は図録よりお借りしました)

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ヘンな・・・もとい、斬新で歌舞いた兜も大好き♡。五鈷杵をもつ腕ごと取り付けるなんて!

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 贅と技巧の全てをつくしたこんな漆器もあるし

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 ペルシャ織りの陣羽織というアクロス・ザ・ユニバースな逸品も!

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 これは素晴らしい導入部だ。安土桃山時代の空気をまず感じてからなら、(まんが「へうげもの」の愛読者以外の?)古田織部の世界への敷居はひくくなるはず。

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 ↑これは織部の所持品だった砂張釣舟花生。エキゾチックでロマンチックなものもお好きだったみたい。彼は、これにムクゲの花を飾り、茶会にのぞんだとか。すてきだ。

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 ↑志野茶碗、銘は小倉山。これは私の志野焼き好きを再確認させてくれた。

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 ↑同じく志野茶碗、銘は野辺の垣。素朴なチェックがグッと来ますね。

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 ↑これなんか、マジで欲しい!!と思いました。

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 ↑欲しいといえば、この黄瀬戸の向付けなんかも、そうとう欲しかった(汗)

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 ↑でも、やはり「笑えるもの」といえば、これね。焼締耳付花生で、銘は「聖」。こういうのは、ほのぼのします。あと、

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 こういうのも、笑えるな。それで、心があたたまる。

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 ↑黒織部◯△文茶碗。こういう◯△□という単純な形が入ると、我知らずよろよろと惹かれてしまうのは、なぜ? 

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 ↑鉄絵具で描かれた唐津の、四方形向付け。くるっとした蕨の模様とか、ペンペンした草の模様とかを見ると、キュンキュンしてしまうんですよね(汗) 愛に理由はありません。

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 ↑同じく鉄絵の唐津。このサギのかわいらしいことといったら!!

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 もちろん、いかにも「織部」という蓋物は素晴らしかった。形も可愛いし、蓋をあけたときの色柄のバランスも絶妙だ。

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 「へうげもの」としての織部以外にも、生命力のあるものを愛した織部の嗜好を強く感じた。だからあのひとに、ボーダレスアートを見せて上げたい気分になってしまった。あの奔放な、気持ちの趣くままのアートたちを。きっと鼻血出して喜びそう(笑) 絶対好きだとおもうよ。

 織部焼きの真骨頂は、作為無きデザインというか、天衣無縫な作為というか、ふいの思いつきというか、ゴーイングマイウェイなくらい自分が面白いと思った物を脇目もふらず追求する姿勢というか。だからそういう、おおらかで自由な空気が希薄な時代ほど、渦巻きのように人の心を吸い寄せてしまうものがあるのかもしれない。

 織部を師とした光悦、光悦をリスペクトする尾形乾山へとつながる系譜を、ふと垣間みた気がする展覧会。なんと2時間も滞在して、じっくりとことん古織を体感した♪

 ミュージアムショップには、マンガ『へうげもの』が全20巻平置きされていて、未読のもあったので食指は動いたけど、地元の書店で買うため、ガマンガマン!
 作家物の織部風器も数々置かれていたけれど、本物を見たあとだけに、落差が大き過ぎて、逆効果かも・・・(汗) 

 会場の場外では、古田織部と展示関連の器の関係を描いた場面のマンガ「へうげもの」のコマのパネルが! それをじっくりと見ながら展覧会の復習していたら、なんと盟友に声をかけられるという奇跡的遭遇もあり、最後まで充実していました。
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2015/6/6

「陶芸の森美術館」へ  展覧会

 うどん屋さんからは、またもや炎天下の上り坂が続く。看板の大きな地図を見れば、広い敷地内の一番奥の、山の上にある施設だった。車ならいい感じなんだろうけど、徒歩ではなかなか辛い。

 もしやと思って入口にある事務所に立ち寄り、「最短距離を教えてください」と懇願した。親切なおねえさんが出てくださり、イラストマップを広げながら「一番短いのはこのルートですけど、石を組み合わせただけの階段ですから、登りにくいですしねえ・・・距離は遠いですけど、舗装された坂道の方がラクかと」と、たいへん気の毒そうに案内してくださった。

 記録的な暑い日だったので、そんな風にとても気遣ってくださったが、さすがにちょっと肩を落として「がんばってみます」と事務所を後にする。

 せっせと坂道を登っていたら、後ろで車が止まった。なんと、さっきのおねえさんが、マイカーで追いかけてくださったのだ。親切にも車に乗せていただけ、美術館まで送ってくださった。こんなこと、田舎の施設ならではだろう。というか自分でもちょっとマズイと思っていたくらいだから、見た目、相当バテバテだったと思われる(汗) 途中で何かあったら・・・と心配をおかけしてしまったのかも。 

 車で入れるここで降ろしてくださった。

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 上り坂は続くけれど、もう施設は見えている。・・・しかしこんなに登ったのか〜!!

