2020/11/6
11月の歌 短歌
今年の秋は短いかもと言われながら、秋晴れの少なかった10月前半とまた暖かくなった後半に気温も上下して、イチョウの黄葉などもなかなか進まないみたい。コロナにもだいぶ慣れたのか政府の政策か、そぞろ出歩いてみようかとも思われるが、やっぱり出した足をひっこめるみたいな気分で11月になってしまった。
我が家の周りの「スポーツ屋街」は夏の間ひっそりしていたが、さすがに冬が近づいて人が出るようになった。でも外国人観光客がいないので「混む」という感覚ではない。私たち歩きの人の間を自転車が駆け抜けて怖い思いもする。11月の歌はどうということない「秋」の残念感を。
「秋薔薇は」
薔薇一輪咲いたこころの寒い朝「進入禁止」の標識が立つ
秋寒にランチをおごってくれたから、胃薬そっとあなたに渡す
大根は味噌汁がいい、さくさくと千六本に切って夕餉に
色あせたブックカバーの手ざわりはあなたの背中なぜた日のまま
恋にもうあきてオス猫あくびするこたつが一番そんな火曜日
裏切られ二人逃げゆく道の先「ペンション四面楚歌」の看板
こんなにも黄金の色降る並木路は黒衣の女の似合うステージ
6
我が家の周りの「スポーツ屋街」は夏の間ひっそりしていたが、さすがに冬が近づいて人が出るようになった。でも外国人観光客がいないので「混む」という感覚ではない。私たち歩きの人の間を自転車が駆け抜けて怖い思いもする。11月の歌はどうということない「秋」の残念感を。
「秋薔薇は」
薔薇一輪咲いたこころの寒い朝「進入禁止」の標識が立つ
秋寒にランチをおごってくれたから、胃薬そっとあなたに渡す
大根は味噌汁がいい、さくさくと千六本に切って夕餉に
色あせたブックカバーの手ざわりはあなたの背中なぜた日のまま
恋にもうあきてオス猫あくびするこたつが一番そんな火曜日
裏切られ二人逃げゆく道の先「ペンション四面楚歌」の看板
こんなにも黄金の色降る並木路は黒衣の女の似合うステージ
