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2018/10/14  9:31 | 投稿者: たき(きたまこと)

10月12日に平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)第二次選考の合格発表がありました(「平成30年7月豪雨」の影響で実施を延期した神戸会場は含まず)。合格された皆様、おめでとうございます。

今年度の全体の採用倍率は昨年度から1.6倍も下がって2.8倍(昨年は4.4倍、一昨年は4.7倍)と3年続けて減少し、この10年間で最も低い採用倍率になりました。内訳は、小学校は昨年度2.7倍からなんと2倍を切って1.8倍、中高共通は昨年度7.1倍から2.8倍も下がって4.3倍、特別支援学校は昨年度4.2倍から1.4倍下がって2.8倍。この倍率大幅低下の要因としては、民間企業の求人好調が継続していること、「教員はブラック労働である」という見方がさらに広がったこと、今回から実施された「改善策」が影響したことなどが考えられます。(「改善策」については、本ブログでは2018.06.11記事「平成31年度採用、応募者大幅減!」の後半追記部分で記載)

というわけで、今年度の社会人特例受験者の合格者数と倍率(応募者数ベース)を推測しましたので掲載します。推測手法と注意点はこれまでとほぼ同じで、応募者数の推測も「一次合格者の最後の受験番号に統一」しています。( )内に昨年の推測数値も入れました。

社会人特例合格者数は、そもそも社会人特例での応募者数自体が大幅に減っていますので、当然、昨年より大幅に減少しています。全体の応募者数も倍率も大幅減という結果を受け、このまま今回の「改善策」を続けるのか、何らかの変更を行うのか、注目されます。

「平成30年度東京都教採(29年度採用)・社会人特例受験者の合格者数・倍率推測<一般受験>」
※( )内は前年の推測  ※倍率は応募者数(推測)ベース  

小学校全科:26(46)人、3.2(5.3)倍 <915(516)人、2.6(4.5)倍>

中高国語:4(15)人、4.5(5.7)倍 <93(75)人、6.3(8.8)倍>

中高地歴:2(13)人、7.5(9.3)倍 <66(29)人、11.2(29.3)倍>

中高公民:1(2)人、15.0(26.5)倍 <23(8)人、11.0(34.1)倍>

中高数学:2(14)人、3.0(6.9)倍 <127(91)人、5.5(8.3)倍>

中高物理:1(0)人、1.0(-)倍 <33(10)人、5.1(16.6)倍>

中高化学:0(2)人、-(14.0)倍 <35(16)人、5.7(11.1)倍>

中高生物:0(3)人、-(10.0)倍 <26(9)人、8.2(24.6)倍>

中高英語:8(19)人、5.6(6.7)倍 <145(86)人、3.7(7.2)倍>

中高音楽:0(2)人、-(4.7)倍 <30(8)人、5.0(24.7)倍>

中高美術:1(1)人、1.0(10.0)倍 <29(11)人、4.0(10.6)倍>

中高保体:0(6)人、-(18.5)倍 <87(53)人、13.4(21.8)倍>

小中音楽:1(2)人、3.0(7.5)倍 <35(26)人、5.5(8.8)倍>

小中美術:1(3)人、7.0(6.3)倍 <25(25)人、4.1(4.7)倍>

小中高家庭:2(4)人、1.0(4.8)倍 <18(16)人、7.5(6.4)倍>

中学技術:2(2)人、2.0(3.5)倍 <17(16)人、1.9(2.3)倍>

高校情報:2(1)人、6.5(18.0)倍 <2(1)人、7.5(29.0)倍>

高校商業:0(2)人、-(4.0)倍 <0(7)人、-(8.1)倍>

高校工業機械:1(0)人、4.0(-)倍 <2(1)人、2.0(11.0)倍>

高校工業電気:1(2)人、4.0(3.5)倍 <2(2)人、9.5(7.0)倍>

高校工業建築:0(1)人、-(4.0)倍 <1(0)人、6.0(-)倍>

高校農業園芸:1(0)人、1.0(-)倍 <0(3)人、-(5.5)倍>

高校農業畜産(昨年なし):0人、-倍 <0人、-倍>

特支小学部:2(8)人、4.0(4.8)倍 <62(40)人、3.0(4.8)倍>

特支中技術:0(0)人、-(-)倍 <3(3)人、1.3(2.0)倍>

特支中高国語:1(1)人、1.0(10.0)倍 <6(6)人、4.5(3.8)倍>

特支中高社会:1(0)人、4.0(-)倍 <5(2)人、12.6(39.5)倍>

特支中高数学:0(5)人、-(1.8)倍 <7(7)人、2.4(2.8)倍>

特支中高理科:0(2)人、-(2.0)倍 <5(3)人、1.8(3.0)倍>

特支中高英語:0(3)人、-(4.3)倍 <1(5)人、17.0(4.8)倍>

特支中高保体:0(0)人、-(-)倍 <5(5)人、17.2(16.6)倍>

特支小中高音楽:1(2)人、1.0(3.5)倍 <10(5)人、2.8(3.6)倍>

特支小中高美術:1(1)人、3.0(8.0)倍 <5(3)人、3.0(4.7)倍>

特支小中高家庭:2(2)人、1.0(3.5)倍 <6(3)人、1.2(2.3)倍>

特支理療:0(0)人、-(-)倍 <0(0)人、-(-)倍>

養護:2(3)人、2.0(29.3)倍 <47(25)人、13.8(28.2)倍>
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2018/10/12  5:06 | 投稿者: たき(きたまこと)

公私ともに忙しい時間を過ごし、本ブログの更新が滞っているうちに、夏休みはとっくに過ぎ去り、生徒たちが頑張った文化祭も盛況のうちに終わり、アニメ「あずきちゃん」の同人イベントで個人誌を発行したりしているうちに10月も中盤となりました。という似た感じの書き出しの記事が続いているのは、どうも最近疲れが抜けにくくなったからでもあります。睡眠時間を削ることが以前よりもできなくなり、「トシを感じます」と年上の副校長にボヤいたら、「夏が暑すぎたせいですよ」と言われました。なるほどそういう考え方もあるのですね。

さて今日は平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)第二次選考の合格発表日です。受験された方々はドキドキされていることでしょう。8年前の私もそうでした。受験された本ブログの読者の皆様の合格をお祈りしております。合格発表後には例年通り社会人特例の合格倍率等を考察しようと思っています。実は私もある試験を夏に受験し、その結果を待っている身ではあるのですが、8年前ほどはドキドキしていません。教員採用試験ほどは人生に影響がないからです。とはいえ合格した方がありがたいことは確かなので、本ブログの読者の方々もよろしければ私の合格をお祈りください(笑)。

