2020/8/9

EF50mm F1.2L USMレビュー  カメラ機材

写真
EOS 5D MarkW&EF50mm F1.2L USM


50mm愛好家の皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんわ、ボーダーラインですーm(_ _ )m ドモドモー

今日も今日とてレンズレビューなのですが、
本日ピックアップするのは“EF50mm F1.2L USM”となります。


曰く、「フォーカスシフトが起こる」、「開放で全然解像しない」、「逆光に弱いし収差多過ぎ」、、、
曰く、「ハロやゴーストが美しい」、「絞りによって描写が変わって面白い」、「ボケ味が独特でクセになる」、、、
このように、キヤノンLレンズ群の問題児として悪名を欲しいがままにしたかと思えば、
同じくらい熱狂的なファンも獲得していたり、評価が丸っきり二分されている変なレンズです。

ちなみにボクの父もキヤノンユーザーなので、このレンズを使うこともあるのですが、
使用する度に「意図した写真が撮れない……」と文句を言いながら、表情は楽しそうなのでドMなのかな??と思うこともしばしばです(オイ



写真
EOS 5D MarkW&EF50mm F1.2L USM


こちらのカットは、開放F1.2かつ強烈な逆光で撮影しています。
逆光耐性に関してはお世辞にも良いとは言えませんが、
肯定的に捉えるならば描写の独自性を助長しているようにも感じます。

ハロやフレアを多用するカメラマンであれば、
作風に大きく貢献してくれるのではないでしょうか。

ボク個人としては8年以上使い続けてなお、
設計段階で意図的に残された収差のバランスが成せる描写の美しさに、
心奪われることが未だに何度となくあります。



写真
EOS 5D MarkU&EF50mm F1.2L USM


目の前の光景を目で見た時よりも美しく残してみたい、
それはもしかするとカメラマンならば、誰でも一度は考えることかもしれません。

それを可能にするレンズというのは、一体どんなレンズなのでしょうか。
それは、収差が無く解像感のある高性能なレンズのことでしょうか。
もしくは、いかなる時も安定した描写を提供してくれるレンズのことでしょうか。
それとも、AFが速く正確で大事な瞬間を逃さないレンズのことでしょうか。

明言しますが、この“EF50mm F1.2L USM”は、そのどれにも該当しません。
それどころか、最新のレンズに比べれば何一つスペックシート上で勝るものは、
ほとんど無いと言っても決して過言ではないように感じます。

AF速度も普通、コントラストや彩度も普通、シャープネスも中の下、逆光には大変弱く、収差も多くパープルフリンジも沢山。
しかも、被写体との距離やF値が変わる度に描写がコロコロと変わるオマケ付きです(ぇー



写真
EOS 5D MarkU&EF50mm F1.2L USM


正直、ボクはこのレンズを8年前に購入した時、使用すること3時間で手放そうと思ったほどです。
しかし、今手元にあるレンズの中で2番目に長い付き合いとなり、
気付けば一番使用頻度が高いレンズとなっています(ぇー

売ってしまおうと決意したその日の晩、何が自分を思い留めたのか思い出しましたが、
50mmと言えばシステムの中核を担う画角であり、Lレンズと言えばキヤノンが誇る光学技術の結晶、
そんなキヤノンの顔足り得る要所に凡庸なレンズなど出すだろうか?、という疑問が頭をふと過ぎったからです。

そこから当レンズを使い込んでみて、ある日他のレンズよりも立体感が出やすいことに気付かされました。
立体感を出す為には、ある程度の収差が必要だと言われていますが、
光学系を見ていくと“EF50mm F1.2L USM”は、伝統的なガウスタイプにレンズ群最後尾へ非球面レンズを足していることが分かります。
キヤノンはこうすることで、一体どのような描写を実現したかったのでしょうか。

考えてみることにしました。



写真
EOS 5D MarkU&EF50mm F1.2L USM


次に本レンズの特徴として、大体一絞りごとに描写が大きく変化していくことが挙げられます。
F1.2〜F1.8、F2〜F2.8、F4〜5.6、F8〜F11という感じに、
とても同じレンズとは思えないほど解像感と描写特性が変化していきます。