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 たしかに信楽を一望できる絶景ではあるけれど。

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 あやうく私も救いの手を求め、路上に根っころがるとこだったかも(汗)

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 「みず、みず・・・」とかいいながら。

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 外観は美術館というより、プラネタリウムのついた科学館のよう。

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 あと一息で到着だ!

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 艱難辛苦の旅の果てにたどり着いた、「リサ・ラーソン展」。

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 美術というより商業プロダクツの北欧デザイン、「カワイイ」系の陶芸だ。彼女の「かわいい」は、人柄の素晴らしさや、あたたかい人間的要素に裏打ちされて、見ていて実に幸せな気分になれた。そんな機会があるなら、友達になれそうな気配を感じた(笑)

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 残念だったのは、ミュージアムショップで購入を予定していたいくつかの品が完売済みだったこと。

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 漁師さんのがお気に入り。船のもお洒落な色使いだし、北欧の動物たちも素敵。シンプルな造形のカードたちもキュート。

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 絵葉書やカードを少しだけ買って、「たぬきタクシー」を公衆電話で呼び、10分ほど待って駅まで帰る。帰りはさすがに早かった・・・。

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2015/4/23

ミュージアムのはしご  展覧会

昨日に引き続いていいお天気。昨日は盟友れんくみさんと、佐川美術館の「山下清展」を午前の部として、滋賀県立近代美術館の「江戸へようこそ!浮世絵に描かれた子どもたち」を午後の部として、美のハシゴ。両方とも細部に至るまでつぶさにみて、キャプションも案内板も絵の中の文章も余すところ無く読んで、翌日もしっかり疲れが残るくらい(笑)味わい尽くしました。

「山下清展」は、ピュアでまっすぐなまなざしがあれば、真実が見える(わかる)んだということが、よくわかりました。でも彼にとっては有名人になることは、重圧だっただろうなあ。脱走して線路沿いに放浪していた頃が、一番楽しかったかもしれない。誰も真似出来ないセンスと緻密な作業を要する貼り絵やサインペンの画は、素晴らしいものでした。あれは実物(盛り上がりなどの質感を含めてなので)を見てこそですね。

「江戸へようこそ!浮世絵に描かれた子どもたち」は、遊び心満載で、すごいクオリティ。チョーおススメです。見どころありすぎるので、体調と視力を整えて。後期にはガラッと展示を替えるそうですので、もう一度行かないと〜(汗)久しぶりに即決で図録を買いました。それくらい面白かった。

 余裕があれば、後日各論も。(とりあえずは、FBより引用でした)
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2015/4/20

狩野派の風俗画  展覧会

 4番目のお部屋は、おまちかね風俗画! 絵巻も細かな人物たちの表情やしぐさが楽しいけれど、風俗画もこんなに細密なのに、ひとりひとりをそれは丁寧に、しかも遊び心満載で、見応えばっちり。この部屋だけでかなりの時間を過ごしました(笑)

 コスプレしてるひとたちを探し、秀吉を探し、つまみ食いしてる料理人を探し。
 でも、どうしても見たかった「タケノコのコスプレ」してる人が、なかなか見つからなかったので、監視員スタッフさんに尋ね、どの絵にあるのかを教えてもらって、やっと探し当てました。ちょうど今の時期に竹やぶで見つけるような、黒っぽい茶色の皮にツンツンと緑の尖ったのが出ているタケノコを、頭に被った陽気な人物でした(笑)

 気になったのが、商家の白い暖簾に「もじゃもじゃした細長いもの」が。

 顔をちかづけてよくよく見れば、それはどうも私のよ〜く知っているものでは。白いシンプルな暖簾に縦に一匹、ムカデが描かれていたのだ。たぶん「おアシがいっぱい!」というシャレなんだろうな。綱を引っぱって犬の散歩してる人の他に、同様に猿の散歩してる人もいて、えっ、桃山時代はサルもペットだったの?と思ったり。