なお、今回も「宇宙よりも遠い場所」の学校現場的考察はお休みです。申し訳ありません。アレを書くのには相当時間とパワーを要するもので・・・。
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2018/8/22  6:25 | 投稿者: たき(きたまこと)

公私ともに忙しい時間を過ごし、本ブログの更新が滞っているうちに、夏休みも後半となりました。今月前半には転学・編入学募集があり、二学期から新しい生徒たちを迎えることになりました。クラスの生徒たちは文化祭の企画準備のためほとんど毎日登校し、だいたいの目途はをつけたようです。なかなか頼もしい姿でした。

プライベートでは、アニメ「宇宙よりも遠い場所」の聖地の一つであるシンガポールに夫婦で旅行し、楽しい時間を過ごしました。シンガポールは世界史や地理の教科的にも非常に興味深い国であり、授業で使える資料写真も多く撮影することができました。6月に米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が会談を行ったセントーサ島にも行ってきましたよ。また、同アニメの前半の舞台である群馬県館林市に聖地巡礼を行ううちに、館林のいくつかの商店主さんと親しくなり、交流の輪と見聞とを広めています。

さて今回は「宇宙よりも遠い場所」の学校現場的考察はお休みして、8月6日(月)に発表があった、「平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)第一次選考合格者受験番号一覧」について分析します(都教委HPでの掲載はすでに終了)。一次合格された方々の多くは先日8月18・19日に第二次選考を受験されたと思います。いかがでしたでしょうか。また、本ブログの中心読者層だと想定している社会人経験者特例選考で受験される皆様と、一般選考の一部の皆様の第二次選考(面接)は26日に予定されています。実力を十分発揮されることを祈念しております。

一次不合格だった方々は、なぜそうなったかの分析が大事です。それを行って改善しないと、来年の合格が遠くなってしまいます。特に今年の一次倍率は、次に記述するように大きく下がったのですから。

というわけで、従来と同様の手法でに平成30年度の社会人特例受験者の一次試験合格者数と一次試験合格倍率」を校種・教科別に推測しましたので下記掲載します(小学校〜中高保体まで)。昨年度は分析しなかったので、今年の倍率だけです。なお、これはあくまで「私的考察」であり、かつ、数字はある程度前後に幅のある「概数」となりますのでご注意ください。

「平成30年度都教採・社会人特例受験者の一次合格者数・倍率推測<一般受験>」
<倍率=受験番号で推定した合格者数/受験番号の最後で推測した応募者数>

小学校:59人、1.4倍 <1,740人、1.3倍>  

中高国語:11人、1.6倍 <242人、2.4倍>

中高地歴:4人、3.8倍 <160人、4.6倍>  

中高公民:5人、3.0倍 <64人、4.0倍>

中高数学:2人、3.0倍 <306人、2.3倍>  

中高物理:1人、1.0?倍 <83人、2.0倍>

中高化学:2人、2.0倍 <85人、2.4倍>  

中高生物:1人、4.0倍 <65人、3.3倍>

中高英語:16人、2.8倍 <298人、1.8倍>  

中高音楽:16人、2.8倍 <69人、2.2倍>

中高美術:1人、1.0?倍 <63人、1.8倍>  

中高保体:0人、<209人、5.6倍>

本ブログでは一次試験の分析を平成26年度まで行っており、一次試験全体の応募者数ベースでの倍率(応募者数/一次合格者数)も分析していました。平成25年度は3.22倍(20,298/6,307)、平成26年度は3.16倍(19,162/6,072)で、今年度は2.05倍(11,577/5,649)でした。一次合格者の数の推移に比べて応募者数の減少は激しい(約4割減)ものがあり、当然、倍率は約3倍から約2倍に下がっています。社会人経験者特例での小学校から中高保体までの一次試験合格者数(推測)は、平成24年度648人、平成25年度700人、平成26年319人と推移し、今年度はなんと118人まで減少しました。

今年6月11日の記事で記述した通り、今回の大幅な試験制度の変更で、教員免許を持つ優秀な社会人(ここでは民間企業勤務者や教員以外の公務員等の意味)が東京都の教員を目指ささなくなったのではないかと思われます。この制度変更により特例ではなく一般で受けても同じだと考えた人が多くなった、ということならまだいいのですが、社会人特例の応募者だけでなく、都教員全体の応募者自体が大幅に減少しており、非常に心配です。
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2018/7/16  7:10 | 投稿者: たき(きたまこと)

まずはこのたびの平成30年7月豪雨で被災された方々にお見舞い申し上げます。

先週7月8日に「平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)」の一次選考が終わりました(豪雨で延期された神戸会場での受験予定者を除く)。受験された方々、お疲れさまでした。前々回のブログで書いた通り、今年の東京都の教採は応募者大幅減&大幅倍率低下、社会人特例の試験制度大幅変更という状況ですが、教員を目指す方々にとっては設定された関門を乗り越えていくだけ。一次選考の合格発表は8月6日ですが、二次選考までの日数が少ないため、受験された方々は一次は受かってるものと想定して集団面接・個人面接(一部教科はさらに実技試験)の準備を始めてくださいね。

勤務校では夏休み前の試験が終わり、明日火曜日からは成績関係の事務的な仕事、夏休み中の活動関係(宿題、補習、クラスの文化祭準備や部活等)、夏休み後の諸準備(校外学習や模試等)などがメインになります。夏休み前最後の登校日には学年集会を予定しており、1学年主任としてビシッと締めたいと思っております(締められるといいなぁ)。

「宇宙よりも遠い場所」のファン活動は相変わらず続けております。本放送が終了して3か月以上経ちましたが、高い評判を聞き、初めて見る方が今も増えているようで嬉しく思います。7月21日には聖地である群馬県館林市でメインキャラの一人・三宅日向さんの生誕祭があり、私も参加してきます。本ブログの読者でお会いできる方、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」のコーナーです。第7回は小淵沢報瀬さんと玉木マリさんの帰国後の学校生活等について。

高校生の年齢の若者として初めて南極観測隊(作中の民間観測隊「南極チャレンジ」)に参加した4人のうち2人である小淵沢さんと玉木さんは、出発時に全校生徒の前で挨拶していた経緯から考えると、おそらくは帰国後すぐの3月中に報告会を大々的に行ったはず。学校は年度単位で動く組織なので、3月中にやらないとマズイことが出てくるのです。報告書とか、予算とか、先生方の異動とか。下の最初の画像は、その際の想像図。

