昨日、JR北海道のATS破壊事件のことを書いたばかりですが、今度は写真の偽装事件です。共同通信社のカメラマンがホームランの瞬間を撮り逃し別打席の写真を配信したというもので、報道機関の人間としてあるまじき行為です。カメラマンにとって決定的瞬間をとらえるということは最も重要な仕事であり、最も難しい仕事であると思います。私も野球を見に行く時にはカメラを持って行きホームランの瞬間を狙いますが、いまだかつてバットにボールが当たる瞬間をとらえた写真はありません。プロのカメラマンとは使用しているカメラそのものの性能も違うし腕前も違うので当たり前です。私の場合はブログに掲載する程度なので多少タイミングがズレていても自分が満足していればいいだけの話ですが、報道写真の場合はそうはいきません。報道は写真に限らず真実を伝えなければならないという使命があり、それを偽装するということは自分の仕事を自ら否定していることになるし、記者またはカメラマンとしてのプライドというものがないのでしょうか? このカメラマンは「本塁打を撮り逃した自分の失敗を正直に言い出せず、他のコマから持ってきても分からないという甘い気持ちがあった」と話しています。JR北海道の運転士もこのカメラマンもなぜ素直に自分のミス、失敗を認められなかったのでしょうか? 嘘をついて隠そうとしても隠し通せる訳でもないし、嘘が発覚した後の問題を考えたらこのようなことはできません。

この写真は私が写した中田選手のホームランの瞬間です
8月18日 帯広の森野球場
カメラマンがしなければならないのは写真の配信であって背信ではありません。

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