 賑やかな街中、花見の宴、祭のドンチャン騒ぎなど、どれも楽しげで人生を普通に謳歌する桃山の人々を見るのは、本当に面白かった。

 一方、この時期は南蛮ブームに沸いていた頃でもあり、南蛮屏風も展示されていた。こちらもじっくりと拝見。南蛮人のペットは、おしなべてスマートな狩猟犬。なぜか一部「南極」が描かれていたり、リアルな象がいたり。この象は通称「ドン・ペドロ」くんというそうだ。ナガサキヤのカステラのパッケージにもなった南蛮図は、一番品がいい色合いと筆致で、うろ覚えだけど狩野内膳筆だったかと。さすがお菓子のパッケージになるだけあり、南蛮図の名品。

 風俗画メインでやって来た私には、ここからすっかりトーンダウンしたけど、ラストあたりに天才・探幽の「松に孔雀図」とか迫力の大作も控えている。

 最後のお楽しみ、特別展のミュージアムショップには、残念ながら私の琴線に触れるものは見当たらなかった。
 むしろ、京博出口付近に最期の最後まで、おアシを落としてもらおうと企んでいるオールタイムなミュージアムショプで、狩野派の宿敵・長谷川等伯の「松林図」や曾我蕭白の「達磨図」のクリアファイルにしてやられた(汗)
 ごめん、狩野派、最後の最後に等伯に寝返ってしまいました。でもナサケナイ肖像画にはしないでね。
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2015/4/19

宗達の後継者たち  展覧会

 おまたせしました、やっと『桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち』の会場、京博の重厚な明治古都館に入場する。5月の半ばまで使えるパスポートで。これでやっと「モト」は取ったはず。(ただし同じ企画展で使えるのは1回のみ。国立博物館つながりで奈良博も使えます。遠いけど東博や九博だって)

 今回は音声ガイドを借り、じっくりと。だって、「洛外洛中図」などの俯瞰したものなんかは、細かすぎて見どころ見落としそうじゃありませんか。

 ところで狩野永徳を好きか?と問われても、うーん・・・と困ってしまうかもしれない。さほど興味がないともいえる。でも京狩野派の山楽、ことに山雪なんかチョー好きだ。ということは、他にも「掘り出し物」が期待できる。

 最初の部屋では金碧大画が並ぶ。いきなり光信筆「松図襖」がどどど〜んと大画面の大迫力。さすがは永徳の後継者。でも私は同じ部屋の山楽の「槇に白鷺図屏風」の方が好み。白鷺の表情がかわいい。でもこの部屋のベストは。

 先日の座談会で、パワーポイントで画像をみたとき、「これはっ!」と気になった宗秀筆の「柳図屏風」の近くに行った時、風に吹かれる幻覚を覚えたほど柳のそよぎに心打たれた。永徳の影武者といわれた実力者。この展覧会の中ではかなりシンプルな絵になるけど、個人的にはすごく好きだ。

 次の部屋は永徳が突然死去し、そこに長谷川等伯が台頭。権力者の御用絵師の座を奪われるも、永徳の後を継いで盛り返す光信の、花鳥風月をはじめとする華麗な絵たちだ。彼の筆ではないが、「源氏物語図屏風」には、平安貴族たちを観察するお侍がふたり、こっそりと描かれている。お茶目。もしかして、山口晃画伯も狩野派の流れを?

 秀吉の愛息子、鶴松の健康と繁栄を願って作られた、贅を凝らしたちいさな具足「松竹鶴亀図童具足」の絵付けも、光信の作。丁寧に施された吉祥文様の数々もむなしく、鶴松はわずか3歳でこの世を去った。豪華なものだけに、余計哀れさが際立つ。

 次の部屋は、権力者の肖像。豊臣秀吉の有名な肖像画が、高台院こと寧々と淀殿の肖像に挟まれているのも、ご愛嬌。小早川秀秋さんの「ナサケナイ表情」が際立った肖像も、しっかり見てきました。肖像界屈指の珍品かも。大名の夫人たちは、やはりお着物の柄が丁寧に描かれていて、ガラスが曇るほど近づいてみてしまいました(汗)
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2014/10/31

「獅子と狛犬」(後半)  展覧会

 普通は二体で一対のものを「狛犬」と呼んでいるけれど、実は「角のあるもの」を狛犬、「ないもの」を獅子と区別しているらしい。

 それにしても、各カテゴリー初頭に掲げられたパネルの筆者の、自信なさげな筆致ったら。「狛犬についてはいまだ不明なことも多々あり」「後の研究を待ちたい」。要するに、長らく学問として認められていなかったらしく、途上の学問らしい。

 正直、前半はわりに見慣れたタイプのものが多くて、夫婦でツッコミ大会をする。「あっ、コイツ、極悪なやつや! 隣の阿形のは単なるチンピラな乱暴者やけど、吽形のは、何考えてるかわからん腹黒い笑みを浮かべとる」。わりと悪党面!?率が高かったかもしれない。(個人的には愛荘町の掌サイズのペアと、円空作の悪辣面が好き)

 ポスターにもなっている、シャープで直線的なペアHは、平安時代後期のもの。肋骨が浮き出て、足も肉球のあるべき足裏部分が異様に小さくて、カラダを支えるのがつらそうだ。だからあんなに硬直しているのかしら?