進級については第4回考察の通り問題ないと思われるので、4月からは2人は晴れて多々良西高校3年生になるはずです。4月以降も2人での南極関連活動(各所での報告会やら取材対応やら)が考えられることから、3年では2人は同じクラスになる可能性が高いと思います。学校新聞はもとより、地元メディアである群馬テレビや上毛新聞、一部全国メディアでも紹介され、本人達の意思とは関係なく、校内の有名人となることでしょう。その際、2人が「南極」のあだ名で呼ばれるのも避けられないことでしょうが、「南極」という言葉の後に「1号」「2号」と続けて呼ばれるのは色々問題があるので、小淵沢さんが「南極娘1号」、玉木さんが「南極娘2号」と呼ばれることを希望します。

帰国後の学校生活等の考察として、もう一つ。小淵沢さんと玉木さんと一緒に「南極チャレンジ」に参加した三宅日向さんと白石結月さんが多々良西高に入学・転学・編入できるかについて。白石結月さんは現在北海道の高校(第5回考察で、モデルは北星学園女子中学高等学校と推測)に在学中で4月以降2年生になるため、帰国後の4月以降に多々良西高が2年生の募集をしていた場合、試験にさえ受かれば転学は十分可能です。タレントの仕事の調整や生活基盤の確保が必要ですが。一方、三宅さんが4月以降に多々良西高に入学できる可能性ですが、実はあります。多々良西高が単位制高校で、3年生に欠員があって4月からの編入生募集があり、次の1〜6の条件が全て満たされた場合、三宅さんは4月以降に多々良西高生となることが可能です。

1.三宅さんが玉木さんや小淵沢さんと仲良くするうち、この2人のいる多々良西高に入ることを希望する→2.南極出発前に、高認合格科目(20〜26単位分)を修得単位認定してくれ、南極に行っている期間のネット課題&帰国後の集中スクーリング等で3年へ進級を認めてくれる通信制高校に、2年生として入学する→3.「南極チャレンジ」参加中、通信高校生であることを隠してネット課題等に頑張る→4.「南極チャレンジ」期間の終盤(2月頃?)、メール等で保護者に多々良西高の3年生編入試験への出願を依頼→5.帰国後、集中スクーリング等で3年への進級を決める(=25単位前後を修得する)&多々良西高の3年生編入試験受験→6.合格し、4月から多々良西高3年生に(多々良西高の必履修科目、おそらく体育や芸術等の実技教科中心に履修)。

以上です。7月4日のツイッターで書いた裏技がこれ。相当厳しい条件ですが、あの4人が同じ高校に通う姿(下の2番目の画像)を想像すると、なかなか楽しいものがあります。

次回は小淵沢報瀬さんと玉木マリさんへの進路指導について考察します。

※下のイラストは私が描いた「宇宙よりも遠い場所 こんなシーンが見たかったシリーズ」で、他のイラストは下記サイトで見ることができます。
https://www.pixiv.net/member_illust.php?id=3207217&type=illust

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2018/7/1  11:34 | 投稿者: たき(きたまこと)

今回も前回のブログから20日たちました。現在は各教科で夏休み前の試験や課題作成が行われる時期で、1年生たちも頑張っています。ただ、中には中学までの試験と高校の試験の重みが今一つわかっておらず、軽い気持ちで試験を休む生徒が出てきています。入学時の説明会やホームルームなどで、高校の試験を受けないとどうなるか説明してきたはずなのですが。提出物を期日までに出さない生徒もいて、対策が必要な状況になってきました。

「宇宙よりも遠い場所」のファン活動も相変わらず続けています。ツイッターへのイラストやマンガの投稿ペースはさすがに減らしましたが、ファンの皆さんの活発な活動やBS11での再放送もあって、着実に見る方々が増え、「傑作」「感動」「泣いた」などの反響が続々寄せられています。再放送とアマゾンプライムでの無料配信は終わりましたが、各種配信サイトでは低料金で見ることができます。BDやDVDも全4巻が発売されました。少しでも「宇宙よりも遠い場所」に関心がある方はご覧になることをお勧めします。

さて、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」のコーナーです。第6回は、高校生アイドル・白石結月さんがなぜ4ヵ月も長期間にわたる「女子高生南極へ行く」企画を受けることになったのか?という参加の背景等について。

この件に関しては学校現場は基本関係がないので、大手電機機器メーカーで約14年間広報担当だった経験や知識などからの考察になります。テレビ番組の内容が決まるまでの経緯は多岐にわたり、企画を出すのはテレビ局、スポンサー、番組制作会社、芸能事務所、その他関係会社、放送作家などなど。メインとなる内容が決まったら、さらに会議が開かれ、関係者のアイデアが次々に付加されていきます。では「女子高生南極へ行く」企画がどのような経緯で決まったかについてですが、作品中では直接の言及はありません。ですので、私の完全なる推測ですが、「女子高生南極へ行く」企画は民間南極観測隊「南極チャレンジ」副隊長の前川かなえさん主導で作成され、過去の取材等で何らかのコネクションがあったあおぞらテレビに提案されて採用され、南極→寒さに強い女子高生がいそう→北海道の芸能プロ→可愛らしくレポート能力もあり、保護者がマネージャーで許可取りやすい、という流れで白石結月さんが選ばれたのではないかと考えます。

白石結月さんの母でマネージャーの白石民子さんとしては、そこそこ人気もあってCDデビューもしたものの大ブレークまでには至っていない娘に殻を破らせたい、4か月も南極に行くのは大変な試練だが、まさに「可愛い子には旅をさせよ」的な気持ちがあったのではないかと推測します。また、前川かなえさんと白石民子さんは「女子高生南極へ行く」企画で打ち合わせるうちに意気投合し、非常に親密になったようです。それを伺わせる描写があったのが2話の喫茶店シーン(『白石さん…』『も、その一環!』)です。いずれ女子高生達のお世話係をすることになる料理長の鮫島弓子さんも、白石民子さんが何らかの特別な動きをしていることを知っていたと匂わせる、意味深な会話でした。この後、東武線で館林に帰る玉木マリ、小淵沢報瀬、三宅日向さんの3人を追いかけるように同じ車両の後方に乗る白石結月さん、という場面があるのですが、これ、結構謎の行動で、放送当時から「なぜいきなり3人の後を追った?」「すでに遅い時間なのに、帰らないつもり?宿の手配は?」等の指摘がされていました。どれくらい謎かというと、漫画版では後日場所を聞いて小淵沢家を訪れる流れに変更されたほどです。そして3話は、なぜか館林に長期(3日?)滞在することになった白石結月さんと3人の女子高生等との交流が描かれ、皆で南極に行く展開になります。