また、開放だと中距離が一番解像して、近距離だとF5.6が一番解像して、
遠距離だとF8が一番解像するというように、被写体との距離によって得意なF値が変わっていきます。
これと同時に通常のレンズ同様、光の具合で描写する線の太さやコントラストや彩度なども変わっていくので、
使い込まないうちは、こうした理由から同じF値なのに描写が変わったと困惑することになるのだと思います。



写真
EOS 5D MarkU&EF50mm F1.2L USM


レンズを知るうえで、どこに性能のピークが来ているのか、どんなシチュエーションが得意なのか、
これを知っていると知らないとでは、自ずと撮れる写真が変わっていくのは確かです。

ただ、レンズの美味しいところを使うことが正解かと言うと、決してそうでもないように思えます。
定石から外れ遠景でも開放で撮ってみると、いつもと違うものが撮れたりするからです。

フォトヨドバシさんの一文から抜粋なのですが、
「不自由さを知って自由さのありがたさがわかり、自由というものをもっと知るために、
不自由という足枷をはめる。趣味ですから、こんな効率とは無縁の楽しみ方もまた一興」。

本当にそうだな、と毎回この一文を読むと考えさせられます。



写真
EOS 5D MarkW&EF50mm F1.2L USM


当レンズは、一つ前にレビューさせて頂いた“EF35mm F1.4LU USM”と間逆の性能だと感じます。
どのような状況でも安定した描写を提供してくれる35LU、
数多の条件によってその描写を変えていく50L。

個人的に使っていて楽しいのは圧倒的に50Lの方なのですが、
時には言うことを聞かず笑えるほど無茶苦茶な描写になることもあるので、
やはりそうした時は35LUに助けられることが多々あります。



写真
EOS 5D MarkW&EF50mm F1.2L USM


「高価な単焦点になればなるほど、想定したシチュエーションに特化した性能になっている」、
とレンズ開発者のインタビュー記事で読んだことがあるのですが、
さてこの“EF50mm F1.2L USM”は一体どのような被写体を撮ることを想定されて開発されたのでしょうか。

角が丸い描写、潤いを持った独特の滲み、軟らかな質感表現、
勝手な想像ですが、恐らく推測するに女性を撮る為に設計されたのではないかと感じます。

間違ってもエビフライを撮る為に設計されたわけではない、ということは流石にIQ3のボクにも分かるのですが、
キヤノンさんから「実はそうなんです……」と告白された日には、ボクはもうレンズレビューは生涯することはないでしょう(ぇー



写真
EOS 5D MarkW&EF50mm F1.2L USM


先述したとおりMTFやスペックシートを見ると、
このレンズが最新のレンズに優位性を保っている部分は、ほとんどありはしません。
たとえそうだとしても、誰が何と言おうとボクにはこのレンズの映し出す世界が、
どうしても美しく思えて仕方ありません。

このレンズでならば普段と何か違うモノが撮れるかもしれない、
そんな気分にさせてくれる不思議な魅力に満ちたレンズだとも思っています。



写真
EOS 5D MarkW&EF50mm F1.2L USM


レビューの最後にそもそも50mmってどのような画角なんでしょうね的な。

50mmという画角を使うと寄れば良いのか引けば良いのか、今でもシチュエーションによっては大変悩みます。
パースも圧縮効果も目立たない器用貧乏なこの画角と仲良くやっていくには、
時に寄って時に引いて、F値も状況によってフレキシブルに変更していくことが寛容だと思っています。

また、画角の凡庸さを補う為に背景選びのセンスもある程度求められます。
このような理由から、撮影者は写真に必要な知識や経験をフル活用しなければならないので、
頭も足も使って被写体へ真摯に向き合うことが必要なのだなと感じます。
大事なことを教えてくれるこの画角は、写真の先生なのかもしれません。
少なくともボクは、この50mmという画角に写真を教わったように思います。

知れば知るほど難しい画角ですし、更に“EF50mm F1.2L USM”のようなレンズを使うことで、
更に撮影を難しくするのはどうなのか???と思わないこともないのですが、
もし「普通」に飽きた時はこんなレンズを使うことをオススメ致します。


ということで、今回はここまでとなります。
それでは、また次の更新でっ!ノシ
次回は、“EF85mm F1.2LU USM”のレビューを予定しておりまっす≧[゚゚]≦≧[゚゚]≦≧[゚゚]≦
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タグ: 撮影 機材 レンズ



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