 そうそう、片方人面の狛犬?がいたけど、どこかのブログで「諸星大二郎のマンガにあったのとそっくり!」と書いてあったっけ。そういえば、魂の抜けたような、人情のない表情が、諸星さんの描く霊獣や妖怪っぽい。あれはなかなか異形な美しさがあったっけ。

 しかし「百聞は一見にしかず」というくらいだから、画像がないと伝わらないものがある。ダメ元でネット検索したら・・・見つけましたよ!

 印刷会社アインズさんの製作しているウェブ版「滋賀ガイド」での、ミホミュージアム/「獅子と狛犬展」紹介のアルバムが!

 それも、私が「これっ!!」と目を付けたものを綺羅星のごとく掲載してあり、えらいぞ、アインズさん!!とおもわず激賞してしまったくらい。というわけで、上のリンクでぜひ写真をご覧ください。

 アルバムには、石灰石を掘った随時代(6〜7世紀)の獅子像Gもあった。これはH氏が「赤塚不二夫のマンガに出てきそう」と評した、「困ったのう〜」という表情のナサケナイ獅子である。

 鎌倉時代になると、狛犬たちも非常にマッチョに変貌するM。運慶快慶の仁王像のようだ。威嚇するような表情も、やはり仁王門の仁王さまの役割と同じく、境内の大事なものを守ろうとするためだろう。そうそう、狛犬も仁王同様、阿形(宇宙の始めを示す)と吽形(宇宙の終わりを示す)の口をしている。

 今回の私の一押しは、特別出品された双吽(2体とも口を閉じている)の木造狛犬だR。朝鮮王朝時代の半島で作られたものらしい(実は不明)が、なんとなく沖縄っぽい南の風を感じる作風だ。眉毛こそは巻き毛だが、頭髪?はなんと、オールバックで直毛のアゴヒゲもある。

 全体の印象は、「オールバックで鼻歌レゲエを歌う狛犬」。会場内でも、とりわけ異色のペアだった。出色の特別展示品だ。

 それから出口付近で待ち構えている、円空の狛犬Oが小さいけれど面白い。さすがは円空。円空仏の特徴となっている光背のギザギザがタテガミに転用され、カラダの大胆な渦巻き模様もダイナミック。

 阿形の歯を剥いた口が、マンガ「へうげもの」で古田織部が企みを成功させたときに見せる表情にそっくり!(わかりにくい喩えだ・汗) つまり「俺様の企みに、まんまとひっかかりやがった!」的な笑みね。

 そんな愉快な狛犬たちや、古い狛犬たちの多種多様な悪だくみの表情を、ぜひ鑑賞してみてください。
 紅葉もきれいですよ♪ 
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2014/10/30

「獅子と狛犬」(前半)  展覧会

 ミホに来ると一番に立ち寄るのがトイレ。

 ものすごくキレイでクールでシャープなんです。豪華(いや、平民にはわからないところで贅沢なのかもしれないが)でもアットホームでもないけれど、どこかキリッとしている。洗面所の水の出方とかもやわらかなタッチで、普通の水道とちょっと違うような気がする。

 で、ちょっとフライングして、先にショップをのぞいたんだけど・・・。

 どうも絵葉書でのチョイスがピンとこないし、図録は手が出ない値段だしで、これはしっかりと目に焼き付けて来なければ。

 「獅子と狛犬」というタイトルどおり、先ず「獅子・ライオン」が世界中の古い工芸品の中で、どのように扱われていたのか、どのように変遷、変化して行ったのか、という前振りがあり、インドのガンダーラやメソポタミアやイラクやギリシャやエジプトのあれこれを流して行く。

クリックすると元のサイズで表示します(ミホのパンフ「シャングリラ」最新号より)

 ところでガンダーラ産の工芸品のプレートを観ていた隣のおじさんが(H氏ではない)、突如として「がんだ〜〜ら、がんだ〜〜ら♪」と低い小声で歌い出したのに驚く。ゴダイゴが作った曲で、夏目雅子が出たときのテレビドラマ『西遊記』の哀愁のエンディング・テーマが、インドのホラー映画の付属曲みたいに変貌(汗)

クリックすると元のサイズで表示します(ミホの「獅子と狛犬」チラシ裏面より)

 日本の獅子頭のコーナーで、年月に耐えた獅子頭の素晴らしさに見入っていたら、隣で写真を撮っているおじさんが! いや、プレス関係の人かもしれないのだけれど。今日はおじさん難の日なのかしら?