というわけで、以下は2話終盤から3話の意味深な描写を見た上での、私的な考察です。

「女子高生南極へ行く」企画は「南極チャレンジ」副隊長の前川かなえさん主導で作成され、人員追加は白石結月さんの母でマネージャーの白石民子さんの提案だった

白石結月さんが「女子高生南極へ行く」企画に選ばれるまでの経緯の考察は上記の通りですが、白石民子さんにとって心配だったのは白石結月さんのメンタルケアでした。幼少時から子役活動で多忙だった白石結月さんはこれまで友人がおらず、高校に入って「お願いして」友達になってもらった2人との関係が冷えることを恐れ、南極行きを拒否します。恐らく、これまでは母の言葉に従って仕事をしてきた白石結月さんが見せた初めての強い反抗だったのでしょう。ここで白石民子さんが考えたのは、前川かなえさんから聞いた、南極に行きたがっている美人女子高生・小淵沢報瀬さんの存在。「同年代の女子高生と一緒に行くなら、結月も了承するかもしれない」という提案は、小淵沢報瀬さんの執拗な「連れていけ」攻撃に悩まされるとともに遭難した小淵沢貴子さんへの想いに苛まれていた前川かなえさんにとっても渡りに船。歌舞伎町懇親会は、まさに「白石結月さんと小淵沢報瀬さんを二人で南極に行かせよう計画」を始動させようとしていた時期に開催されたのです。そこに現れたのが小淵沢報瀬さんと友人?2名の女子高生等合計3名。激しい追いかけっこの上捕まえた3人を追い返すふりをしながら、3人が気になって追いかける白石結月さんをあえて見逃し(前川さんが『あの3人なら館林よ、お母さんに言っといてあげる』等と耳打ちしたかも)、白石民子さんはしらばっくれてメールかラインで娘を叱る形をとりながら館林のホテルを予約してあげ、翌日早朝に茂林寺に着いて娘の後から小淵沢家に行って女子高生3人を観察(面接)して「このコたちならいける」と判断し、南極行きスタッフは本当は長期間南極行きを嫌がっている状況(本ブログで考察済み、その状況は白石民子さんも知っている)も考慮し、テレビ局や前川さん等の関係者に計画変更を提案(結月+3名の女子高生を派遣し、観測隊スタッフのサポートを受けながらレポートや中継を実施)して好感触を取り付け、小淵沢さんに「(結月を)説得してくれたらあなたたちも同行者として配信会社を通じて推薦するという事でどうでしょう?」と持ち掛けた、のではないかと。

つまり白石民子さんは、翌朝娘から「だから3人と一緒なら行くって言ってるの!一緒じゃなかったら行かないから!」と電話を受けた時、困ってるふりをして「ちょっと待って頂戴!推薦するとは言ったけど、配信会社や南極チャレンジの許可が取れるとは限らないから」(2018.7.1 13:20修正)などと言いながら、心の中で「こんなにうまくいくなんて!あたしって天才!」と思ってガッツポーズをとっていたに違いない!・・・かもしれないのです(笑)。

・・・結果的に、玉木マリさんがいなかったら失敗していた公算が強いのですが。

次回は小淵沢報瀬さんと玉木マリさんの帰国後の学校生活等について考察します。

画像は上記の「白石民子さんは小淵沢家で初めて玉木マリ、小淵沢報瀬、三宅日向さんの3人に会った際に実質面接をしていた」という考察に基づいて描いたイラスト「白石民子さんから南極行きの条件説明を受ける3人」(セリフ過多の1コママンガ)です。この「宇宙よりも遠い場所 こんなシーンが見たかったシリーズ」は下記サイトで見ることができます。
https://www.pixiv.net/member_illust.php?id=3207217&type=illust
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2018/6/11  6:41 | 投稿者: たき(きたまこと)

またもや前回のブログから20日がたちました。この間に勤務校では体育祭が行われ、1年生たちはとても元気に頑張りました。「先生、楽しかった!」という笑顔が何よりです。驚くくらい多くの保護者の方々においでいただけたこと、学校全体として大きなケガをする生徒がいなかったこと、今年はご近所からの苦情がなかったことなども喜びです。

さて、今回は連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」はお休みして、6月8日に発表された平成30年度東京都公立学校教員採用候補者選考(31年度採用)の応募状況の分析です。
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/press_release/2018/release20180608.html

平成最後の選考となる今年度の応募者総数は13,461人で昨年より1,804人減少し、応募倍率(採用見込数に対する応募者の割合)は、一昨年度(7.1倍)より大幅に下がった昨年(5.7倍)より、さらに大幅に下がって3.9倍となりました。校種別では、小学校全科(理科・英語コース含む)の応募者数は4,206人で、昨年度より311人(6.9%)減、応募倍率は2.7倍(昨年度3.6倍)、中高共通の応募者数は6,306人で、昨年度より1,136人(15.3%)減、応募倍率は5.0倍(昨年度9.7倍)、特別支援学校の応募者数は903人で、昨年度より82人(8.3%)減、応募倍率は4.8倍(昨年度5.5倍)です。

過去11年の全体倍率推移は、平成21年度採用6.4倍 平成22年度採用7.8倍 平成23年度採用8.1倍 平成24年度採用6.7倍、平成25年度採用6.7倍、平成26年度採用9.5倍、平成27年度採用6.2倍、平成28年度採用6.0倍、平成29年度採用7.1倍、平成30年度採用5.7倍ですので、3.9倍という今年度は記録的な低倍率です。あまりに低すぎ、いろいろな点で心配になるレベルです。民間企業の採用状況が(数字上は)非常に良く、空前の売り手市場であるからだと思われます。

昨年は「倍率が低いからといって油断は禁物。実力上位層の数はあまり変わらないかもしれない。」と書きましたが、それは今年も変えるつもりはありません。合格を目指している方々は低倍率に惑わされず、自分の実力を高めていってください。良い成果が得られることをお祈りしております。

(以下、2018.06.11 22:07追記)
 と、一時は書いたのですが、この応募者大幅減および倍率大幅低下の原因は他にありました。平成29年(2017)6月22日に公表された「東京都公立学校教員採用候補者選考の改善策について(報告書)」の内容が今年度の選考に反映されたからです。これにより「第一次選考において、原則、全ての受験者に教職教養、専門教養及び論文」が課され、つまり社会人経験者も一次試験でこれまでの論文と適性検査に加え、教職教養と専門教養の試験を受けなくてはならなくなりました。
 さらに社会人経験者の職務経験が昨年度までの「過去10年で常勤の職で継続3年以上あるいは通算5年以上」から、「平成30年3月31日までに通算して2年以上の勤務経験」&「勤務経験は常勤、非常勤(パート、アルバイト)であることを問いません」に変わりました。常勤で2年勤めたって「3年もたなかった」と言われるのに、2年以上どこかでアルバイトした経験があれば社会人経験者って(笑)。
 これでは、教員免許を持つ優秀な社会人(ここでは民間企業勤務者や教員以外の公務員等の意味)が東京都の教員を目指さなくなりますね。8年前の私だったら、この条件でチャレンジしたかどうか非常に疑問です。試験勉強の負担の大きさや社会人経験の判断基準の緩さから考えて「割に合わない」と判断した可能性もあります。事実、応募者大幅減および倍率大幅低下という現実は、少なくとも今年受験を考えた方々は、今回の変更を「改善」ではなく「改悪」だと判断したことを示していると思います。

