2016/6/24

浜千鳥の歌  短歌

子供の頃「あまのじゃくな子供の話」というのを、親や祖父から聞かされて、怖い思いをした。
それは子供が親の言いつけと逆さまの事をするのに手を焼いていた母親が病気になり「私が死んだら山に埋めてほしいが、そう言ったらこの子は私を海に流すだろう」と思って、亡くなる時に子供に「海に流してほしい」と頼んだ。今まで逆さまな事ばかりしていたが、母一人子一人の家だったので子供は母の死に深く傷ついて、今度ばかりは親の言う通りにしようと、遺体を海に流してしまった。そして母を思い出すともう海のどこにも居ないので、初めて親の気持ちが分って悔やんだが遺体を探しても取りかえすことは出来なかった、と言う話であった。「だから、親の言う事は素直に聞いておかなければいけない」と言うお説教がついていた。

この「浜千鳥の歌」という曲の歌詞の中に「親を探して鳴く鳥の」と言う所が、私の子供心に先の話と反応してイコールの記憶になってしまったらしい。大人になってその境目を自覚しないまま、私は「父よ、母よ」という歌を浜千鳥とからめて詠んでしまう。元の歌の歌詞を載せる。

「浜千鳥」作詞 鹿島秋鳴 作曲 広田竜太郎

1、青い月夜の浜辺には 親を探して泣く鳥が  
 波の国から生まれ出る 濡れた翼の銀の色
  
2、夜鳴く鳥の悲しさは 親を訪ねて海越えて
 月夜の国へ消えてゆく 銀の翼の浜千鳥  「美しき日本の歌」より

作詞者の鹿島秋鳴は幼くして親を亡くし、ためにこのような詞となったと本にあったが、後半生を娘の病気療養のため房州の和田町に住んでいたという。和田町は昔海の家があった江見からバスでほどなく、海辺の学校のプールが解放される夏に何度も行った場所だ。浜辺に歌碑があるという事を今度初めて知って、早く気付けば良かったと悔しく思った。

人もない大海原に春は逝き 母よ母よと浜千鳥よぶ   多香子
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