先日は、日本の国民病、病気死亡要因1位のガンについてお話ししました。
で、今回ももう少しガンについてお話ししたいと思います。
日本の死亡要因のナンバー1がガンである、ということはわかりましたが、では、ガンはガンでも、何のガンが一番多いのでしょうか。
ガンと言いましても、沢山の種類がありますよね。。
で、先日、ガンの各部位による生存率という統計が発表されておりました。
早速、その統計を見てみましょう。
読売のこちらです。
がん10年生存 部位で差 肝臓・乳 5年以降も検査重要
全国32のがん専門病院で作る「全国がん(成人病)センター協議会」が20日、がん患者の10年生存率のデータをホームページで公表した。従来、5年生存が治癒したかどうかの一つの目安とされてきたが、肝臓がんや乳がんなど、がんの種類によっては、5年以降も生存率が下がることが初めて数字で裏付けられた。こうしたがんについては、定期的に検査を受けるなど、長期間の経過観察が重要だ。
58%
「これまで5年生存率の集計はあったが、その後、がんが、どんな経過をたどるのかを見る明確なデータはなかった。今回のデータは、がんの部位別に、どこまで患者をフォローする必要があるのかを考えるうえで重要な情報になる」
10年生存率が初集計された意義について、国立がん研究センターの堀田知光・理事長は、こう強調する。
がん全体の10年生存率は58・2%だが、部位別にみると、差が大きい。
甲状腺は90%を超える一方、病気の進行が比較的早い食道は29・7%。早期に発見しにくく、手術で取り除くことが難しい膵臓すいぞうは5%にも満たない。
5年完治?
主ながんについて、5年生存率と10年生存率を比較すると、胃や大腸は2ポイント程度しか変わらず、生存率のグラフは5年を超えるとほぼ横ばいになる。これらのがんは早期発見でがんを取り切れる治療法が確立しており、5年で完治したとおおむね言えることを示している。
一方、乳がんは、5年88・7%→10年80・4%と、グラフが直線的に下がっている。生存率は比較的高いが、がんの進行が遅く、時間がたってから再発することもある。
肝臓がんも、5年32・2%→10年15・3%へと半減する。主な原因である肝炎ウイルスを完全に駆除できず、再発を繰り返すケースがあることなどが要因だ。
進歩する治療
10年生存率の公表について、全国がん患者団体連合会の事務局長で、乳がん患者の三好綾さん(40)は「乳がんは長く様子を見なくてはいけないと主治医に言われていたが、それがデータで再認識できた。世間には、がんは全て『5年がひと区切り』と思っている人も多い。がんの種類によって長期フォローが必要であることが社会全体に理解され、支援につながれば」と前向きにとらえている。
一方で、ショックを受ける患者が出ることも懸念され、「データは参考情報になるが、個人個人、経過が異なることも伝えたい」と話す。
ただし、今回の集計結果は、10年以上前の治療に基づくもの。その後、がんの増殖をピンポイントで抑える薬や、肝臓がんにならないための肝炎ウイルス駆除薬、がんだけを狙って治療する放射線装置の開発などの技術革新があり、治療の選択肢が増えた。 がんを早期に発見するための画像診断などの検査技術も進歩している。
がんは、年間死亡者数が約37万人とされ、日本人の死因のトップだ。研究班メンバーの猿木信裕・群馬県立がんセンター前院長は、「現在の治療に基づく生存率は、もっと改善しているだろう」と説明している。
登録推進法施行 正確なデータ期待
全国のがんの実態把握を巡っては、「がん登録推進法」が今月、施行された。
同法では、全国の約8500病院と一部の診療所に、がんと診断された全ての患者の情報を、都道府県を通じ、国に届け出るよう義務づけた。
地域ごとにがんの種類別の新規患者数や早期発見率、生存率などを集計し、その地域の特徴を分析して、がん対策に生かすのが狙いだ。
これを受け、全国のがん患者情報をデータベースで一元管理する「がん登録センター」が、国立がん研究センターに開設された。
日本対がん協会の垣添忠生会長は「米国では1970年代から、国を挙げてがん登録が進められ、生存率など様々な統計が発表されている。30年遅れで態勢が整った」と話す。 ただし、全国のがん登録に基づく今年の新規患者数のデータが公表されるのは、2年後の2018年末がメド。5年生存率については、さらにその5年後の23年中が目標だ。
同センターの若尾文彦・がん対策情報センター長は「正確な統計データが出れば、地域ごとのがん対策の課題をより的確に把握できる。仮に、がん発症率が高ければ、生活習慣の検証などが必要かもしれない。早期発見率が低ければ、検診の強化などの対策が考えられる」と話している。
集計HPで公表
10年生存率の調査手法 全がん協加盟の32病院のうち、10年後までの患者追跡率90%以上などの条件を満たした16病院が対象で、1999年から2002年に診療した約3万5000症例のデータを集計した。交通事故などがん以外の死因の影響を除くように補正した「相対生存率」で示した。調査対象は、白血病などを除く28種類のがんで、部位別、病期(ステージ)別に集計されており、全がん協ホームページ(
http://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/ )で閲覧できる。
如何ですか?