(以下、2018.06.11 22:15追記)
 今回の変更は昨年から発表されており、本ブログの主旨から考え、もっと以前から話題にするべきでした。業務多忙、次男の大学受験、趣味のアニメで超傑作が誕生したことによるファン活動の楽しさ等に気を取られ、この件について取り上げられなかったことを反省しております。

(2018.06.12 03:27 「平成31年度採用の応募状況」より改題)

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2018/5/21  4:38 | 投稿者: たき(きたまこと)

前回のブログから20日たちました。この間に新1年次は入学後1か月が過ぎ、ほとんどの生徒たちが楽しく学校生活を送っていますが、「制服の着こなしなどにやや乱れが見られる」という指摘が年次や生活指導の先生方から寄せられました。そこで先日、1年生全員に以下のような話をしました。「慣れてきた頃が一番危険、という言葉があります。皆さん、ここで一度初心に帰りましょう。合格発表の日を思い出しましょう。校則をしっかり守って頑張ろう、と思ったはず。そして、残念ながら涙を飲んだ不合格だった人達のことを考えてみましょう。皆さんは不合格だった人に対して胸を張れる学校生活を今送っていますか?自信がある人は結構。しかし、少しでも自信がない人は改めていきましょう。」・・・・ちゃんとした学年主任のお話のようですね(笑)。後日、今度は1年生の保護者会を行い、司会の私から1年生全員にした話も紹介したところ、全体会終了の挨拶時に保護者の方々から拍手をいただきました。ベテランの先生方によると、保護者会の全体会で拍手をいただける、というのは結構珍しいとのこと。とても嬉しく思いました。

「宇宙よりも遠い場所」のファン活動の方では、4月26日から5月5日まで10日連続でツイッターに1コママンガ「宇宙よりも遠い場所こんなシーンが見たかったシリーズ」を投稿。その後も絵や感想などを投稿していく中で、多くのファンの方々と知り合うことができました。作品前半の舞台である群馬県館林市の商店主他の皆様との交流も深まり、聖地巡礼をするファンが多く集まる居酒屋さんから、ファン向け巡礼ノート表紙イラストの依頼をいただきました。とても光栄なことで、仕事の合間を見つけて完成させて納品し、たいへん喜んでいただけたと思います。まだまだ認知度が高くない「宇宙よりも遠い場所」ですので、1人でも多くの人にこの超傑作アニメを見ていただくため、今後もファン活動を続けていきます。

さて、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」のコーナーです。第5回は、高校生アイドル・白石結月さんの高校生活や参加の背景等について。

白石結月さんは新どさん娘プロモーションに所属する高校生アイドルです。高校1年生で、誕生日は公式コミックの設定では12月10日生まれですから、作品初登場時点で15歳。アニメではペンギン饅頭号がフリーマントルを出港して南極へ向かっている時期、つまり白石さんたち4人が船酔いで苦しんでいた時期に誕生日を迎えていたという描写があるため、12月前半生まれと推測でき、公式コミックの設定と合致します(公式なので当たり前と思いがちですが、公式でも時々合わないことがあるので)。初登場の2話、および本格的に白石さんの状況が語られる3話は作中では5月のおそらく前半で、高校に入学してほぼ1か月たった頃。幼少期から子役の仕事が忙しくて友達がおらず、入学した高校で、同じクラスですでに仲良くなっていた女子2人に「お願いして」友達になってもらった、にもかかわらず仕事が忙しくて遊びに行くスケジュール調整さえままならず、さらに長期間の南極ロケの仕事まで決まりそう・・・。これは焦りますね。現在高校1年生のリアル学年主任をしているワタシが言うまでもなく、高校入学直後の1か月は友達づくりの大切な時期であり、その後の高校生活を大きく左右すると言っても過言ではありません。白石さんがマネージャーである母の白石民子さんに不満を持つのも当然だと思います。

さてここで考察したいのは、白石さんが入学した高校がどんな学校か?ということです。劇中の描写から見ると、制服がセーラー服で男子が全く描かれていないことから、女子高である可能性が高いと思われます。次に所在地ですが、母の白石民子さんの名刺を見ると、新どさん娘プロモーションの所在地は北海道札幌市北区北4条という架空の地名(北区に北4条はなく、北4条は中央区)ながら、少なくとも北区か中央区にはあるのだろうと推測できます。白石民子さんは子役時代から白石さんを迎えに行っており、事務所に近い方が便利でしょうから、高校の場所も北区か中央区を第一候補と考えます。(以上1文は2018/5/22/1:32に追加:記事掲載時にコピーミスで抜けてしまったため)また、アイドル活動は事務所だけでなくテレビ局に近い方がやりやすいと考えられることから、北海道のキー局系列テレビ局6社の所在地を調べたころ、5社が札幌市中央区に集中していました。これらの考察により「札幌市中央区か北区にあり、高校からも入学できる、制服がセーラー服の女子高」を調べたところ、1校だけありました。北星学園女子中学高等学校です!
http://www.hokusei-ghs-jh.ed.jp/

北星学園の冬制服は、白石さんの高校の冬制服とは襟とスカーフの色が異なりますが、星型の校章がユニークで、そのままアニメ作品の制服にできそうなくらいの可愛らしさです。高校受験の難易度も超難関校というわけではなさそうで、子役やアイドルの仕事で忙しかった白石さんでも頑張ればなんとか合格できそう。ということで、本ブログとしては「白石結月さんが通う高校のモデルは北星学園女子中学高等学校である」とさせていただきます。

ただ、もし本当に白石さんが北星学園女子中学高等学校に入学していたとしたら、その高校生活は相当厳しいものになっていたと思われます。サイトをみる限り、芸能コース的な課程はなく、過去在学中に活発な芸能活動をした卒業生も見当たらないからです(出身者の女優、タレント、アナウンサーらは卒業後に活躍)。さらに、白石さんが「お願いして」友達になってもらった2人をはじめ、クラスの他の女子も芸能活動的なことをしている描写はありませんでした。以前考察したように、玉木マリさんと小淵沢報瀬さんは南極に行っている時期以外はほとんど登校したと考えられますが、白石さんは5月時点でも仕事が忙しく、12〜3月の4か月の南極行きを校外学習扱いにしてもらったとしても、普通の学校なら学校を休むことに対して相当ナーバスなはず。しかしながら、3話の白石さんは友達と遊べないことは嫌がりながら、欠席についてはあまり気にせず館林に連泊(たぶん3連泊)し、ファミレスで勉強していれば大丈夫という感じの様子でした。(以上2文は2018/5/21/7:13に一部修正)ということで、白石さんは「女子高・立地・制服の要素は北星学園女子中学高等学校をモデルとする、欠席が多いことに寛容な個人選択芸能コースがある架空の女子高」に通っていた、と考察します。

