以前、女性のSEの方がIT業界を引退したお話しをしました。
悲しいことに、また、一人私の担当する登録者の方がSEを引退することになってしまいました。
今度は、男性の50歳の汎用系のプログラマの方です。
つい2週間前に登録しに来て頂いた方です。
ただ状況的に、私のところに登録に来て頂い時には、既に1ヶ月以上の就職活動をされていらっしゃいました。
日雇いのアルバイトをしながらの就職活動です。
で、僕らは実際に、お仕事が直ぐに見つけられそうだ、とか、苦戦するであろう、というのは、大概、わかってしまいます。
その点この方の場合、残念ながら、苦戦するであろう、という予測でした。
というのは、年齢に対して、
詳細設計以降のスキル・キャリア経験しかないため、そのこと自体から、かなり厳しい状況である、ということがわかってしまって
おりました。。。
では、僕のところに来る前の前職まではどうだったのか、といいますと。。
若い時から、ずっと正社員として、同じ現場で長く働いて来ていたのですが、50歳を境に人員整理にあってしまった、ということでした。
実はですね、この経歴のパターンが一番怖いパターンの一つになります。
正社員で、ずっと同じ現場で、ずっと同じ職種で働くことは、一番楽で安定しているため、長く働く分には最適です。
問題は、その職場の居心地の良さに甘んじてしまい、業務外で自己啓発で、資格を取ったり、スクールに通うなどの勉強をせずに過ごしてしまうことです。
その携わっているお仕事をやっていれば、スキル・キャリアアップしていくものであるならば良いのですが、
通常は、
その業務になれると、ある程度の段階から、ルーチンワークの作業になり、スキルUPが止まることになります。
そこで、日々残業なく、休日をエンジョイして。。というので全然良いのですが、このまま、十数年過ごしてしまうと。。
時だけが流れ、いわゆる、年だけ取る事になります。。
これを僕は、浦島太郎 状態、と呼んでおります。
つまり、井の中の蛙状態です。
会社を辞めて外に出てみたら。。
自分が思っているよりも、世間ではもっと早くスキル・キャリアが進んでいて、既に自分のスキルでは太刀打ちできない、
ここではじめて、現実を知ることになります。
今までいかに自分が会社の看板の中で守られて生きてきていたのかを。
しかし、もう時間を取りもどすことは出来ません。
1ヶ月くらい就職活動すれば、決まるだろう。。
あれ、やばい、全然決まらない。。
これが現実か。。
で、結局、僕も頑張って営業展開していたのですが、面談にこぎつけることができず。。
そうしたら、本人より、もう限界です。
実家に帰ります。。と。。
50歳まで東京でがんばってきたのに、ここでひとつの人生の幕がおりてしまいました。。
実家に戻って、実家の家業を次いで第2の人生を過ごす、ということです。。
40代以降の方を面接すると、こうした現実を真に受けます。
別にこれが悪い人材、良い人生、ということではありません。
人生の歩み方は人それぞれであり、幸せの価値観も人それぞれです。
ただ、キミならどうする!!
ってことです。

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