2019/3/15

都美術で芦雪と会う  

先月上野の都美術で開催されている「奇想の系譜」という江戸期の変った構図の日本画家八人を集めた展覧会に、意を決して行ってきた。上野だから大げさだけど、しばらく展覧会に行かずにいたものだから、友人とのタイミングが計れなかったりして、一人で行くのがいいと決心するのにちょつと掛かったのだ。
一番の目玉が伊藤若冲だから混むかもと思ったが、東博に比べると都美術の知名度は低いのかも、土曜日でもさほどのことはなかった。私の目当ては「長沢芦雪」で、長い事芦雪の「虎図」に逢いたくて憧れていたのだ。

芦雪を私に教えたのは、まだ一人旅をしていた頃の母で、紀州をぐるっと旅していたとき丁度出来た串本の無量寺の「応挙、芦雪記念館」で可愛い虎と出会ったと言うのだ。その時の図説や絵葉書で動物を「かわいく」描く画家が長沢芦雪と記憶した。その後の長い介護生活で「いつか行く旅」も夢のまた夢、若冲の展覧会(若冲の虎も猫のような物で可愛い)も行かれなかった。

私が子供のころの都美術はうす暗い建物で、随分広かったけれど今の新しい建物はバリアフリーだけど、でこぼこして迷子になりそうな建物にいくつもの展覧会が開催されている。その分案内人も多く配置されて、何でも聞いてしまう私のようなおばさんは便利に過ぎたが結構歩いた気がする。
入ってすぐは若冲のコーナーなので、人気も高く人が溜まってしまうので適当に見ながら「虎図」はしっかり猫であることを確認、一階上がって芦雪の部屋に入ると画像で見かける大きな「白象と黒牛」の展示、牛の下にちょこんと居る「白い子犬」が有名。象に停まるカラスもかわいい。そして猿も龍もかわいいがお目当ての「虎図」に会う。これは紀州の襖絵のような大きい虎ではないが、マスカラを付けたような可愛らしい顔はいかにも芦雪。アメリカからの出展であった。

芦雪に会えてよかつた。数はそう多くなかったが迫力も奇想の構図も若冲に勝るとも劣らない作家だなあと大きな感動を貰った。私は日本画の虎はどうも猫を写生したのではないかと思っているので、その確認もした事になる。

猫を見て描きし目玉か可愛らし芦雪の虎も若冲の虎も   多香子『猫と暮らせば』   

(他の作家は曽我蕭白、岩佐又兵衛、狩野山雪、白隠慧鶴、鈴木其一、歌川国芳 都美術四月七日まで)
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