余談ですが、新どさん娘プロモーションがどの程度の規模の会社かを正確に判断する材料は劇中でほとんど与えられていません。名刺の社名に株式会社や有限会社などの表記がないことや、白石民子さんの動き方から考えて、白石民子さんは個人事業主で、新どさん娘プロモーションは会社ではなく屋号である可能性は十分考えられます。一方、この名刺には芸能系の業種では常識である携帯電話番号表記がないことから、本件については制作サイドは「まあそれっぽく本物の名刺っぽく見えればいいや」的な映像づくりを行ったとも推測でき、この名刺から得られる情報としては「新どさん娘プロモーションは札幌駅周辺から北部にありそう」「会社はそれほど大きくなく、白石民子さんは自分の意思で相当自由に活動できる権限を持つ」という位にアバウトに考えるのがいいかな、と思っています。

次に考察するのは、なぜ白石さんが4ヵ月も長期間にわたる「女子高生南極へ行く」企画を受けることになったのか?という参加の背景についてですが、またもや当初予想より長くなり、もはや明け方になってしまったため、次回とさせていただきます。それでは。
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2018/4/30  2:20 | 投稿者: たき(きたまこと)

4月30日は振替休日のため、勤務校の4月の登校日は27日の金曜日で終わりました。公私ともに激動の4月でとても疲れましたが、新1年次の生徒たちはほぼ順調に、素晴らしい先生方揃いの新1年次担任団はものすごく順調に船出し、長男は大学院、次男は大学という新たなステージで活躍を始めました。共働きの妻は異動がなかったので問題なく、私はこれまで避けていたツイッターを「宇宙よりも遠い場所」のファンのオフ会参加申し込みのために渋々始めたところ、その魅力にとりつかれ、超忙しい中、仕事や家事の合間を見つけて利用しています(勤務時間中は休憩時間以外はやっていませんのでご安心ください)。そのオフ会が行われた群馬県館林では多くの魅力的な方々と楽しく作品の魅力について語り合い、とても光栄な依頼を受け、その翌週は妻とライブ鑑賞、「宇宙よりも遠い場所」作品関連イベントと別のオフ会(若いファン中心)に参加、平日はみっちり仕事という、非常に充実した期間でした。

さて、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」のコーナーです。第4回は、4話で生徒2人から南極行きのための休学申請が出された多々良西高の対応について。

多々良西高校は架空の高校ですが、エンディングの協力テロップや校門・校舎の画像から考え、桐生市立商業高等学校(略称:桐商)がモデルであることは間違いないでしょう。
http://www.kirisyo.jp/

私は東京都の高校の休学規定については知識がありますが、東京都と群馬県の地域差があるといけませんので、桐商の規定を調べることにしました。検索サイトで「桐生商業高校 休学」と入力すると、すぐに「桐生市立商業高等学校管理に関する規則」を見ることができ、そこには休学や単位認定に関する細かな記載がありました。
http://www2.city.kiryu.lg.jp/reiki/act/frame/frame110000307.htm

休学については以下の通り。
第40条 校長は、生徒が病気その他やむを得ない理由のため3月以上引き続き出席することができない場合は、休学願を提出させなければならない。
2 校長は、前項の休学願を適当と認めるときは、休学を許可するものとする。
3 休学の期間は3月以上1年以内とする。ただし、校長が必要と認めるときは、1年を限り、その期間を延長することができる。

単位認定については以下の通り。
第16条 校長は、生徒が学校の定める教育計画にしたがって教科及び科目を履修し、その成果が教科及び科目の目標からみて満足できると認められるときは、その教科及び科目について所定の単位を修得したことを認定するものとする。
2 校長は、出席授業時数が年間授業時数の3分の2に満たない生徒については、単位修得の認定をすることはできない。
3 校長は、補講その他適切な指導を実施したときは、その時数を前項の出席授業時数に加算することができる。

結論を先に言うと、多々良西高と桐商の規則が同じだと仮定した場合、小淵沢報瀬さんと玉木マリさんの休学申請はほぼ間違いなく認められ、その間授業を休んだ場合の単位も認定される可能性が非常に高いと考えられます。

まず休学についての考察。

休む期間は12〜3月までの4か月ですから規則の範囲内。問題は休学理由の「民間の南極観測事業『南極チャレンジ』チームの活動に参加させ(小淵沢報瀬さんの休学申請兼保護者同意書の、画面で確認できた部分に記載)」が「その他やむを得ない理由」と認められるかどうかです。申請書の休学理由の下部は画面上で確認できないため、推測するしかありませんが、最低でも「民間の南極観測事業『南極チャレンジ』チームの活動に参加させるため」とは書かれていたでしょう。もし私が彼女たちの保護者なら「あおぞらテレビの高校生レポーターとして南極を紹介する番組に出演等」という記載も必ずします。配信が始まれば明らかになることなので、あとで学校から「その件は聞いていない」と言われないようにするためです。この件の考察で根拠となるのは、1話Aパート冒頭、学校の正面入口と思われる場所に「生徒たちの活躍」として多数の賞状が展示されていたシーンです。ほんの一瞬のこの場面は、実は「多々良西高の校長先生は生徒の様々な分野での活躍をアピールするのが大好きなタイプで、生徒が高校生として初めて南極観測隊に参加(同行)する、それも2人も、なんてことが起きたら、そりゃ光栄で立派な活躍だ!と判断し、南極からは通学できないんだから『やむを得ない事情』だし、休学承認や単位認定の便宜をはかることなんて当然で、むしろ学校をあげて南極行きを応援し、全校生徒を集めての壮行会もやっちゃいますよ(地元紙や地元テレビ局などが取材している可能性もあり)」ということを4話で視聴者にスムースに納得させるための伏線になっていたのですね。本当に本作スタッフの皆様の伏線の張り方は凄まじいものがあります。というわけで、休学大丈夫です。(追記:少し大げさに書きましたが、実際に高校生が南極に行くことがあったら、ほぼどこの高校でも立派な活躍だと判断され、欠席や単位認定に何らかの便宜をはかってもらえる校外学習として認定されると思います。)

