先日、ダイバーシティについてお話しました。
ただ単に女性を増やせば良いとか、そういう問題ではなく、組織が上手に機能するように人員配置をしなければならない、ということでした。
で、ダイバーシティとは、多様性ということですから、女性や外国人など様々な人材の集まりになります。
そしてその中には、障害者の人達や、このような人達がいることも忘れてはなりません。
日経のこちらです。
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性的マイノリティー・LGBT 職場が配慮
均等法指針に対応 企業、福利厚生に反映
職場のダイバーシティー(多様性)で大切なのは女性や障害者だけではない。
心と体の性が一致しなかったり、同性を好きになったりといった、性的マイノリティー(LGBT)の人への配慮も今は欠かせない。海外企業が先行していたが、日本企業で対応に乗り出すところも広がり始めた。
ドイツ銀行グループのドイツ証券(東京・千代田)で部長職を務めるYさん(男性)(37)が、職場で同性愛者であることをカミングアウト(公表)したのは3年ほど前のことだ。
きっかけは、同性パートナーとの同居が社宅の利用条件に合わないと、不動産会社に指摘されたこと。人事部に相談したところ家族扱いを認められたという。
職場では同僚を互いの家に招きあうことが多く、そのたびに「彼女は不在」とウソをつかなければならないといったことも「つらかった」。
カミングアウトについて「日本ではまだ早いのでは」と心配する人もいたが、「ほとんどの人はサポートしてくれた」という。
会社も変わり始めた。Yさんは「DBプライド」という同グループのLGBT当事者のネットワークを日本でも発足させた。当事者やその上司らが悩みを相談できる窓口を作り、社内に告知。LGBTに関する様々な相談が寄せられるようになった。
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さらに同グループでは、福利厚生で同性パートナーも家族と同じ扱いをする制度改正を議論中。数カ月以内に結論が出そうという。「会社への思いが強まった」とYさん。
職場のLGBT施策は欧米の企業が進んでいる。
2001年にオランダが世界で初めて同性婚を合法化するなど、特に欧州で人権問題として対策が整備された。米国でもオバマ大統領が熱心で7月、米連邦政府と契約する企業に同性愛者への差別を禁止する大統領令に署名。
任天堂が米国で販売したゲームソフトが同性婚ができない設定だったことを謝罪するなど、職場だけでなく、製品でも配慮することが求められている。
半面、日本では外資系企業が先行する一方で、日本企業はソニーや富士通など世界展開する一部が対応していた程度。ようやくここに来て、それ以外の日本の会社にも対応する動きが出てきた。
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契機は、男女雇用機会均等法のセクシュアルハラスメントについての指針が7月に見直されたことだ。
「セクハラには同性に対するものも含まれる」と明示され、今後はLGBTに対する差別的な言葉や行動もセクハラになる。
LGBT当事者で、NPO法人虹色ダイバーシティ(大阪市)代表のMさん(女性)は「すべての職場がLGBTについて学び、差別的な言動を抑制することが必要になる」と話す。
大阪ガスはこの3月、初めて策定したダイバーシティ推進方針で、「性的指向・性自認(自らの性をどう認識しているか)」による差別をしないと宣言した。海外事業が増えているうえ、Mさんを社内に招いた講演が好評で「方針を作るならLGBTまで踏み込まないと、と思った」と、ダイバーシティ推進チームのTさん(女性)は語る。
昨年11月、大阪ガス本社で開かれたLGBT
施策に関する社員向けセミナー(大阪市)
一部役員から「こんなことにコミットするのか」との異論も出たが、O社長が決断。全社員対象の研修も始めた。Tさんは「働き続ける女性と同様、LGBTもここ10〜20年で当たり前になる」とみる。LGBTの社員が会社の方針を歓迎していると人づてに聞き、「(やっぱり)いるんだ。よかったなあ、と思った」。
ドイツ銀行グループのように福利厚生制度の変更に動き出した企業もある。ミクシィの子会社で結婚支援サービスのダイバース(東京・渋谷)は今月、社内規定を改定し、事実婚や同性パートナーとの同居を届け出る「パートナー届け」制度をつくった。法律婚の夫婦と同じように、結婚、育児、介護などの特別休暇や慶弔見舞金の対象になる。