 これらは普通の獅子舞の頭より平べったく、しかも横にかなり大きく、断然風格がある。畏れ多くてお笑い芸人も被れない感じ。東北のものの隣には、滋賀県米原市の素晴らしい獅子頭(名人が作ったそうだ)が陳列してあった。さすがは古いもの、文化遺産の宝庫、滋賀県である。

 そしてやっと狛犬コーナーに(後半に続く)
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2014/10/29

紅葉パラダイス  展覧会

 美しく紅葉した植栽を愛でつつ、ゲートへ。

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 お馴染み、企画展の「獅子と狛犬」のおおきな幟(のぼり)がお出迎え。

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 「どーせ、アンタは長いこと観るんやから、なんか食べてから入ろか」ということで、ミホのショップやチケット売り場を通り抜け、レストラン手前のパン売り場でお買い上げ。とりあえず、ソフトなやつをふたつずつ。残念ながら、激烈に美味しいクロワッサンはまだなかったが、12時に焼き上がります、ということで帰りにまた立ち寄ろう。

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 ほんとはミュージアムまでは植物たちと語らい、間接照明の付いたシルバーのメタリックな未来感覚あふれるトンネルを歩くのが王道だが、足の悪い二人は電気自動車に乗せてもらい、ゆっくりとミュージアムに移動する。
 トンネルの出口からは、社のような入口が見える。これが曲者。「つまらないものですが」とか「せまい家ですが」とか謙遜しつつ、どかーん!!と差し出されるあの感じ。

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 社の入口の両側には、植栽に隠れているが絶景のロケーションを誇る、贅沢で広大なピカピカのミュージアムがあるのだ。

 しかし、ミュージアムに入る前に、まず腹ごしらえ。

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 入口の下にある無人のオープンテラスで、ケチな夫婦が青空ランチ。紅葉ピクニックだ。

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 さすがに山の上は、ずいぶん肌寒い。薄いセーターの上に、羊のようなケープを着て来てよかった。

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 青空には飛行機雲。なんてのどか。

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 夏場には大活躍したであろう日差しを遮るパラソルは、もう不要とばかりに、閉じられ括られていた。

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 さて、ほどなく軽めのランチは終了し、

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 間近に紅葉を見ながら、階段を上がる。

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 受付を横にみながら、正面はこんなロケーション。

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 企画展は右に折れていく。ガラス張りの壁が、洗練された建物の中にも関わらず、ものすごい山の中にいるという不思議な感覚を呼び覚ます。来る度に感じるこの感覚が、この場所を桃源郷と思えるのかも。

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 もっとも秋は「桃源郷」というよりは、「紅葉パラダイス」だ。
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2014/10/24

細見美術館で仙がい義梵和尚をみる。  展覧会

 思い切って、京都の細見美術館へダッシュで出かける。

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 秋の京都は大混雑かと思いきや、平日の午前中はさすがに人影まばら。用心して、バスではなく山科から地下鉄を使い、細い路地を通る。歩行者は、たまに修学旅行生のグループや、なんらかの理由で遅れて通学する高校生に出会うくらい。

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 ボストン美術館の名品が来ている京都市の美術館、

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ではなく、

こじんまりした細見美術館ならではの、のんびりした空間を味わえた。

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 砂漠の国にありそうな感じの(個人的イメージ)、窓の無い砂色の不思議な建物だ。

 想像していた以上に仙がい義梵和尚の禅画は面白く、2部屋しかなかったのに、じっくりと時間を忘れて拝見した。

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 ↑「鍾馗図」では、小鬼をつかまえた鍾馗さまが、「酒買うてこい! うまそうな肴がとれたけん」と言ってるところ。肴って!! 酒の肴にされると知った小鬼の驚きぶりが可愛い(笑)

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 ↑脱力すぎる七福神!

