2018/3/23

林檎のマトリョーシカ  短歌

マトリョーシカと言うのはロシアの土産品のいくつにも重なった人形の事をいう。ロシアの民族物産と思われるが実は日本からロシアへ出かけて向こうの形になり逆輸入された物だというのは割と知られている(と思う)。
そのルーツはいくつかの説があるらしいが、ロシア人宣教師が箱根に避暑に行った時に箱根細工の「入れ子」の七福神を買って帰り、それをもとにロシアで作られたものが1900年のパリ万博で金賞を取ったと言う事の様だ。

私の朧な記憶では、母の物か叔母の物か「りんごの入れ子」が家にあり、それは赤く塗られた箱根細工とは思えない物で、子供心に「青森」の物と思っていた。箱根細工の秘密箱(鍵を開けるまでにいくつかの工程があって、中々あかない物である)は高価なものとして別にあったし、それは祖母の別荘が小田原にあったから家にあっても不思議ではなかったのだ。
青森と云う思いこみは、祖父が母が小さいころに青森に缶詰製作の指導に出かけていたという話を聞かされていたからかも知れない。あるいは本当にりんご=青森で、その地で林檎の入れ子細工がつくられていてお土産に買ったものだったのかもしれない。私の記憶はどこかで入れ違い間違ったところにつながることが多いのだ。その実物も残っていないし。

だから私は長い事「林檎の入れ子」が青森からシベリア経由で露西亜行に行き、ロシア娘のマトリョーシカになったと思っていた。尤も大分大きくなるまで林檎そのものが日本原産と思い込んでいて、明治にもたらされたことに気が付いた時は唖然としたような人なのだから。

日本の入れ子細工のりんごより赤い頬したロシアの人形   多香子
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