同社で働く契約社員の女性(26)は「今までは彼女がいても、会社は認めてくれなかったのでうれしい。正社員を目指すモチベーションにもなる」と声を弾ませる。
会社が制度を整えなくても、差別をしないために、どんな配慮をすればよいかを知っておくことが大切だ。
例えば同性の同僚であっても恋人の有無をしつこく聞いたりしない。茶飲み話などで話題になっても「彼」や「彼女」ではなく、「恋人は?」と聞く。それならLGBTの人が感じる負担も少ない。上の表を参考にしてほしい。
2年前、電通総研が約7万人を対象にした調査によると、LGBTは全体の5.2%、20人に1人の割合だった。身の回りにいると実感していない人は多いだろうが、それは「いない」のではなく「見えない」だけだ。
少し意識して周りを見回し、気がついたら配慮をしてみる。それだけで働きやすくなる人がいるのは間違いない。
▼LGBT
性的マイノリティーを示す言葉の頭文字からとった、そうした人たちの総称。L、Gはレズビアン、ゲイという同性愛者、Bはバイセクシュアルで両性愛者。Tはトランスジェンダーで、体の性と心の性が一致しない人を指す。
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いかがですか?
皆さんは、身近でこのような人達に接したことがありますでしょうか。
僕は、派遣営業マンという仕事上、接する機会がありました。
以前、このようなことがありました。
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ヘルプデスクのお仕事で採用となり、就業スタートすることになりました。
そうして、入社手続きを行うために、指定した日時で面会する約束をしようと思いましたら。。
その日は病院に行かねばならない、ということでした。。
?? 。。あれっ? 何処か身体悪かったりしましたっけ??。。と確認しました。
そうしましたら、注射を打ちに行く、ということでした。 注射?
すみません、変な意図はないのですが、皆さんの健康管理の把握も仕事に含まれますため、差し支えない範囲で結構ですので、注射の件、聞かせてもらえますか?と問いました。
そうしましたら、ここで正直に教えてくれました。
実は、男性ホルモンを打ちに行きます、と。。見かけは男性ですが、性は女性でした。
正直、内心ビックリしてしまいました。と言いますのは、女性とは、全くわからなかったからです。
そのまま言われなければ、そのままずっとわからなかったと思います。
はて困りました。。
と言いますのは、既に採用をもらっておりますため、このことをお客様に正直に告げて、再検討してもらうか。。
こういうことは、私も初めてだったので、どうすれば良いか、迷いました。。
というのも改めて考えてみると、トイレは大丈夫なのか、出張はないにしろ、宿泊の場合とかはどうするのだろう。。
何かあってからではマズイので、再度、本人とちゃんと会って話さなければ。。
本人には、正直、こういうことは初めてのため、お互いにちゃんと連携するために、変な意味ではなく、ちゃんとお話しをさせてください、と話しました。
で、実際に話しをすると。。
本人からは、そのまま男として、接し方を変えず、対応して欲しい、ということでした。また、トイレは男性の個室に入って対応する、出張の宿泊は、仮に2人部屋でも、大浴場でなく、ユニットバスであれば大丈夫です、と。
なるほど。。 勉強になりました。
で、改めてですが、これを聞けたことで、僕は、女性とは知らなかった、ということで、あくまでも男性として接することにしました。
また、このことで、内定を取り消すのはさすがに差別的扱いになりますし、それはそれで問題であります。
ですから、現場で何かおかしくないか?というようなことにならないことだけを祈る気持ちで送りだしました。
ただ、一方で、個人としてのITスキルの能力はあるため、一人のエンジニアとして頑張って欲しいと応援しました。
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どうです?
改めて、ダイバシティの意味を再認識させられました。

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