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 ↑「円相画賛」。ふつう円相を描いているのは、禅の真髄をあらわした哲学的なものだけど、賛には「これくふて(これを食って)お茶まいれ(お茶もどうぞ)」とある。だから、この円はおまんじゅうか大福餅。この軸の前には、座布団を敷かれた抹茶茶碗が鎮座していましたよ。ちゃんと洒落がわかってらっしゃる。

 ほか、不思議なふたりの童子?「寒山拾得」の師である豊干(ぶかん)がとぼけた虎に乗った図も面白かった。

 豊干は人に「寒山拾得は、普賢菩薩文殊菩薩の生まれ変わりだから、拝んでおけよ」と告げ、その人がふたりを拝んだので、ひねくれものの寒山拾得(しかもイタズラ好き。ムーミンのミイみたいなやつら)はおかえしに「豊干はおしゃべりだな。あいつこそ阿弥陀如来の生まれ変わりなのに。あいつを拝んで来た方がいいぜ!」と言い返したという逸話(故事?)があるそうだ。それにならい、豊干の画の賛には豊干の頭上に「饒舌彌陀」と書かれていた。「饒舌彌陀」か。いいなあ。

 図録があれば・・・と思ったのだけど、残念ながら仙がいさんの画集は少部数出版かつ豪華装丁のレアものらしく、半額以下ながら7千円と高額商品だったので、泣く泣く諦め。

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 そのぶん、絵葉書だの手刷り版画の年賀用ハガキだの干支のポチ袋だのを購入。はやいね、1年。

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 細見美術館はこじんまりしてるし、お客も若干名だし、上品なスタッフさんたちのホスピタリティはサイコーにあたたかく(とくにお掃除のおばちゃんには、大変よくしてもらった)、おまけにショップが充実しまくっているので、すっかりのんびりと長居してしまった(笑)

 スタッフさんがおっしゃるには、「ショップだけ」にみえる方もいらっしゃるとか。 わかるわ〜! それ!! 
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2014/5/10

江戸の万華鏡  展覧会

 最初の陳列物はページが開かれた大きな古書。『東インド会社遣日使節紀行』。横文字に日本のペン画らしき絵が。キャプションをみたら、絵を描いたのはモンタヌスという人。

 モンタヌス?

・・・聞いた事ある! これって、江戸時代に人づての伝聞だけで、日本を描いたオランダ人じゃなかったっけ? 宮田珠己さんが「一体これはどこの国だ!?」とツッコミを入れまくった人ではなかたっけ? その宮田さんのツッコミは一冊の本になっていて、私がつい買ってしまったのが「おかしなジパング図版帖 -モンタヌスが描いた驚異の王国」だった。デタラメな日本情報による荒唐無稽な国の、あまりのユニークさに笑ってしまう本だ。

 いきなりの出会い頭だ。まずはガツンとモンタヌス。そして唯一外国と接点を持つ出島と、貿易船の船首の木彫りの像などが並んでいた。そしてやっと、インド更紗に辿り着く。

 とはいえ正直、更紗にはさほど食指が動かず。ジャワ更紗は大好きなのに、なんでかインド更紗は、目がスルーしていく。更紗の唐花手模様の夏のワンピースとか持っていたのに。

 それでも更紗尽くしの掛け軸とか、パステルでアラベスクな唐花手の模様なんかは、気になった。それとカキツバタ模様の痛んだ着物を更紗を継いで、大胆なパッチワークのようにしたものとか。

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 茶の湯の道具を包む布として更紗で包まれた箱が、なんとも愛おしい。数寄者や大名たちが、茶道具を大切に愛でる様子が浮かんできて、まんが『へうげもの』の世界が彷彿とされ、なんだか微笑ましい。

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 また、たっぷりの好奇心と柔軟な変換で、異文化を巧みに受け入れる江戸時代の日本人の心根がいい。茶の湯の「見立て」のように使用方法の変換を試みる数寄者心もカッコイイ。しかも使い倒してボロボロになったら、小裂を手鑑(てかがみ)として貼って残していくエコロジーでつましい精神。手鑑とは、厚手の紙で作られた折帖に、更紗の断簡を貼り込んだ作品集のこと。

 突然、私の足と目がパタリと停まった。どうも無意識に期待していた(らしい)「ぎやまん」は、期待以上に私をワシヅカミにした。

 ガラスなのに、あたたかくて、やわらかい。それも色も形も精緻なものよりシンプルなものの方が、ずっと響いてくる。豪華な飾り物ではなく、食器として使われたものに、どうも心がなびくようだ。

 洗練された南瓜のような形の、透明蓋付き茶碗。飴色がかった黄色のガラスに、シンプルな竹が凹凸で描かれたコップ様のもの。これはグラスでなく向こうづけを入れたらしい。涼しげなブルーの小鉢は、桔梗の花の意匠になっている。食器なので花びら部分はあえて尖らさず、まるく作ってある。
 オブジェのように飾ってある、高級そうで精緻な模様のついたガラス器より、食器として使われたシンプルな形にぐっとくる。でも、「茎付き朝顔」と名付けられたラッパ状のものに、くねくねした管のついたものも面白かった(用途は一体!?)

