みなさま  

皆様ようこそ。個人通販をはじめました。

2018年に河野多香子第一歌集『古今さらさら』不識書院刊(2700円+税)を上梓いたしました。東販、日版が注文出荷なのでISBN987-4-86151-161-5。大阪「葉ね文庫」さんにも置いていただきました。
ただいま、個人通販をいたしております。特別価格にて販売いたしますので、下記メールへお問い合わせください。案内メールを差し上げます。
お問い合わせ(mail) tanuko☆mbx.kokage.cc(☆を@マークに替えてください) よろしくお願いいたします。   河野多香子

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2020/7/10

「七月の歌」  短歌

自粛の解除とともに、東京の感染者数は増えてきたが、そうも言っていられないと会社やお店はだんだん人が出始めています。そしてとうとう東京の感染者数が200人を超えてしまったと騒いでいますが、都知事選に前後して再びの自粛要請は出しにくく「他県への不要不急の移動は」なるべく抑えてみたいなことのようです。
私の行きたい市川市動物園は千葉県なので、また行けなくなってしまったなあと残念です。皆それほど出かけるわけではなく、リモートの仕事の人も家にいるのでどことなく「コロナ太り」になってきているみたいです。(かくいう私も)七月の歌は、食べ物の歌で楽しんでください。

「コロナ太り」

紫の茄子を茹でたる残り湯の色移りしたる緑のさびしさ

何もかも忘れてしまいたい宵は茗荷の酢漬けで一杯やるべし

幻影か君の背中が遠ざかる 熱中症かも・・・氷食べたい

汗だくで素麺茹でる夏の日は氷水にて手まで冷やそう

真夏日は冷やし中華もチャーハンもお店に行って食べるのが楽

豊穣の料理番組目で食べてそれで終わればダイエットだが

冴え冴えと十五夜の月昇り来て、きみはひとりで十六茶飲む


今年も豪雨の季節が来て、大変な被害のところもあります。まだ簡単には治まらないでしょうが、ひどくないようにと祈るしかありません。皆様お大事に。
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2020/7/3

「城ヶ島の雨」  

童謡というのではない、みんなが覚えているわけでもないけれど、忘れられてしまったわけでもない歌に「城ヶ島の雨」がある(と思う)
大正二年島村抱月の「芸術座」の新曲発表のため、白秋に依頼された詞と江差追分をもとに日本民謡の韻律による作曲の妙が作り上げた作品。大正二年というと白秋は「桐の花事件」前後の自殺未遂、三崎での結婚など三浦三崎に生活拠点を移していたので、城ヶ島の情景も心にしみるような雨の風景をとらえていたのだろう。
この歌は一番二番という分け方でなく、曲も変化するので小学校で習ったときはとても歌いにくいものであった。

「城ヶ島の雨」 北原白秋作詞 梁田貞作曲

雨はふるふる城ヶ島の磯に 利休鼠の雨がふる。
雨は真珠か、夜明けの霧か、それともわたしの忍び泣き。
舟はゆくゆく通り矢のはなを 濡れて帆ぬげたぬしの舟。

ええ、舟は櫓でやる、櫓は唄でやる、唄は船頭さんの心意気。
雨はふるふる、日はうす曇る。舟はゆくゆく、帆がかすむ。

私たちのころ、区の小学校では油壷と城ヶ島へ遠足に行くことが決まっていた。(横須賀も入っていたのかもしれない)それでこの難しい歌を小学生に教えたのだろう。子供たちは「利休鼠」のところにとびついて、空から鼠が降るのだと面白がったけれどみんな本当ではないと知っていた。
先生はそれが色の名前であることも教えなかったし、よく読めば男女の後朝(きぬぎぬ)の歌であることももちろん教えられなかったのだろう。その遠足のころ城ヶ島には遊覧船で渡り、油壷には水族館もなくて楽しい記憶はほとんどないのに、この歌の哀調や品の良さは今も頭のどこかに残っているのだ。

空からはイタチも鼠も降らなくて利休好みの鈍色の雲   多香子
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