賞状シーンの後には2年3組の書道展示シーンがあり、玉木マリさんの作品「プリンは飲み物 2年3組玉木マリ」によって「玉木マリさんはプリンが大好物で、授業の書道でそれを書き、さらに学年とクラスをアラビア数字で書いてしまうという天真爛漫(天然とも言う)なタイプ」であることを紹介しています。このシーンで私は「多々良西高は『プリンは飲み物』を書道で書くことも展示することもOKな、生徒の個性を大事にする学校」だと示しているのかも?とも思いましたが、さすがにここまでくると深読みし過ぎで、9割方は「生徒が書いたものをそのまま展示していただけ」ということなのでしょう。

考察は少し脱線しますが、2年3組の担任は学年主任の先生で、5話Bパート冒頭で玉木さんのクラス壮行会(たぶんホームルームの時間で)が行われます。ここで玉木さんはクラスメイトから黒板に心のこもった可愛らしいメッセージを書いてもらい、花束をもらい、親友の高橋めぐみさん以外の数人の女子と仲良く会話をします。つまり明るく素直で屈託のない玉木さんはクラスで少なからず愛される存在で、高橋さん以外にもそこそこ親しい友達が何人かいる、それを眺めている高橋さんはそうではない(かも)、という5話ラストシーンへの伏線の一つが張られていたのも見事でした。

なお、東京都の休学についての規則では、さらに「当該休学の理由について客観的に証明し得る書類」の提出も義務付けられています(休学の取扱いについて 四(二))。
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/static/reiki_int/reiki_honbun/g1012409001.html

桐商の規則でも東京都ほどはっきり明記されてはいませんが、「休学願を適当と認める」際に同様の書類の提出が求められるでしょう。しかし4話で学年主任の先生はすでに「南極チャレンジ」が作成したと思われる、夏期総合訓練や全体の日程が記載された要項的な資料の提出を受け、二人の前で休学申請兼保護者同意書との日程照合を行っていましたので問題ありません。

続いては単位認定についての考察。桐商のサイトで年間行事計画を確認したところ、年間での授業可能週数は最高でも37週前後(高等学校学習指導要領では授業は年間35週行うことが標準)で、12〜3月では10〜11週前後。休学期間の授業がすべて欠席扱いだったとしても、他の期間に休まなければギリギリですが出席条件は満たせます。さらに、休学のところで考察した通り、壮行会を開いてくれるほど南極行きを応援してくれる学校および校長先生なのですから、16条2項「補講その他適切な指導を実施したときは、その時数を前項の出席授業時数に加算することができる」を利用し、レポート類の提出やネット環境を利用した課題への取り組み、帰国後の補習やテスト受講等を出席加算する対応をしてくれた可能性が非常に高いと考えられます。最終話のアバン冒頭、昭和基地の自室の暖かな床の上に学校ジャージ姿で寝ていた玉木さんが目覚まし時計を止めた際、右側に付箋のついた教科書(一番上が英語)類が5冊ほど積まれていましたが、おそらくは出席加算のために頑張っていた証しなのでしょう。昭和基地では娯楽は限られていること、16歳で高認一発合格した優秀な三宅日向さんがお友達であること、大人のスタッフの皆さんは研究職の方々を筆頭に相当優秀な方々が揃っているだろうことを考えると、玉木さんや小淵沢さん、さらに白石結月さんの学力が飛躍的に向上している可能性は十分考えられるのです。・・・最後の部分は完全に希望的観測というヤツですが(笑)。

8話のアバンで玉木さんが「学校休んで試験も受けず、受験にだって影響する」と言っていますが、ここまでの考察の通り、玉木さんと小淵沢さんについては多々良西高校での2年生の単位修得や進級の心配はほとんどありません。影響があると考えられるのは「試験も受けず」の部分で、高い評定(5段階評価の5や4)が受けられにくく、内申書の評定平均値が選考に影響する推薦入試やAO入試の際で不利になる可能性がある、ということを意味しているのでしょう。すでに各方面から指摘されている通り、玉木さん、小淵沢さん、三宅さん、白石さんの4人は日本で初めて南極観測隊に参加した高校生および高認資格取得者として、多くの大学の推薦・AO入試に合格できるだろうスペシャルな経験を積んでいると思われます。しかし、ここでの玉木さんの発言は「学校休んで試験も受けないことに対する罪悪感や、日本にいる同級生たちに置いて行かれて受験で不利になるかもしれない感覚」は少しはあるけれど、「一歩踏み出せないままの高校生」「何かをしようとして何もできないままの17歳や16歳」ではなくなったことの方がはるかに重要で嬉しく、「南極に行くことは推薦・AO入試に有利かも」などとは全く考えていない意識の高さが眩しく、素晴らしいものでした。この場面は本作で私が教え子たちに見せたいシーンの一つであり、視聴後に「ぜひみんなも自分なりの一歩を踏み出して欲しいな」と語り掛けたいと思っています。

今回の考察も予定より長くなってしまいました。次回は高校生アイドル・白石結月さんの高校生活や参加の背景等について考察します。
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2018/4/21  12:34 | 投稿者: たき(きたまこと)

勤務校では授業が始まりました。1年生は新しく始まった高校生活に慣れるために奮闘中です。今一番多いのは道案内、というか、教室案内です。普段の教室はいいのですが、音楽室とか美術室とか生物室とかパソコン室とか、特別な役割を持つ部屋の位置をまだ覚えていないのですね。もう一つ多いのが、南京錠の破壊です。ロッカーに南京錠のカギを入れたまま施錠したり、ダイヤル番号を忘れたりする新入生が続出。そのたびに依頼を受けてボルトカッターで破壊します。生徒たちは破壊された南京錠を見て、悲しそうな顔や恥ずかしそうな顔をするので、笑いながら「記念品が手に入ったね」と言って手渡すことにしています。

さて、連載企画「リアル学年主任による『宇宙よりも遠い場所』の学校現場的考察」のコーナーです。第3回は、玉木マリさんと小淵沢報瀬さんの休学申請について。

多々良西高校に通う玉木さんと小淵沢さんは、第4話で休学申請兼保護者同意書を学年主任の先生に提出します。時期は、玉木さんがまだ夏服ではないので、5月後半頃と推測されます(最近の高校は5月から夏季略装期間ですが)。小淵沢さんはちゃんと保護者のサインと印をもらっているので問題ありません。実はこの書類1枚だけで、「小淵沢さんの保護者は父親ではなく祖母で、名前は小梅さん」「これまで描かれなかった小淵沢さんの父親の不在が確定」「父親はどうしているのか、離婚したのか、死別したのか、そもそも母(小淵沢貴子さん)は父親と入籍したのか」「小梅さんはどのような思いでこのサインと押印をしたのだろう」「娘(小淵沢貴子さん)の命を奪った南極に、16歳の孫娘を送り出す不安や寂しさはいかばかりだろう」などの考察ができてしまうのが本作の凄いところ。