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 オランダのデルフト窯で焼かれた日本風の器は、尾形乾山がその写しを作ったほど彼の作品に影響を与えたらしい。乾山の器は大好きなので、それが数点見られたのはうれしい。ラストの常設展の部屋には、私が一番好きな乾山の「銹絵染付春草図茶碗」がある。鉄釉で茶色に発色した土筆や蕨や菫が描かれた、とても可愛い茶碗なのだ。

 ここは山の中なので、ときどきさっと雨が降る。洗濯物が心配だし、速攻で帰宅するため、そそくさとミュージアムショップを流して退散。

 流しつつもショップでは、しっかり唐長の懐紙を買った(笑) 「白洲正子の世界」展のとき買ったお気に入りのが残り少なくなってきたので、客用菓子敷きとして。銘は「天平大雲」と「影牡丹唐草」。今回の企画展にぴったりのお店のセレクト。ステキな色ガラスの器は、高級すぎて手が出ません〜。これが精一杯。

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 みどりの傘はミホのおもてなしのもので、だれでも自由に使える。

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 送迎用の電気自動車が来た。次は秋季展の狛犬展まで、さらば、MIHO。

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2014/5/9

信楽へ  展覧会

 ご招待券があったので、春季特別展「江戸の異国万華鏡―更紗・びいどろ・阿蘭陀」を開催中のMIHOミュージアムへ。

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 信楽に到着。街中の看板で、非常に完成度の低いトリの絵があり、ほのぼのする。

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 山の中にあるのは木曽路だけではない。信楽のMIHOミュージアムだって山の中にある。車でなければアクセスが大変な場所だ。信楽高原鉄道が昨年の台風からの復旧中で、現在運休中だからなおのこと。今日は車に乗せてもらって、みどり滴る中を走る。

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 いまは野生なら新緑と藤、植栽されたものならシャクナゲとツツジが美しいシーズン。車の窓を開けて、思う存分森林浴。

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 お昼はミホに行くまでの途中で、と思いつつも立ち寄りそびれ、ミホに到着。

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 駐車場の前で、ベルボーイのように行儀よく整列したあの赤い樹木は?

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 帰ってから調べると、霧島つつじだった。シュールなくらい赤い。

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 エントランスホールへの段々に、シャクナゲの鉢がひとつ。

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 エントランスホールに入り、ミホのレストラン向かいのパン売り場で、やたら美味しいパンを購入してから、ふたたびエントランスホールを出て、無料の電気自動車に乗り込む。

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 近未来的なメタリックなトンネルを抜けると、そこは美しいものの宝庫、MIHOミュージアム。現在は江戸時代の、更紗の布・ヨーロッパガラスの器・オランダ陶器などが陳列されている。

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 入口付近は、まるで社のような造りになっている。

 トンネルを抜けて横をみれば、こんなかんじ↓

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 まずは、入場前に腹ごしらえ。さっきのパンを、玄関横のカフェテラスのようなスペースで、いただきまぁす♪ 先客は老夫婦。オレンジピールが入り、ほんのり甘いシトラスの香りがするオレンジパンも、さくさくしっとりで絶妙なバターの量のクロワッサンも、えっ!?というくらい美味しい。ここに来たら、お持ち帰りでもパン購入は必須!(実際お持ち帰り用に、帰りにもう一回、売り場に立ち寄った)

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 では、いよいよミュージアムへ。

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 階段をあがって玄関先からみると、こんなかんじ↓

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 入口と受付の中間点。雨風が直接吹き込まないように、広いスペースの空間が贅沢に取られている。

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 エントランスロビーからの風景。

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 たしかに山の中の桃源郷だ。これは三葉つつじか。

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 悠々と枝を伸ばした白い花は、朴(ほお)の木だ。

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 美術品に辿り着くまでにも、充分に美しいものだらけで、気持ちがのんびりできる。
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2014/5/6