これからは、もはや、2人に1人がかかるかもしれない、ガンのことは、全く関係ないものではないため、知っておいた方が良いですね。
で、こちらは生存率のお話しでしたが、逆にガンの死亡率はどうなのでしょうかね。。。
このことを先日ご紹介しました、中川恵一さんが説明してくれておりましたので、見て見てください。
今度は日経です。
大気汚染、中国にリスク 中川恵一
世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)がまとめた「世界がん報告2014」によると、12年に新たにがんと診断された患者は世界で推計1410万人、同年の死亡数は820万人に上ります。がんと闘っているのは3250万人で、治療費などがんにかかるコストは全世界で年間1兆1600億ドルに達します。
報告書は、20年後には患者数が年2200万人に、死亡数が1300万人に増えると予想しています。「がんは驚くべき速さで拡大している。治療では対応しきれず、予防と早期発見を強化しなければならない」と警告しています。
12年の値を臓器別にみると、日本と同様に肺がんによる死亡が最も多く、年間159万人に上りました。また、肺がん患者の3分の1超にあたる65万人が中国人でした。世界人口に占める中国の割合は約2割ですので、いかに中国に肺がんが多いか分かります。そして、25年には中国の肺がん発生数は年100万人に迫ると考えられています。
日本の成人男性の喫煙率は3割程度ですが、中国では約5割に達します。喫煙者数は中国全体で3億5千万人と世界最大のたばこ消費国です。さらに、中国人の7割以上が日常的に受動喫煙にさらされているといわれます。
大気汚染も深刻で、北京市では昨年11月30日夜、健康への影響が懸念される微小粒子状物質「PM2.5」の濃度が1立方メートル当たり1000マイクロ(マイクロは100万分の1)グラムを超えたと報じられています。これはWHOの基準の40倍超です。同市は12月に、最悪レベルの汚染を示す「赤色警報」を2回発令しました。これを受けて、在宅勤務に切り替えた日系企業もありました。
PM2.5は髪の毛の太さの30分の1と小さいため、肺の奥深くまで達し、肺がんのリスクを高めます。10年には大気汚染が原因の肺がんで世界で22万3000人が死亡したといわれます。IARCの担当者も「中国の大気汚染は20世紀末から劇的に悪化し、少し遅れて肺がんも上昇し始めた。喫煙と並び主因の一つとみられる」と話しています。
景気減速に揺れる中国ですが、現地で働く日本のビジネスマンにとって、受動喫煙と大気汚染は新たな「中国リスク」といえるかもしれません。
どうです?
僕は、たばこを止めましたが、たばこは、やはりよくないですね。。。
そして、中国、大気を汚しているつけは、こうしてしっかり代償が出てしまっているのですね。
で、世界は、がんに限らず、地球に対して、COP21の公言数値目標に、各国が真面目に取り組んでもらうことを願うばかりです。
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