2011/3/22  22:22

地域史料の自衛について  東北地方太平洋沖地震
 東北地方太平洋沖地震の発生後、10日以上を経過しましたが、福島県においては、いまだ復旧に向かえるような状況に至っていません。

 とりわけ、原発から30km圏内の屋内退避地区や、その周辺の放射性物質拡散地区においては、これからの生活が根本的に破壊されかねない恐怖に直面しています。

 現在は、被災市町村の文化財担当者・学芸員たちも、不眠不休で被災地域住民と避難民のケアを遂行しているところです。

 こうした状況においては、文化の復興や継承などといった課題は、一番最後に回されるのが通常です。しかし、地域の文化遺産が一度失われてしまうと、それを再び地域に取り戻すのは至難(実質的には不可能)なものとなります。

 大所高所からの、行政による指導を求めたいと考えています。

 参考まで、中越地震の際に新潟県教委が市町村教委に送付した文書を以下にご紹介します。なお、最後の※印の部分に関連した情報ですが、今回の被災地にも、すでに古物商が入っているようです。

                              教 文 第 9 7 0 号
                              平成16年11月2日
市町村教員委員会
  文化財主管課長 様
                            新潟県教育庁文化行政課長
                            新潟県立文書館長

         被災「文書等」の取扱いについて(お願い)

 このたびの「新潟県中越地震」により被害を受けられた市町村におかれましては、謹んでお見舞い申し上げます。
 さて、予想をはるかに上回る件数の被災「文書等」が生じていると思われます。それらの取扱いにつきまして、下記のような点に注意していただきたいと存じます。
 復旧業務に忙殺されている中、誠に恐縮ではございますが、県民の貴重な財産が消失しないよう、住民の皆様への周知方よろしくお願い申し上げます。

                    記

 家屋や土石等で押しつぶされた古文書・本・写真・アルバム・軸額・美術品等は、土石等を払いのければ復元可能の場合が多いので、安易に廃棄しないでください。
 箱等のつぶれた場合は新しい箱に入れ替えてください。元の場所に戻せない場合は、取りあえず湿気を防げる場所か容器に移動しておいてください。
 雨や水に濡れたものは、そのまま陰干ししてください。ページとページがくっつかないように、吸湿性の高い紙(新聞紙や障子紙でもよい)を挟み込むとよりよいです。
  1.水洗いは無理にしないでください。
  2.濡れたままでビニール袋や箱等に長時間入れておかないでください。
 これらのことについて、お困りの方、又はご相談を希望される方は、市町村教育委員会文化財担当を通じて、あるいは直接県立文書館へお問い合わせください。

*なお、震災に乗じた古物商等の買い出しに際しては、安易に売ったり、引き取ってもらわないよう、ご注意いただきたいと思います。
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