ウルトラマンに出会う。  展覧会

 佐川美術館で開催中の、『ウルトラマン創世紀展 ウルトラQ誕生からウルトラマン80へ』を夫婦で見に行く。

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 ウルトラマニアではないし、子どもの頃は確かに見ていたけど、流行に乗っただけで、とくにのめり込んではいない。だからアツい想いはない。
 でも、ウルトラマンは私たち世代には、文化的教養のひとつだ。怪獣の名前をどれだけ知っているか、というのは、重要な知識なのだ。

 そしてそんなゆるい気持ちからか、大チョンボ発生。カメラ、忘れた〜!せっかく電池パック充電したのに〜(泣) やはりウルトラマンを甘く見てはいけなかった。さっそくバチが・・・。

 ということに、途中、カメラOKの、ウルトラブラザーズ勢揃いの部屋で気づく。でもここで嬉々として写真を撮る家族やカップルを見ているのは、なかなか楽しかった。

 たぶんウチから持参したらしいウルトラマンのお面をかぶり、彼の私物のカネゴンのいい感じのソフビ人形を握りしめ、初代ウルトラマンと並びポーズをキメる幼児、とかね。撮る方のパパやママも、うれしそう。それを眺める赤の他人のおばあちゃんも目を細めていた。とにかく、みんな楽しそうだった。こんなにウキウキした気分があふれる展覧会も珍しい。
 ということで、ま、いいや、ウチの写真は。

 『創世紀展』と銘打たれているだけあって、円谷プロができるまで、初期のワークのあれこれ、実は大人向け特撮テレビ番組を企画して台本が何本もできていたのに、怪獣が金儲けになることを知ったスポンサーの意向で、「怪獣もの」に急遽変更。その後、ウルトラマンの造形が出来るまでの紆余曲折など、興味深い資料が並んでいた。

 実は成田亨氏の造形のマニアックな解説なんかがあれば、と思っていたけど、彼の名を冠したものは無かった。初期に関わられた成田亨さん(円谷プロの美術監督/怪獣やウルトラマンのデザインも担当)の造形がお目当てでもあったのだけど。
 不思議に思って、帰宅後ネットで調査。なんと彼は円谷プロとロイヤリティの件で揉めて、ウルトラセブンの途中で円谷プロを辞められていたとか。
 なるほど納得。そりゃ無理だろうな。あらためてウィキで円谷プロでの成田さんの仕事を知り、前より好きになったかも。

 広隆寺の弥勒菩薩や能面をヒントに、ウルトラマンマスクを仕上げたとか、カラータイマーを嫌ったとか、自作の怪獣では、バルタン星人はデザイン的に否定的で、ケムール人を会心の作としていたとか。宇宙人は地球人にとっては敵だけど、自分の星では英雄だろうとか。子ども番組に、気味のわるい醜悪な怪獣はそぐわないから、意外性や独創性を重視したシンプルな造形を好んだとか。怪獣に哲学を取り入れた人なんだ。
 
 展示の話に戻れば、ウルトラマンの拡散していく世界(タロウ〜レオ)の変遷が、「へええ〜!」だった。じっくりとウルトラマンの誕生と変遷と変容の歴史に触れられた。
 ウルトラマンタロウの「タロウ」は昔話をモチーフにするストーリーに合っているし、ウルトラの母の登場でファミリー感溢れる、ドメスティックな作風になっているらしい。
 一方、「ウルトラマンレオ」では、もはやウルトラファミリーの一員ですらなく、M78星雲光の国ではなく獅子座L77星の出身で、しかも故郷の星は滅ぼされている。そんなことも初めて知った。

 「帰ってきたウルトラマン」のコーナーをみていたとき、隣のカップルの男性の方が、「この最終回は、子供心に衝撃やった。子ども相手にここまでするかって思って、トラウマやった」としみじみと彼女さんに語っていたのが印象的だった。それぞれのウルトラマン体験には、ドラマがあるのだ。
 ほかに、小松崎茂氏のSFイラストやプラモデルの箱絵なんかがみられたのが、ちょっとうれしかったかな。

 会場を出て、いよいよ目的の大きな部分を占める、ミュージアムショップへ。すでに売り切れているものもあったけど、ちょっとキッチュな小物を購入↓ 

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 ↑キーボードの間に立てられるガラモンのメモ。指の関節の切り込み方が細かい! 

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 キノコの売人をしているバルタン星人のポストカード↑

 ほかにも「快獣ブースカ」のクリアファイルやメモなど。上の2点は思いのほか女子大生の娘、Kちゃんが喜んでくれました(笑)
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