一方、玉木さんはこの時点で保護者から休学の同意を得ていない、どころか、民間南極観測隊に参加し、長期間(12月から3月までの約4か月と推測)にわたって南極に行くことすら相談していません。とんでもないですね(笑)。切羽詰まった玉木さんは、妹の玉木リンさんのサポートを受けながらもようやく母親に話そうとして、あの超笑える、玉木家の幸せな家庭描写が素晴らしい名シーンが展開されます。ここで玉木さんは「自分で書き、勝手に印鑑を押した書類」を母親(偽造書類により名前が曜子さんと判明)に見せて怒られますが、これは、「生徒が保護者に相談しづらい案件」において、実際の学校現場でも時々提出されるものです。玉木さんは何の偽装工作をすることもなく、自分の可愛らしい筆跡のままで母親の名前や休学理由を書いていますので、このまま提出していたらすぐに先生に「これは玉木さんの字ですね」と見抜かれ、叱られたことでしょう。その時、再び「はうあ!」と言っていた可能性もあります。結局玉木さんは、帰宅直後に激怒した妻を目撃し長女を見捨てて玄関ドアをそっ閉じした父親(家庭内の立ち位置に親近感を覚えることこの上ない)と玉木家の実質的家長と思われる母親に洗いざらい白状し、玉木家と南極チャレンジ担当者(おそらく副隊長の前川かなえさん)やあおぞらテレビ担当者らとの話し合い(まず未成年者の安全確保面、他に身分・待遇・仕事内容・放送内容ほかの確認等)がもたれたと思われます。

学校現場的考察から少し離れますが、大手電機機器メーカーで約14年間広報担当だった私の推測では、観測隊内の安全確保責任者で保護者的な役割が前川さん(&鮫島弓子さん)で、あおぞらテレビ側の負担は、女子高生タレント白石結月さんのギャラと必要経費全額、短期契約の女子高生(等)レポーター・カメラマン(有能なため、台本を書くなど実質現場ディレクター)・AD3名の基本的放送技術修得研修費・南極チャレンジ合流後の食費・居住費他の必要経費全額(レポーターやカメラマン業務等の報酬と相殺)です。あおぞらテレビとしては当初、白石さんに同行するスタッフ2〜3名の派遣を、おそらくは付き合いのある外部制作会社に依頼していたはず。しかし、普通の大人が4か月もの長期の南極行きを快く了解するとは考えられず、「え、女子高生(等)3人が行きたいと言っているなら、彼女たちを訓練すれば放送してもらえるのでは」「オーストラリアと日本の往復旅費は自己負担で報酬は不要だから、研修費を考えても、予定していたスタッフ2〜3名の4か月(準備を含めればそれ以上の期間)分のギャラ・危険手当・居住費・飛行機代等合計よりはるかに安くつく」「派遣予定スタッフは、短期ならともかく、本当はそんな長い期間南極に行きたくなかったので、この話は渡りに船」「南極チャレンジとしても女子高生(等)が3人増えるとPRネタや放送バリエーションの大幅増につながるし、白石さんのメンタル面のケアや孤独感の解消的観点でも有効だし、技術的に不安な点や安全面の確保は、観測隊の放送・通信機器、情報発信、医療、調理等の担当者でサポートしまくりますよ」という感じで、前川さんや、白石さんの母でマネージャーの白石民子さんらが尽力して話がまとまったのではないかと。そして、こうした点の描写については「そんなことは賢明な視聴者の皆さんは容易に想像できますよね」的なスタンスで全面的に潔く省略し、表現したい魅力的で重要な場面のみをとてつもなく心地よいテンポで描いていく本作スタッフの手腕に感服するばかりです。

また、南極に縁がある小淵沢家(小淵沢貴子さんは南極観測が国家事業のみだったころから観測隊員だったと思われます)と異なり、普通の家庭で、特に父親が娘2人を溺愛している(断定!)玉木家が、玉木マリさんの南極行きと休学を「赤点を取らない」という寛大な条件で許可したことは、子供のチャレンジを積極的に応援する立派な姿勢だと、私は感心しています。この部分も直接的に描くのではなく、教室内での玉木さんと高橋めぐみさんの会話でさらりと触れるだけで、父母の許可、休学申請兼保護者同意書の提出、学校側の受理という展開をわからせてしまう。本当に粋です。

さあ、2人と2人の保護者から南極行きのための休学申請が出された多々良西高はどのように対応し、どのような経緯で、全校生徒を集めての壮行会が行われるという、学校全体が応援する状況に至ったのか。次回はその点を考察します。
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2018/4/17  6:24 | 投稿者: たき(きたまこと)

週が明け、新1年生たちのほとんどは元気に登校してきました。ただ、体調を崩すなどして休んだ生徒も少しいて、休みが長期化しないようなフォローが大事です。

昨夜は、土曜の「宇宙よりも遠い場所」館林オフ会を主催いただいた館林くらしさま
https://tatebayashi.info/
と、ツイッターでの「よりもい」話がはずんでしまいました。新たな友人ができ、とても楽しい時間でした。

その中でワタシは「宇宙よりも遠い場所」について、群馬県民の三宅日向ちゃんが南極に旅立つ日の朝、かつて在籍した羽生第三高校の生徒が登校する方向と反対側に歩いて埼玉県の羽生駅に向かうのはなぜかという話題の中で、いくつか新しい考察をしましたので、ワタシのコメント部分を再構成し、ここでも紹介します。

南極に出発した朝、日向ちゃんが群馬側から「よりもい」世界線の橋(架空)を徒歩で渡り、羽生三高経由で羽生駅に向かった説をお話ししましたが、撤回します。スミマセン。館林オフ会からの帰途、りょうもう号で利根川を越えましたが、とてもキャリーバッグを引いて歩ける距離ではなかったので(汗)。

1話終盤、電車が館林駅に入ってくるカットの絵コンテ(アニメイト横浜店に4月15日まで展示)に、正しい方向と異なっていても構わない、演出意図優先、という意味合いの注意書きがありました。それを見て、日向ちゃんが南極に出発する朝のシーンも「羽生三高」生徒と反対方向に歩くという演出意図最優先だった、と確信しました。

さらに1話前半、館林駅から多々良西高に電車通学しているキマリちゃんがズル休みしようとした朝、館林駅改札から出てくる多々良西生徒とすれ違うというのもヘンな話で(笑)。このシーンも「間違ってたって構わない」こだわりの反対方向演出だったのだと再認識しました(今さら〜?)。

幸せな3ヶ月でした。オフ会の自己紹介でも言いましたが、これほどの超大傑作に、自分が生きている間によくぞ巡り会えた!よくぞ作ってくれた!という感謝の気持ちで一杯です。そして、この歴史的名作の誕生の瞬間に、自分もファンとして何か残したい、応援したい、というのが最近の色々(笑)です。
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