では、育休延長についてお話ししましょうか。
まず、言えることは、既に保育所や保育士の不足を補う、という対策、解決方法は未知数であり、本当に出来るかわからない、というのが政府の本音です。対策に乗り出しても、いつの話になるかわからない、というのが現実の実態です。
そのため、即効性があり、対策として確実で、且つ、手間がかからない方法論として、育休延長、という案を盛り込んで来た、というわけです。。
このことは、確かにわかりやすく悪くはないのですが、ここで3つの疑問が浮かんで来るわけです。
1)育休延長期間のコスト負担増分について会社側の対応をどうするか、ということ。2)3年間も本当に休んで大丈夫か、という労働者側の不安。そして、3)3年間の穴をどう埋めるのか、という会社側の悩み。。
で、ここでは、2)の労働者側のブランクについての不安、のお話をさせて頂きたいと思います。
では、先に日経のこちらをお読みください。
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政府は育児休業の取得可能期間を3年まで延ばす方針を決めた。仕事と子育てを両立しやすい環境を拡充し、女性の活躍の場を広げる狙いだ。
今の子育て支援策は不十分と考える女性にとって朗報のはずだが、人事労務管理が煩雑になる企業側に限らず、当の女性の中からも疑問の声が上がっている。なぜなのか。
「仕事なくなる」
「これ以上、休むなんて絶対無理。会社でできる仕事がなくなる」。情報サービス会社に勤める女性会社員(42)はこう強調する。2011年夏に第1子を出産。育児休業を取得し、この4月に職場復帰したばかりだ。元の職場に戻ってみるとメンバーは半分入れ替わっていた。社外の顧客の状況もほぼ同様。「今でも浦島太郎状態。担当事業の現状に追いつき、理解できるかが心配だ」
地元の認可保育園に入園を希望したが、定員超過で選考に漏れた。会社の規定では育休を来年3月末まで延長できる。育休延長も頭をよぎったが、即座に打ち消した。「今でもギリギリ。これ以上のブランクは考えられない」。認可外保育園を急きょ探し、予定通りに職場復帰した。
育児介護休業法は出産後原則1年の育児休業取得を認めている。政府はこの上限を3年に見直す方針だ。子育て期の負担を軽減し、仕事との両立をしやすくする狙いがある。
ただ制度拡充を不安視する声もある。一番の懸念はキャリア形成の遅れだ。
東レ経営研究所(千葉県浦安市)コンサルタントは「3年のブランクがあると、会社のコア人材として育てにくい」と強調する。コンサル、は子育て期に1日6時間程度に就労時間を抑える短時間勤務について、利用者とその上司にヒアリング調査を11年に実施した。上司のほとんどは「5年短時間勤務をすると遅れは取り戻せない」と答えたという。
単純比較はできないが、職場に足場を置いた短時間勤務で5年がデッドラインなら、仕事から完全に離れる育休3年のブランクも本人にとって相当のハンディだ。
働く女性も長期の取得だけを願っているわけではない。りそなグループの育児休業は最長子どもが2歳1カ月になるまでだ。女性活用に取り組むために女性社員の代表による経営直轄の諮問機関を組織した。そこで女性自らが議論し、会社に提案した制度だ。
「3歳まで認める企業が多くあることも認識していた。ただ長く休むよりも復帰とキャリア形成の支援策を手厚くし、一線で戦力として活躍できる環境を整えてほしいとする女性の声が強かった」(りそなホールディングスのダイバーシティ推進室)。
本人に選ばせて
手厚い育児休業と女性の活躍は必ずしも一致しない。女性が働きやすい企業として知られるP&Gジャパン(神戸市)の育休は法定通り原則1年だ。その代わり復帰後に在宅勤務やフレックスタイム、始業・終業の繰り上げ繰り下げを柔軟に組み合わせて働ける。「仕事の繁閑や子育ての負担はいつが大変と一律に決められない。ブランクは極力短くし、状況に応じて働き方を選べる方が本人にとっても会社にとってもプラス」(広報担当)。
子どもの急病や急な残業のときなどにベビーシッターを派遣するマザーネット(大阪市)も育休3年延長を心配する。その理由として「子どもは3歳まで母親が育てるべきだ」という“3歳児神話”の存在を挙げる。「もし3年取得を制度化したら、『休まないなんて子どもがかわいそう』『母親失格だ』などと働く母親を追い詰める」
SCSKは子どもが小学校入学までに通算3年、分割取得も認めている。子育て期は長く、3歳でも区切れない。育児休業を3年取れるように07年に制度を見直した際、必要なときにメリハリを効かせて休めるようにと考えた工夫だ。これならキャリア形成の遅れも防げる。幼稚園の春休みに1カ月程度休むなど有効活用されているという。
出産をきっかけに女性の約6割が仕事を辞めるといわれている。子育て期の負担軽減のために選択肢を増やす効用は大きい。ただキャリアとの両立をよりしやすくできるかは柔軟な制度設計がカギを握っている。
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如何ですか?
