先週から話題になっている作曲家・佐村河内守氏のゴーストライター事件。私は彼の名前も「全聾」であるとか「日本のベートーベン」と呼ばれていることも知りませんでした。著名人の自叙伝などでは文章力が劣る本人の代わりにゴーストライターが存在するというような話を聞いたことがありますが、音楽では珍しいのではないでしょうか? メロディがよく似た曲では盗作や模倣疑惑がたまにあり訴訟に発展したり、昨年の「あまちゃん」ではありませんがゴーストシンガーがいたり、口ぱく疑惑があったりしますが、他人が作曲した曲を18年間も自分の曲としていたとは正直驚いています。更に「全聾」についても疑惑があるとのこと、一体彼はどういう人間なのでしょうか? 私にはわかりません。わからないと言えばゴーストライターだった新垣隆氏がなぜこの時期に公表したのか? ということです。記者会見では「フィギュアスケートの高橋大輔選手がソチオリンピックで滑る際に、私の作曲した「ソナチネ」を選ばれたことを知ったから」と語っていましたが、高橋選手にとっては自分の滑りとは関係ない余計なプレッシャーになるでしょう。「この事実を知った高橋選手が受けるショックのことを考えると、いま公表するべきかとても迷いました」とも語っていますが、高橋選手には曲のことは忘れて、自分の滑りに集中し良い結果を残してもらいたいです。
店頭から回収されたCDは今後どのような形で店頭に戻ってくるのか、それとも戻ってこないのか、ゴーストライターだとしても、更に「全聾」や「被爆二世」という要素を除外しても作品の評価は変わらないと私は思います。

0