例えば、これが僕らIT業界であれば、半年周期には新しいハードやソフトなどの商品が登場し、日々バージョンアップしております。
ですから、3年間というのは、相当変わってしまっている、と思って間違いないです。
ですから、常に最新の情報をチェックし、ついて行けなくならぬようにしておかねばなりません。
例えば、こういうことです。
WindowsXPやOffice2000の経験しかないところに、世の中にWindows7、Office2010が登場し、それが企業に導入されたとしたら。。自己学習で触っておかねばなりません。
ということです。
また別の角度で言えば、例えば直勤で3年間もブランクがあると、就職活動は相当不利になります。
それだけで、書類選考でNGになります。
それが、経歴のどこか間の期間の話しであったとしても、それを気にさせないくらい、後半の経歴のスキル、キャリアの見栄えがないと、どうしても、そのブランクが目立ってしまいます。。
これほど3年というのは、長い期間なんです。
この現場のことを安部首相がわかって言っているのか。。というとかなり疑問です。
恐らく、正直、末端の現場のことまではわからないでしょう。
机上論では間違っていないのですが、やはり現場の実態とは温度差があります。
しかし反面、安部首相がわかっていたとしても、おそらく育休延長をやはり提案するでしょう。
なぜならば、今の日本は全てにおいて余裕がないからです。いっぱいいっぱいの中で、今、出来ることをなんとかギリギリ提案している。。という感じです。
一方で、いつも言いいますように、我々自身も国任せではいけません。自分で自分を守る努力をしなければなりません。
でも、いったいどうすれば良いのでしょうか。。。
方法論としては2つの選択肢があります。
それは、キミがプレーヤーの道でいくか、管理職の道でいくかで分かれます。
どちらの道が良い悪いはありません。決めるのはキミです。
では、説明します。
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プレーヤーは、わかりやすく言えば、ある特定の分野に特化するとか、特定のスキルに特化するとかです。野球で言えば、ダルビッシュ選手のようにピッチャー、国民栄誉賞の松井選手のようにホームランバッター。。しかし、誰もが認めるのはイチロー選手です。つまりは、イチロー選手のように、圧倒的なスーパー職人になる、ということです。キミがいなければ困る、回らない、替えがきかない、というレベルになる、ということです。そうすれば、多少のブランクがあっても簡単には追いつかれないし、たとえ他社に行くことになっても通用するし、採用されます。中途半端に誰でも替えが利くレベルであれば、常にポジションを脅かされてしまいます。
これがプレーヤーの道です。
では、管理職はどうか、管理職であれば、キミの部下に現場のことは任せてしまいます。キミの役目は人材管理のマネジメントであり、品質管理、進捗管理であるからです。つまり、野球で言えば監督になる、ということです。リーダーや店長や責任者になってしまえば、技術的なスキルやキャリアのブランクに悩まされることはなくなります。
つまりイチローくらいの職人にならなくても良いのです。
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えっ? 僕ですか?
僕は残念ながらイチロー選手のように、持って生まれたセンスや才能がない凡人な人間だったため、プレーヤーではダメだ、とわかってしまいました。
ですから、凡人でも誰でも努力すれば、なれる確率がある、管理職の道を選びました。
で、管理職でよかったのは、マネジメントが出来る人は、どこの業界でも、常に人材不足でいつも求められている人材像だったのです。いつの時代でも、人をまとめスキル、人の上に立つスキル、マネジメントスキルは必要なわけです。
ですから、僕が推奨する稼げる人間というのは、管理職の道であります。
それが、これです。
★21世紀社会が求める新しい人材とは!?〜なぜ「テル」は、営業という道を選んだのか!?〜

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